【SS】璃奈「出来た。押した人が食害になるボタン」
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食害:人に食べ物を大量に押し付け、苦しみながらも食べてる様を楽しむ事
璃奈「我ながらくだらない物を作った。でも、開発しようと思ったらついつい完成させて、誰かに使わせたくなる……」
璃奈「取り敢えず放置しておこう、押したくなるように」イソイソ 璃奈「エマさん、どこに……」タッタッタッタッ
栞子「あちらに果林さんがいます。もしかするとエマさんの居場所を知っているかもしれません」
果林「……」フラフラ
璃奈「果林さん!」
果林「……あら、璃奈ちゃんに栞子ちゃんじゃない……」フラフラ
栞子「果林さん、そのお腹と口元は……まさか!」
璃奈「しず」
果林「ランジュに……物凄く、お肉を食べさせられたの……」
栞子「えっ」
璃奈「あっ、そういえばランジュさんもボタン押してた……」
果林「愛が、必死に食い止めてくれてるけど……直に限界が来るわ……私はなんとか逃げてきたけど……愛は、もうダメよ……」ヨロッドサッ
栞子「……っ、果林さん! エマさんは、エマさんがどこにいるか知りませんか!?」
果林「こっちが、聞きたいわよ……」チーン
璃奈「最悪の状況……いくらエマさんでも、食害を2人まとめて相手にするのは無理。もう一人、強力な大食い生徒を連れてこないと……」 バケモンにはバケモンをぶつけるんだよ!
2人を遭遇させるんだ 栞子「一度、やることを整理しましょう」
璃奈「うん、わかった」
栞子「せつ菜さんや果林さん等の被害者は副会長や何故かいた綾小路さんに介抱していただいています」
璃奈「うん。だから私たちはランジュさんとしずくちゃんを止めることを最優先にする」
栞子「ので、確実にどちらかを止めることが出来るのはエマさんです」
璃奈「……うん」
栞子「まずは被害を減らすことが最優先です。故に、エマさんを見つけてからは、接敵した方にぶつけましょう」
璃奈「わかった。なら、エマさんを探そう」
栞子「それなのですが……冷静に考えたら、まずはエマさんに電話をかけてみればよいのでは?」
璃奈「……単純すぎて、忘れてた。やってみる」ピポパポ
prrrrrr
エマ『チャオ! 璃奈ちゃん、どうしたの?』
璃奈「エマさん。緊急事態だから、今すぐ来て欲しい。私たちは今彼方さんのお昼寝スポットにいる」
エマ『何か凄い事みたいだね……わかった、急ぐよ! でも、彼方ちゃんをおんぶしてるからちょっと遅れちゃうかも!』
璃奈「彼方さんをおんぶ……?」
エマ『食べ過ぎでお腹が苦しいみたい。だから、胃薬を探してたんだぁ。でも、璃奈ちゃんがそこにいるなら助かるよ。璃奈ちゃんなら持ってるよね?』
璃奈「……うん、持ってる。じゃあ、一旦切るね」
エマ『バイバ〜イ』ピッ
栞子「これは……マズいですね、まさか彼方さんまでやられているとは……」 エマ「来たよ〜」
彼方「うぅ……お腹痛い……」
璃奈「はい、胃薬」
彼方「助かるよ〜……」フラフラ、ゴク
エマ「それで、緊急事態ってどうしたの?」
璃奈「……しずくちゃんと、ランジュさんが私の作ったボタンのせいで暴走を始めちゃったの。食害になっちゃって」
栞子「エマさん。あなたには大食いの適性が大いにあります」
エマ「えぇと、つまり?」
璃奈「ランジュさんかしずくちゃんのどっちかと出会ったら、きっと沢山ご飯を食べさせられそうになるから、エマさんは思いっきり食べ続けて欲しい」
