るびぃ(5)「あっ!妖精さんみ〜っけ!」ルビィ「ぴぎぃ!?」
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ダイヤ「では次の話題。コハクさん、お願いします」
コハク「はい。先日ヌマヅを襲った台風の被害について、住民の方から道路が通れなくなっているとの報告があり……」
ルビィ「……」
ルビィ(〜♪)
コハク「……との声が寄せられています」
ダイヤ「わかりました。ありがとうございます、コハクさん。では、本件について……」
ルビィ「……」
ダイヤ「……ルビィ。ちゃんと話を聞いていましたか?」
ルビィ「あ、うん聞いてる聞いてる〜」
チク、タク
ルビィ(さん、に……いち!)
キーンコーンカーンコーン!
ルビィ「あっ、お昼のチャイムだ!ルビィお昼休みいってきま〜す!」
ダイヤ「あっ、ちょっとルビィ!?まだ会議は終わってませんわ!」
ルビィ(〜♪)ピュー! ルビィ「〜♪」
パタパタ
ルビィ(最近ルビィには、ハマっていることがあります。それは……)
ルビィ「じゃじゃーん!魔法の鏡!」
ルビィ(この前ヌマヅの古道具屋さんでたまたま見つけた魔法の鏡。鏡の中に映った別世界んに、遊びに行くことが出来るんです!)
ルビィ(スポンジケーキの世界で生クリームの滑り台をすべったり、雲の上の世界で大きな鳥さんに食べられちゃいそうになったりとか……空いてる時間を使って色んなところに遊びに行くのが、最近のルビィの日課です)
ルビィ「今日はどんな世界に行けるのかな〜」
ルビィ(残念ながら取扱説明書はなくなっちゃっていたので、どこに行けるのかはその時までのお楽しみ♡)
ルビィ「鏡よ鏡、鏡さん〜!」
パァァァ…!
ルビィ「ていっ!」
ルビィ(いってきまーす!) ***
パァァァ〜!
ルビィ「とうちゃ〜く!ここは……?」
ジリジリ
ルビィ「うゆ、暑い。日差し強っ……あ、海だ〜!」
ルビィ「おっきい砂浜だぁ〜!きれ〜
ブォォォ!!
ルビィ「ぴぎぃ!?」 ブーッ!ブーッ
ルビィ「び、びっくりしたぁ。鉄で出来たの動物さんにぶつかるところだったよぉ〜」
パタパタパタ
ルビィ(看板……?)
【長浜】
ルビィ「なが、はま……?ここの地名かなぁ?」
ジリジリ…
ルビィ「うゅゅ、暑い。ひかげひかげ……」パタパタ 〜黒澤家〜
黒澤ママ「ほんとに一人で大丈夫?」
るびぃ(5)「うん!りゅびぃもう年長さんだもん!」
黒澤ママ「でも心配だわ。ダイヤがいてくれたらよかったんだけど……」
るびぃ「へーき!一人でだいじょーぶ!」
黒澤ママ「そう?じゃあ……いい、お家に鍵かけておくから、絶対にお外に出ちゃダメよ?」
るびぃ「ん!」
黒澤ママ「夕方には帰ってこれると思うから、いい子にしててね」
るびぃ「うゆ!」
ガラガラ、カシャン!
るびぃ「……」
るびぃ(〜♪)トテトテ るびぃ「ぷりん、ぷりん〜♪」
トテテテ
るびぃ「んしょ!えいし、えいし……」
ルビィ「……」ジーッ
ルビィ(子供かな?ちっちゃくって可愛い……) るびぃ「ん、んん〜……っ!」
ルビィ「……」
るびぃ「ん!ぷりん〜……!」
ググググ
るびぃ「んんん〜!」
グラリ
ルビィ(あ、危な
るびぃ「ぴぎぃ!?」
ドシーン!
ルビィ(きゃあっ!)
るびぃ(……)
るびぃ「……………ふぇっ、ふぇぇぇぇ」
ルビィ(!?)
るびぃ「ふぇぇぇぇ〜!!おねえちゃぁぁ〜!!」
ルビィ「ぴぎぃ!!?」 るびぃ「おねえちゃぁぁ〜!!」
ルビィ(え、えっと〜……)アタフタ
るびぃ「ふぇぇぇ〜〜!!」
ルビィ(う、うぅぅぅ〜。どうしよぉ……)
るびぃ「びぇぇぇぇ〜〜!!」
ルビィ(ふぇぇぇぇ、泣かないでよ〜……ルビィまで泣きたくなってきちゃうよ〜〜!!)
