「沖縄県民 斯く戦えり 県民に対し 後世 特別のご高配を賜らんことを」

日本本土の唯一の地上戦といわれる沖縄戦争
日本海軍沖縄根拠地隊司令官大田実少将が
沖縄本島豊見城村の海軍壕の中で自決

大田少将は自決の7日前に 豊見城の海軍壕から
海軍省の海軍次官宛に電文を打った.


 (大田実 少将 日本海軍沖縄根拠地隊司令官)

「沖縄県民の実情に関しては 
県知事より報告せられるべきも県には既に通信力なく 
本職 県知事より依頼を受けたるに非ざれど
現状を看過するに忍びず 之に代って緊急御通知申上ぐ
県民は青壮年の全部を防衛招集に捧げ
残る老幼女子のみが相次ぐ砲爆撃に 家屋と家財の全部を焼却せられ
僅かに身を以て軍の作戦に差し支えなき場所の小防空壕に避難
若き婦人は率先 軍に身を捧げ 看護婦烹炊婦はもとより
砲弾運び 挺身切込み隊を申出るものあり
ひたすら日本人としての御奉公の護を胸に抱きつつ
一木一草焦土と化せん
糧食六月一杯を支えるのみなりと謂う

沖縄県民 斯く戦えり 県民に対し
後世 特別のご高配を賜らんことを 」