衆参両院は2日、全国会議員の2017年分の所得報告書を公開した。目を引いたのが、穴見陽一衆院議員(48=写真)の所得だ。受動喫煙対策を強化する健康増進法改正案の審議中に、参考人の肺がん患者に「いい加減にしろ」とヤジを飛ばした議員である。

 総所得は8254万円で、そのうち議員歳費や社長を務める九州のファミレス「ジョイフル」などからの報酬など給与所得は6192万円。その他の所得2062万円の大半は、保有株の配当金とみられる。

 資産報告書によると、保有する上場株は、ANAホールディングスが4000株。ジョイフルの関連企業で地元・大分のホテル運営会社アメイズが2万3000株。ジョイフルが95万5300株。2日の終値で換算すると、時価総額はナント計約12億5000万円に上る。他にも取締役を務めるジョイ開発を4547株、ジョイフルの台湾法人の株を36万2500株保有。かなりの株長者だ。

 穴見議員はヤジった患者に先月25日付の文書で謝罪したというが、事件後から姿をくらませている。患者側は「穴見氏は自分の口で説明し、命に関わる法案をより真摯に議論してほしい」と訴えているが、これだけ巨額な資産を持っているなら、謝罪金くらい払ったらどうか。

日刊ゲンダイ
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