きな子「夏美ちゃんの動画撮影を手伝いたいっす!」
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きな子「夏美ちゃんの動画撮影を手伝いたいっす!」
夏美「いきなりなんですの?」
きな子「エルチューバーに憧れてるって前に言ったじゃないっすか!」
夏美「言われたような言われてないような……」 きな子「もちろんLiella!でスクールアイドルとしての配信もやってるっすけど、それはなんか部活の延長っていうか。エルチューバーっぽくないんすよ!」
夏美「確かに、スクールアイドルの配信とエルチューバーの活動は共通する部分も多いですが似て非なるものですの」
きな子「そうっすよね! だから夏美ちゃん個人の動画配信を手伝いたいんすよ!」キラキラ
夏美「ふーん……まあ、そこまで言うならお願いするんですの」
きな子「やったっす! ありがとうっす!」 夏美「ただし! 収益は分けませんの! 無報酬で働いてもらいますの! それでも良いんですの?」
きな子「もちろんっす! 頑張るっす!」キラキラ
夏美「う……」ズキッ
夏美「素直すぎて良心が少しだけ痛みますの」ボソッ
きな子「早く! 早く手伝いたいっす!」ワクワク 夏美「そう焦らないでほしいんですの。動画を撮る時はじっくり計画を練ってからですの」
きな子「なるほど……計画、大事っすね!」
夏美「まずは配信環境を整えるんですの。配信画面を外部出力するキャプチャーボード、配信ソフト、操作用のパソコン……」
きな子「えっと、えっと、メモするっす!」 夏美「って、配信環境は私がすでに整えてるから今回は大丈夫ですの。でもきな子がいずれ自分一人で配信する時はそのくらい準備をしなきゃいけないんですの」
きな子「ええ、きな子が一人で配信なんて無理っすよ~!」
夏美「憧れてるんじゃないんですの?」
きな子「漠然とした憧れはあったっすけど……今は自分がエルチューバーになるより……夏美ちゃんと一緒に何かやりたいっす」
夏美「なっ// いきなり恥ずかしいこと言わないでほしいですの//」
きな子「えへへ、夏美ちゃんの照れ顔いただきっす!」 夏美「うぅ……やっぱり手伝いはいいですの!」プイッ
きな子「えぇっ!? そんなぁ!」
夏美「帰りますの!」
きな子「夏美ちゃん、機嫌直してっす~」アセアセ
夏美「はぁ……じゃあ企画。動画の企画を考えてくれたら一緒にやってあげますの」 きな子「企画っすね! えーっと……あ! こんなのはどうっすか?」
きな子『第一回! ドキッ……好きな人を暴露大会!』
夏美「却下ですの」
きな子「ええーっ、なんでっすか!」
夏美「企画以前にそのタイトルがダメに決まってるんですの!」 きな子「いいじゃないっすかぁ。好きな食べ物を言う感覚で言っちゃえばいいんすから、ね?」
夏美「そんな簡単なことじゃないんですの! エルチューバーやスクールアイドルの恋バナは下手したら炎上するんですの!」
きな子「そうっすかぁ。残念っす」
夏美「ん、あれ……待つんですの。その言い方だと、きな子にも好きな人がいて簡単に言えるってことですの?」
きな子「そうっすよ!」
夏美「……ちょっと気になりますの」 きな子「じゃあ、実際にやってみて夏美ちゃんが誰を好きか当てたら教えてあげるっす!」
夏美「いやだからそんな話を動画にはできないんですの! 簡単に言えるなら今ここで教えてほしいんですの」
きな子「ふーん、これはちょっとどころかかなり気になってるっすねえ。きな子の好きな人」
夏美「もうっ// もったいぶってないで早く言うんですの!」 きな子「そうっすねぇ」
夏美「……」ゴクリ
きな子「秘密っす!」
夏美「えー……簡単に言えるとかぬかしておいてそれはないんですの!」
きな子「冷静になるとやっぱり好きな人のことを話すのはさすがに恥ずかしいっすね//」モジモジ
夏美「……きな子も可愛いとこあるんですのね」