エマ「んんと、よくわからないけどご飯を沢山食べればいいんだね。今日はお腹ペコペコだから、任せて!」
栞子「まずは、第一目標は達成しましたね」
璃奈「うん。次は大食いの出来る子を連れてこないと……同好会メンバーで、今動けそうなのって誰だろう」
栞子「現状が不明なのはかすみさん、歩夢さん、侑さん、ミアさんですね」
璃奈「なら、かすみちゃんに声かけしてみようと思う。かすみちゃんも中々にやる子だし」ピポパポ
prrrrrr……
『もしも〜し♡』 璃奈「!?」
『ん〜? りな子〜? どうしたの〜?』
璃奈「……食害になったからか、演技が下手じゃないかな。しずくちゃん」
しずく『バレちゃいましたか』
璃奈「どうして、しずくちゃんがかすみちゃんへの電話に出てるの?」
しずく『簡単ですよ。今、かすみさんと一緒にいるんです♡あ、見ますか? 今、かすみさんが必死に悶えながらパンを頬張ってるんです♡世界一可愛いかすみさんが、泣きながら、だぁいすきな美味しいパンを頬張って、顔を歪めてるんです♡この様子が最高に可愛いんです♡』
璃奈「……食害になって、変な癖も目覚めた? どこかの神父様みたいだよ、しずくちゃん」
しずく『失礼ですね、元からですよ♡』
璃奈「うわ……もういいや、かすみちゃんがダメなら仕方ないや」ピッ
栞子「先回りされていましたか」
璃奈「仕方ない。けど、今すぐに電話をかければ、まだ」ピポパポ
prrrrrr……
ミア『hey、璃奈。どうしたんだい?』
璃奈「ミアちゃん、今すぐここまで来れる? 助けて欲しい」
ミア『璃奈のお願いなら、すぐにでも飛んで行くよ。何を頼みたいんだい』
璃奈「……大食いを、して欲しい」
ミア『……悪いね、璃奈。さっきの言葉は訂正させてくれ。それは無理だ』
璃奈「どうして?」
ミア『ついさっき、ふざけた態度でバーガーを沢山押し付けて来るベイビーちゃんを相手にしたんだ。ソレを潰すのに、ちょっと手間取った。おかげで少し腹痛気味なんだ』
璃奈「……そう、なんだ。後で特性の胃薬を届けるよ」
ミア『すまないね……力になれないどころか、助けられちゃって』
璃奈「……うん。お大事に」ピッ
栞子「ミアさんもダメでしたか」
璃奈「うん……ついでに、侑さんも私が気絶している間にボタンを押しちゃってたみたい。ただ、ミアちゃんが潰してくれたって」
栞子「流石、ミアさんですね……アメリカ出身は伊達じゃないです」 璃奈「……残りは歩夢さん。歩夢さんでダメなら、一旦他の手を考える」ピポパポ
栞子「それしかないですね……一応、私の方でもダメ元で頼ってみます」ピポパポ
prrrrrr……
歩夢『もしもし、璃奈ちゃん? どうしたの?』
璃奈「歩夢さん。ちょっと緊急のお願いなんだけど、いいかな」
歩夢『何? 私に出来ることなら、やってみるけど……』
璃奈「大食いって……できる?」
歩夢『お、大食い? な、なんで?』
璃奈「かくかくしかじかで」
歩夢『そうなんだ……わかった、今からそっちに──璃奈ちゃん、ごめん』ピッ
璃奈「えっ?」ツー、ツー……
璃奈「……切れた」
栞子「ですから、姉さんに大食いの適性はありません。ですが、一刻を争う緊急時なんです。妹と生徒のためを思うのなら行動できませんか?」
『いや、マジで休ませて……今、胃とか色々荒れてるからさ……7000km運転するために色々ボロボロになったとこに、大食いって……アタシ壊れちゃうから……』
栞子「そこを何とかお願いします、紫苑女学院の元スクールアイドルとしての意地を見せてください」
『スクールアイドルの意地って、そういうトコに使わんでしょ……もう、無理な物は無理だから……ごめんって』ピッ
