しずく「せつ菜さんの事、何も知らないくせに」
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せつ菜「……」
しずく(どうしたのかな…)
せつ菜「……」ポチポチ
しずく(今日のせつ菜さんは静かというか元気がないというか)
せつ菜「……」スッ、スッ
しずく(スマホを弄っては)
せつ菜「はぁ……」
しずく(時折ため息)
せつ菜「……」
しずく(難しい顔して、何見てるのかな…)
しずく(気になる…)
しずく「……せつ菜さん」ポン
せつ菜「!?」ガタッ
しずく「きゃっ」
せつ菜「あ、すみません…なんですか?」
しずく「な、何見てるのかなって…」ドキドキ せつ菜「あぁ、これは…適当にネット見てただけです」
しずく「そんな難しい顔して…?」
せつ菜「してませんよ」
しずく「…隠し事ですか?」
せつ菜「…なんのことでしょう」
しずく「じー……」
せつ菜「口で言ってどうするんですか」
しずく「じー……」
せつ菜「…ふふっ」
しずく(あ…笑ってくれた)
しずく「…笑う元気はあってよかったです」
せつ菜「へ?」
しずく「心配したんですよ」
せつ菜「そういうことですか…本当になんでもありませんよ」
しずく「…ならいいんですけど。何かあるなら言ってくださいよ?」
しずく「せつ菜さんはすぐ1人で抱えるんですから…」
せつ菜「しずくさんに言われたくはないですね」
しずく「そうやってごまかすんですから」ジト
せつ菜「あはは…」 せつ菜「あれ……」
しずく(……?)
せつ菜「……」ジッ
しずく「…な、なんですか?」
せつ菜「……ううん…なんでしょう」
しずく「…?私が聞いてるんですけど…」
せつ菜「なんというか…今日のしずくさんはいつもと違うなと思いまして」
しずく「!」
せつ菜「雰囲気…いや、印象でしょうか」
しずく「せっかくなので当ててみてください」
せつ菜「それはつまり、確実に違う点があるんですね」
せつ菜「それも目に見える形で」
しずく「正解です。さ、どこでしょう?」
せつ菜「うーん…とはいえさっきからずっと見てはいるんですけど…」
しずく「分かりませんか?」
せつ菜「分かりやすいものですか?」 しずく「さぁ、どうでしょうね」
せつ菜「ヒント無しですか」
しずく「せつ菜さんが普段から私の事よーく見てくれていたら分かるかもしれませんね」クスッ
せつ菜「くっ……」ジー
しずく「…さーん、にー…」
せつ菜「!?」
しずく「いーち…ぜ」
せつ菜「か、髪、切りました?」
しずく「……不正解です。あーあ、せつ菜さんは私の事あんまり見てないんですね」
せつ菜「ぐ…そんなはずないんですけど…不覚です」
しずく「目の付け所は惜しいです」
せつ菜「正解はなんだったんですか?」
しずく「頭のリボンがいつもと違います」
せつ菜「えっ……本当ですか?」ジー
しずく「本当です」
せつ菜「どうしてまた…?」
しずく「いつも着けてるのを失くしてしまったので、昔使ってたのを着けてるんです」
せつ菜「……言われても違いが分かりません」 しずく「こっちのほうが一回り大きいんです」
せつ菜「………どれくらいですか?」
しずく「数センチくらいですね」
せつ菜「………」
しずく「何か言いたそうですね」
せつ菜「そんな違い分かりませんよ!」
しずく「でも違和感はあったんですよね?なら気付けたはずです」
しずく「これ私のトレードマークなのに」
せつ菜「むしろ僅かな違和感に気付けたことを褒めてほしいですね!」
しずく「でも違和感止まりです」
しずく「せつ菜さんの私への好きが足りない証拠です」
せつ菜「む。それは聞き捨てなりません!」
しずく「事実です」
しずく(なんちゃって。本当は細かい変化に気付いてくれて嬉しい)
しずく(でもムキになるせつ菜さんが可愛いから意地悪しちゃう)
せつ菜「……いいでしょう」ガタッ
しずく「へ……?」
せつ菜「この私に向かって好きが足らないだなんて、いい度胸です」
しずく「えーと…あの、冗談で…」アセアセ せつ菜「もう怒りました」ワキワキ
しずく「な、なんですかその動きっ」
せつ菜「そんなこと言うならこうです!」バッ
しずく「ひっ!?」
せつ菜「反省してください!」コショコショ
しずく「ちょ、せつ菜さ、くふ、だめっ」
せつ菜「しずくさんの弱点ならよーく知ってますからね!ここですよね!」コショコショ
しずく「ひ、ふふ、や、やめ、あははは」
せつ菜「いいえ許しません!」
しずく「ひぃ、はは、くふふ、ひひっ」
せつ菜「ふふ、変な声出てますよ」ニコニコ
しずく「〜〜〜///」カァ
しずく「―――っ!」グイッ
せつ菜「!?」グラッ
しずく「はぁ…ふぅ…!」グッ
せつ菜「あ…し、しずくさん…?」
しずく「…なんですか?」
せつ菜「……怒ってます?」
しずく「いえいえ、そんなわけないじゃないですか♪」
しずく「冗談とはいえ私も言いすぎちゃいましたから」 せつ菜「そ、そうですか…あはは…」
しずく「ただまぁ可愛がってくれたお礼くらいはしたいですね」ワキワキ
せつ菜「いや元はと言えばしずくさんが!」
しずく「知りません!」コショコショ
せつ菜「っ、ふは、あはははは!」
しずく「私も苦手ですけど、くすぐりなんて大抵の人には効きますよね」コショコショ
せつ菜「あは、す、すみませ!、く、ゆるして、ください!」
しずく「うーん、どうしましょうか♪」コショコショ
せつ菜「ひぃ、ふは、くくっ!」
せつ菜(く…こうなったら私も力づくで!)
