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エマのエマージェンシー!?ブログ
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0001名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 15:47:27.66ID:i23AgRCc
立てば書きます
0002名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 15:53:23.91ID:i23AgRCc
【うぶいわい】


※本記事はいつものスクールアイドルについてや、食についての内容ではありません。

※本記事はある怪奇譚について独自に調べたものです。
0003名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 15:59:05.55ID:i23AgRCc
○○大学冬季課題
「習俗レポート」より抜粋

2019 11.6 筆者 黒澤ダイヤ

皆さん、掌に人という字を3回書いて飲み込む。
と言ったおまじないを聞いた事があると思います。私も幼稚園の頃にはいつしか知っていましたし、スクールアイドル時代何度もこのおまじないを実践した事があります。
0004名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 16:02:00.87ID:i23AgRCc
このまじないが何故、どういった経緯で現代まで受け継がれできたのか、原因は分かりかねますが、恐らく願掛けや験担ぎのような側面が大きかったんだと思います。

人という文字を掌に書き、それを口元まで持ってったら飲み込む動作をする。
自分が「人」を呑み込んでいるように思い込ませ、これから相対する人も自分にとっては取るに足らない相手だと思い込む。
願掛けに近いですが、目的としてはこのようなものじゃないでしょうか。
0005名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 16:02:49.03ID:i23AgRCc
また”手で口元を塞いだ状態で口内にある少量の空気と唾液を嚥下する”というこの一連の動作は、呼吸を落ち着かせ、息を整える効果も一定はあったんじゃないかと思います。

先述のとおり、このまじないは緊張状態にある人がその状態から脱する為にするまじないですが、
もし、その人が過度な緊張状態に陥っていたら、口を閉じ、何かを呑み込むという動作は過呼吸を抑制し、その後にゆっくり呼吸をする。
文字通り「呼吸を置く」動作になります。

また、まじないという言葉で括られ、形式化した複数の動作を再現するのは、緊張の原因に対する意識を紛らわすことになります。
緊張状態の際に別のことを考える、その別のことを掌に人という字を三回書いて飲み込むという動作に置き換えていたのかもしれません。
0006名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 16:03:11.96ID:i23AgRCc
そして、その動作を得て本当に緊張が緩和した、或いはそんなエピソードが伝わったことで原因と結果が結びつき、願掛けから儀式やまじないに変化したのでしょう。

さて、ここで日本各地の習俗を調べてみると、このように手に何かを書く、という行為を起点にした民間信仰はいくつか、特に西日本の地方において多く見つけられました。

例えば中国・四国の一部地方において、子供が生まれた端から亡くなってしまうことを意味する「クルマゴ(車子)」という民俗語彙が存在しますが、高知県室戸市の幾つかの地誌における『吉良川老媼夜譚』の項では車子は十二人まで死に続くなどとも言われ、車子が起こってしまうことは強く忌避されていました。
0007名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 16:05:37.96ID:i23AgRCc
また、この車子で亡くなってしまった子供を葬る際には、その子の掌に字を書くということが行われていたようです。掌に文字を書いて埋めると次に生まれてくる子供はそれを握って生まれ変わると言われており、魔除けや厄除けに効果があるとされるもの、それこそ「米」の字や、或いは「刃」「包丁」といった字が書かれることが多かったそうです。

北九州の辺りでは悪霊を退ける手段に掌に文字を書いて舐める。というものが伝わっています。
ただ、これは汎用性のある魔除けではなく
ある特定の例に対して行われたと言います。
その霊の名前を「ヒダルガミ」と言います。