きな子「っす//」カァァ 夏美「なんか動画の企画の話をしてたのに変な感じになっちゃたんですの」
きな子「すまないっす……じゃあじゃあ、こんな企画はどうっすか?」
夏美「次々とよく思いつきますのね。聞かせてもらいますの」
きな子「第一回! ドキッ……お昼寝配信!」
夏美「……はい?」 きな子「眠くなったら好きなタイミングで寝て、その間の動画を撮るっす」
夏美「……」
きな子「これならエルチューバーらしい企画っすよね?」
夏美「……」
きな子「やばっ、夏美ちゃん怒ってるっすか?」
夏美「いや、別に怒ってはいませんけど。私も不人気だった頃、似たような動画撮ったなあって思いを馳せてましたの」 きな子「そうなんすか……被るなら却下っすかね」
夏美「ていうかさっきからネーミングセンスが気になりますの! 何で『第一回ドキッ』ってタイトルにするんですの!?」
きな子「面白そうじゃないっすか!」
夏美「なんか微妙にセンスが古いんですの!」
きな子「むぅ。だったら夏美ちゃんが良い企画案考えてっす」
夏美「それだときな子が動画の企画を考えるっていう前提が崩れますの」 きな子「きな子は夏美ちゃんと一緒にエルチューバーできればそれで良いっすから、まずは夏美ちゃんの考えた企画に参加したいっす!」キラキラ
夏美「うう……そんなキラキラ見られると断れませんの」
夏美「そうね……こんなのはどうですの?」
夏美『オニナッツのお料理教室!withきな子』
きな子「微妙っす」
夏美「……」 きな子「いや、ほら、夏美ちゃんって料理できるイメージないっすから」
夏美「それは確かにそうかもしれないですの。でも人のこと言えるんですの?」
きな子「きな子は毎日お弁当作ってるから得意っすよ♪」
夏美「ナッツゥ……! そういえばそうでしたの!」グヌヌ
きな子「だから……」
きな子『きな子のお料理教室!withオニナッツ』
きな子「これならどうっすか? 夏美ちゃんに教えてあげるっすよ♪」 夏美「ふんっ、教えてもらうのは私じゃなくてきな子の方ですの。せいぜい私の教えを請うといいんですの」
きな子「おおっ、やる気っすね~! じゃあお料理対決動画にするっすね! 楽しみにしてるっす!」ワクワク
夏美(うっ……ワクワクしてるきな子可愛い……じゃなくて)
夏美(つい見栄を張ってしまったんですの。スムージーならともかく料理全般じゃきな子に勝てませんの……)
きな子「場所はどこにするっすか? きな子の家か夏美ちゃんの家か……広い恋先輩の家のキッチン借りるのも良いっすね!」 夏美「あの、やっぱり料理動画は手間がかかりますし最新のスイーツの食べ比べとかにするのは」
きな子「何言ってるんすか! 視聴者はきっと夏美ちゃんの女子力に期待してるっす!」
夏美「いやいやいやいや……もうっ、とにかくお料理対決動画は一旦待つんですの!」
きな子「ええ~、これじゃいつまでたっても先に進まないっすよー!」 夏美「……あ!」
きな子「お?」
夏美「にゃはは~。いいこと思いつきましたの!」
きな子「なになに、教えてほしいっす!」 夏美「エルチューバーの恋愛ネタは危険だけど、視聴者の話なら平気ですの!」
夏美「というわけで、企画はこうですの。視聴者から恋愛のお悩みを募集して、私たちがそれを解決しますの!」
きな子「……お~、なるほど! 確かにそれなら視聴者は大喜びっすね!」
夏美「でしょ?」フフン 夏美「私のSNSで質問募集をしておきますの」ポチポチ
きな子「質問、集まるといいっすねー」ワクワク
夏美「動画の撮影は1週間後で良いですの?」
きな子「おっけーっす!」 1週間後
夏美「じゃあ、撮影開始しますの」
きな子「っす」ドキドキ
ピッ
夏美「オニナッ」
きな子「オニナッツぅー!!」
夏美(先に言われた!?) きな子(てへへ、これ言ってみたかったんすよね)
きな子「……」ニコニコ
夏美(続きは言わないんですの!?)
