カツ「アナタは果林さん!」 果林「え?」
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エマ「んしょ……寮から歩くと結構大変だね」ドサッ
果林「ごめんなさいね、運ぶの手伝ってもらっちゃって」
かすみ「ぜ〜んぜんお安い御用です!そのかわり今日は撮影をじっくり見学させてもらいますからね!」
果林「ええ、私のことだけ見つめててね♡」パチッ
かすみ「うぅ……そういうのズルです……///」
エマ「かすみちゃんはかわいいねぇ」ナデナデ
???「っ!!……あっ!!!」
果林「?」 ???「おーい!果林さん!」
かすみ「あの人果林先輩の名前を呼んでません?」
???「果林さん!やっぱり果林さんだ!」タッタッタ
エマ「ホントだ、果林ちゃんのお友達?」
果林「え、えっと……どこかで」
???「僕ですよ!カツ、カツ・コバヤシです!」
果林「こばやし……」
カツ「あれ、もしかして覚えてないんですか?」
果林「………………あっ!ハヤトおじさんとこの!」 カツ「はい!お久しぶりですね」
果林「久しぶりね……私が島を出て以来?」
カツ「15歳になりました、ようやくあの時の果林さんと同じ歳です」
果林「本当に大きくなって……男子三日合わざればってやつかしら、男の子の成長はあっという間ね」
カツ「へへ、まだ果林さんには届きませんけどね」
果林「それよりどうしてここに?おじさん達と家族旅行っていう訳でもないわよね」
カツ「父さんが漁協の仕事でこっちに来てるので漁師になるための勉強として着いてきたんです」
果林「そういえば昔からそう言ってたわね、子供の頃は私も漁師になるのが夢だったっけ」 カツ「あの頃の果林さんは凄かったですよ、父さんの船に忍び込んで冬の漁に出た時なんか……」
果林「あの時は馬鹿だったのよ、今考えると子供のくせに危ないことをしてたと思ってるわ」
カツ「そんな!果林さんはみんなの憧れで!」
かすみ「あ、あの〜果林先輩?」
果林「ごめんなさいすっかり懐かしくって……紹介するわね、私の地元の後輩のカツ君」
カツ「カツ・コバヤシです!よろしく!」
果林「カツ君にも紹介するわ、こっちが虹ヶ咲の後輩のかすみちゃんと同級生のエマ」
かすみ「……中須かすみです」
エマ「チャオ〜エマ・ヴェルデです!」
カツ「かすみさんにエマさん、よろしくお願いします」 エマ「よろしくね〜」
カツ「つかぬことをお尋ねします、エマさんと僕とは以前どこかでお会いしたことがありませんか?」
エマ「わたし?」
カツ「はい、その"エマ"というお名前が妙に口に馴染むというかスルッと出てくるんです」
エマ「うーん、多分人違いじゃないかな?」
カツ「そうですか……失礼しました」
かすみ「ちょっとダメだよ、いくらエマ先輩が美人で素敵でかすみんの次くらいに可愛いからっていきなりナンパなんてしちゃあ」
カツ「そんなんじゃありません!ただ直感的に感じた疑問を聞いてみただけです!」 かすみ「またまた〜都会に来て舞い上がってるのはわかるけどお子様にナンパは早いよ?」
カツ「だから違うと!なんなんですかさっきから!第一アナタと僕とはさほど歳も変わらないでしょう!」
かすみ「ふんっ!ナンパの真似事なんかをするマセガキとは精神年齢が違うんですぅ〜」ベー
カツ「貴様っ!!!」
果林「2人とも落ち着きなさい!」
カツ「でも!」
かすみ「……ぐっ」 果林「かすみちゃんったらどうしたのよ、いつもはいきなり噛み付いたりしないのに」
エマ「……きっとカツ君に嫉妬しちゃったんじゃないかな、かすみちゃんの知らない昔の果林ちゃんのお話を聞いて」
かすみ「べ、別にそんなこと」
果林「カツ君、そういうわけだから許してあげて」
カツ「許すもなにも、僕は男ですから」
果林「ありがとうね」 カツ「ところでずっと気になっていたんですが、その大荷物は何なんですか?」
果林「私こっちに来てから読者モデルをやっているんだけれど、その撮影で使う私服よ」
カツ「も、モデルですか?」
エマ「果林ちゃんってばね、使うのは2〜3着って言われてたのにあれもこれもって決められなかったみたいなの」
カツ「あの果林さんが……モデル……?」
かすみ「ほら、この雑誌なんか読モなのに果林先輩だけで6ページも特集組まれてるんだよ」ピラッ
果林「あら、わざわざ買ってくれたの?言ってくれれば私が貰ったのをあげるのに」
エマ「かすみちゃん朝イチで買ってたもんね〜」
かすみ「そ、それは研究のためですもん……///」 カツ「そんな……そんな……」
果林「ふふっ驚いた?もう昔のやんちゃな……」
カツ「驚きもしますよ!」グワッ
カツ「モデルというのは……モデルというのは破廉恥なものなのでしょう!?女性がそんなに肌を見せて!」
カツ「それにモデルをやるような人間は、チャラチャラした無責任な女だってヘンケンおじさんも言ってました!」
果林「カツ、そんなことないわ」
カツ「都会に出て一体どうしたんです、あの頃の果林さんはいなくなってしまったんですかっ?」
果林「あのねカツ……もう私は18歳なの、砂と潮だらけになって磯で遊んでいた子供じゃないのよ」
カツ「そんなこと!そんなこと!!」 果林「それとね、私にだって仕事に対するプライドがあるわ、さっきの発言は取り消しなさい」
カツ「か、果林さんは僕の、僕たちのヒーローだったんです!」
果林「カツ……」
カツ「そんなこと言わずに、カバンにイソメと釣り竿を隠してあるぐらい言ってください!」ダッ
果林「カツ!待ちなさい!」
かすみ「待ってください!果林先輩ひとりだけじゃ無理です!」ガシッ
果林「でも!」
かすみ「今追いかけたら時間に遅れちゃいます、そうなったらアイツの言った"チャラチャラした無責任"になっちゃいますよ」
果林「くっ」
エマ「ねえ果林ちゃん、カツ君のことは私に任せて!絶対に連れて行くから」
果林「エマ…………うん、お願いするわ」
果林「あそこまで言われたんだもの、私の仕事ぶりを見せて理解らせてあげなくっちゃ」
エマ「うん!」ダッ
果林「行くわよかすみちゃん!」ザッ
かすみ「えーー!エマ先輩の分もかすみんが全部持って行くんですかーーー!」 どうでも良いけどシーンの方もヴェルデの方もエマって名前のキャラはさん付けで呼びのしっくりくるの何でだろ ------
エマ「カツ君!」
カツ「あ、え、エマさん……果林さんに頼まれて僕を修正しにでも来たんですか」
エマ「ううん、そんなことはしないよ、でも話をしてほしいとは思ってる」
カツ「別に話すことなんて」
エマ「だったらどうして逃げたりしたの?間違ったことを言ってる自覚が、カツ君に後ろめたい気持ちがあったから背を向けて逃げたんでしょ」
カツ「それは……」
エマ「それに私も少し怒ってるの、大切な親友にあんなひどいことを言われたんだもん(低音)」
エマ「だから話して、カツ君の気持ちを(低音)」
カツ「………………」
カツ「…………わかってるんです、僕が間違っていたことなんて、初めっから」
カツ「おじさんが言ってたことなんか、それこそ偏見で間違っていたってことも」
カツ「僕は怖かったんです、果林さんが大人になっていたことがすごく怖かった、僕だけが子供の頃のまま……」
カツ「僕らの先頭に立っていた果林さん、島を出てすごく大人びた果林さん、雑誌の中の煌びやかな果林さん」
カツ「すごく、すごく、怖かったんです」 エマ「そう……だったんだ」