ヒダルガミ自体は妖怪を纏めた辞典や多くの本に記載されているので知っている方も多いと思います。簡単に記載するとヒダルガミは悪霊の一種です。これに憑かれるのは主に山中だと言われています、山の中を歩いている時に突如として酷い空腹感と疲労感「饑い」と形容される感覚に襲われる、それはヒダルガミの仕業であるとされ、すぐに何らかの対処をしなければならない、と言うものでした。
0008名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 16:06:05.86ID:i23AgRCc
北九州のある地方ではその対象法が掌に文字を書いて舐める、というものでした。
といっても、これは奥の手だったそうで実際には何か携帯していた物を食事することでヒダルガミを退けられたようです。

なんにせよ、先述してきた幾つかのまじないには共通点として”何か良くないもの”を退けるというものがあります。

掌の上で何かを書く、書く動作をする。
その動作によって、書かれたものを手にすることができる。
言霊信仰、とは少し違うかもしれませんが、何かを書きつけるという動作は呪術的になりうる営為と「相性がいい」ものだったのかもしれません。
0009名無しで叶える物語(みかん)
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2023/01/29(日) 16:06:10.52ID:LFfNnZ+Z
これは民俗学?
0010名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 16:06:48.34ID:i23AgRCc
そして、もし仮にそうであったとしたら。
それらの動作は、少なくとも当時において信憑性があったからこそ、今もこうして語り継がれているんだと思います。
もし、それが何の効果もないものなら伝わる事はないでしょうし、そのようなまじないは多くあったと思います。

そうだとすれば、今は迷信とされても、そのまじないに信憑性があると思えるような、そんな体験をした誰かが過去にいたのでしょう。
先述したクルマゴやヒダルガミの対処法も。

それに限らず色々なまじないや対処法を見ると、時折ふと考えます。
それを最初に伝承した人は

一体何を見たのでしょうか。
【後略】
0011名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 16:08:00.45ID:i23AgRCc
以上がレポートの内容となります。
もう宿もありませんからね。
0013名無しで叶える物語(茸)
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2023/01/29(日) 16:08:47.88ID:x90SthSG
内容が俺のザーメンくらい濃すぎるよ
0014名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 16:09:26.66ID:i23AgRCc
このレポートを作成した、黒澤ダイヤさん本人は忙しく、本人にお話を伺うことはできませんでした。

しかし、当時、黒澤ダイヤさんのレポートを一部手伝ってたり、アドバイス等をしていた方を紹介して頂き、連絡が取れた為お話を伺いました。
0015名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 16:15:15.23ID:i23AgRCc
まる……すみません。私が大学生として実地調査してたのはだいぶ前のことなので、あんまりこれはこうだとか断定して言うことは出来ないんですけどね、確かに、手の平とかに指で何かしらの文字を書かせるような習俗は幾つか存在していたみたいですね。

うーんまぁ、ただ、あの地域でそれをさせる対象って言うのが大体子供でしたからね。
他の地域でよくある「米」の時とかそういう、入り組んだ字を書かせることはあんまり無かったみたいですよ。
0016名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 16:19:23.92ID:i23AgRCc
うーん、いや無かった訳じゃないと思いますよ?
ただ私が調べた限り、文献として残ってるものは比較的少ないように感じましたね。

えーと、あのレポート見たんですよね?
じゃあ、車子って覚えてます?覚えてますか?良かったずら。

まぁ…あの当時って気候的にもその地域の困窮具合にしても、幼子が亡くなる事自体珍しく無かったみたいで、だからそれを防ぐまじないにも色々バリエーションがあったんですよ。
0018名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 16:40:00.68ID:i23AgRCc
私が当時聞いた話だと
上から下にこう、線を引くんですよ。
カタカナの「ノ」みたいな、でも、別に角度をつける必要とかは無くて、ただ単純に上から下へ、1本引けばいいそうですよ。
掌を出してみてください、そこからもう片方の指を上から下に。手をひらいた時の指先のほうを上、手首のほうを下と見做す感じですね。

これはどんなまじないかって言うと、まぁさっき言ったみたいに大体の対象は子供だったらしいんだけど、誰かが死の淵にいる時に、その誰かをこっちの世界に戻すためのおまじないらしいですよ。

