かのん「すみれちゃんって本当に可可ちゃんのこと好きだよね」すみれ「んー、まあそうかもね」
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かのん「そうかもって、可可ちゃんのために悪者になろうとしてたのに?」ニヤニヤ
すみれ「……まあ、好意がなきゃあんなことしないわよね」
夏美「っ!」
夏美「それで、すみれ先輩、あの後どうなったんですの?」ワクワク
すみれ「あの後?」
夏美「とぼけちゃってー、お二人で抱き合って泣いた後ですの」
すみれ「あー……。言っておくけど、あんたが思ってるような好きじゃないからね」
すみれ「私はあの子に救われて、あの子と一緒に最後まで高校生活を送りたいってだけ」
すみれ「なんでも色恋に結び付けるのはやめなさい」
恋「えっ」
すみれ「なんであんたがびっくりしてるのよ!?」
恋「だ、だって、あの雰囲気は明らかに──」
すみれ「そういうの見すぎったら、見すぎよ」
四季「客観的に見て、あれはそういう関係に見えた」
すみれ「え?」
千砂都「禁断のセカイ」コクリ きな子「可可先輩、すみれ先輩の告白に返事してたっすよね?」
すみれ「いや、だから告白なんてしてないし」
メイ「大嫌いで大好きって言ってたな」
恋「わたくしはあれ以降付き合っているものかと」
すみれ「いや、それは友達としてでしょ?」
きな子「というか、きな子は元々お付き合いしてると思ってたっす」
きな子「やっぱり都会ってすごいなーって」
すみれ「いやいや、そもそもあの一件の前まではあの子も私に対する当たりが強かったし──」
かのん「みんなまたじゃれあってるなーって思ってたよ」
千砂都「可可ちゃんってすみれちゃんにだけ接し方が違うからやっぱり怪しいよね、ってみんなで話してたんだよね」
恋「いつカミングアウトしてくれるのかと気持ちの準備をしていたんですよ」
メイ「まあ、あの伝説のスクールアイドルであるμ'sの高坂穂乃果さんも『女の子同士なら大丈夫』って言ってたらしいし」
四季「ならよかった、私とメイも許される」
メイ「はあ!?」
きな子「四季ちゃんとメイちゃん、そうなんっすか!?」
夏美「前々から怪しいとは思ってましたの」
四季「冗談」 仲良くなったことは認めるけど二人して「いやそーゆーんじゃないから!」っての好きなんだよね
よし続けろ すみれ「まあ、私と可可はそういうんじゃないから、大丈夫ったら、大丈夫よ」
夏美「え。でもすみれ先輩はそうだとしても可可先輩は──」
すみれ「あの子が私のこと? ないない」
すみれ「すぐグソクムシ―ってバカにしてくるし、やたらと嚙みついてくるし」クスクス
かのん「可可ちゃんに直接聞いたりはしてないの?」
すみれ「聞く必要もないでしょ?」
千砂都「えー、でも可可ちゃんのあの目って――」
四季「恋」
千砂都「だよねー」
すみれ「あんた恋とメイの時も同じこと言ってたじゃない」
四季「今回はマジ」
すみれ「マジ?」
四季「マジ」 すみれ「いや考えすぎでしょ」
メイ「以前の可可先輩のすみれ先輩に対する態度って、好きな人の気を引きたいあれなんじゃないのか?」
かのん「小学生によくあるやつだね」
すみれ「小学生じゃないんだから」
千砂都「っていうか、この前可可ちゃんの家に2人でお泊りしたって言ってなかった?」
すみれ「あー、珍しいわよね。可可が『今度家に泊まりに来るデス』っていうから」
すみれ「あの件で迷惑かけたお礼だって。私が可可の気持ちを無視して暴走しただけだからいいって言ったんだけどね」
恋「お泊りして、どうなったんですか?」
すみれ「どうもこうも、ただ普通に食事したり、宿題も出てたから宿題したり、ゲームしたり、スクールアイドルの動画見たり」
すみれ「お風呂に急に入ってきてお礼だって背中流されたときはさすがにびっくりしたけどね」クスクス
夏美「明らかに好意はありますの」 メイ「ってか、前よりも明らかに距離縮まったよな、物理的に」
きな子「そうっすねー、可可先輩が常にすみれ先輩の隣にいるような気がするっす」
すみれ「あの子も心開いてくれたんでしょ?」
