2017.5.23
安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」(岡山市)が愛媛県今治市に獣医学部を新設する計画をめぐり新たな展開だ。
文部科学省が内閣府から「総理のご意向」などといわれたとする「文書」を国会で取り上げた民進党の玉木雄一郎幹事長代理(48)が代表を務める政治団体が、2012年に「日本獣医師政治連盟」から100万円の献金を受けていたことが分かった。

日本獣医師政治連盟は獣医師が加盟する公益社団法人、日本獣医師会の関係団体。
玉木氏が代表を務める政治団体「雄志会」の政治資金収支報告書によると、12年12月7日、日本獣医師政治連盟から100万円の寄付(献金)を受けたと記されている。

日本獣医師会は、獣医学部の新設に反対の立場を示している。同会のウェブサイトには今年1月30日、藏内勇夫会長名で「獣医学部新設決定の撤回、これが不可能な場合でもせめて1校のみとするよう、(中略)多くの国会議員の先生方に、本会の考え方にご理解をいただくよう奔走いたしました」との記述がある。

獣医師会の資料によると、玉木氏は15年6月に同会の通常総会に出席し、自身の父も弟も獣医師であると明かしたうえで、「この特区問題については従来より心配をしておりました」とあいさつしている。

今年5月19日のツイッターでは「獣医師問題議員連盟の事務局長でもあり数年前から獣医学部新設問題をウォッチしてきたが、この1年で驚くほどスピーディに事が進んだ」とつぶやいた。
さらに、20日付のブログでは新設される獣医学部の定員数が160人であることを問題視し、「加計学園は日本最大の獣医学部を作ろうとしていることになります」と指摘している。

今回の「100万円の献金」に関し、玉木氏は22日午前、夕刊フジの取材に応じた。

玉木氏は「献金を受けたのは間違いないが、これが最初で最後だ。そもそも、安倍政権の国家戦略特区制度は13年12月にできたもので、献金を受けた時点では存在しなかった」といい、続けた。

「旧民主党政権時代、口蹄疫や鳥インフルエンザへの対策に積極的に取り組んできた。また、東日本大震災のときには、原発警戒区域内の被災ペットの保護活動にも力を入れた。こうした活動を獣医さんたちが評価してくれたのだろう」

http://www.zakzak.co.jp/smp/society/politics/news/20170523/plt1705231700005-s1.htm