まぁつまりはかなり切羽詰まった時に、もう神頼みしかない!みたいな時に、使われていたんだと思いますよ。
えー…そうだ、「降り米」って言って病気とかで臥せっている人の枕元で誰かが「戻ってこい」って米の入った竹筒を振るみたいな類話があるじゃないですか?
多分イメージとしてはそんな感じだと思います。
0019名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 16:40:28.29ID:i23AgRCc
特にあの地域はヒダルガミの信仰が残っていたので、このまじないがそれの対処法になってる事もあって、結構広まったのかなぁって思います。

えっと、ヒダルガミ分かりますよね?
そうそう、それです。
その憑かれると空腹になるって部分が、所謂餓鬼憑きと似ていることもあって、その地域ではヒダルガミは痩せこけてお腹だけが膨らんでいる菅田をしているって言われてましたね。
要は極度の栄養失調で、お腹に水と脂肪だけが溜まっちゃった状態です。

実はですね、この状態こそがヒダルガミに憑かれた状態なんじゃないかって、そんな解釈もあるんですよ。
これは栄養失調より低血糖って言うのが正しいんですけど、例えばマラソンとか登山してたら急に動けなくなる人見た事ありませんか?
栄養補給をしないまま長い時間運動をしてると、血糖値が下がって体が燃料切れみたいになっちゃうんですよ。実は私も高校時代体力がない時期は結構なった事があって、それで大食いになっちゃたのかな~って……はは。
0022名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 16:48:54.18ID:i23AgRCc
すみません、話を戻すと、ヒダルガミに憑かれるのって山の中が多くて、しかも何か食べると回復するみたいな話が多いじゃないですか。だからそういうことなんじゃないかって説もあって。

まぁ、つまり裏を返せばヒダルガミに憑かれやすい地域っていうのは、携帯食を満足に持っていけないような環境にあったことが多かったのかもしれないですよね。

ほら、あの地域ってさっき言ったみたいに餓鬼とヒダルガミが同一視されてたり、わざわざ「食糧がないときは掌に縦線を引く」なんて本当にぎりぎりの最終手段じみた対処法まで作られてるじゃないですか。
0023名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 16:49:15.66ID:i23AgRCc
あー上から下に線を引くのはですね、上の世界つまり天とかお空と呼ばれるようなところに行こうとしている人を戻そうとする、みたいなら意味合いみたいですよ。あの地域に限った話ではありませんが、人は死んだら空に行くという風な信仰があったので。

まだその人の意識がはっきりしている状態なら、本人に書かせた場合もあったでしょうし、そうじゃない状態なら、他人がそうしたんでしょうね。
死の淵にあって意識がないとか意識が朦朧としている人の手を取って、掌のあたりを撫でたりする心理は何となく分かりますしね。

このおまじないのルールというか「掌の上から下に線を引く」って辺りには結構色々なお話が残ってるみたいですよ。まぁ私は知らないんですけどね…まぁ興味があれば調べてみて下さい。
0024名無しで叶える物語(もんじゃ)
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2023/01/29(日) 16:49:21.88ID:5BpbFHGT
エマ推しの本性見ちゃった。。。😨

0003 名無しで叶える物語(光) 2023/01/27(金) 23:50:26.23 ID:cK0kVhon
単純にミアが不人気NO.1だから誰と組んでも不人気になるシステム

21 :名無しで叶える物語(光)[]:2023/01/27(金) 23:31:32.49 ID:cK0kVhon
エマさん何で出番ないんや!
0025名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 16:52:52.68ID:i23AgRCc
以上が国木田さんという方にお話して頂いた内容になります。

その年は車子がとりわけ多く幕も足りなかったそうです。

ここからは国木田さんが言及していたまじないの話について独自に調査をした際に見つけたものを一部抜粋して紹介したいと思います。
0027名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 17:13:02.53ID:i23AgRCc
【のぞえりRadioGarden 夏の特番怪談大会!!】より抜粋
0028名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 17:13:33.37ID:i23AgRCc
いや~ことりちゃんの話怖かったなぁ~ほら見て!エリチがめちゃくちゃ固まったてる!

