証人喚問の限界と、野党の力不足が明確になった。学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書改竄問題で27日、
佐川宣寿(のぶひさ)前国税庁長官の証人喚問が衆参予算委員会で行われたが、野党は核心に迫る証言を引き出せなかった。

国際情勢が激動し、世界貿易戦争の兆候もみられるなか、1日約3億円もかかる国会で結果の伴わない空騒ぎが許されるはずがない。
真相解明はプロである大阪地検特捜部に任せて、再発防止の立法など本来の仕事に戻ったらどうか。
このままでは、「無能」「税金泥棒」と揶揄されかねない。

野党色が強いメディアはあまり伝えないが、今回の証人喚問は「史上最低、最悪」と断言していいほど、ひどかった。

森友問題を1年以上も追及してきた野党議員は事前に、
前学園理事長の籠池泰典被告=詐欺罪などで起訴=と接見するパフォーマンスまで披露しながら、「隠し玉」はずっと隠したままだった。

 「首相官邸の指示はないのか?」「官邸や大臣の関与がないと言い切れるのか?」など、中学生でもできそうな質問を繰り返した。
時々、「おかしい」「これ以上、聞いても意味がない!」などと気色ばんだが、
結局、核心をえぐる爆弾質問も、佐川氏が証言に窮する場面もみられなかった。

国会を運営するには1日3億円かかるとされる。森友学園への国有地8億円値下げと、決裁文書改竄の真相に迫るため、一体、何年かけるつもりなのか
。費用対効果を考えると、頭が痛くなる。

 政治ショーは終わった。森友問題の真相解明は、近く佐川氏の事情聴取を行う、大阪地検特捜部に委ねるしかない。

https://www.iza.ne.jp/kiji/politics/news/180329/plt18032917440014-n1.html
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