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民進党の大島敦幹事長が9月11日に幹事長として初の定例会見を行い、離党を検討しているとされる議員らに関する質問などが相次いでいました(画像は民進党動画より)。

大島幹事長の会見は30分以上に及び、10月の補欠選挙に関する質問も複数回飛んでいましたが、離党を検討しているとされる議員について前原代表が大島幹事長に直接ヒアリングするよう指示したと報じられた点についての問いかけが目立っていました。

しかし質問の度に記者に対して「こんにちは」と語りかけたり、質問に丁寧に答えようとする姿勢には前評判通りの人柄の良さこそ窺えたものの、初回であったためなのか慎重さが目立つ内容だったと言えそうです。

離党検討議員に対し大島幹事長が行うヒアリングのスケジュールや対応は、という問いかけに対し「出来るだけ丁寧に対応していきたい」とするに留めた大島幹事長は「離党は今週中という話も出ており時間がないがいつからどう具体的に行うのか」「今日明日など可及的速やかに、今週中とかおおよそのスケジュール感は」といった形で具体的に答えるよう求めた質問に対しても「相手が有ることなので具体的なイメージを答えづらい」「相手のスケジュールもあるので調整して然るべき日程でとしか言えない」と的を射ない答えで、穏やかな話しぶりも相まって党内の危機感は伝わってきません。

更にヒアリングでもし離党の意向があると確認された場合には慰留するのか、という質問にも「慰留はするとは思うが意志確認を丁寧に対応していきたい」と慎重で、離党検討者を説得するという意気込みはあまり感じられませんでした。

大島幹事長にはその後「離党者以外にも党に不満を持っている人がいる」「離党予備軍が増えるかもしれない」との情報と共に対応を聞く質問もありましたが、ここでも民進党の議員は150人弱とそれほどの大所帯ではないので個々の意見を十分に聞きコミュニケーションを取って信頼関係を作っていきたい、本音を聞いて地道にやっていきたいと語るなど多少呑気と受け止められても仕方のない回答で、前原執行部が離党ドミノを食い止められるかどうか、疑問も残る内容だったと言えそうです。

とは言え、テレビ番組で民進党を「異常な政党」と表現していた前原代表が同時に「理念・政策を実現する塊としての原点に戻ったらいい」と理念や政策の異なる議員の離党を容認するとでも言わんばかりの発言に及んでいたことから(関連記事参照)、執行部にどこまで慰留するつもりがあるのかという点も現在のところ不透明であると言えますが、いずれにせよ大島幹事長の初の定例会見は穏やかな印象を与えた一方で物足りない内容だったと言わざるを得ません。