え、絵里ちゃ~ん…大丈夫?

……え、ええ!勿論よ!

めちゃくちゃ無理してるやんw

次は一周回ってまたウチの番やね、ほな話すからしっかり聞いといてや?
0029名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 17:13:55.65ID:i23AgRCc
えー、これは一部の地域に伝わる、”ヒナサキ”って怪異譚なんやけどな?
勿論伝承される地域とか、話す人によって些細な違いはあるけどな?まぁ嘗てある地域に暮らしてたヒイナって名前の子供が登場することと、ヒダルガミって悪霊の憑依が原因で死に至る結末は多くにおいて共通するんよ。

まぁ今から話すから聞いといてよ。

その地で元気に暮らしていたヒイナは或る時、突如として悪霊に憑かれた。
頻繁に空腹を訴えるから色んな食べ物を用意するけど、いざ出された料理には殆ど手を付けへん。
0030名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 17:14:16.79ID:i23AgRCc
そんなヒイナを見て心配した親兄弟が半ば無理矢理にそれらを食べさせても、間もなくして嘔吐する。そんな状態が続いたから、みるみるうちにヒイナの容姿は変貌して、健康やった身体は痩せ細り腹だけが不自然に出た、例えるなら餓鬼のみたいな容貌に変化したんや。

それを見て、これはヒダルガミの仕業に違いない、って思った家族は色々な対処法を試し、腕利きの祈禱師や咒師も招聘したが、まるで効果はない、やがてヒイナは寝床に臥せ死線を彷徨うんやけど、いわば危篤の状態となってしまったんや。
0031名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 17:14:36.71ID:i23AgRCc
そんな時や家族で臥所を囲んでいたら、突然に家族のひとり(両親のどちらかであるとされる)が布団の中からヒイナの片手を引っ張り出して、にこにこと笑いながら自らの指でヒイナの掌を引っ掻きだしたんや。

それは、ヒイナの掌をまるで下から上になぞるような動きやったみたい。

焦った周囲の人々がその人をやっとの思いで引き剝がした頃には、ヒイナはもう既に冷たくなっててな、しかもその掌は何度も抉るように強く引っ搔かれたせいで、大きく裂けてしまった状態になってたんやて。
【後略】
0032名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 17:17:27.45ID:i23AgRCc
以上、このまじないに関する話を一部抜粋させて頂きました。

そこら一帯に聞こえるような声だったといいます。
またか、と辟易した人の方が多かったのでしょう。

最後に私がこのような記事を書くことになったきっかけを書かせて頂きます。是非最後まで読んでください。
0033名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 20:21:49.15ID:i23AgRCc
……もうどこまでが本当かなんて、分からないんですけどね。
私が最近九州に旅行に行った際に起こった出来事です。

夜の十時を回ったぐらいだったかな、折角だからって泊まってたビジネスホテルを出て、電車に乗って何駅か行った先の繁華街めいたところまで遊びに行ったことがあったんです。

そこで何軒か回ってご飯を食べて、もうそろそろ帰るかって時にはもう思った時には終電も無くなってて、まぁたまの一人旅だしいいかってことで、とりあえず、駅の近くに泊まってタクシーを拾って、ホテルまで戻ることにしました。
0034名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 20:32:48.05ID:i23AgRCc
運転手さんに、どこどこ駅の近くにある、何とかってホテルまでお願いしますって言って。
運転手さんは大体四十路くらいだったと思います、確か個人タクシーだったような記憶があります。