夏美「お、オニナッツー! あなたの心のオニサプリ、鬼塚夏美ですの~!」
夏美「今日はぬぁんと、みなさんから募集した恋愛相談に答えていきますの!」 夏美「にゃは! 今回は特別ゲストと一緒ですの! もう映ってしまってますが……」
夏美「こちらですの~」
きな子「Liella!の桜小路きな子っす! みなさんよろしくっす!」
夏美「ではでは早速始めていきますのー!」 夏美「頂いた相談はプリントアウトしておきましたの」ドサッ
きな子「おお、結構きてるんすね!」ホッ
夏美「ですのー! 全部は読みきれないので、こちらで選ばせてもらいますの!」
きな子「送ってくれた人、ありがとうっすー!」
夏美「まずはゲストのきな子から選んで良いですの」 きな子「ええ、こんなたくさんの中から選ぶのは迷うっすよ! 時間がかかって迷惑かけちゃうっす」
夏美「これは生配信じゃなくて動画だから平気ですの。グダったら適当にカットしますの」
きな子「あ、そうなんすねー! なら安心っす!」
きな子「じゃあえっと」ガサガサ
きな子「ふむふむ……」 きな子「じゃあこれ、これにするっす!」
夏美「わかりましたの! 早速読んでいくんですのー」
きな子「えーと……
相談者『高校三年女子』
お悩み内容:恋愛について。好きな人がいます。しかし、私は今まで恋愛というものを経験したことがありません。
どのようにアプローチすれば良いのか全く分かりません……。お力添えをお願いします! 」
きな子「だそうっす。お便りありがとうっす!」
夏美「……ちょっと相談内容が漠然としてますの」
きな子「あ! 追伸にこの相談者の好きな人は同じ部活の女の子だって書いてあるっすねー」ニコニコ
夏美(なんか嬉しそうですの) きな子「夏美ちゃん、なにかアドバイスはあるっすか?」
夏美「まずは相手のことを聞くのが良いと思いますの」
きな子「そうっすねー。それで共通の趣味とかあったら嬉しいし」
夏美「まあ、どのくらい相手のことを知ってるのかは書いてないから分からないですの」 きな子「というわけで、『高校三年女子』さんは相手のことを色々聞くと良いと思うっす!」
夏美「それにしても同じ部活内で好きな人がいるんですのね」
きな子「親近感わくっすね~」
夏美「ん?」
きな子「ん?」 夏美「ご、ごほん! 続いての相談は私が選んでいきますの!」
夏美「これにしますの!」
きな子「早いっすね!」
夏美「中身は見ずに適当に選びましたの。別にまずい内容だったらカットすれば良いだけですし」
夏美「えーと
相談者『高校三年女子』」
きな子「あれ? さっきと同じ人なような……」 夏美「まあ2回連続で引くのはレアだけど、複数投稿する人は珍しくないんですの」
きな子「そうなんすね! ありがたいっすー!」
夏美「相談内容は……」
夏美『私の好きな子が他の女の子と仲良くしているのを見ると、少し嫌な気持ちになってしまいます。私、どうしたらいいですか?』
夏美「これは……」
きな子「相手はさっきと同じ子っすよね?」 夏美「とりあえず最後まで読みますの」
夏美『好きな子は人気者で、いつもいろんな女の子に囲まれています。最初は幼馴染として誇らしかったですが、最近はなんだかモヤモヤしてしまいます』
夏美「だそうですの。お便りありがとうですの」
きな子「相談者さんの好きな子は同じ部活の子で、しかも幼馴染だったんすねー」
夏美「じゃあ、きな子から何かアドバイスは?」 きな子「嫉妬っすか……きな子もその気持、なんとなくわかるっすよ」
夏美「そうなんですの?」
きな子「きな子が誘おうと思ってた好きな子が、いきなり現れた先輩に持っていかれたことを思い出すといつもモヤモヤするっす」
夏美「ん?」
きな子「ん?」 夏美「ごっ、ごほん! それで、アドバイスは?」
きな子「んー、嫉妬って感情自体はきっと誰にでもあると思うっす」
夏美「それはそうですの」
きな子「だから、その感情を良い方向に持って行くように努力するといいと思うっすよ」
夏美「なるほど……具体的には?」 きな子「嫉妬心をなくすんじゃなくて、むしろそれをバネにすればいいんすよ!」
