萩生田光一官房副長官の違法行為が、日刊ゲンダイの調べで明らかになった。

 登記簿によると、2015年12月1日、萩生田は東京都八王子市に新築の家を建て、登記した。その際、家に抵当権を設定し、2000万円を借り入れている。
ところが、15年の資産等補充報告書を見ると、新築の家の記載はあるものの、借入金は「該当なし」となっている。国会議員資産公開法では、新たな借入金は報告が義務付けられていて、明らかに違法だ。

 萩生田事務所に問い合わせると、「単純な事務的ミスです。早急に訂正します」と非を認めた。罰則はないから、訂正で許されてしまうのだ。

 萩生田氏といえば、加計学園系列の千葉科学大で名誉客員教授を務めながら、「大臣規範」で義務付けられている兼職届を、就任から1年8カ月もの間、出していなかったことが明らかになったばかり。
そのうえ、届け出たのも、野党議員が兼職届け出の有無について問う質問主意書を提出したのと同じ6月2日だった。

 これについて萩生田事務所は、「副長官に就任した際、大臣規範を所管する内閣総務官室にも照会の上で、客員教授としての勤務実態や報酬も全くなければ、届け出は不要と判断したもの」と説明。
5月ごろから客員教授については報道等もあり、「誤解を招くことのないよう、所要の書類の準備が整った6月2日に念のため届け出を行ったもの。質問主意書があって届け出したわけではない」と回答した。

■バレたら慌てて訂正

 だが、急ごしらえの感は否めないし、13日に閣議決定された答弁書では、シレッと「兼職の届け出が行われていると承知している」と回答している。1年8カ月間も無届けで、つい最近、届けられたことはみじんも感じさせないものだった。

 質問主意書を出した民進党の逢坂誠二衆院議員は言う。


「せめて『1年8カ月されていなかったが、6月2日に届け出がされた』と答弁すべきでしょう。今回の届け出は質問主意書とは関係がないと言っているようですが、回答までのタイムラグを悪用するケースもあるのではないか。
つまり、質問を受けて気づき、回答までの間に是正。“問題ない”と回答するのです。これは質問主意書の制度をおとしめるものです」

 “慌てて訂正”でいえば、萩生田氏にはこんな“前科”もある。選挙区内の支援者に、政治資金を原資とする香典を議員本人が渡すことは違法だが、15年11月、“パンツ大臣”こと高木毅元復興相の香典配布問題が報じられると、同じことをやっていた萩生田事務所は翌日慌てて訂正している。

 いやはや、これでは萩生田氏は罰則がない法律や倫理規定は守らなくていいと考えていると思われても仕方がない。

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