すみれ「相変わらずガミガミ噛みついてはくるけどね」
「……」
かのん「すみれちゃん。可可ちゃんがあの日のことをどう捉えたのかちゃんと聞いた方がいいと思う」
すみれ「えー……?」
千砂都「考えすぎならそれでいいんだけど、もし考えすぎじゃなかった時がまずいっていうか」
すみれ「聞くって言ったってなんて聞くのよ?」
すみれ「あんたって私のこと好きなの? とでも聞くの?」
かのん「いやー、それはどうだろう……」
すみれ「でしょ?」
夏美「私たちが可可先輩にそれとなく聞いてみますの」
かのん「あ、それがいいよ。そろそろ可可ちゃんくると思うからすみれちゃんは隠れてて」グイグイ
すみれ「はあ?」 ──
可可「遅くなりマシタ!」
かのん「可可ちゃんおはよう」
かのん「遅くなったって、衣装の生地の買い出しに行ってくれてたんでしょ?」
かのん「むしろ全部可可ちゃんにお任せしちゃっててごめんね」
可可「いえ、これはククの仕事デスから」
可可「……」キョロキョロ
可可「ありぇ? すみれは?」キョロキョロ
千砂都「すみれちゃんもおうちの手伝いで遅くなるって」
可可「クク何も聞いてないデス」ムスッ
かのん「い、急ぎだったみたいでグループチャットと間違って私のところに送っちゃったみたいで」
可可「そうデスか」
可可「まったく、おっちょこちょいなグソクムシデスね」
夏美「それで、可可先輩。すみれ先輩とはどうなんですの?」
かのん「いきなり!?」
可可「……すみれと」
千砂都「え、どうかしたの!?」
可可「いえ、どうかしたという程ではないデス」
可可「でも、少しだけすみれが冷たいデス」 可可「すみれ、あんなに情熱的な告白をしてきたくせに、全然今までと変わらなくて」
かのん「……。この前お泊りしたって言ってたよね? どうだったの?」
可可「何もありませんデシタ……。すみれの手料理はおいしかったし、とても楽しかったデス」
可可「でも一緒にお風呂に入ろうと言っても『いやいや、私たち高校生よ?』って」
可可「だから、後から入ってやりマシタ」
可可「夜も、普通に寝てしまって、すみれはヘタレデス」
千砂都「そっか、可可ちゃんはすみれちゃんと恋人なのにね」
可可「……」コクリ
可可「みんなの前で告白されたのは少し驚きましたが、すみれの熱い気持ちが伝わってきて、とても嬉しかった」
可可「ククはLiella!で楽しく活動したい、でもできるなら3年間スクールアイドルをやり切りたい」
可可「すみれは、そんなククの気持ちを読み取って行動してくれた」
可可「自分が悪者になって、苦しんで」
可可「そんなやり方をして勝ったとしても、ククが喜ぶと思ったんデスかね……」
可可「ククはそんなすみれが大嫌いデス」
可可「だけど、大好きデス」 「……」
恋「もし、ですよ」
かのん「っ!」
恋「もし、すみれさんにそのような意図がなかったら、どうしますか?」
可可「……つまりククのこと、すみれは恋人だとは思ってないってことデスか?」
千砂都「……もしもの話だよ?」
可可「……薄々は、そうなんじゃないかって思ってマス」
可可「でも、怖くて確認なんてできない」
可可「すみれは、いけすかないところもありますが、本当はとっても優しい子デス」
可可「だから、確認なんてしたらククに気を遣って恋人の振りをするかもしれない」
可可「ククのこと好きな振りをするかもしれない」
可可「自分の気持ちは隠して、偽って」
可可「そういうところは本当に大嫌いデス」
可可「そんなことされたら、ククはもっとかわいそうになっちゃいマス」
可可「……。でも、そういうところが大好きなんデス」
可可「そんなすみれだから、恋をしてしまったんデス」 夏美「と、いうことですの。すみれ先輩」
すみれ「わ、ちょっ!?」
可可「す、すみれ!? 聞いていたのデスか!?」
かのん「ごめんね、私たちがやろうって言ったの」
すみれ「……」
可可「……」
可可「ということは、そういうことデスよね」
すみれ「っ!」
可可「ごめんなさい、どうやらククが勘違いしてたみたいデスね」
可可「聞いていた通りデス、すみれにその気持ちがないなら、この関係はおしまいデス」
