本当に「検査」だけが目的なのか。自民党は10日、二階俊博幹事長(79)が検査入院したと発表したが、消えないのは重病説だ。

 発端は先月28日のこと。この日午前、自民、公明両党は、水曜が慣例の幹事長と国対委員長会談をセットしていたが、二階氏は代理も立てずに欠席。理由は「腰痛」と説明されたが、額面通りに受け取る自民党議員は少ない。ある議員が言う。

「国会終盤の大事な時期に、与党幹部が顔をそろえる会談を“ドタキャン”するのは異例中の異例。二階幹事長も、あらかじめ『腰痛』の症状があれば、代理を立てたはず。そのため、直前に腰痛とは別の理由で容体が急に悪化したのではないか、と疑われる事態となったのです」

 12月以降も二階氏は国会に姿を見せず、4日に党役員連絡会などを欠席すると、自民党は「インフルエンザで当面、議員宿舎で療養」と発表。先週末に予定していたインドネシア訪問も中止した。

「日本政府はインドネシアの鉄道敷設を巡り、中国政府との争奪戦が過熱しています。日本側の交渉窓口は、日本インドネシア友好議連の会長を務める二階幹事長。今回の訪問も並々ならぬ意欲を示していただけに、よほど体調が悪いのでしょうか」(外交関係者)

 インフルエンザ罹患者の職場復帰の目安である「発症後5日」が過ぎると、診察の過程で高血圧の症状がみられたとして、きのうから都内の病院に検査入院。入院は1週間程度の見込みで人間ドックも受ける予定だが、気になるのは「腰痛」→「インフルエンザ」→「検査入院」と、二階氏不在の約2週間で発表される症状が何げに悪化の一途をたどっていることだ。そのため、自民党内でも重病説を強める結果を招いているという。

 二階氏は79歳という高齢に加え、全員野球内閣に推した自派閥の大臣は、片山さつき地方創生相や桜田義孝五輪相とポンコツばかり。心労が絶えない状況であったことは想像に難くない。

日刊ゲンダイ
2018/12/11
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