http://www.sankeibiz.jp/macro/news/171016/mca1710160846014-n1.htm

 衆院選投開票(22日)に向けて最後の日曜日となった15日、共産党の志位和夫委員長はJR京都駅前で街頭演説し、「どんな困難があっても市民と野党の共闘の道をブレずに断固として貫く」と支持を訴えた。詳報は次の通り。

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 共産党の志位です。選挙戦いよいよ佳境に入ってきた。各メディアが世論調査で「自公の安定多数(244議席)」と書いている。彼らにその結果を与えてはいけない。世論調査が決めるのではない、選挙の結果を決めるのは有権者の皆さんの1票ではないか。自公の安定多数を打ち破る力は2つだ。

 1つは、市民と野党の共闘の勝利だ。今度の選挙、全国289選挙区のうち249で野党勢力は一本化して戦っている。ここ京都では6つの選挙区すべてで共産党の候補が市民と野党の統一候補だ。6つの全部で自民党に勝とうではないか。

 もう1つは、政党を選ぶ比例代表選挙で共産党と書いていただきたい。この近畿ブロックで4つの議席を絶対に確保して、5つ以上に増やしたい。お願いします。

 さて、今度の選挙の焦点はどこにあるか。私はNHKの党首インタビューで「選挙のネーミングをしてください」といわれて、いろいろ考えてこうフリップに書いた。「さよなら安倍政治選挙」。いかがでしょう。今度の選挙は「安倍・自公」政治の5年間の総決算の選挙だ。

 この5年間、一つ一つ思い起こしてほしい。憲法をこれだけ、ないがしろにした政権はかつてないのではないか。安保法制」「秘密法」「共謀罪」どれもこれも憲法違反の法律だ。権力が憲法を無視して暴走している。ならば主権者である国民の手で、これを止めようではないか。憲法違反の3つの法律を即刻廃止しようではないか。

 国民の民意にこんなに耳を傾けない、民意踏み付けの政権は戦後かつてない。とりわけ沖縄に対する仕打ちは許すわけにはいかない。沖縄県民の皆さんが、選挙で何度も何度も辺野古の新基地は許さないという審判を下しても、耳を貸さず強権につぐ強権。つい先日は、米軍のヘリが、高江の民家の300メートルに墜落した。沖縄県の翁長雄志知事は「沖縄にとってはこれこそ国難だ」と言われたが、その通りではないか。沖縄の問題は国民みんなの問題だ。新しい基地は許さないという審判を下そうではないか。

中略

 安倍政権を退場させた後にどういう日本をつくるのか。共産党は5つビジョンを掲げて、選挙を戦っている。

 第一は外交だ。どんな問題も、軍ではなくて平和外交の力で解決する日本をつくろうではないか。北朝鮮による核・ミサイル開発は断じて許されない。同時に、破滅をもたらす戦争だけは絶対に起こしてはならない。米朝が恫喝し、軍事的緊張が高まることで、当事者たちも、意図に反して、軍事衝突が起こることがある。軍事衝突がひとたび起こったらコントロールできない。戦争になる。その戦争とは核戦争ではないか。このような事態は絶対に回避しなければならない。

 共産党は8月に声明を発表し、米朝が直接対話をすべきだとし、働きかけを続けきた。そういう外交努力こそ政治には必要ではないか。経済制裁の強化と一体に対話による平和的解決に知恵と力を尽くす。これが唯一の解決の道であり、日本政府こそそのためのイニシアチブを発揮することを強く求めたいと思う。

 安倍政権がやっていることは、逆さまだ。そういう外交努力をしないで、やっていることは軍事の話ばっかり。安保法制を発動して、海上保安庁の艦船が米軍の軍艦に燃料を補給したり、防護したりしている。国民の知らないところではじまっている。とっても危ない。

 というのは、トランプ政権は軍事的選択肢を隠していない。つまり、先制攻撃を隠していない。一緒に行動している米軍が先制攻撃に踏み切ったときに、自衛隊も戦争に参戦することになる。日本に全体に戦火が及ぶ。そんなことは絶対に許してはいけない。

 北朝鮮問題でも、憲法違反の安保法制戦争法はただちに廃止せよ、このことを強く求めたいと思う。どんな問題も外交の英知で解決する。そのための知恵をしぼって世界に働きかける、共産党はそう考えている。どうか共産党をのばしてください。

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