行き先を言った後運転手さんはハンドルを握って、割と雑談とかもしてくるタイプでした。
お客さん今日は出張?みたいな感じで、結構気さくな感じで話しかけてきました。

私はお酒が入っていた事もあり、少し眠かったんですけどね、ただここで寝ちゃうと、ホテルの部屋まで戻るのは無理だろうな~と思って、ダラダラと運転手さんの話に付き合ってたんです。
0035名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 20:54:07.51ID:i23AgRCc
それで、いや出張じゃなくて旅行ですって私が答えると、運転手さんもああ旅行ですか良いですねえって返してきて。聞くと、運転手さんも結構一人で遠出するのとか好きな人で、それこそ私みたいにビジネスホテルに素泊まりしながら知らないところをぶらぶらするのが趣味だったらしいんですよ。

まぁ最近は行けてないんですけどねえ、と言うので、まぁ年末辺りはタクシーも忙しいですもんね、私も返すと、……いやそうじゃないんです、仕事が忙しいとか、そういうんじゃないんですよねって。
そこからぽつぽつと話はじめました。

もう十年も前になりますかね。僕が四国の或る県に旅行した時のことで、田舎…とまではいきませんが、なんにもない畦道とか、地方の路地を歩くのが好きだったんです。
だから、そういうところに泊まりたいなあ、と思って地元のバスを幾つか乗り継いだ先にある小さな旅館に泊まったんです。
0036名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 20:54:22.62ID:i23AgRCc
泊まる手続きを終えたのは確か夜の9時くらいだったと思います。
ご飯は別料金を払うと使える古びた食堂があって、チカチカと時々点滅する蛍光灯の下で、中途半端に冷めたカツ丼を食べました。
お風呂は部屋にあった小さな湯船を使い、畳敷きの一人部屋に布団を敷いて。

私もお客さんみたいに宿を出て夜の街に繰り出しても良かったのかもしれませんね、ただあの当時に、少なくともあの場所に夜遅くまでやってるお店なんてそんな無かっただろうなって思ったので、早々に寝入った覚えがありますね。

カラオケスナックぐらいはあったのかもしれませんけど、旅先で疲れてたこともあって、翌日に明るくなってから散歩でもしようと思いまして。
0037名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 20:55:55.67ID:i23AgRCc
暖房もあるのかないのか分からないような室温だったので、押し入れから布団を一、二枚多くとってそれを被り電気を消しました。その日は疲れていたこともあり早々に寝入ったはずです。

そしたらね、夢を見たんですよ。
夢だと思いますよ、あれは。
0038名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 20:56:21.78ID:i23AgRCc
まぁ、どういう夢かというとですね。
まずは僕が目を覚ました感じになるんですよね。
目を覚ましたらその安宿の天井がうっすら見えて、ああそういえば旅行先で寝てるんだったなってなるような、よくあるじゃないですか、そういうのって。

部屋の中はまだ暗くて、だから携帯開いて時間を確認したりする気力は無いんですけど多分深夜なんだろうなと思って。
布団を二、三枚被った状態の私がそこでもう1度目を瞑り寝直そうとするとね、ある事に気づいたんですよ、布団がやけに重いんです。

いや、勿論ね、何枚も重ねてるから普段よりは重いのは分かるんですが、それにしても重いというか、重量感があるんです。ずっしりとした。

それで、ああ、布団が寄っちゃったのかな、って思って、目を瞑ったまま布団の中に右手を突っ込んで直そうとしたんです。したんですけど。

ごわごわした布団の中を右手でかきわけるようにしてた時に、手が自分の腰から膝のあたりに行ったところでなんか、へんな感触がしたんですよ。
何で例えればいいんでしょうね、すごくやわらかいものがその辺で膜みたいにへばりついてて、それに触っちゃったみたいな。
0039名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2023/01/29(日) 20:56:44.95ID:i23AgRCc
あー、お客さん歯医者行ったことありますか?
歯医者さんに行って治療をしてもらったときって、かぶせものとかをするために歯の型を取るじゃないですか。あの時くちのなかに入れられるやつ、分かります?すごくぶにぶにしててやわらかくて、さわり心地としてはゴムとかシリコンみたいな感じなんだけど弾力はないから、ぐにゅぐにゅって歯とか歯茎の間に入っていくあの感覚、あの感覚が一番近いかなって思いますね。

