ことり「優柔不断な私」
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今日、私は穂乃果ちゃん達と巷で話題のカフェに来ています。
穂乃果「私何食べようかなぁ」
海未「いちごのショートケーキありますよ」
穂乃果「本当だ!それにしようかなぁ」
海未「穂乃果は本当にいちごが好きですね」
穂乃果「でもさ〜これだけケーキの種類がいっぱいあると…他のも食べたいと言うか…迷うよね」
海未「そうですね。確かに迷いますね」 穂乃果「まあ、でもいっか。ショートケーキで。海未ちゃんは何にする?」
海未「私は和栗のモンブランにします」
穂乃果「わ、確かにそれも美味しそうだ。なんか…モンブランも食べたくなってきた」
海未「優柔不断ですね。それなら後で一口あげますから」
穂乃果「本当!」
海未「そのかわり穂乃果も一口下さいね」
穂乃果「え?あっ、もちろん!」 海未「……約束ですからね」
穂乃果「あはは」
ことり「ん〜」
穂乃果「ん?ことりちゃん?」
ことり「ん〜」
穂乃果「ことりちゃ〜ん」
ことり「え?あっ、な、なに?」
穂乃果「何頼むか決まった?」 ことり「あっ、ごめん。まだ…」
穂乃果「そっか。いっぱい種類あるもんね〜」
海未「ケーキは逃げませんから。ゆっくり選んで下さい」
ことり「うん。ありがとう」
穂乃果「でも、ことりちゃんはてっきりチーズケーキを選ぶと思ったよ」
海未「そうですね。私もそう思いました」
ことり「…チーズケーキにしようと思ってたんだけど」
穂乃果「だけど?」 ことり「チーズケーキ…チーズケーキだけでもベイクドチーズケーキ、ニューヨークチーズケーキ、レアチーズケーキ、バスクチーズケーキ、チーズケーキスフレ…こんなにいっぱい種類があるから…」
穂乃果「あぁ…そうだね。まあ、それが売りだからね。このお店」
ことり「そうなの。ケーキの種類が豊富でだから来たかったんだけど、いざ来てみると種類がありすぎて何を食べれば良いか…」
海未「ニューヨークチーズケーキは?」
ことり「どうして?」
海未「昔言ってたじゃないですか。お腹いっぱい食べたいって」
ことり「それは…それは…いつか本場にいったらの話で…」 海未「そ、そうですか」
穂乃果「いつかニューヨークでお腹いっぱい食べれたらいいね。いつか」
ことり「ありがとう」
穂乃果「うん。とりあえず決めちゃいなよ」
ことり「そうだね。ん〜」
穂乃果「ベイクドで良いんじゃない?」
ことり「そうかな?」
穂乃果「うん。一番上に書いてあるしさ。他のはまた来れば良いじゃん?」
ことり「そっか…うん!そうだね!また来れば良いよね!」
穂乃果「そうだよ!また来れば良いじゃん!」
ことり「うん!」
海未「ふふっ。意外とことりも優柔不断ですよね」
ことり「えへへ。ごめんね〜」 穂乃果「さて、じゃあ…」
ことり「あっ、待って」
海未「どうしました?」
ことり「ドリンク…」
穂乃果「あっ、ごめん。まだ決めてなかったよね」
ことり「うん…。どうしよう。チーズケーキに合う飲み物は…紅茶かな…コーヒー…ジャスミン茶も良い…」
穂乃果「………コーヒーで良いんじゃない?」
ことり「コーヒーならブラックかな?」
穂乃果「それはもう…ことりちゃんの好みで」
ことり「ん〜……ジャスミン茶…ジャスミン茶ならフルーツ系が合う気がする」
穂乃果「ん?フルーツ系?」 ことり「うん。フルーツ系」
穂乃果「どう言う事?」
ことり「ジャスミン茶って若干の渋みがあるでしょ?」
穂乃果「そうなの?」
海未「ベースとなる茶葉や淹れ方によると思いますが…」
ことり「ジャスミン茶の渋みとフルーツ系の酸味がきっと合うと思うんだけど…」
穂乃果「え?じゃあ、フルーツタルトにするの?」 ことり「ジャスミン茶にするなら…」
海未「チーズケーキにも合うのでは?」
ことり「やっぱりジャスミン茶ならフルーツ系…」
穂乃果「じゃあ、ジャスミン茶をやめればいいんじゃないかな?」
ことり「そうかな?」
穂乃果「うん。コーヒーか紅茶で良いじゃない?」
ことり「そっか…」
穂乃果「そうだよ」 ことり「そうだよね」
穂乃果「うん」
ことり「じゃあ…はっ!!?」
穂乃果「な、なに?どうしたの?」
ことり「これ…」
穂乃果「え?」
ことり「季節のパフェ…」 穂乃果「季節の…」
海未「パフェ…」
ことり「季節…限定…」
穂乃果「限定だね…」
ことり「今は…パンプキンパフェ…」
穂乃果「そうだね。秋だからね。かぼちゃの季節だね」
ことり「かぼちゃの季節だよね」
穂乃果「うん」
ことり「どうしよう」
穂乃果「え?何?食べたいの?」 ことり「だって…季節限定だし…今日食べなかったら1年間食べれないかも」
穂乃果「確かに…言われてみればそうだね」
海未「ちょっと穂乃果。あなたまで…」
穂乃果「いや…別に私は特別かぼちゃ好きって訳じゃないし」
ことり「私も特別かぼちゃが好きな訳じゃないよ」
穂乃果「うん。じゃあ、特別好きな物食べた方が良いんじゃない?」 ことり「そうかな?海未ちゃんもそう思う?」
海未「え?あ…まあ…そうですね」
ことり「そっか。じゃあ、やっぱりチーズケーキの方が良いのかな」
穂乃果「何を食べてもハズレはないと思うよ。だからチーズケーキで良いんじゃない?」
ことり「ハズレはない…か…。そう言えばお店のイチオシってなんなんだろう?」
穂乃果「イチオシはシュークリーム見たいだけど…」
ことり「シュークリーム…」
穂乃果「いや…でも、自分が一番食べたい物が良いと思うよ」 ことり「私は何が一番食べたいんだろう…」
穂乃果「チーズケーキじゃないの?」
ことり「チーズケーキなのかな…」
穂乃果「分からないけど…」
ことり「優柔不断でごめんね」
穂乃果「うん…」
海未「ええ…」
ことり「本当に優柔不断で…三学期の選択科目の希望もまだ決められてないし」
穂乃果「それは取り敢えず今は良いんじゃないかな?私も決まってないし」
海未「そうなのですか?明後日提出ですよね?」
ことり「音楽にしようか…倫理にしようか…海未ちゃんは何にしたの?」
海未「書道に…」
穂乃果「あのさ、取り敢えず今は選択科目の話はやめようよ。ケーキ選ぼうよ」 ことり「あっ、そうだよね」
穂乃果「うん…そうだよ…」
ことり「全部一口ずつ食べれたら迷わないのに」
海未「ことり…穂乃果みたいな事言いますね」
穂乃果「待って。私は結構すんなり決めたんだけど」
海未「そうでしたね」 ことり「あの…もう一回一から考えても良いかな?」
穂乃果「一から?」
ことり「うん」
穂乃果「一がどこからか分からないけど…それでことりちゃんが決められるなら…ねえ?」
海未「そう…ですね」
穂乃果「ちなみに一ってどこから?」
ことり「どのケーキするか決める所から」
穂乃果「それって現状維持だと思うけど…うん。細かい事を言うのはやめよう」 ことり「紅茶…」
穂乃果「紅茶?飲み物から決めるの?」
海未「では、あとは紅茶に合うケーキを選ぶだけですね」
ことり「紅茶のシフォンケーキを頼む場合…飲み物はどうするべきなんだろう?」
穂乃果「………紅茶で良いんじゃない?」
海未「ですね」
ことり「その場合、紅茶×紅茶になるけど…」
穂乃果「まあ…そうだね。そうなるね」 海未「良いじゃないですか。紅茶×紅茶でも…」
ことり「そうなんだけど。ケーキで紅茶を味わえるのに飲み物も紅茶って…」
海未「じゃあ、紅茶のシフォンケーキをやめればいいのでは?」
ことり「そうだよね」
海未「はい」
ことり「いっその事メニューが一つだけなら迷わないのに」
穂乃果「そんなに?」 ことり「うん」
海未「なかなか無いですけどね。メニューが一つだけのお店も」
穂乃果「ルーレットでもあればいいのにね」
ことり「本当に。ルーレットがあれば例え嫌いな物が当たっても諦めがつくのに…」
穂乃果「それは本末転倒だと思うけど」
海未「そもそも嫌いな物をルーレットに書く必要がないと思いますが」 穂乃果「じゃあ、目を瞑って指さした物を頼めば?」
ことり「そっか!その手があったね!」
穂乃果「うん」
ことり「じゃあ…」ギュッ
穂乃果「目瞑った?」
ことり「うん」
