「アイ・ヘイト・コリアン!(韓国人なんて大嫌いだ!)」


 韓国の空港職員に暴行を加えた厚労 省の武田康祐前賃金課長(47)。徴用工問題やレーダー照射問題を巡って日韓関係が冷え込む中、新たな「火ダネ」をつくったと言っていい。

 武田氏は1995年、旧労働省に入省。労働畑を歩んだ後、2015年から内閣官房で安倍政権の肝いり政策である「働き方改革」の旗振り役を担った。

 いわゆる安倍シンパのひとりだ。ネットでも、<安倍総理の強い思いを実現する>などと安倍政権を持ち上げる発言が目立つ。

 報道によると、武田氏は16日から4日間、私用で韓国を訪問。国家公務員が海外に渡航する場合に必要な届け出をせずに“お忍び”で訪れていたという。19日朝、帰国するために訪れた金浦空港で、職員から泥酔状態と判断され、搭乗を待つように言われて激高。暴行の様子を撮影した動画には、武田氏がふらつきながらも空港職員の急所を狙って的確にローキックや右ストレートを放つ“証拠”がバッチリと写っていた。

■韓国を「変な国」呼ばわり

 ネット上では、武田氏の蛮行について「日本の恥」との声が続出しているが、本人が反省している様子は全くない。トラブルを起こした当日、武田氏は自身のフェイスブックで「なぜか警察に拘束されています」「変な国です」と投稿(ともに削除)。帰国後も「酔っていない」「暴れたが相手には当たっていない」などと支離滅裂な言い訳をしていたが、意味不明なのは「韓国人が嫌い」と言いながら“お忍び”で訪韓していたことだ。

 この時期の訪韓に対しては、外務 省が韓国の「3・1独立運動」記念式典を理由に「注意喚起」を発している。しかも、国会では厚労省を震源とする統計不正問題で「賃金」が議論になっている最中だ。よほどのことがない限り、国会が紛糾している年度末に担当の国家公務員が「大嫌い」な韓国に旅行する理由が分からない。

「考えられる理由のひとつは例えば、女性関係です。日本の商社マンや公務員が、韓国でハメを外すことはよくある。昔、日本の駐韓大使が、韓国の女性が接待する『キーセンハウス』に愛人を囲んだこともあったほどですからね」(韓国事情に詳しいジャーナリスト・太刀川正樹氏)

 厚労 省は武田氏を官房付に更迭したが、民間企業なら韓国警察に逮捕、起訴でクビは免れない。それでも帰国が許されたのは、これ以上の政治問題化を避けたい韓国側の配慮だろう。酔っぱらって他人を足蹴にするような働き方を是とする公務員は、永久追放するのが当然だ。

日刊ゲンダイ
19/03/22 14:50
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/newsx/250263/