るびぃ「ふぇ、ふぇぇぇぇ〜〜!!」
ルビィ「う!?えっと〜……!」
パタパタ
ルビィ「よ、よしよ〜し。大丈夫だよ〜。怖くないよ〜。痛くないよ〜」
るびぃ「ふぇぇぇぇ〜〜!!おねぇちゃぁぁ〜〜!!」 ルビィ(ど、どうしよぉ……そうだ!)
パタパタ!
ルビィ「痛いの痛いの飛んでけ〜!痛いの痛いの飛んでけ〜!」
るびぃ「ふぇ、ふぇっ、ふぇぇぇ……」
ルビィ「い、痛いの痛いの……」
るびぃ「……妖精さん??」
ルビィ「ふぇぇぇ!!?」 るびぃ「もしかして、妖精さんなの??」
ルビィ「え、えっとぉ……」
るびぃ「……?」
ルビィ「ル、ルビィのことが、見えるの……?」
るびぃ「うん!ほんものの妖精さん!」
ルビィ「そっか。えっと〜……うん!ほんものの妖精さんだよ!ていっ!」
クルクル
るびぃ「おぉ〜!妖精さん!すご〜い!」
ルビィ「えへへ〜」
ルビィ(泣き止んでくれて良かったぁ〜♪) るびぃ「あのねあのね、妖精さん!」
ルビィ「?」
るびぃ「ん、あそこのぷりん!」
ルビィ「プリン……?」
るびぃ「りゅびぃたべゆ!とって!」
ルビィ「プリン、冷蔵庫から取って欲しいの?」
るびぃ「うゆ!」
ルビィ「わかった!ちょっと待ってね」 ピューッ
ルビィ「んしょ、んしょ……!」
ルビィ(お、重い……!)パタパタ
るびぃ「がんばえー、がんばえー!妖精さんがんばえー!」
ルビィ「んぬぬぬぬ〜……!はいっ!プリン!」
るびぃ「わーい!ありがとう、妖精さん!」
ルビィ「えへへ〜、どういたしまして!」
るびぃ「いっただっきます〜!」
パクパクパクパク
るびぃ「ん!ごちそうさま!」
ルビィ「はやっ!?」 るびぃ「ん!もう一個たべゆ!」
ルビィ「え〜、もう一個食べたいの?」
るびぃ「うゆ!」
ルビィ「一個だけにしておいた方がいいんじゃない?ルビィもお姉ちゃんに『おやつは一日一個まで』って昔から言われてるもん」
るびぃ「……」
ルビィ「だから、ねっ?」
るびぃ「ふぇぇぇぇ……」
ルビィ「ぴぎっ!?」
るびぃ「ぷりん、りゅびぃのプリン、ふぇぇぇぇ……!!」ウルウル
ルビィ「わぁぁぁぁ!!?じゃあもう一個だけ!もう一個だけだよ、ねっ!」
るびぃ「うん!」
るびぃ(えへ〜♪) るびぃ「うゆ〜、プリンおいし〜♡」
ルビィ「美味しい?」
るびぃ「おいしー!」
ルビィ「えへへ、良かったぁ〜。りゅびーちゃんプリン大好きなんだね」
るびぃ「うん!大好き!」
ルビィ「えへへ〜、ルビィもプリンだ〜い好き!」
るびぃ「ねー!」
パクリ!
