野田聖子総務相は7日の記者会見で、金融庁への情報公開請求の内容を自らが漏らした問題の責任を取り、閣僚給与12カ月分(約161万円)を自主返納すると発表した。野田氏は「今後はしっかり反省し、二度と起きないように努めることが大事だ」と、辞任せず信頼回復に努める考えを強調した。野党からは閣僚給与返納について「閣僚を辞めるのが筋だ」(共産・小池晃書記局長)との批判も出ている。

 一方、野田氏は9月の自民党総裁選について「コツコツとやっている」と出馬に改めて意欲を示したが、立候補に必要な国会議員20人の推薦人集めが難航する中、不祥事も重なって厳しい状況が続く。問題が表面化した7月中旬以降、対応に追われてきた野田氏周辺は「迷っていた議員に推薦人を断る口実を与えてしまった」と悔やんだ。

 情報公開請求は朝日新聞が5月上旬に金融庁に対して行った。請求を金融庁の担当者から聞いた総務省の職員が5月31日の開示決定前に野田氏側に伝え、野田氏も複数の記者との懇談の場で漏らしていた。【田中裕之、浜中慎哉】

毎日新聞
8/7(火) 18:51配信
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