きな子「その好きな子が他の子と仲良くしてるときに、『負けないぞー』って思いながら自分もその子と仲よくするっす!」
夏美「おお! それはポジティブで良いですの!」
きな子「仲良くなるために、一緒になにかやろうって誘ったりとかすると良いと思うっす!」
きな子「例えばその子が動画を作っていたら、一緒に作りたいって参加してみたり……」
夏美「ん?」
きな子「ん?」 夏美「にゃ、にゃははー! というわけで次の相談ですの!」
きな子「はいっす。じゃあきな子が選ぶっすね。夏美ちゃんのマネして、さっと見ずに選ぶっす!」
夏美「別に私のマネをしなくてもきな子の好きなのを選べばいいんですの」
きな子「いいじゃないっすか! じゃあこれにするっす。読むっすよ!」
きな子「えーと相談者のお名前は『高校三年女子』さん」
夏美「ナッツゥ!? またですの!? さすがに3連続はすごい確率ですの!」
きな子「まあまあ、きっとたまたまっすよ。それで相談内容はー」ペラッ きな子『好きな子が、最近良く神社に通っているようです。
その神社にいる子は私と好きな子の部活仲間で共通の友人なのですが、2人はもしかして付き合っているのでしょうか。
私は不安で仕方がないです。どうかアドバイスをお願いします!』
きな子「お便りありがとうっす」
夏美「……なんか登場人物が増えましたの。前に読んだ分も含めて一旦整理するんですの」
きな子「えっと話をまとめると、『高校三年女子』さんの好きな子は同じ部活で幼馴染で」
夏美「その子は人気者で、最近神社に通っていて、その神社の子と好きな子が付き合ってるかもしれなくて不安、と」 きな子「じゃあ夏美ちゃんアドバイスお願いするっす」
夏美「え、私がアドバイスするんですの!?」
きな子「さっきはきな子がアドバイスしたから夏美ちゃんの番っす!」
夏美「えーっと、まずその2人は付き合ってないですの。それで、神社で会うのは何か理由があるからだと思われますの」
夏美「だから好きな子と神社にいる女の子が仲良くしてても不安になることはないと思いますの。それに好きな子からしたら、あなたの方が魅力的なんですの!」
きな子「……そっすかねー? っていうかなんでそこまでわかるんすか?」 夏美「おそらく、神社にいる女の子のところには相談に行っただけだと思いますの!」
きな子「だから、なんで夏美ちゃんがそこまでわかるんすか?」
夏美「それはえっと……私も神社に好きな子のことで相談に行ったことあるから……」
きな子「え? 夏美ちゃん好きな子いるんすか!?」ガタッ
夏美「あっ」 きな子「それは一体誰っすかぁ!?」
夏美「秘密ですの! きな子が秘密にしてるのに私だけ言うなんて不公平ですの!」
きな子「何で気付いてくれないんすかねえ……」ボソッ
夏美「ん?」
きな子「ん?」 「「……」」
きな子「つ、次のお便り読もうっす!」
夏美「そ、そうですの! じゃあ読むんですの!」ペラッ
夏美「適当にこれで良いですの!」サッ
夏美「相談者は『高校三年女子』さん」
きな子「またっすか!?」 夏美「ここまで偶然が続くと逆に驚きませんの……内容は」
夏美『幼馴染に告白したのですが、返事がもらえなくて辛いです』
きな子「おおぉー! ついに告白したんすね!」キラキラ
夏美「ついにっていうか、バラバラに選んだのにたまたま時系列順になったみたいですの」
夏美「で、次のアドバイスはきな子ですの」 きな子「断られて辛い、じゃなくて返事が貰えなくて辛いってことは保留にされてるってことっすよね?」
夏美「そういうことだと思いますの」
きな子「保留にされるってことは、つまりは脈があるってことっす! だから諦める必要なんてないっすよ!」
夏美「おおー」パチパチ きな子「ていうか断ってない時点できっと幼馴染さんも相談者さんのことが好きっすよ!」
夏美「ずいぶんとはっきり言うんですのね」
きな子「もしきな子が好きな子に告白されたら、って考えると自然と答えが出てきたっす」
夏美「ほう?」
きな子「もしそうなったら、嬉しさが溢れすぎて思考停止して一旦保留にしちゃうかもって思ったっす」