るびぃ「うゆ〜…♡」
パクパク
るびぃ「ん〜♪」
るびぃ(……)
るびぃ「ん!」
ルビィ「えっ?」 るびぃ「妖精さんに、半分あげる!」
ルビィ「いいの?」
るびぃ「うん!はんぶんこ!」
ルビィ「ほんとに!?じゃあ〜……あ、でもルビィは体がちっちゃいから一口だけで大丈夫だよ」
るびぃ「わかった!あーん!」
ルビィ「あ〜んっ♡」
カプリ
ルビィ「ふゆ〜…。抹茶味かな?美味しいね!」
るびぃ「ねー!」
ルビィ(ほぇ…♡)
るびぃ(うゅ…♡) るびぃ「ごちそうさまでした!」
ルビィ「ごちそうさまでした」
るびぃ「ねーねー、妖精さんはどこから来たの?」
ルビィ「どこから……?んーとね、すっごく遠いところ!」
るびぃ「とおいところ……?」
ルビィ「うん!りゅびーちゃんは?」
るびぃ「りゅびぃはね、おるすばん!」
ルビィ「お留守番?」
るびぃ「うゆ!あのねあのね!おかあさんもね、おねぃちゃぁもいないから!今日はりゅびぃがおるすばんなの!」
ルビィ「おねぃちゃぁ……お姉ちゃん??」
るびぃ「そ!りゅびぃのおねぇちゃ!」
ルビィ「へー……」
ルビィ(お姉ちゃんかぁ……ルビィと一緒だなぁ。ルビィも昔は、お姉ちゃんに頼ってばっかりだったなぁ)
ルビィ(一人でお出かけするのがすっごく怖くって、お姉ちゃんの後をつけてばっかりだったっけ) るびぃ「妖精さん!あそぼあそぼ!」
ルビィ「うん!なにして遊ぶ?」
ルビィ(ルビィの姉妹はダイヤお姉ちゃんだけなんだけど、もし妹がいたらこんな感じなのかな?)
るびぃ「おうた!おうた歌う!」
ルビィ「お歌かぁ〜、わかった!いくよ〜!」
ルビィ「みんな勇気がだいじだって知ってる〜、ときどき迷うけど知ってる〜♪」
るびぃ「ちばう!」
ルビィ「えっ!?」
るびぃ「りゅびぃそれ知らない!ちばう!」クワッ!
ルビィ「あ、うん。ごめん……」 るびぃ「みゅーず!みゅーず歌う!」
ルビィ「みゅー、ず……?石鹸??」
るびぃ「ちがう!あいどる!」
トテトテ
るびぃ「ん!」ピッ!
〜♪
マッスグナー、オモイガー、ミンナヲムスブー
るびぃ「むすぶー」
ホンキデモー、ブキヨウー
るびぃ「ようー」
ルビィ「おぉ……!」 るびぃ「みゅーず!すくーるあいどるっていうの!」
ルビィ「すご〜い!キラキラしてて可愛いね!」
るびぃ「うゆ!マイク持ってね、いつかりゅびぃもステージで歌うの!おねえちゃんと!」
ルビィ「へー……」
るびぃ「だから練習する!はい、これ妖精さんのマイク!」ポイッ!
ルビィ「ぴぎっ!?」
るびぃ「りゅびぃ花陽ちゃんやるから、妖精さんは凛ちゃんね!」
ルビィ「はなよちゃん、りんちゃん……?」
るびぃ「この子!この子が花陽ちゃんで〜、この子が凛ちゃんで〜、この子が真姫ちゃん!」
ルビィ「へ〜……。りゅびーちゃんはみゅーずがすっごく大好きなんだね!」
るびぃ「うん!」
るびぃ(えへ〜♪) ***
ルビィ「いっぱい歌ったね〜」
るびぃ「ね〜。うゅ、ふわぁ〜……」コシコシ
ルビィ「疲れちゃった?」
るびぃ「うゅ」
ルビィ「ふふふ、そっか。ちょっと休もっか」
るびぃ「やすむー」
ストン
るびぃ「ん……」
ルビィ「……」ポンポン
ルビィ(えへへ。小さな子って可愛いなぁ〜) ルビィ「♪」
るびぃ「うゅ……」ネムネム
ルビィ「みんな、勇気がだいじだって知ってる〜♪」
るびぃ「しってる〜」
ルビィ「ときどき、迷うけど知ってる〜♪」
るびぃ「てる〜」
ルビィ「がんばルビィ、がんばルビィ〜」
るびぃ「がんば、るび?」
ルビィ「うん!がんば〜、ルビィ!」
るびぃ「?」 ルビィ「みててみてて!いっくよ〜!」
パタパタ
ルビィ「がんば〜、ルビィ!」
るびぃ「……」
ルビィ「これね、ルビィのひっさつの呪文なの!」
るびぃ「ふゆ」
ルビィ「両手をお顔の前にして〜、がんば〜、ルビィ!」
るびぃ「がんば、りゅび!」