栞子「……」ツー、ツー
栞子「あとで姉さんのバイクにAHONDARAって落書きしますか」チッ 璃奈「栞子ちゃん、どうだった?」
栞子「ダメでした。体がボロボロなので無理だと」
璃奈「そっか……こっちも、よくわからない内に切れちゃった。もしかしたら、しずくちゃんと接敵したのかもしれない」
栞子「そうですか……なら、エマさんをランジュの所にぶつけましょう」
エマ「よ〜しよしよしよし」ナデナデ
彼方「にゃぁ〜……」ゴロゴロ
栞子「エマさん、出番です。あなたの相手が決まりました」
エマ「! ……ランジュちゃんと、なんだね?」
栞子「はい。ランジュを、お願いします」ペコッ
璃奈「お願いします」ペコッ
エマ「任せて。お友達の暴走は、私が止めてみせるよ!」キリッ 璃奈「それじゃあ、ランジュさんに電話をかけるね」
栞子「はい、お願いします」
璃奈「うん」ピポパポ
prrrrrr……
ランジュ『你好! 璃奈!』
璃奈「ランジュさん。今、どこにいるの? 愛さんは?」
ランジュ『今は食堂よ! アタシが呼んだシェフの作った肉料理のフルコースで、愛にお礼を伝えてるのよ!』
璃奈「……本当は?」
ランジュ『愛が頑張って、必死に肉を食べてるところを眺めて楽しんでるの♡』
璃奈「そう……なら、もうやめて」
ランジュ『ラ? どうしてかしら? これがアタシのやりたいことよ?』
璃奈「ランジュさんのやりたいことは、友達を傷つけることなの?」
ランジュ『……』
璃奈「私たちの手で、やめさせてみせる。元のランジュさんに、戻す」
ランジュ『そう。なら、おいで。愛の続きを味わわせてあげるわ』ピッ
璃奈「……」ツー、ツー
栞子「どうでしたか、璃奈さん」
璃奈「食堂に行こう、そこにランジュさんと愛さんがいる」
エマ「急いで行かないと!」
彼方「いってらっしゃ〜い」フリフリ
栞子「えぇと、彼方さんは……」
彼方「ここで寝てる〜」
璃奈「ん、わかった。じゃあ急ごう」タッタッタッ 璃奈「愛さんっ」バァン
栞子「ランジュっ!」バァン
愛「り、なりー……」チーン
ランジュ「あら、随分早かったわね。おかげで、愛もまだ意識があるわ」
璃奈「愛さん、これ飲んで。胃薬」
愛「ありが、と……」ゴク
栞子(おびただしいほどの量の皿……二十枚は超えていますね。愛さんと果林さんがこれほど食べても、ランジュは満足しなかったのですか)
ランジュ「さぁ、次は誰がアタシに愉悦を感じさせてくれるのかしら?」
エマ「私だよ」
ランジュ「エマ。あなたも沢山食べるのよね。なら、最初からクライマックスで行くわよ」パチンッ
ズラァーッ
璃奈「見るだけでお腹いっぱいになりそうな量の肉料理……」
愛「エマっち……気を付けて……コレ、洒落にならない奴だから……っぷ、うぅ……」
栞子「愛さん、こちらへ……」ズルズル
エマ「大丈夫だよ。私、今日はいつもよりお腹空いてるから!」ムシャァームシャシャシャー
ランジュ「ふふっ。どれだけ食べるのかしら♡」 エマ「お肉は冷めちゃうと美味しくなくなっちゃうから、急いで食べないと」ムシャァームシャシャシャー
エマ「ん〜っ、ボ〜ノ〜!」カンッ
ランジュ「流石ね。愛が一時間かけた量を10分で平らげるなんて」
ランジュ「さ、もっと持って来て! エマ、あなたのその笑顔が歪むまで食べさせてあげるわ!」
エマ「Eccellente. Vieni da me, ragazza cinese」
璃奈「日本語でおk」
栞子「おそらく、かかって来い……みたいなニュアンスだと思います」
ランジュ「さぁ、追加はさっきの倍よ! 好きなだけ食べなさい! 食べられなくなったら、アタシがいくらでも食べさせてあげるわ」
エマ「まだまだ……!」パクーパクククー、パァクゥクゥー
ランジュ「……やるわね。でも、まだまだ追加よ!」
栞子「! エマさん、まだ五皿目を食べてる途中なのに……」
璃奈「これが食害……食害は相手のペースなんて考えない、ひたすらに食べさせることしか考えてないから」
ランジュ「さぁ、エマ。もっともーっと食べなさい♡ステーキ以外がいいなら、別で食べさせてあげるわ!」
エマ「ふぅ……なら、ブラートヴルストを出してくれるかな?」
ランジュ「いいわよ。作れるわね?」
ランジュの呼んだシェフ「え、えぇ……今からとなりますと……」
ランジュ「あら。出来ないとは言わせないわよ? 報酬の件、忘れたとは言わせないわ♡ アタシと寝られるのよ♡」
ランジュの呼んだシェフ「きゅぅ……わ、わかりました……!」ダダダダダ
栞子「ランジュ……!」ギリッ
璃奈「栞子ちゃん……?」
エマ「栞子ちゃん、抑えて。全部は、食べ終わってからだよ」キッ
ランジュ「さぁ、どんどん食べて、エマ。アタシの欲を満たして見せて頂戴」
ランジュ「ん。来たみたいね。やれば出来る子だわ」チュッ
ランジュの呼んだシェフ「な、投げキッス……きゅぅ……もう今日が命日でもいいや」キュンッ
璃奈(熱烈すぎる……) 全て璃奈のせいなのにもういいや、かすみちゃんがダメなら仕方ないやって人の心が無さすぎる ────
エマ「はぐ……むぐ……」グググ
璃奈「……エマさんの顔から笑顔が消えた」
栞子「食べるペースも、落ちています……既に30以上の皿を平らげているので、当然のはずですが……」
ランジュ「あら? エマ。手が止まってるみたいね、アタシが食べさせてあげるわ、ほら」グイッ
エマ「っ……ありがとう。ランジュちゃん、でも大丈夫だよ。絶対に食べきるから」バク、パパパク
エマ(お腹が苦しい……もう既にお腹いっぱいなんて通り越してる……けど、私は3年生で、皆のお姉ちゃんだから……負けられないよ!)
ランジュ「そろそろかしら? エマ。顔にも仕草にも余裕がなくなってきたみたいね♡」
エマ「っ、む、ぐ……ぐ、ヴっ……う……」プルプル
栞子「エマさん!」
璃奈「っ、もう無理しちゃダメだよ。エマさん、ごめんなさい……」
エマ「わ、私こそ……ごめん」ドサリ
ランジュ「きゃぁ。気絶したわ! これがドカ食い気絶ってやつね! 果林や愛でも見られなかったから、とーっても頑張ったのね、エマ!」 ランジュ「さぁ、次は誰にしようかしら。歩夢? それともミア……誰に振舞うかワクワクが止まらないわ」
璃奈(……ボタンの効果が一時的にすら切れてない……きっと、まだ食べ物がある状況だからなのかな……)
ランジュの呼んだシェフ「あ、あの、ランジュ様……報酬の件は──」
ランジュ「いいわよ。夜、アタシの部屋に来なさい。可愛がってあげるわ」
ランジュの呼んだシェフ「きゃーっ、ありがとうございます、ありがとうございます!」
栞子「……ランジュ。その方は……」
ランジュ「あぁ、ライフデザイン学科のフードデザイン専攻クラスの子よ。アタシのファンみたいだから、付き合って貰ったの。
報酬に、アタシと一晩過ごせるって条件を付けたら、今みたいに頑張ってくれた、と〜ってもいい子よ」ナデナデ
ランジュの呼んだシェフ「きゅぅ……ありがたき幸せです……」
栞子「っ……ランジュ……!」ギリッ、ギリギリギリ
璃奈(栞子ちゃん……今まで見たことないくらい怖い顔……歯ぎしりが凄い……)