カツ「だから僕は認めたくなくて、みっともないとわかっていて果林さんに傷をつけようとしたんです」
エマ「………………よし!」
エマ「来て(低音)」グイッ
カツ「え、ちょっと待ってください!強………っ」
スタスタスタ ースタジオー
カツ「あの、今更合わせる顔なんて」
エマ「静かに(低音)」
カツ「は、はい……」
カシャッ カシャッ
「今日の果林ちゃん乗ってるね!いいね👍」
果林「ええ、今日は事情があって気合いを入れなくちゃならなくなったので」スッ
カシャッ
「良くわかんないけどキラキラしてるよ〜!あ、今の同じポーズできる?ちょい伏せ目で」
果林「わかりましたっ」
「よっしラスト撮った!じゃあ次は……サラちゃんスタンバイよろしく!」
「はい!」 果林「ふうっ」チラッ
カツ「あっ…………うぅ……」
かすみ「ちょっとちょっと、君のせいでかすみんがエマ先輩の分も荷物運ぶことになったんだからね」プンッ
エマ「かすみちゃんごめんね、明日お礼はするから」
かすみ「エマ先輩は悪くないですよ!元はと言えばこのガキンチョ君が悪いんですから」
カツ「はい、おっしゃる通りです」シュン
かすみ「……もう、調子狂うなぁ」
「す、すみません!」
かすみ「ん?」 「謝んないでよ、サラちゃんは新人なんだからしょうがないって、細かいとこは私たちがサポートするからさ」
「す、すみません!」
「あんまり固くならずに頑張ろう!」
かすみ「あの新人の子も大変そう……かすみんとおんなじくらいかな」
エマ「でも可愛い子だねえ」
「すみません!すみません!」
「あはは……」
「すみません……ごめんなさい……」
かすみ「どうしたんだろ」 「ほら、気負わずにね?ちょっと転ぶくらい誰でもやっちゃうことだし」
「はい……」
「参ったな……」
果林「……あの、もし良かったら先に2人の絡みのページを撮らせてもらえませんか?」
「ん〜、でも果林ちゃんは連続になっちゃわない?」
果林「大丈夫です、それに一緒に撮った方がこの子のためにもなると思うので」
「そういうことなら……お願いするわね」
果林「はい!」 「私は……」
果林「大丈夫よ、私に任せて」パチッ
カツ「あっ……」
『ちょっとカツ!男のくせにビビってんの?もうっ!アタシに任せて! 』パチッ
カツ「そうか……貴女は……」
エマ「カツ君、昔の果林ちゃんはもういない?」
カツ「あ、あ、あぁ……変わってなんてっ」ポロポロ ーーーーーー
カツ「果林さん、すみませんでした!」
果林「カツ……」
カツ「大変な失礼をしました……修正も覚悟してます」
果林「ねえ、私はどうだった?」
カツ「すごく素敵でした!果林さんはあの頃からずっと!今でもずっと僕のヒーローです!」
果林「その言葉だけでもう嬉しいわ、これからはこの朝香果林も応援してくれたら嬉しいっ」ニコッ
カツ「っ……///」 ------
エマ「果林ちゃんすっごくカッコよかった!」
かすみ「新人の子を助けるときなんかいつも以上に大人〜って感じでしたよ!!」
果林「ふふ、当然よ!私は大人だもの」ドヤァ
エマ「あっ!それなら朝はもうひとりで起きられるよね!果林ちゃんは大人だもん!」
果林「ふふっ」
果林「……………………やっぱりまだ子供かも」
エマ「自分の都合で大人と子供を使い分けないで!」 かすみ「あっ、しおっ子~!」
カツ「し、シロッコ…!?」
ᶘイ^⇁^ナ川 はい? 自然にエマさん(虹)にエマさん(Z)のセリフ言わせてるのすき
あとさりげなくサラまで登場してるのすき ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています