7/10(火)国会では衆参両院で閉会中審査が行われ、前文部科学事務次官の前川喜平氏、そして前愛媛県知事の加戸守行氏が加計学園問題について参考人として出席しました。

“(衆参両院の閉会中審査)
国会は会期が終了すると閉会になるが、各議院の常任委員会などは議決があれば閉会中でも審査を行える”

一方、大阪府議会でも臨時本会議が行われ、こちらは森友学園前理事長・籠池泰典氏が呼ばれました。

両問題は「まだやってるのか」「いや、はっきりしないからしっかりやれ」と様々な意見がありますが、両方ともはっきり言って新しいことは何も出ずに今までと同じ議論でした。

「言った」「言わない」
「内部文書はウソ」「ホント」
「100万円貰っていない?」「渡した」

が繰り返されただけで、過去のブログですでに触れましたが、本質的には
加計学園問題 獣医学部新設が妥当かどうか
森友学園問題 なぜ土地の値段があれほど安くなったのか
がポイントのはずですが、こうした議論にはならずに安倍晋三総理と
「お友達」「仲が良くて」「近くて」「怪しい」
「だからウソ?」「ホント?」
といった話に終始していました。

“5/31「【加計学園グループ】岡山理科大・客員教授の中田宏が考える、コトの本質」(http://agora-web.jp/archives/2026346.html)”

“3/27「【森友問題】一体いつまでやってんの?政治が今後するべき2つのコト」(http://nakada.net/blog/9088)”

今後もしばらく続くのかもしれませんが、何かあったとされる場に第三者はいませんから、はっきり言って白黒決着はつかず真相はわからないでしょう。

例えば野球の乱闘シーンではVTRを見直せばどちらが先に手を出したのか、どちらが悪いのかはわかるでしょう。ところが両問題の真実はわかりません。

事実を争う裁判では、密室で行われたことについて提訴された場合、例えば浮気については明確な証拠たる写真や行動記録があればはっきりするでしょう。

しかしそれがない場合は、事実関係は裁判官もわからないでしょうが、関係者の発言などから
判決文で「信憑性に欠ける」あるいは逆に「信用に足る」などと表現されますが、
「A氏は嘘をついていることが多い」
→「だからB氏の勝訴」
といった判断になることが往々にしてあるわけです。

今回は裁判ではありませんが、心証が良い・悪いはどちらでしょうか。

籠池氏
補助金を不正受給するために提出文書を改ざんしていた

前川氏
出会い系バーに出入り「本当です。行っていました」
内部文書「これも本当です。見ました」

いずれにせよ白黒はっきりしないまま内閣支持率にも影響する「ウソ・ホント」議論、いつまで続くのでしょうか。

“【参考人】森友・籠池さん×加計・前川さん、皆さんの心証は?(https://youtu.be/nyMXjQlbSSs)”


編集部より:この記事は、前横浜市長、前衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2017年7月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちら(http://nakada.net/category/blog)をご覧ください。

中田 宏

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170713-00010007-agora-pol