歩夢 「侑ちゃん、別れよう」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
侑 「歩夢、大事な話って何さ」
歩夢 「とりあえず侑ちゃん、座って。今お茶持ってくるから」
侑 「ここ私の家だけどね」
ズゥーー
侑 「うん、やっぱりお茶は美味しいね〜」 歩夢 「良かった。侑ちゃんのお気に入りのお茶だもんね」
侑 「そうなんだよ、でもなんで分かったの?」
歩夢 「……? 侑ちゃんの部屋にあったから」
侑 「そりゃそうか」
歩夢 「……」
侑 「……」 侑 (それにしても、歩夢……少し顔がぎこちない……? 何かあったのかな……)
歩夢 「それで大事な話なんだけど」
侑 「う、うん」
侑 (一体どんなことを……!) ドキドキ
歩夢 「侑ちゃん、別れよう」
侑 「えっ?」 歩夢 「……急にこんな話をして、驚いてると思う、ごめんね、侑ちゃん。でももう決めたことだから」
侑 「ちょ、ちょっと待ってよ歩夢!」
歩夢 「ごめんね……!」 ポロポロ
侑 (な、泣いてる……!)
侑 (歩夢、そこまでの覚悟を持って……!)
侑 「……」
歩夢 「……」
侑 (でも付き合ってないよね、別に、私たち……) 侑 「えっと、とりあえず詳しく聞かせてくれないかな」
歩夢 「……ううん、侑ちゃんは何も悪くない、私が悪いのっ!!」
侑 「知ってるよ、でも理由を聞かせてよ」
歩夢 「恋愛ってこんなに難しいんだね……」
侑 「すごく痛感してるよ、私も」 歩夢 「友情のままの方が良かったのかな」
侑 「恋愛に変わったタイミングを教えてほしいよ……まだターニングポイント来てないよ、私たち……」
歩夢 「あれは五歳の頃」
侑 「スーパーコンピューターなの? すぐ引き出せるもん? そんな昔のこと」
歩夢 「侑ちゃんは言ったよね」 ゆう 『じゃああゆむは、およめさん役ねー!』
あゆむ 『わ、わかった、ゆうちゃん……///』
歩夢 「あの告白には、驚いちゃったな」
侑 「役、言ってるじゃん」
歩夢 「それから私たちは付き合い始めた……幼馴染のボーダーラインを一歩越えた、より特別な関係に……」
侑 「幼馴染のボーダーラインを一歩戻って、ただの友人にグレードダウンしそうだよ私。もう結構ドン引きだよ」 歩夢 「結婚!?」
侑 「結構、だよ、歩夢」
歩夢 「高咲歩夢!?」
侑 「無からもはや作ってるじゃん、聞き間違えじゃないよそれ」
歩夢 「今の言葉嬉しかったから、もう一度言ってくれないかな、侑ちゃん……。耳に残るようにしたいから、次はリズミカルに」
侑 「ドンドン引きだよ。ドンキーホーテ」 歩夢 「きゃぁぁぁーーー!/// 侑ちゃんったら!///」 ドシドシ
侑 「痛い、痛い。でもこの痛みは叩かれたことによる痛み……? それとも頭が痛くなるような悩みの種が原因……?」
歩夢 「……でも、いまさらいくら嬉しい言葉を言ったってダメ。別れよう、侑ちゃん」
侑 「嬉しい言葉なんて言ってないよ、歩夢」
歩夢 「なっ!?/// そんなキザな言葉を使ったからって、だ、騙されないから!///」
侑 「なに? なに言ったの私」 歩夢 「///」
侑 (だ、ダメだこりゃ……)
侑 「……」
侑 (今の歩夢はなんでもかんでも恋愛に結びつける……)
侑 「猫って可愛いよね。はんぺんと出会って改めてそう思ったんだ」
歩夢 「は、はんぺん……!///」
侑 (はんぺんって言葉で顔を赤らめる人なんている?) 侑 「ドラクエをこないだプレイしたんだけど、ホイミって本当に序盤で不可欠な呪文だよね」
歩夢 「ホイミ……///」
侑 「こないだホットケーキを食べたんだ」
歩夢 「ホットケーキ……///」
侑 「魚のキスも最近食べたけど美味しかったな〜」
歩夢 「へぇー」
侑 (なんでそれは反応しないの……?) 歩夢 「……侑ちゃん、私は本気だよ」
侑 「あ、歩夢……」
歩夢 「別れましょう、私から消えましょう、あなたから」
侑 「なんで大黒摩季風に言ったの?」
歩夢 「あなただけ見つめてる〜♪」
侑 「急にカラオケ始まっちゃったよ」 歩夢 「出会った日から今でもずっと〜♪」
侑 「おー、歩夢にぴったりの歌だ」
歩夢 「あなたさえそばにいれば他に何もいらない……そうこの世界でさえも」 ボソッ
侑 「なんで本家より怖くなったの? 怖っ」
歩夢 「侑ちゃん」
侑 「なに、歩夢」 歩夢 「私はあなたに怒りたいことがあります」
侑 「怒りたいこと?」
歩夢 「うん」
侑 (怒りたいこと……)
侑 (もしかして歩夢が、付き合ってない私と別れる覚悟を決めたのも、その怒りたいことが原因……?)
侑 (これ以上厄介なことにならないためにも、原因を突き止めなくちゃ……!) 歩夢 「せっかくピアノがあるんだから、伴奏つけてよ。歌いにくいよ、やっぱりアカペラじゃ!」 プンプン
侑 「あ、そっち……えっと、すみません……」
歩夢 「私知らなかった、侑ちゃんがピアノを始めたこと……」
侑 (おっと、不穏なワードが聞こえたぞー)
侑 (セルフ11話突入かぁー?) 侑 「なんだー?」
侑 「なにー?」
歩夢 「急にロバート山本のモノマネして誤魔化さないで!」 ダキッ
侑 「うわっ! 歩夢!?」
歩夢「私……侑ちゃんだけのスクールアイドルでいたい」
侑 「……」 歩夢「だから……」
歩夢「私だけの侑ちゃんでいて……」 ギュッ
侑 「歩夢……」
侑 (歩夢、本気なんだね)
侑 (きっと歩夢は、私が女の人と誰とでも仲良くするから嫉妬しちゃったんだね……でもそんな自分が嫌だから、こう暴走してしまうことが分かってたから……)
侑 (別れる、なんてことを……) 侑 「ごめんね、歩夢」
歩夢 「侑ちゃん……?」
侑 「別れよう」
歩夢 「……っ!」
侑 「そして改めて正式に、付き合おう」
歩夢 「えっ……?」 侑 「とりあえず歩夢、一旦体を起こして、そこに座って。お茶いれてあげる」
歩夢 「で、でも悪いよ侑ちゃん……」
侑 「悪くないよ。そもそも私の家なんだからさ、ここ」
歩夢 「違うよ、侑ちゃん」
侑 「え?」
歩夢 「……私たち、二人の部屋でしょ」 ニコッ
侑 「適応早いな〜」 歩夢 「……大好きだよ、侑ちゃん」 ギュッ
侑 「私もだよ、歩夢」 ギュッ
侑 (これからつらいことはたくさんあるだろう)
侑 (恋愛なんて簡単なものじゃない。本当にいつか、友情のままの方が幸せだったって後悔してしまう可能性だって……)
侑 (でも。それでも私は今の幸せを、歩夢を大事にしたい) プルルル
侑 「電話?」
侑 (おそらく同好会の誰か……しかし、今誓ったばかりなのにいきなり歩夢を悲しませるわけにはいかない……)
侑 (相手には悪いけど、要件を聞いてさっさと切ろう)
侑 「はい、もしもし」
愛 『大変だよ! ゆうゆ!』
侑 「あっ、愛ちゃん?」 愛 『ゆうゆのスマートフォン見て!』
侑 「えっ?」 チラッ
侑 (さっき落としたときの誤作動で、動画配信サイトの生放送が開始されてる……!?!?)
愛 『ゆうゆ、度々作曲作業配信してたから……』
侑 「生放送ってことは……」
愛 『さっきから二人のデレデレっぷりが配信されてるよーーー!!!///』
侑 「ええっ!?」 歩夢 「侑ちゃん……?」 ピクッ
侑 (ま、まずい! 歩夢の嫉妬モードが!)
歩夢 「ねぇ、侑ちゃん。やっぱりお茶はいいや、だから……」
侑 「落ち着いて! い、今、ネット配信されてて……」
歩夢 「そうやって言い訳してるのを許してたら、いつか本当に浮気されちゃうもん。だから今私が侑ちゃんをメロメロにしてあげないと……」
侑 「ほ、本当なんだってば〜〜!!」 コメント
『ゆうぽむだーーーーーーーー!!』
『おおっ、そういう展開?』
『BANされちゃうんじゃない?』
『演技の勉強になります』
『梨子ちゃんが喜びそう』 侑 (歩夢に取り押さえられたから、スマホに手が届かなくて配信はストップできなかったけど……)
侑 (とりあえずカメラはオフにできた……あとは音声だけ。BANされるのも困るし、せっかく結ばれた歩夢とのイチャイチャを世間様に見られたくないのもある。こうなったら!)