可可「おしまいもなにも、始まってすらいなかったんデスが」
きな子「可可先輩……」 すみれ「おしまいじゃない!」
可可「聞いてなかったんデスか? 気を遣ってありもしない関係を続けてもどちらも傷付くだけデス」
すみれ「違う!」
可可「違わないデス!」
可可「すみれはククのこと友達としか思ってなかったのに、ククがすみれのことを好きになったから──」
可可「元に戻りましょう、ククは今まで通りすみれと些細なことで言い合って、笑いあえればそれでいいデス」
可可「それで、十分幸せデス」
すみれ「話を聞きなさいったら、聞きなさいよ!」ガバッ
可可「んむっ……!?」
きな子「わっ!」
かのん「ちょ、すみれちゃん!?」
四季「KISS」
恋「す、すみれさん大胆です/////」 すみれ「私は、あんたのこと恋だとか、そういう目で見てなかった」ギュッ
可可「……やはり、何も違わない」
すみれ「なかった、過去形なの」
すみれ「ううん、本当はずっと──あなたに救われた時から、もしかするとそれより前から可可に恋してたかもしれない」
すみれ「でも、そんなの気付かないふりして、自分の気持ちに見て見ぬふりをしてた」
すみれ「だって、ただの友達に、あんなに必死になると思う?」
可可「……」
すみれ「私は、さっきのさっきまで──可可の本当の気持ちを突き付けられるまでそう思ってた、思い込んでた」
すみれ「自分を救ってくれた恩人だから。友達だから。仲間だから。って」
すみれ「でも気付いちゃったのよ」
すみれ「私も、可可のこと好きなんだって」
すみれ「好きだから、絶対に高校の3年間だけでも離れたくなかったんだって」
可可「すみれ……」 すみれ「後出しで、本当にごめんなさい」
すみれ「可可の言う通り、ヘタレだから自分の気持ちを認めるのが怖かったの」
すみれ「ショウビジネスの世界で恋愛なんて、格好のスキャンダルだし」
すみれ「でも、ショウビズとか、Liella!とか、それ以上にあなたが好き!」
すみれ「唐可可が好きなの!」ギュウッ
可可「……。離せデス、痛いデス」
すみれ「あ、ご、ごめんなさい」
可可「すみれは鈍感デス、ヘタレデス」
可可「優しくて、周りのことが見えているようで、大事なところは全然見えていない」
すみれ「本当にごめんなさい……」 可可「大嫌いデス」
可可「すみれのそういうところ、やっぱり大嫌いデス」
すみれ「……」
可可「でも、それ以上に平安名すみれという人間が大好きデス」
可可「大嫌いなところも、全部大好きデス」チュッ
すみれ「!?」
可可「激しいのも嫌いじゃないデスが、ククはこっちの方が好きデス」
すみれ「お、覚えておくわ////」
可可「自分はあんなことしておいて何照れてるんデスか」クスクス
すみれ「し、仕方ないじゃない! 可可が話聞いてくれなくて必死だったんだから!」
可可「……」
可可「すみれ、改めてククの恋人になってください」
すみれ「そ、そんなの、こっちからお願いしたいくらいよ」 可可「ククがちゃんと言葉にしないとすみれは言わなそうだから言葉にしただけデス」
すみれ「な、なによ、人のことヘタレみたいに!」
可可「さっき自分でも認めてたではないデスか!」
すみれ「大事なことくらいちゃんと言葉にするわよ!」
可可「なら1日1回好きって言ってクダサイ!」
すみれ「そんなの恥ずかしいからいやよ!」
可可「だからヘタレだって言ってるんデス!」
かのん「ふふ、雨降って地固まるだね」
千砂都「ほんと、世話の焼ける2人なんだから」クスクス
恋「お2人が改めて結ばれてよかったです」ウルウル
夏美「……ところでそっちの2人はどうしましたの?」
四季「2人には刺激が強すぎたみたい」
きな子「と、都会っす……/////」
メイ「す、スクールアイドルの生キス////」
夏美「キスくらいで、子供ですの」クスクス
すみれ「言ってやるわよ、好きったら、好きなんだから!」
おわり こういうのがいいったらいいのよ
是非良質なくぅすみを描き続けてほしいデス ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています