立憲・枝野代表、生番組で福島放射線量発言真意語る
2017年12月13日21時36分 日刊スポーツ
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/201712130000761.html

文化放送「大竹まことゴールデンラジオ!」に生出演した立憲民主党の枝野幸男代表(右)
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立憲民主党の枝野幸男代表(53)が13日、文化放送「大竹まことゴールデンラジオ!」(平日午後1時)に生出演した。

枝野代表は、11年の東日本大震災で発生した福島第1原発事故の際、民主党政権で官房長官を務め、放射線量について「ただちに人体や健康に影響を及ぼす数値ではない」と説明し、そのことに対して多くの批判を受けた。番組内で、その件について触れ「例えば、牛乳から放射線物質が検出され、出荷停止したと、でも、もし先に流通しているものを飲んでしまっても、牛乳や水道水とかの基準は、大人が1年間、平均的な量を摂取した場合に影響が出るかもしれないという基準値なので、もし1回2回飲んでしまっても影響ありませんと。このことを申し上げているんです」と説明した。

そして「1回だけ、飯舘村で初めて高い数値が出た時に、他の数値も取ってみないと分からないけれど、これだけでは影響を与える数値ではないと言いました。つまり全体の原発事故での影響で人体に影響がないなんて1回も言っていないんですよ」と誤解であることを強調した。

大竹まことから「じゃあ影響あるんですね」と追及されると「当時から影響があるかも知れないから、避難してくださいという指示をお願いしていたんですし…」と答えた。そして「あの時の発言が引用されていく中で、ただ我々、政治家は、特にどこかで部分的に切り取られて間違ったメッセージになる、そのリスクを常に抱えて、そうならないように、とやるのも仕事のうちだと思っています。そういった意味で、全く違う引用をされるのは間違いないのですが、その点の反省はあると思っています」と、引用が誤っていたとしつつも、政治家として誤解を与えてしまった責任があったと示唆した。

大竹から「立憲民主党は原発どうしますか?」と聞かれると「1日も早くやめるという方針は明確です。あとはやめ方。どういう手順を踏んでいくのかを、来年の春ぐらいまでには具体的に示したいと思います」と脱原発を明言。その上で「あえて言えば原発立地地域。これまでだと原発があるところの皆さんは、原発で潤っているという思いがあるので、やめられちゃ困るという声が結構あったりする。そういう人たちに、原発がなくなっても地域がなり立つように、こういう考え方で我々はやりますとお示しして、やめようと訴えていかなくてはいけないと思っています。確かに原発で一時的に見かけ上、潤ったように見えても、何十年も住めなくなってしまったら元も子もないという実例をついこの間、見ているんですから」と強調した。

さらに「福島は廃炉作業難航ですが、今、原発のある地域はやめると決めても、廃炉の作業に人が必要であるとか相当な期間かかるので、実は地域経済を支えるという意味では、やめてしまったら全部ゼロになるのかというと、そんなことはないので」と廃炉=地域経済が0にならないことを強調。「今まで、そういったものを引き受けていただいていた地域には、完全に変わるとは言わないまでも、地域が成り立っていくような手当をしますということを、来年の春くらいまでに、きちっと整理をしていきたい」と原発廃炉後の代替案を示す考えを明らかにした。

また、山井和則衆院議員が希望の党へ合流したことについて聞かれ「彼はいろんな事情で、ちょっと自分の考えと違う行動を取らざるを得なかったのではないかと思っている。彼の理念、政策は我々と、ほぼ一緒だと思っているので、いずれ決断し、立憲民主に加わってもらえるのではないかと期待している」と語った。