まもなく前半戦が始まる統一地方選挙。この中で行われる北海道知事選挙は、知事選挙としては唯一、与野党対決型の構図となっている。報道ベンチャーのJX通信社では、この週末、北海道内の18歳以上の有権者を対象とした電話世論調査を行い、定性的な情報も加味して情勢を探った。調査の概要や実施方法は、本稿末尾の記載の通りだ。

■前夕張市長の鈴木氏がややリード、石川氏激しく追う

北海道知事選の告示前情勢は、自民党・公明党が推薦する前夕張市長の鈴木直道氏がややリードし、立憲民主党や共産党などが推薦する元衆議院議員の石川知裕氏が激しく追う展開となっている。なお、3割以上の有権者が態度を決めておらず、情勢は流動的だ。

鈴木氏は自民党支持層の7割弱と公明党支持層の大半をまとめ、無党派の約3割からも支持を得ている。また、石川氏を推薦する立憲民主党や共産党の支持層にも一部食い込んでいる。対する石川氏は、立憲民主党支持層の約7割、共産党支持層の6割弱から支持を得ているほか、無党派層の約2割から支持を得ている。

性別で見ると、男性からの支持は両氏が拮抗する一方、女性からの支持では鈴木氏が石川氏を大きく上回っている。また、年代で見ると、20代から50代までは鈴木氏に対する支持が上回るものの、60代以上では両氏が拮抗している。

4期16年に渡って道知事を務め、今夏の参院選に転出する現職の高橋はるみ知事の道政への評価も聞いた。この結果、「高く評価する」「どちらかと言えば評価する」とした人は合わせて57.9%に上り、「どちらかと言えば評価しない」「全く評価しない」とした人の合計32.2%を上回った。高橋知事の道政を肯定的に評価する層では鈴木氏への支持が上回る一方、否定的に評価する層では石川氏への支持が上回っている。

また、投票にあたって重視する点を聞いたところ「経済や景気、雇用」が33.5%、「医療や福祉」が23.3%で大きく、「泊原発の再稼働をめぐる問題」が9.8%、「教育や子育て」が8.9%などと続いた。経済や景気、雇用を重視する層では鈴木氏が石川氏を上回る支持を得ている一方、医療や福祉を重視する層では拮抗しており、泊原発の再稼働をめぐる問題を上げた層では石川氏が上回っている。

調査の概要:16日(土曜日)と17日(日曜日)の2日間、無作為に発生させた電話番号に架電するRDD方式で、北海道内の18歳以上の有権者を対象に調査した。有効回答は995件だった。

米重克洋 | JX通信社 代表取締役
3/17(日) 22:40
https://news.yahoo.co.jp/byline/yoneshigekatsuhiro/20190317-00118610/
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