「権力から敵視されないようなジャーナリストはジャーナリストではない」(佐高信・評論家)

 これは14日の「サンデーモーニング」(TBS系)での佐高さんの言葉。

 佐高さんは続ける。

「仲良くしていることが名誉みたいに書いている人が多すぎる」と。

 だよねぇ。あの方と嬉々として一緒に寿司を食いに行ったり、しゃぶしゃぶを食べに行ったり。それを取材だという輩がいるけれど、聞けるのは相手側が流して欲しい情報だけ。それは取材ではなく、権力者の広報だってーの。

 大抵、多くの国民が知りたい疑問は、権力者が答えたくないから嘘をついてごまかしていたり、質問から逃げ回っていたりするもの。

 そういうことを、相手を怒らせてでも聞いてくるのが、本物のジャーナリストだとあたしも思う。

会食の席で、相手を怒らせるような突っ込んだ質問をしているとも思えず。覚えめでたく、また次の会食も呼んでもらうのが、この国でのジャーナリストとしてステータスだったら、終わってる。

 そうそう、佐高さんはこうも言ってた。

「アメリカの新聞では訴訟費用を積み立てているという。訴えられるのを覚悟している日本の新聞社はないのでは」

 日本の新聞社は、スクープを上げることより、自社だけが特ダネを落としてしまうことを恐れている。だからお太鼓持ちに一生懸命なんだが、何度もいうけど、それで与えられた情報って屁みたいなものじゃ。政府が一斉に情報を流して、それを解説とともに載せるぐらいでいいのでは。一緒に飯を食いに行ってると、解説も権力者寄りになるだろうし。

 佐高さんいわく、

「権力に戦う姿勢が、マスコミには必要」

 それをしていたらマスゴミなんていわれない。国民は、絶対に正義のマスコミの側につく。

 現状、そうなっていないから、権力に媚びなきゃならない。悪循環。

日刊ゲンダイ
2018/10/19 06:00
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