厚生労働省の毎月勤労統計をめぐる不正で、ゆがんでいたデータを補正するため、去年から行われた処理に担当の室長ら少なくとも3人が関与していたことが新たにわかりました。一連の不正が発覚するまで補正を行ったことは公表されておらず、担当部署ぐるみで不正を隠した疑いがあります。

毎月勤労統計では、大規模な事業所はすべて対象にすべきなのに、平成16年から不正に一部を抽出して行っていたうえ、統計的に補正する処理もされなかったため、毎月のデータがゆがみ続けていました。

関係者によりますと、このゆがみを補正する処理が去年1月から担当部署で行われるようになり、当時の担当室長とその部下ら少なくとも3人が問題を認識しながら関与し、上司にも報告していなかったということです。

補正を行ったことや以前のデータがゆがんでいたことは一連の不正が発覚するまで公表されず、担当部署ぐるみで不正を隠した疑いがあります。

問題の検証にあたる特別監察委員会の聞き取りに対して、3人は隠蔽するつもりはなかったと話しているということです。

特別監察委員会は、この経緯が隠蔽にあたるかどうかを大きな焦点として検証を進めていて、早ければ来週にも最終的な報告書を取りまとめることにしています。

NHKニュース
2019年2月23日 4時03分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190223/k10011825221000.html