穂乃果「じゃあ、どうぞ」
ことり「えいっ!」
穂乃果「………」
海未「………」
ことり「何が当たったかなぁ」 穂乃果「……あの」
ことり「え…ペペロンチーノ…」
穂乃果「なんでランチメニューの方指したの…」
ことり「目を瞑ってたから…」
穂乃果「いや…でも何となく書いてある場所分かってたじゃん…しかもペペロンチーノって…嫌いな物当たったね」
ことり「ニンニク…」
海未「そもそもランチメニューは終了してますが」 グゥ〜〜〜〜
ことり「え?」
海未「ん?」
穂乃果「いや…」カァァァァ
海未「お腹…空きましたか…」
穂乃果「空きました」 ことり「ごめんね。ごめんね二人とも」
穂乃果「私の事はいいから…ことりちゃんはメニューを選んで」
ことり「うん。本当にごめんね」
穂乃果「うん」
ことり「………」
穂乃果「………」
海未「………」
ことり「………」
穂乃果「………」
海未「………」
ことり「………」
穂乃果「………えっ!?今何の時間?」
ことり「え?」 穂乃果「いや…急に黙ったから」
ことり「あっ…真剣に決めてて」
穂乃果「あっ…そっか」
ことり「…………」
穂乃果「…………」
ことり「…………」
穂乃果「私が決めようか?」
ことり「え?」
穂乃果「いや…なんかもう一生決まりそうにないからさ。なんなら私が決めてあげようかなって」
ことり「それは…」 穂乃果「それは?」
ことり「それは…」
海未「自分で決めたいのですか?」
ことり「自分で責任を負いたいの」
穂乃果「ケーキ選ぶだけだよ?そこまでの事じゃないよ?どれも美味しいからさ。後悔する事なんてないよ。大丈夫だよ」
ことり「そうかなぁ」
穂乃果「そうだよ」 海未「ことりがここまで優柔不断だとは…」
穂乃果「私もビックリだよ」
ことり「ごめんね」
穂乃果「もしさ。将来的に二人の人に同時にプロポーズとかされたら大変な事になりそうだね」
海未「なるでしょうね」
ことり「同時にプロポーズ…」
穂乃果「いや、今は考えなくていいよ。ケーキの事だけを考えて」
ことり「うん」 穂乃果「ことりちゃんは少し勢いに任せた方が良いよ」
ことり「そうかなぁ」
海未「穂乃果は勢いに任せすぎですが」
穂乃果「私の事いいの。例え凛ちゃんなんてさ、ラーメン食べに行っても即決じゃん?」
ことり「確かに」
穂乃果「でしょ?どこのお店に行っても何にも悩まず同じもん頼んでるじゃん?あれを少し見習った方がいいよ」
ことり「う〜ん」 〜某ラーメン屋〜
凛「ハックション」
花陽「凛ちゃん風邪?」
凛「ん〜…なんか凄い失礼な事言われた気がするにゃ」
真姫「なにそれ」
凛「まあいっか。そんな事よりラーメン食べるにゃ〜」
真姫「本当に好きね」
凛「ここのラーメンなら毎日食べれるにゃ〜」
真姫「穂乃果みたいな事言うわね」 〜再び穂乃果side〜
穂乃果「はっくしょん」
海未「風邪ですか?」
穂乃果「なんか凄い失礼な事言われた気がする…。それよりも、ことりちゃんさ。もう30分経つけど…そろそろ決めない…」
ことり「………」
穂乃果「ことりちゃん…」
ことり「うん」
穂乃果「ことりちゃーーーーん」 穂乃果ちゃんがこんなに悩んでたら海未ちゃん怒るのにことりちゃんには甘い ことり「私決めた!」
穂乃果「本当!!!!」
ことり「私、チーズケーキにする!」
穂乃果「チーズケーキの?」
ことり「バスクチーズケーキにする!」
穂乃果「おおっ!!!飲み物は?」
ことり「紅茶!」
穂乃果「じゃあ、店員さん呼んでも?」
ことり「いいともー!」
穂乃果「よしっ!じ…」
店員「あの〜」
穂乃果「え?」 店員「えっと…ケーキセットなのですが…お時間となりましたので…」
穂乃果「え…え…?」
店員「ケーキセットの方はランチメニューとなります」
穂乃果「………」
海未「………」
ことり………」
穂乃果「あっ…ペペロンチーノの下さい」 乙!面白かった
ちょっとめんどくさい女の子なことりちゃん好き ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています