自民党総裁選で、安倍晋三首相の連続3選が決まった。来年夏の参院選で首相率いる自民党と対決する野党は、石破茂・元幹事長が地方票の4割以上を取った結果を「安倍政権への不満の表れ」と注目。野党連携を強め、政権批判票の受け皿を目指す考えだ。

 「一般の党員、特に地方には、安倍1強に対する不満があることを表した数字だ」。国民民主党の玉木雄一郎代表は20日、総裁選の結果を分析。「不満の受け皿となるよう野党側の態勢をしっかり作っていかなければならない」と記者団に語り、参院選に向け野党連携を強める考えを示した。

 立憲民主党の枝野幸男代表はBS番組の収録で、森友・加計学園問題などで野党側が批判を強めてきた安倍首相が再選され、「我々との違いを明確に示せる。来年の統一地方選、参院選は戦いやすい」と指摘。社民党の又市征治党首も会見で「(対立軸が)分かりやすくなった。自公に漁夫の利を与えないよう(野党間で)協力関係を作っていきたい」と述べた。

 首相が国会議員票の8割を取った一方で、党員・党友による地方票が5割強にとどまったことについて、共産党の志位和夫委員長は会見で「一般の党員・党友は国民の気持ちにより近いところにある。今の自民党の国会議員が国民の意識と相当離れたところにあることを示している」と皮肉った。


朝日新聞デジタル
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