布団の中で目を瞑ったまま自分の右手が腰あたりにある得体の知れないやわらかいものに埋もれるみたいに入っていって、ただ粘着質は無くて簡単に右手は引き出せたんですけど。

本当はかなり異様な状況なんでしょうけどね、でも僕はその時すごくねむかったから。

その時は特に疑問に思うこともなく、とろとろとしたきもちのままで。
ほら、現実だと絶対におかしい状況でも、夢の中だと気付かないじゃないですか。

それとおんなじきもちで、ただ眠くて、考えがまとまらなくなっていて。
ああなんかがいるんだなあって、それだけ思ってて。
そしたら僕の足の辺りからね、微かに聞こえるんですよ。
0040名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2023/01/29(日) 20:57:03.47ID:i23AgRCc
ありがとうございます
ありがとうございます
って。

多分いまの僕と同じぐらいの年齢の、おじさんの声で、繰り返し繰り返しそう言ってるのが聞こえるんですよ。

布団の中で目を瞑ってる僕の足元に、多分座っていて。愉しそうというか、笑いを押し殺してるみたいな声で。くっ、くくっ、って息を吐くような音といっしょに、肌を、手を擦り合わせるみたいな音が聞こえてきて。
ありがとうございます、ありがとうございますって。

静かな暗い部屋でただ足元から聞こえるその声が

ありがとうございます
ありがとうございます

またうまれなおしていただいて
ありがとうございます

含み笑いで男はそんな感じの事を言っていました。

あー、いや、何度も言いますけどそれは夢ですよ。夢でしょうそれは流石に。
素面の現実で体験してることだったら、もうとっくに部屋を飛び出してます。
でもそれは夢の中の出来事で、だから私もそれを聞いて、特に疑問に思わなかったんですよ。

逆に寧ろどこか安心したような、脱力したような気持ちになりました。
ああ。
これ僕が産んだんだなあって。
0041名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 20:57:20.59ID:i23AgRCc
この人はそれを喜んでくれたんだなって そう思ったらとたんにねむくなってきて、目が覚めると外はもう明るくなっていました。

勿論布団には私しかおらず、携帯を見ると朝の八時半くらいで、チェックアウトは九時だったから、さっさと支度をして部屋を出ました。

帳場で色々と手続きをしている時にね。
分厚い帳簿で何か書き込みをしてる、恐らく古株であろう年配の女性に、それとなく聞いてみたんですよ。

いえ僕自身よく分からない体験だったので、ぼかして聞くしかできなかったんですけど。
僕が泊まった部屋って、何かいたりするんですかねって、冗談めかして。

そしたらね、その女性何かを書いてる手を止めてばっと顔を上げ、

「へぇ、ご覧になりましたか」

って、屈託のないとても嬉しそうな笑顔で話かけてきました。

だから僕、少しビックリして。
いやね、僕もそんな詳しくないんですけどこういうのって、せいぜい何もないですよって否定されるか、肯定されるとしても「お前あれを見たのか」って血相変えて詰め寄られるものかと思ってましたから。こんな嬉しそうに話しかけられるとは思ってなくて。
0042名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 20:57:36.92ID:i23AgRCc
だから僕も若干戸惑いながら、いや見たっていうか聞いたっていうか、みたいな説明になってない説明をするのが精一杯だったんですけど。

