梢先輩と花帆ちゃんがムフフなことするSSその2
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「立ったよ」って笑顔はずるい
ねぇ 期待しちゃってもいいの? 花帆さんが風邪をひいた。
「はぁ...全く、ついてないですよね」あはは
「無理はいけないわ。あと2、3日もしたら治るでしょう」なでなで
「今日、食べたい物あるかしら?」
「うーんと、そうですね...おかゆ以外がいいなぁ」
「最近、寮母さんとか、クラスメイト、みんなおかゆ、おかゆって感じで」
「もうちょっと味の濃い物食べたいです!」
「あらあら」 「はいどうぞ」コト
「これは...?プリン?」
「違うわ。はい、あーん」
「あーん...ん!」
「茶碗蒸し!」
「ふふっ。正解。花丸よ」
「美味しいです!優しい塩味!」
「卵は胃に良い食べ物よ。タンパク質も取れるし」
「いっぱい食べて頂戴」なでなで
「はい!」 「今日も暖かくして寝るのよ」
「何かあったら連絡してね。すぐに行くから」
「ありがとうございます」ぺかー
ふふっ、花帆さんの笑顔はとっても可愛いわね。
だけれど、その分フラッシュバックしてしまう。乱れている時の姿が....
風邪をひいた。ただそれだけなら、どんな理由だってつけられていただろうに。
私の心の中で、乱れた花帆さんと、今回の風邪が点と線で結ばれていくのを感じる。 チクタク...チクタク...
なんでかしら、とっても寝心地が悪いの。
何か、自分の中に空白が出来てしまって、その空白がどんどん、どんどん広がっていって、自我が消えてしまいそうな。
「あぁ...」
「人寂しいわね...」
何か、私の隙間を埋めてくれる様な、何か。
適当に枕を抱きしめてみたけど、全然ダメみたい。
「....花帆さん」 ただ、手を握ってくれれば、それでよかったのよ。
虚空に手を突き出しても、何も始まらないのだけれど....
「はぁ...」
大きくため息をついて、むくりと起き上がる。
本当は規約違反なのだけれど、もはや寮母さんは何も咎めない。
ガチャリ...
そのまま、私は花帆さんの部屋に向かった。 コンコン
「...花帆さん」
「...ほへ?」
「入ってもいいかしら?」
「梢...先輩?」
「どうぞ」
「ありがとう」
ガチャ
「今日はどうしてこんな夜遅くに?」
「ええ、花帆さんが心配で見に来ちゃった」
「え〜?ほんとですか?」
花帆さんは無邪気に見えて、時々鋭い事を言う。のだけれども、相変わらず自分が鋭い事を言った自覚がないから、無邪気のままだった。 「ミルクココア作るわね」
「どうぞどうぞ」
こぽぽ....
「はいどうぞ」
「ありがとうございます」ごくごく
「....美味しい」
「喜んで貰えたのならよかったわ」
「ところで、どう?風邪の方は?」
「おかげさまで全回復!とは行きませんが、よくなってきています」
「それなら良かったわ」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています