東京オリンピック招致をめぐる汚職の鍵を握るとされる人物が、疑惑発覚後、初めて日本のテレビカメラの前でインタビューに応じました。セネガル人のIOC=国際オリンピック委員会元委員とその息子は取材に対し、「言いがかりだ」などと賄賂の存在を否定しました。

 「私がお金を受け取った?馬鹿げた話だ」(IOC元委員 ラミン・ディアク氏)

 東京の招致委員会は2013年、国際陸連前会長でIOC元委員のラミン・ディアク氏の息子、パパマッサタ氏と関りが深いシンガポールのコンサルタント会社におよそ2億3000万円を支払いました。フランスの検察当局は、この金がディアク親子やIOC関係者に対する賄賂だった疑いがあるとしていて、去年12月に予審判事が竹田会長を事情聴取しています。

 「東京だったらどんな街にも勝てる、私が票を入れなくてもね。日本は陸上を支えてきた。東京がお金を出したから投票したのではない」(IOC元委員 ラミン・ディアク氏)

 一方、日本のテレビのインタビューに初めて応じた息子のパパマッサタ氏。

 「IOCのメンバーとは一度たりとも話をしていない」(ラミン氏の息子 パパマッサタ・ディアク氏)

 こう話したパパマッサタ氏ですが、招致委員会がコンサルタント会社へ送金したほぼ同じ時期に、パリで高級時計などを購入、8万5000ドル分(およそ940万円)をコンサルタント会社が負担していて、不自然ともいえる金の流れが指摘されています。

 「東京オリンピックとは関係が無い話だ。招致の成功が3つや4つの時計のおかげというのは言いがかりだ」(ラミン氏の息子 パパマッサタ・ディアク氏)

 竹田会長はコンサルタント会社との契約は適正だったとしていますが、コンサルタント料が何に使われたかは明らかになっておらず、今後の捜査が注目されます。

TBS NEWS
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3597553.htm?1550033728933