国・地域別のサンマ漁獲枠新設を 農水相、国際会議に提案表明
SankeiBiz:2017.7.12 06:15
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/170712/mca1707120615011-n1.htm

 山本有二農林水産相は11日の閣議後の記者会見で、資源の枯渇が懸念されるサンマに国・地域ごとの漁獲枠を新設するよう国際会議に提案すると表明した。
中国や台湾の漁獲量が増えており、保護するため全体で約56万トンの枠を設け8カ国・地域で分ける方向で検討している。

 13日から札幌市で始まる北太平洋漁業委員会(NPFC)を前に参加国に伝えた。
具体的な割り当ては、日本が約24万トン、台湾が約19万トン、中国が約4万トンとする方向で調整している。

 山本氏は会見で「サンマの資源管理強化のために国別の漁獲上限の設定、許可隻数の増加禁止を提案する」と述べた。

 政府は漁獲枠の配分を過去の実績などに応じて算出し、会議で法的拘束力のある漁獲規制を主張していく方針。
ただ近年漁獲量が急増した中国は、割当量が少ないと反発するとみられ、議論は難航が予想される。

 水産庁によると、北太平洋のサンマの最近5年間の漁獲量は全体で35.4万〜62.5万トン、日本は11.2万〜22.4万トンで推移し、近年は減少傾向。
一方、中国の報告によると、中国は2012年に約2000トンだった漁獲量が15年に約5万トンに急増している。