アメリカのペンス副大統領はインド太平洋地域でインフラ整備を支援し関与を強めていくとして、この地域で影響力を増す中国に対抗する姿勢を示しました。一方、日本との貿易協定については最終的には物品だけでなくサービスも含む包括的な内容を目指したいという考えを示しました。

ペンス副大統領は13日午後、総理大臣官邸で安倍総理大臣と会談したあと、共同記者発表に臨みました。

このなかでペンス副大統領は「アメリカのインド太平洋地域への関与は強固だ」としたうえで、「この地域に権威主義や侵略が入り込む余地はない」と述べて、強硬な海洋進出や経済支援を通じて影響力を増す中国をけん制しました。

そのうえで日本などと連携して地域のインフラ整備を支援し、関与を強めていく方針を強調し、中国に対抗する姿勢を示しました。

一方、日本との貿易協定については「日本とは貿易が不均衡な状態が長すぎた。自由で公正かつ互恵的な貿易のために最もよい方法は2国間による貿易協定だ」と述べました。

そして、「交渉が完了すれば物品だけでなくサービスも含まれることになると確信している」として、最終的には物品だけでなくサービスも含む包括的な内容を目指したいという考えを示しました。

また北朝鮮の核問題については「最終的で完全に検証可能な非核化が実現するまで制裁は続く」と述べ、北朝鮮の完全な非核化が実現するまで圧力を緩めてはならないと改めて強調しました。

ペンス副大統領は13日午後、次の訪問地のシンガポールに向けて出発し、ASEAN=東南アジア諸国連合との首脳会議などに臨むことになっています。

NHKニュース
2018年11月13日 16時58分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181113/k10011709011000.html