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2017/08/06(日) 22:07:49.17ID:CAP_USER9公明新聞:2017年8月6日(日)付
https://www.komei.or.jp/news/detail/20170806_25178
対談
アルピニスト 野口 健 氏
公明党幹事長 井上義久 氏
来る11日は「山の日」。「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」祝日として制定され、今年で2回目を迎えます。
そこで、登山家・環境保護活動家として縦横無尽に活躍し、熊本地震などの被災地支援にも取り組むアルピニストの野口健氏と、公明党の井上義久幹事長が、山の魅力や環境教育の大切さ、防災対策などについて語り合いました。
清掃活動で森を大切に 野口
山に親しみ恩恵感じて 井上
井上 野口さんは、冒険家・植村直己さんの著書に感銘を受けて登山を始めたそうですね。
https://www.komei.or.jp/st/data/news/data/Image/2017/0806_6_1.jpg
野口 そうです。人生の大きな転機になりました。
井上 私も公明新聞の記者時代、植村さんにインタビューを行い、目標へ挑戦する姿勢に感動しました。
野口さんは「山の日アンバサダー(大使)」としてこれまでの挑戦で培った経験を発信されています。
野口 「山の日」を契機に、山登りの楽しさを広げていきたいですが、近年は遭難も増えており、安全な山登りを啓発する日ともしなければなりません。
その上で、日本全体で山がもたらす恩恵に感謝し、山に貢献していきたいです。
井上 日本の山は、国土の約7割を占め、きれいな水を生み出すなど恩恵は大きいのですが、実感している人は少ないのではないでしょうか。
この点、野口さんが取り組んでこられた富士山の清掃活動は、山への立派な“恩返し”ですね。
野口 きっかけはエベレスト登山です。現地に初めて赴いた時、ごみが散乱し、日本語で書かれたごみが数多く混じっていました。
外国人登山家からは「日本人はヒマラヤを富士山のようにするのか」と問われましたが、初めは意味が分かりませんでした。
そこで、夏の富士山へ行くと、雪に隠れていたごみの量に衝撃を受けました。
使用済み注射器や点滴の管といった医療廃棄物、車のタイヤ……。ごみであふれた空間は、人の気持ちを廃れさせる思いがしました。
井上 日本のシンボルである富士山がこうした状況では、外国人観光客も「また来よう」とは思えないですね。
野口 近年、ごみの問題は改善の方向に向かっています。山を身近なものとして大切にしていけるかは、環境教育が重要でしょう。
井上 まずは、自然に接する習慣をつくっていくことからスタートさせる必要があるのではないですか。
野口 日本はアウトドアの経験を増やすべきです。中でも、家族で行うアウトドアは有意義で、欧州では土日に家族でハイキングやキャンプ、カヌーなどに出掛ける家庭が多いです。
日本の環境教育は知識先行型。私が主宰する環境学校でも、自然体験の少ない子どもがほとんどです。
井上 やはり、学校の役割は重要になりますね。
野口 学校の先生は多忙を極めており、先生だけに委ねるのは難しい現状です。地域には山岳会など多様な人材がいます。
学校は、こうした“プロ”と子どもたちを結び付ける役割を担ってもらいたいです。
学校登山も充実させるべきでしょう。ぞろぞろ歩くだけでは楽しくなく、山嫌いを増やすだけです。
例えば、専門家を招いて興味深い話を交えるなど、工夫すれば子どもたちの山への愛着も増すはずです。
>>2-3あたりに続く
のぐち・けん 1973年、米国ボストン生まれ。16歳でモンブラン登頂に成功。
以来、キリマンジャロ、マッキンリーなどを踏破。
99年にエベレスト登頂を成し遂げ、7大陸最高峰の世界最年少登頂記録(当時)を25歳で達成した。
主な近著に「震災が起きた後で死なないために」(PHP新書)。