「ざしきわらし、みたいなものですよ」
年配の女性は僕にそう言って、笑いました。
「しゅっしゅっ、って手をこすり合わせるみたいな。聞こえてきませんでしたか」
「え。ああ、何か聞こえてきた気がします。それで笑ってて」
「はい。あれね、おまじないみたいなもので。掌に指で縦棒を書くようなふうに、繰り返し繰り返し片方の掌に、もう片方の指を下から上にこう、擦り合わせるんですよ。その動きが、それこそ合掌して手を合わせるのと同じようなことで。神様に感謝する、おまじないみたいなものなんです」

あなたも、ここいらの神様にあったんですよ。
その女性はにっこりと笑いながら、そんなことを言っていて。
ああ、だからあの男の人はあんなに感謝してたのかってそこで分かりました。
 
と、そこまで運転手さんが話してすこし経ったところで、ぐぐっ、と車が停まって。
停まった車道の先には、私が行き先に指定してたビジネスホテルの入口が見えていました。

私は、その時点で酔いなんて殆ど醒めてたんですよ。
0043名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2023/01/29(日) 20:57:51.38ID:i23AgRCc
だって、運転手さんずっと笑ってたんですよ話しながら。にこにこ笑いながら話してるとかじゃなくて、笑いを堪えるみたいに。

ふっ、くくっ、ってずっとにやついたまま今までの話をしてて、私もう正直早く車から出たかったんですけど、でも話を無理矢理打ち切っちゃうのもそれはそれで怖くて。

だから車が停まったときに早口で、ありがとうございましたお代幾らですかって言いながら大急ぎで財布を出してました。運転手さんは車内のライト点けながら何円ですみたいなことを言って、私が何枚かお札を渡したらお釣りを用意してたから早くお釣りもらってホテルまで行こうとして、運転手さんが手渡してきた幾らかの小銭を掴んで、車のドアに手をかけようとした時、動きが止まりました。

小銭を渡したあと、車内のぼんやりしたライトに照らされた運転手さんが。
こっちを見てにやにや笑いながら、突然に白い手袋を脱ぎだして。片方の掌を私に見せてきたんですよ。
 
彼の掌にはみみず腫れがびっしり出来てました。
0044名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 20:58:13.21ID:i23AgRCc
掌に縦線を引くみたいに赤い線が何本も何本もあって、よほど何回も強くやりすぎたのか所々きいろく膿んでるみたいな状態になっていたのを憶えています、その手を見せながら運転手さんが笑って
 
「あの子ねえ もう体もわかんないですよ」
 
私はすぐにタクシーを飛び出してホテルまで走りました。
ドアを閉めることすら忘れていて、だから後ろで空いたドアからあの車の中からあの人が裏声みたいな気持ち悪い声でぼくがおかあさんだからねえ、ありがとうねえありがとうねえって叫んでるのが聞こえてきて、私は何も言えずにただ走って自分の部屋に戻ってトイレに駆け込んでびちびち吐いて、ベッドの中に倒れこんだところまでは覚えています。

朝目を覚ますと口の中にある吐瀉物の酸っぱい匂いと頭の痛さで、最悪の目覚めでした。恐らくちょっとした体調不良もあったと思います。

翌日はその周辺を色々と見て回る予定だったのですが、その体調のこともありますし、もしあれにもう一度会ってしまったらと思うとそれが怖くて、ほぼ一日中ホテルの部屋の中でテレビとかスマホ見ながら眠っていました。
0045名無しで叶える物語(たこやき)
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2023/01/29(日) 20:58:58.84ID:i23AgRCc
何というか記憶も曖昧で、どこまでが実体験かも曖昧な、よくわからない体験談です。

いやそもそもあれが何なのかも曖昧ですけどね。
何回も産まれ直してるからかな、何というか、もうかなり薄まってて。

きばんでてやわらかいなにか、としか言えないですよあれは。

2023 1.20
筆者 エマ・ヴェルデ

うまれたんですね
おめでとうございます
0046名無しで叶える物語(えびふりゃー)
垢版 |
2023/01/29(日) 22:38:48.23ID:GaPJgcRv
ヒエッ
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