堤防が閉め切られて20年余り経つ諫早湾干拓事業の問題です。
斉藤農水大臣が13日佐賀を訪れ、開門せずに基金で解決する方針に改めて理解を求めました。
斉藤農水大臣は13日就任後初めて佐賀入りすると、今視察をかねてから要請していた山口知事と有明海のノリの漁場を視察しました。
諫早湾干拓の開門問題をめぐり漁業者は2010年の確定判決に従い開門を求めていますが、
国は有明海再生のための100億円規模の基金を創設し、“開門せず”に漁業者と和解する方針を示しています。
大臣は13日の意見交換の場で、開門せずに基金で解決する方針に改めて理解を求め、
県や漁業者が求める開門には応じない姿勢を崩しませんでした。

【山口知事】「ミッションは水産資源の回復です。何とかこの有明海を再生したいと。その一環の中で開門調査もその一つだと申し上げたところ」
【斉藤農林水産大臣】「これをやれば劇的に回復するというそういう手段があるわけではございませんので、何とか100億円も実現できるような環境をつくれたらいいと思っています」

これに先立ち斉藤大臣は午前、長崎県の干拓地も視察。
開門反対派の農業者らに対しても開門しない解決方針を強調し、地元関係者からは国の方針を支持する声が相次ぎました。

【斉藤農林水産大臣】「裁判もいろんな結論を出してきている中で、問題を解決しないといけない時期に差し掛かっている。
開門によらない基金による和解というものを、これを皆さんの協力を得ながら何とか実現していきたい」

農水省は有明海の再生に充てるなどとして、来年度の概算要求に18億円を盛り込んでいます。

https://www.sagatv.co.jp/nx/news/detail.php?id=1657
SAGA TV NEWS 2017/11/13 (月) 19:05