きな子「それで照れくさかったり、素敵な返事の仕方を考えたりしてて返事に時間がかかるかもっす」 夏美「ふぅーん」
きな子「それに、恋愛対象じゃない子に告白されたらすぐに断るはずっすよ」
きな子「きな子も後輩に告白された時はびっくりしたけどすぐ断ったっすし」
夏美「ん?」
きな子「ん?」 夏美「待つんですの、その後輩って」
きな子「冬毬ちゃんっすけど……」
夏美「は?」
きな子「え?」
夏美「ちょっとカメラ止めるんですの」
きな子「でも……」
夏美「止めろ!」 きな子「わ、分かったっす……ってあれ、どうやって止めるんだったっすかね」カチカチ
夏美「もう! 私が止めるから貸すんですの!」サッ ピッ
きな子「で、でも冬毬ちゃんがどうしたんすか? 何か聞き捨てならない感じだった気はするんすけど」
夏美「……本当に分からないんですの?」ジッ
きな子「なんかそんな目で見られると怖いっす……」 夏美「確かに最近……冬毬が目を腫らして家に帰って来て部屋に籠もっていたことがありましたの……」
夏美「理由を聞いても頑なに教えてくれなかったけど、あれはきな子に告白して断られたからと……やっとわかりましたの」
きな子「そうだったんすか」
夏美「そうだったんすかじゃありませんの! 大事な妹を泣かせて!」
きな子「……むぅ。じゃあ夏美ちゃんはきな子が冬毬ちゃんと付き合ったら良かったと思ってるんすか?」 夏美「そんなことは言ってないんですの!」
きな子「冬毬ちゃんのことは後輩として、仲間としては大好きっすけど恋愛対象としては見れないっす。それなのに付き合ったら失礼っすよ」
夏美「わかってますの! でももっとこう……傷付けないように断ってほしかったんですの!」
きな子「きな子がなんて言って断ったか知ってるんすか?」
夏美「う……知らないですの。なんて言ったんですの?」 きな子「他に好きな子がいるからごめん……って」
夏美「冬毬のことだから、きっと誰が好きなのか尋ねたのでは?」
きな子「聞かれたっすよ。ちゃんと答えたっす」
夏美「それは誰ですの?」
きな子「良いんすか? 今言って」ジッ こんな雰囲気で告白したら爆死確定では?
北海道の時といい肝心な時に間が悪い… 夏美ちゃん多分きな子ちゃんのこと好きなのにまず先に妹のために怒るの優しい… そうかな?冬毬ちゃんが泣いてたのは他に何か理由がある気がするんだよね 夏美「……」ドキッ
夏美「ま、待つんですの、一方的に責めたりして悪かったんですの」
夏美「やっぱりこの話は今度、機会をあらためてゆっくり」
きな子「またそうやってはぐらかして……!」
きな子「きな子、もう我慢出来ないっす! 言うっす!」 夏美「えっ、ちょっ」
きな子「夏美ちゃん! きな子、夏美ちゃんのことが好きっす!」
きな子「付き合って下さい!!」
夏美「!!」
きな子「……///」 夏美「……///」
きな子「な、なんか言ってほしいっす!」
夏美「えっと……//」
きな子「保留っすか!? 保留するなら脈アリと判断するっすよ!」
夏美「いや……いま答えますの」 きな子「!」ドキドキ
夏美「私も……その、好き//」ゴニョゴニョ
きな子「何て言ったんすか!? 聞こえないっすよ!」
夏美「もう! 私もきな子のこと、大好きですの!//」カアァ
きな子「夏美ちゃん……!」パァ きな子「じゃあ晴れて恋人同士に……//」ポッ
夏美「それはちょっと待ってほしいですの!」ビシッ
きな子「何でっすか!? 互いに好きなのに……」
夏美「付き合うのはちゃんと冬毬に話して、納得してもらってからですの」 夏美「正直……薄々気がついていましたの。きな子の私への気持ち」
きな子「へっ!?// そうなんすか!?//」
夏美「同時に、冬毬の気持ちもわかってましたの。妹ですから」
夏美「だから、自分の気持は無意識に押し殺そうとしてしまいましたの」
きな子「……それで、気づかないふりしてたんすね」 夏美「だけど、こうなった以上はちゃんと向き合いますの!」
夏美「それでどれだけ姉妹仲が悪化しても、必ず仲直りしてみせますの!」
