栞子「えっと、しずくさんのおっしゃっている意味がよく分からないのですが……」

しずく「どこが分からないの? 何でも聞いてよ」

栞子「そもそもの話として、その『くもらせ』というのは何ですか?」

しずく「ああ、そっか。まずはそこからだね」

しずく「この場合、『曇る』っていうのは、絶望や心配のために心や表情が沈んだ状態になることだよ」

しずく「それで、『曇らせ』っていうのは、誰かがそうなるように仕向けることかな」

栞子「なるほど……」

しずく「分かった?」

栞子「はい、言葉の意味は理解できました」

しずく「よかった! それでね! 私の目に狂いがなければ、栞子さんには曇らせの高い適性があるの!」

しずく「だから私の同志として、一緒に愉悦同好会を作ってくれないかな?」

しずく「それで実績を積んで、ゆくゆくは愉悦部に昇格を――」

栞子「ちょっと、ちょっと待ってください!」