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共産党の小池晃が川崎市多摩区の講演会にて、トヨタの内部留保が多すぎると批判した。しかしあまりにも机上の空論を並べてトヨタバッシングをしたため、むしろ小池晃のほうが炎上する羽目になった。
わざわざ朝日新聞の記事をツイートしている。

共産・小池氏「トヨタ自動車の3月期決算を見てみたら、子会社も含めて連結内部留保は約20兆円。毎日1千万円ずつ使っていくとする。想像できませんが、使い切るのに5480年かかる。縄文時代ぐらいから使い始めて、ようやく最近使い終わる」
— 小池晃 (@koike_akira) 2018年6月29日

講演会での発言を朝日新聞が記事にして、再び小池晃が自分の発言を自画自賛で切り抜くという地獄絵図。一見、「日本の大企業の内部留保は多すぎる」と正論を言っているようだが、これにはとんでもない誤解がある。

(1)内部留保=いつでも自由に使える現預金ではない。

おそらく小池晃は財務会計に詳しくなく、内部留保を個人の貯金と同じように捉えているのではないか?実際には在庫を増やしたり、投資に回したりしているわけで、何も銀行に置いているだけの無駄金になっているわけではない。

またリスクマネジメントの意味合いもあるのだから、単純に使えばいいというわけではない。めぼしい投資先があればいいのだが、余っているからといってむやに使うのは懸命ではない。

(2)「毎日1千万円使う」という前提が意味不明で根拠なし。

トヨタの社員は36万人なので、全員に毎日100円を渡したら毎日3,600万円がなくなると単純に計算できる。これは月あたり3,000円の賃金アップと解釈してもいいだろう。だが実際はもっと大幅に昇給する。したがって「毎日1千万円使っていくと使い切るのに5480年かかる」という主張は前提が非現実的で机上の空論だと言える。

(3)トヨタには19兆円の負債がある。

単純に内部留保20兆円と相殺すると残るのは1兆円。「縄文時代から使い始めて…」という小池晃の話がいかにおかしいかが分かるだろう。

またこの他にも小池晃は非論理的な自説を展開していた。

このお金を生かしたら、何ができるか。内部留保を賃上げに回す。正社員の雇用を増やす。そうすれば、トヨタの車はもっと売れるようになる。

https://www.asahi.com/articles/ASL6Y7JW3L6YUTFK021.html

「内部留保を従業員の賃上げと正社員雇用に使うと、売上が増える」と因果関係がないことを言っている。あまりにも経営センスが無さすぎる。

おそらく小池晃は共産党の党方針ありきで後から理屈をつけたから、このような屁理屈を並び立ててしまったのだろう。きちんと財務分析をしていればこんなとんでもない理論は生まれなかったはずだ。

共産党は、トヨタに内部留保を使えと主張するなら、まずは不破氏の大邸宅から売却してはどうか。こんな広い家は贅沢すぎて有効活用できないだろう。

トヨタに先立ち、共産党が内部留保を放出して経済の好循環を回すことでお手本を見せてほしい。ついでに小池晃の貯金も全部使い切れば完璧だ。
おまけ。

民主主義を主張した小池晃、「義」という感じを間違える。