きな子「きな子が言うのもアレっすけど、2人にはずっと仲良しでいてほしいっす!」
きな子「わかったっす。夏美ちゃんが気の済むまで冬毬ちゃんと話すと良いっす。きな子ずっと待ってるっすから」
夏美「ありがとうですの!」 1週間後
きな子「オニナッツー!(声真似)」
きな子「みなさんこんばんはっすー!」
きな子「今回、は前回大好評だった恋愛相談コーナーの続きっす!」
きな子「でもオニナッツこと夏美ちゃんは家庭の事情でお休みだからきな子だけでお送りしていくっす!」 きな子「では相談のお便りを読んでいくっすよー」ガサガサ
きな子「まずは『高校三年女子』さんからの相談っす!」
きな子「って、またっすか!? もうこの人の専用コーナーになってる気がするっすけど、読んでいくっすね」
きな子『私の好きな幼馴染の子が告白の返事をくれました! 両想いでした! このチャンネルのおかげです! ありがとうございます!』
きな子「おお、おめでとうっす! このチャンネルがそこまで役に立ったかはわからないっすけど、お幸せにっす~!」 きな子「続いてのお便りは、おお! ついに別の人からっすよ!」
きな子「名前は『匿名希望』さんっすね。相談内容は……」
きな子『大好きな姉者と喧嘩をしてしまいました。姉は何も悪くないのについ感情が抑えきれず……』
きな子『全くクレバーではないと自分でもわかっています。ですが失恋した直後でメンタルが不調だったこともあったのでしょう』
きな子『ですが、この相談のメールを打っているうちに冷静になることが出来ました。このメールが読み上げられたら姉と仲直りします』
きな子「……よ、良かったっすね。ほぼ自己解決してるっすけど、さすが強い子っす」
きな子「きっと相談者さんにも、良い出会いがたくさんあると思うっす!」 きな子「続いてのお便りが最後っす。名前はウィー……あ、これペンネームを書いてないっすね!」
きな子「メールだけ読ませてもらうっす!」
きな子『私は同じ同期の子が好きなのですが、その子は最近別の人に告白して失恋したようです』
きな子『慰めてあげたいけど、これって弱ってるところにつけ込む卑怯な行為でしょうか?』
きな子「相談ありがとうっす! そんな、卑怯なんてことないっすよ!」
きな子「辛い時に支えてもらえたらきっとその子も喜ぶっす!」 きな子「さて、ではそろそろお別れっす! ありがとうっすー! またねー!」ブンブン
きな子「ふう」ピッ
きな子「一人で動画撮影、大変っす。でも早く編集して上げないと」
夏美「やっと私の苦労をわかってくれたんですの?」
きな子「夏美ちゃん!? どうしてここに!? 冬毬ちゃんのことは良いんすか!?」 夏美「やっと、冬毬からも私に話してくれましたの。私ときな子を応援してくれるって」
きな子「で、でもメールが読み上げられたら仲直りって……まだ編集すらしてないっすけど」
夏美「はぁ、やっぱりきな子はちょっと抜けてますの」
夏美「まあそこも可愛いところですの」ボソッ
きな子「な、なんすか一体!?」
夏美「そのカメラとPC、撮影じゃなくて生配信の設定になってますの」
きな子「なんじゃそりゃー!?」 夏美「だから今日撮ってた分はずっと配信されてましたの」
きな子「や、やっちゃったっす//」
夏美「でもそのおかげで冬毬とも仲直り出来たし……今から正式にお願いしますの」
夏美「きな子……私と付き合って下さい! ですの!//」
きな子「は、はいっす!// よろしくお願いしますっす//」カァ
夏美「それに、これからも動画撮影手伝ってほしいんですの」
きな子「もちろんっす! きな子、もっともっと夏美ちゃんと仲良くなって、もっともっと……!」
きな子「夏美ちゃんの動画撮影を手伝いたいっす!」
おわり 以上っす!
読んでくれた方ありがとうございました! 良かったね😭
ちょこっと、とままるもあったのもよき よし神社の娘は巻き込まれなかったな
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