ランジュ「あら? 何かしら、栞子。後悔でもしてるの?」
栞子「……しています。私が、どうしてエマさんを連れてくればあなたをどうにかできると思ったのかを」スッ
ランジュ「……へぇ、あなたが食べるのね。大丈夫かしら? 栞子じゃエマの半分も──」
栞子「食べられないでしょうね。ですが、私はあなたに挑まなければなりません」
ランジュ「……」
栞子「些細なこととは言えど、あなたと言い合いつかみ合いの喧嘩をした上に、私はあなたに『もう友達じゃない』なんて、酷い言葉をかけてしまいました……」
璃奈「あっ……」
──
ランジュ『栞子に、謝らなくちゃいけないわよね……』ショボン
──
栞子「手前味噌ですが、私はあなたの一番の親友でした。なのに、それが突然『友達じゃない』なんて言えば、ランジュの心に穴が空くのは当然でした」
ランジュ「……」
栞子「だから、あなたは食害になったことを含めて自分の心を満たそうとした……でも、満たされない。空いた穴の形と違うピースは、ハマらない」
ランジュ「……そうよ、栞子。もうあなたとは友達じゃなくなっちゃった。だから、これで楽しもうとした……それの、何が悪いの?」
栞子「いえ。否定するつもりはありません……ですが、お願いします。ランジュ。私に謝る機会と、もう一度友達になる機会をください」
ランジュ「っ……しお──」
栞子「いきます」スッ、パクーッ 食害という性癖は初めて知ったが、中々唆るものがあるね
知見 >>51
性癖って言うのかはわかんにゃい
元々はゾムって人のお遊びみたいな奴だったから ────
栞子「っぷ……っ、う……」
璃奈(3皿で吐きそうになってる……無理だよ。エマさんですら潰れたんだから、無理だよ、栞子ちゃん……!)
ランジュ「……ふふっ、やっぱり無茶して食べる栞子も可愛いわね。ほら、次のも食べなさい♡はい、あーん」
栞子「っぷ……ぐ、ん、うぅ……むぐっ」グイッ
璃奈「栞子ちゃん……もうあきらめよう、どうにか効果を消すボタンを私が作るから……」
栞子「いえ……大丈夫です、璃奈さん……私は、諦めません……! 私は、ランジュと仲直りするんです……絶対に……」グ、バクッ
ランジュ「栞子……ちょ、ちょっと? あなたさっき吐きそうだったのに、え……」
璃奈(……! そうか、単純な量じゃない……今の栞子ちゃんは、ランジュさんの知っている栞子ちゃんから逸脱した状態なんだ……そのギャップに、驚いているんだ……)
栞子「そのためなら、限界でも、なんでも……た、食べ……ます……」ムグググ
ランジュ「────っ、し、栞子! もうダメよ! やめなさい!」バッ
栞子「……ラン、ジュ……?」
ランジュ「……ごめんなさい。目が覚めたわ、皆に、こんな酷いことをしちゃって……!」
栞子「っ……ふぅ……ランジュ。後でお話をしましょう」
ランジュ「栞子……うん。いくらでもするわ!」
璃奈「……これで、ランジュさんは戻った。けど、しずくちゃんの方は──」
prrrrrr
璃奈「はい、もしもし……」
歩夢『あ、もしもし。璃奈ちゃん? ごめん、急に電話切っちゃって』
璃奈「あ、歩夢さん。どうなったの?」
歩夢『うん、璃奈ちゃんの言う通りしずくちゃんと会ったんだけど、何とか潰しておいたよ』
璃奈「しずくちゃんに根負けさせたの?」
歩夢『うん。逆食害したらあっさり潰れたよ』
璃奈「そうだったんだ……良かった。取り敢えず、いったん全員で部室に集まれるかな」
歩夢『部室だね、わかった。伸びてるしずくちゃんと、なんでか壁に倒れこんでる侑ちゃんは私が連れて行くから安心して』
