梢「えぇと、花帆さんはどこかしら……。あ、あれは……」キョロキョロ

花帆「──梢センパ〜イ。こっちですよぉ〜」ピョンピョン

梢「お待たせしてしまったかしら。遅れてはいないと思うのだけれど」

花帆「いえ。あたしも今来たとこですからっ。全然だいじょーぶです!」

梢「ふふっ。そう。それにしても……縁日で待ち合わせってなんだか……」

花帆「えへへ。ちょっと恋人っぽいですよね」

梢「そ、そうかもしれないわね。えぇと、おほんっ」

花帆「?」

梢「花帆さんの浴衣、とてもよく似合っているわ。たくさんの人混みの中でもすぐ見つけられそうなほど魅力的よ」

花帆「えへ、えへへ……。これ、梢センパイのために時間をかけて選んだって言ったら、喜んでくれますか……?」チラリ

梢「か、花帆さんっ。それは、勿論……」

花帆「なぁ〜んてっ。ほら、早く行きましょう!」グイッ

梢「……えぇ」ニコッ