驕れる安倍首相 秋葉原で「こんな人たち」にリベンジ画策
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/215859
2017.10.20

 選挙戦もラストスパートだが、安倍首相が最終日に秋葉原で街頭演説することを決めたという。

「秋葉原は総理にとって、国政選挙の大勝を飾ってきた“聖地”。都議選の嫌な記憶をリセットしたいのでしょう。日程調整が難しければ午前中でもいいから、必ず秋葉原に立つと言っているそうです。側近の間からは『本当に大丈夫か』と心配する声も出ましたが、総理はリベンジに燃えています」(官邸関係者) 

 都議選最終日、秋葉原の演説で「辞めろコール」を浴びた安倍首相は「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」と逆上し、大敗した。このトラウマから、衆院選も当初は遊説日程を公表しない“ステルス作戦”を敢行していたが、すっかり自信を取り戻したようだ。

 最近、安倍首相の街頭演説では「偏向ヤメろ」とか、ハートマークに「ガンバレ」と書かれたプラカードを掲げた支持者が、街宣車やテレビクルーの周囲に陣取り、「お前が国難」などのプラカードを持つ反安倍派をブロック。聴衆からヤジが飛べば、すかさず「選挙妨害だ!」と叫ぶ。まるでアイドルの親衛隊だが、この連係プレーで秋葉原演説も乗り切るのか。森友学園の籠池前理事長もまだシャバに出られないし、安倍首相は秋葉原で高らかに勝利宣言というわけだ。

■国民より党内事情を優先

 報道各社の終盤情勢調査も自民優位は変わらず。余裕シャクシャクで、党内も関心はもっぱら“内ゲバ”に向けられているという。

 今回、自民党同士が無所属で出馬し、勝った方が追加公認を得る選挙区が3つある(別表)。昨年の福岡6区補選で、麻生副総理が推す候補と二階幹事長が推す候補がともに公認を求め、二階幹事長の独断で「勝った方が追加公認」と決めたことから、「二階方式」と呼ばれている。

「福岡は新人同士でしたが、今回はもともとの支部長に公認を与えず党推薦にとどめ、無所属同士で競わせる。この強引な手法には、普段は温厚な岸田政調会長も猛抗議をしていました。問題は、情勢調査で優位に立っているのが二階派(志帥会)ばかりということです。小泉氏と長崎氏は無所属議員の時から特別会員として二階派に所属。解散直前に自民党に復党しています。平沼赳夫氏の次男の正二郎氏も、当選すれば二階派入りとみられている。なにしろ派閥を『志帥会』と名付けたのは初代事務総長の平沼赳夫氏です」(自民党関係者)