璃奈「うん、わかった。それじゃあ」ピッ せつ菜「……なるほど。これが事の全容ですか……とんでもないことが起きてたんですね」
栞子「璃奈さん、ランジュ、しずくさん、侑さんは反省文を提出してください」
ランジュ「うぅ、ごめんなさい……」
しずく「ボタンの影響だったとは言えど、大勢の人を苦しめちゃいましたからね……」
侑「私は一瞬で返り討ちにされたんだけどね……」アハハ
璃奈「私の発明品のせいで、ごめんなさい」
ミア「まぁ、今回はボクも璃奈の擁護のしようがないね……子犬ちゃんとエマはまだ保健室から出て来れてないくらいの事だし」
歩夢(私は、思いっきりご飯食べられたからそんなに困らなかったんだけど……)
彼方(彼方ちゃん、こっそりタッパーに詰めたりして持ち帰れたからなんだかんだ良かったんだけどねぇ……)
愛「まぁまぁ、愛さんはそんな気にしてないからさ、あんまり怒んないであげてね?」
果林「そうね。私たちは量が量だったから、璃奈ちゃんの胃薬のおかげで特に酷いことにはならなかったし」
栞子「ですが、それとこれとは話が別です。多くの人に迷惑をかけてしまいましたし……それに、ランジュはあの生徒の件でもお話があります」
ランジュ「えぇーっ? フードデザイン専攻の子とは、ただホントに一緒に添い寝してあげるだけ、って約束しただけよ?」
栞子「それでも、です」プクーッ
ミア(栞子め、さてはヤキモチ焼いてるな) ────
数日後
璃奈「それから数日の時が流れた。璃奈ちゃんボード『解説』」
璃奈「かすみちゃんとエマさんは一日経てば元通りになって、しずくちゃんや私に文句は言いつつも許してくれた。
ランジュさんは栞子ちゃんにこってりと絞られた……ついでに、別の物も搾られたみたい。前以上にべたべたくっついてる。
しずくちゃんは食害でなくなっても、かすみちゃんの苦労してる顔を見るのは大好きみたいだから、かすみちゃんを泣かせる方法をあの手この手で考えている。本当に懲りないと思う。
せつ菜さん、彼方さん、果林さん、愛さん、ミアちゃん、歩夢さんは増えてしまった体重を戻すために必死に運動をしていたから、私もそのお手伝いをしようと発明をしている途中。
侑さんは……そんな歩夢さんに何かいらないことを言ったみたいで、逆鱗に触れた結果逆食害を喰らって胃腸を壊したみたい。南無南無」
璃奈「……以上、同好会に起きた出来事」カタカタカタカタ、カッターン
璃奈「……なんだかんだ、楽しかった。でも、今度はもっと楽しい発明をしてみせる。今回の騒動で起きたデータは後で送信しておくね」
???「Thanks.私も、メイや先輩たちに試したボタンのデータを後で報告書付きにして送る」
璃奈「うん。お願い……それと、今度の日曜日、合同研究出来るかな?」
???「OK……その日は予定を開けておく」
璃奈「うん、じゃあよろしく──四季ちゃん」
おしまい 終わりです。
瞬瞬必生しながら書いたものなので、終わらせ方は若干駆け足気味になってしまいました。
ニジガクのSSはちまちま書いていたのですが、璃奈のボタン系は初めて書いたので中々に新鮮なものが楽しめました。
皆さんにも楽しんでいただけたのであれば、幸いです >>67
ニジガク以外のSSは書いたことないですね
ただこれから書くかもしれないです
>>68
「虐待だなんて失礼な♡愛情表現です♡」 >>70
なんのボタンを作ったか浮かんだら書きます。
お楽しみに。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています