血税635億円もかけた衆院選は自民党が283議席(追加公認含む)と大勝、公明党とあわせて全議席の3分の2を上回る勢力となり、憲法改正の発議が可能となった与党。日本最大の右派組織「日本会議」の田久保忠衛会長は、安倍自民の改憲案を「生ぬるい」と迫る。

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 総選挙の結果を総括すると、国民が本能的に賢い選択をしたのでないかと思う。北朝鮮有事に対する安倍晋三首相の危機感に反応した結果だ。野党は森友・加計疑惑を批判したが、レベルや次元が違う話に過ぎない。それなのに、安倍首相は腰の引けたところがあった。北朝鮮は核・ミサイル実験をやめない。極東だけでなく世界の平和を乱し重大な局面に立っていることをもっと強く打ち出してもよかった。

 悲願の憲法改正についても、9条加憲という欺瞞で生ぬるいものでいいのか?2項で戦力を否定しているのに3項に自衛隊の存在を明記しても理屈がつかない。希望の小池百合子代表がそこでパンチで繰り出していれば、本物の小池ブームが起こったと思うよ。安倍政権には左からでなく、右からのパンチの方が効くんです。それが分かっていないのが致命的だった。

現実対応をしなくてはいけない首相という立場は分かるが、対ロ外交や天皇の退位問題含め、政権維持が目的になっている。日和るのは止めてほしい。信を得たのだから、真正保守政治家として、公明党を切る覚悟すら持って、堂々と憲法改正の実現に向け頑張ってもらいたい。

 米国第一主義、保護主義という戦後の米国政権にはない旗を掲げるトランプ大統領が間もなく訪日する。日本は日米同盟にひたすら一方的に依存してきたが、トランプ氏の背後にいるパット・ブキャナン氏が日本はカネが十分あるのに軍事的に何もしていないと指摘して「こんな日本にアメリカの青年が血を流せるか。自分で自分の国を守れ」と主張している。それにまともに答えられる日本の政治家はいるか?トランプ氏も同様の事を要求してくるだろう。

 韓国は近い将来南北統一し、日本に正式な公館を持たない核武装統一国家が出来るだろう。日本以外、ロシアや中国などの核と核の谷間に陥って何もできない時代になる。さらに、注視すべきは任期を延ばした習近平氏が米国と手を結ぶ可能性もある。習氏が描く米中大国でうまくやっていこうという最悪のシナリオになれば、日本にとっては大変な危機だ。

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