侑 (音声は徹底的に大声で誤魔化すんだー!) 歩夢 「侑ちゃん……」 ボソッ
侑 「なんだー?」
侑 「なにー?」
歩夢 「これからも一緒にいようね……」 ボソッ
侑 「なんだー?」
侑 「なにー?」
侑 「なんだー?」
侑 「なにー?」 こうして、真夜中まで続いた、高咲侑によるロバート山本のモノマネ配信は伝説となり、大量のスーパーチャットが入った。二人はそのお金で美味しいお茶を飲めたという。
おわり ありがとうございました。
しばらく投稿してなかったのですが、息抜きとしてギャグを一つ書かせていただきました。
以前書いたゆうぽむ要素のあるss
歩夢 「ねぇ侑ちゃん、覚え……」 侑 「歩夢?」
歩夢 「侑ちゃーん? どこにいるのー?」
侑 「この歌詞……ちょっと変かも。数単語リライトしよう!」
璃奈 「恋愛感情を発生させる装置を作ってしまった」侑 「えー?」歩夢 「すごいね」 ゆうぽむHappy END@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ @cメ*;˶ˆ ᴗ ˆ˵リ ……
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リb このスレは幼馴染に監視されています
| __
| >.: : : : : : : : : `'<
| >´: : : :_: : : : {ヽ: : : : : : :\
| _/: : : : :/: : : : : ヽ\: : : : \: \
| /: : : ゚。: : : /: : : : : : /M:\:\:_:_:_:_ヽ: :ヽ
| 〃: ://: : ゚。: /: : : : : : : /''|: | : :\_:_:_:_:_/: : : :.
| {{: : { {: : : :8/: ☆: : : / : |ヽ: : : : : : : : :l: : : l
| _弋:_:_:_:_: :。゚: : :\ン -‐- マ、 ヽ: : : :_:_: :l l: : | l
| >.:::::::::::::::::::::::::::::::::::..</ zニニミ ヽ `ーニニ、| | : | |
|:´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\/ んハ んハ ヽ、: |/
|:::/:::::::::::::::::::::::l:::::l::::::::::l:::::::::::::`弋ソ 弋ソ 》/|: |
|/:::::::::::::::/::::/:/|:::::l:::::::::::l:::::::::::::::::ヽ ¨ /:j: :|
|::::::::::::::::/:::/:,' |::::l::::::::::::l::ヘ:::::::::::::::ヽ ' ,::/: ::|
|:::::::::j:::/{::/{,' | :::|::::::::: j l: ヘ::::::::::::::ハ __ イ:}: : |
|::::::::j::ム::{十- ,::::|:::::j:j:j _|_}_:::::::::::::::ハ 'ー' / /}: : |
|::::::::l:/ 上仁ミ }::::/ }'==-}/::::::::::::ハ イ: : : { }: : |
|::::::::|{ マ んハ` /// / 勹气ミ、}:::::::::::::}ー<: : : :j: :j j: : リ
|:::::::ハ 乂ン ノ 乂ン ア:::/:::::::::| | \ : /}ノ j: ノ
|ヽ::::::ヽ `` ¨ ¨ /イ::::::} :ノ | | \ _
|、_\::::ヽ ' {:::::/ :ノ\ノノ l ヽ
|Y ` \ 彡イ: : ∩ \ l ヽ
| : \ ´ ` ノ|: : : :j ヽ\/ j l
|ハ /(, |: : : j }{ j , l
| ヽ >。.,_ < `}|: : : j j’, // |
| \ __>'" 人 |: : :j {___, |/ |
| / Yヽ / \ |: : j ヽ | ,'
|ニ{⌒} {_/ ヽ |: :,' ヽ :|
|/'ー〈 \ ヽ }:∧ ヽ j __|
|/ } }\/ } :/ ヽ ヽ /__ _|
| j j j ヽ \ |ノ
| l l / } ヽ ヽ |
| |_| :/ j ヽ ヽ | 別れないのかよ!
偽の思い出話し合うゆうぽむss面白かった >>3
侑ちゃんの家は歩夢ちゃんの義実家だから何も間違ってないね ₍ @cメง*˶ˆ ᴗ ˆ˵リว ⁾⁾ このテンポの良さ。クセになる名作だね この侑ちゃんはこの歩夢のことが心配過ぎて結婚してくれるタイプ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています