護憲派の市民団体「九条の会」は三十日、東京都内で記者会見し、自民党がまとめた憲法九条の改憲案に抗議する声明を発表した。「現行の九条一項、二項を死文化してしまう。明記するのは、あの安保関連法で海外での武力行使に乗りだした自衛隊だ」と訴えた。

 会の呼び掛け人で戦前戦中を知る作家沢地久枝さん(87)は「戦争がどんなにむなしい、ひどいものか。憲法によって守られてきた戦後の私たちの成果を安倍首相は踏みにじろうとしている。この政治は覆さなければならない」と力説した。

 会の世話人の池内了(さとる)・名古屋大名誉教授(73)は「自衛隊の存在を認めるということは、必ず行動そして行動の結果まで認めることにまで拡大していく。戦前の軍隊も既成事実を積み重ね、どんどん行動を拡大していった」と主張した。

 会は、市民団体「安倍9条改憲NO!全国市民アクション実行委員会」と協力して集める署名で三千万筆達成を目指し、署名への参加も呼びかけた。 

(以降ソースにて)

2018年3月31日 朝刊 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201803/CK2018033102000149.html
『その改憲案「待った」 「9条が死文化する」市民団体訴え』