ルビィ「がんば〜、ルビィ!」
るびぃ「がんば、りゅび!」
ルビィ「そうそう!上手上手〜!」
るびぃ「えへへ〜。がんばりゅび!がんばりゅび!」
ルビィ(うぅ〜!可愛いなぁぁ〜〜♡♡♡) るびぃ「ふわぁ〜……」
コテン
るびぃ「むにゃ、むにゃ……」
ルビィ「……」
るびぃ「すぅ、すぅ。すやぁ……」
ルビィ(寝ちゃった……)
るびぃ「むにゃ、えへ……♡」
ルビィ「ふふふ。プリンい〜っぱいの夢が見られるといいね〜」
るびぃ「えへっ。うゅうゅ。むにゃ……」 ルビィ「〜♪」
ナデナデ
ルビィ「いろんな〜ことが〜起こるから〜、目を閉じて〜考えるんだ〜♪」ポンポン
ルビィ(ルビィは小さい頃から泣き虫で、ずっとお姉ちゃんに頼りっきりでした)
ルビィ「もっと頑張るところ見てもらおうって〜、張り切るんだ〜♪」
ルビィ(そんなルビィに頼られっぱなしのお姉ちゃんは、ルビィが生まれた時からずーっとお姉ちゃんで……)
るびぃ「うゅ……」
ルビィ「よしよ〜し。いい子いい子〜」
ルビィ(ルビィがこの子くらいの年にもう、立派にお姉ちゃんをしてくれてました。その時のルビィはまだまだ小さな子供だったんだけど)
ルビィ「……」
ルビィ(そう考えると、お姉ちゃんって不思議だなぁ。もしもルビィがお姉ちゃんだったら、お姉ちゃんみたいなちゃんとしたお姉さんになれるのなかなぁ……?)
ルビィ「……」
『ただいま〜!』
ルビィ「!」 るびぃ「うゅ、おかぁしゃ……?」コシコシ
黒澤ママ「ルビィ、ただいま。ちゃんといい子にしてた?」
るびぃ「うゆ……」
黒澤ママ「まあ、ちゃんと一人でお留守番出来たのね!偉いわ〜!」
るびぃ「ん……うん!あのねあのね!妖精さんが助けてくれたの!」
黒澤ママ「妖精さん??」
るびぃ「きて!こっちこっち!こっちに……」
るびぃ(……)
るびぃ「……あれ?」 ***
ダイヤ「ん、んん〜……!さてと、お昼休みもそろそろ終わりですわね。コハクさん、次の会議の準備は出来ていますか?」
コハク「はい。ここに」
ダイヤ「ありがとうございます。では……」
ルビィ「……」テキパキ
ダイヤ「あら……?」
ルビィ「よいしょ、よいしょ」
ダイヤ「ルビィ?珍しいですわね」
ルビィ「ん……」カタカタカタカタ
ダイヤ「あなたが休み時間に仕事をしてるだなんて。まだ13時は回っておりませんよ?」
ルビィ「お姉ちゃん、もしかしてルビィのことバカにしてる?」
ダイヤ「えっ?」 ルビィ「あのさぁ、ルビィもうすぐ16歳なんだからさ。お仕事くらい進んでやるに決まってるじゃん」
ダイヤ「は、はぁ……」
ルビィ「いま資料作りに集中してるから話しかけないで」
ダイヤ「えっと……」
ルビィ「なに?」
ダイヤ「す、すみません……」
ルビィ「うん」
タタタタタ
ルビィ「……」
ルビィ(妹みたいな小さな子を見て、ルビィも勇気をもらいました。ルビィはルビィに出来ることを、一生懸命にやればいいんだって)
ルビィ(だからルビィは、毎日、コツコツと。大好きなことを、せいいっぱい頑張ります!)
ルビィ(ルビィも一緒に!がんば〜、ルビィ!) 終わりです。お読みいただきありがとうございました。
まだ小さかった頃のルビィちゃんと、ちょっぴりお姉ちゃんになったルビィちゃんでした。 ほっこりするような面白い話だった
スレタイで「無邪気なるびぃに酷い目に遭わされまくるルビィのSSか?」と思ってたけど、優しい世界のお話でこっちも笑顔になれたわ >>30
俺もこれだと思ったけどこれはこれでよかった >>30
どうせ翅むしるんやろとか思ってスレ開いたわ…
普通に良い話だった。 あったけぇ・・・あったけぇよルビィちゃん
プリン二個食ってたけど 絶対にプリンを食べる妹 vs 絶対にプリンを食べられない姉
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