<社説>首相が民意を拒絶 強権国家と変わらない

玉城デニー知事が就任後初めて安倍晋三首相と会談した。
知事は、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設に反対を表明し、話し合いの場を設定するよう求めた。
これに対し首相は「政府の立場は変わらない」と述べ、沖縄側の要求をはねつけた。失望を禁じ得ない。

過去最多得票で当選した玉城知事の後ろに控えているのは沖縄の圧倒的な民意だ。
これほど強い反対の意志が示されたにもかかわらず、なおも新基地建設を強行するなら、強権国家と変わらない。

この間、沖縄が問い掛けてきたのは、日本の民主主義が本物かどうかという1点に尽きる。
「県外移設」の公約を覆した元知事の埋め立て承認を盾に、ごり押しすることが民主国家としてふさわしい振る舞いなのか。良心に照らしてよく考えてほしい。

安倍首相は、米軍基地の多くが沖縄に集中する現状について「到底、是認できるものではない」と述べた上で「県民の気持ちに寄り添いながら、基地負担軽減に向け一つ一つ着実に結果を出していく」と強調した。

過重な基地負担を「是認できない」と受け止め、「県民の気持ちに寄り添う」と言いながら、沖縄だけに基地を押し付ける。言っていることとやっていることが180度違っている。

おためごかしの言辞を弄(ろう)する首相の態度は一方の手で握手しながら、もう一方の手で殴打するようなものだ。

https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-817871.html


参考
琉球新報「安倍首相に民意を拒絶されました。日本は強権国家だ!」
https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/news/1539384717/l50