しずく(って考えてそう)
せつ菜「このっ!」バッ
しずく「…!」サッ
ズルッ
せつ菜「え」
しずく「!」
ムニュ ―――予想してても予想通りの対応ができるわけではない
―――せつ菜さんの反撃を躱して再度押さえ込もうとして体勢を崩す
―――咄嗟に突き出した手には柔らかい感触
せつ菜「あ、あの…///」
しずく「……」
せつ菜「しずくさん、手……///」
しずく「……」ゴクリ
―――急にしおらしくなるせつ菜さん
―――そんな様子見せられたら、私…
せつ菜「聞いてます…?///」
しずく「……」スッ
せつ菜「っ、ダメです…」フイッ
しずく「……」
せつ菜「……すみません」
しずく「…いえ」
せつ菜「……」
しずく(だめかぁ…) しずく「私こそすみません」
せつ菜「しずくさんは悪くありません。私がお願いしたことですから…」
しずく「そうですけど…」
せつ菜「ダメですね、私」
―――せつ菜さんはえっちなことが苦手だから仕方ない
―――私としても無理強いはしたくないし
―――でも私の事を受け入れたい気持ちもあるみたいで
―――だから好きな時に、いつでもその気になったらしてほしいと言われた
―――ただし、せつ菜さんの覚悟が決まればそのまま続きを、拒めばそこまで
―――そんな変な約束をしている
―――ただ、一度も許されたことはない
せつ菜「結局ずっと断ってばかりで…」
しずく「…私はいくらでも待てます」
しずく「せつ菜さんが本当にしてもいいって思うまでそれでいいんです」
しずく「私に気を遣って我慢してするというのだけはやめてください」
せつ菜「でもしずくさんは私を気遣って我慢してるんですよね…?」
しずく「……まぁ、それはそれということで」
せつ菜「……」 せつ菜「やっぱり私…」
しずく「えっちがお付き合いの全てではありません」
せつ菜「え…」
しずく「今度のお休み、デートしたいです。お泊り会もいいですね」
せつ菜「へ?」
しずく「せつ菜さんと一緒に遊んで、笑って…そういうことだって同じくらいしたいです」
しずく「それもだめですか?」
せつ菜「…それは私もしたいです」
しずく「…別に、焦る必要はないと思います」ニコ
せつ菜「……ありがとうございます」
しずく「私は何もしてませんよ?」
せつ菜「…そんなことありません」
しずく(他の人がどういうお付き合いをしているかは知らない)
しずく(でも私たちは私たちのペースで一緒に歩いていけばいいんだ)
――――
―――
―― 週末・放課後
しずく「お泊りの用意持ってきました?」
せつ菜「はい。でもいいんですか?服お借りして」
しずく「私の服で良ければ全然構いません」
せつ菜「私としても助かりますけど…」
せつ菜「一度帰るのも面倒ですし、服はかさばるので」
しずく「なら問題ありません」
せつ菜「じゃあお言葉に甘えます!」
しずく「はい♪それじゃ行きましょうか」
せつ菜「楽しみですね!何しましょうか!」ワクワク
しずく「何かしたいことありますか?」
せつ菜「そうですね…あ、この間言っていたしずくさんお勧めの映画が見たいです!」
せつ菜「って、しずくさんは見たことあるので退屈になってしまいますから…うーん」
しずく「ふふ、いいですよ。興味持ってもらえて嬉しいです」
しずく「せっかくなのでせつ菜さんと一緒に見たいです」ギュッ
せつ菜「ちょ…///」
しずく「…えへへ、これくらいは許してください♪」
せつ菜「……///」
・
・
・ 電車内
しずく「…やっぱりこの時間は混みますね」
せつ菜「仕方ありませんね」
しずく「すみません…家遠くて」
せつ菜「そんなことで謝るのはしずくさんくらいですよ」
しずく「すみません…」
せつ菜「ふふ、それはいいですって」
しずく「うーん…」
せつ菜「しずくさんの家にお邪魔できるならこれくらい!」
しずく「何もない家ですが…」
せつ菜「…あんな立派な家でそれ言うと怒られますよ?」
しずく「す、すみません」
せつ菜「また謝ってますね」
しずく「どうしたらいいんですか…」
せつ菜「あはは」
・
・
・ 数分後
しずく(……)ポチ、スッ、スッ
―――流石にこの混み具合でしゃべり続けるわけにもいかず
―――二人して無言で電車に揺らされ、私は適当にスマホを見て暇をつぶす
―――と、何気なくせつ菜さんを見ると…
せつ菜「……」
しずく「……?」
しずく(せつ菜さん…?)
せつ菜「……、…」チラ
―――せつ菜さんの様子がおかしい。この間の部室の時みたい…
―――視線は床に向きっぱなし。ただ違うのは、時折こちらを見てくること
―――私に何かを訴えている…?
せつ菜「……!」
せつ菜「……」スッ
せつ菜「……」ポチポチ
ブー、ブー
しずく(せつ菜さんからLINE……、!?) ・・・・・・
せつ菜:たすけて
・・・・・・
せつ菜「……」フルフル
しずく(……何?どういうこと……?)
―――スカートの端を強く掴んで、相変わらず視線は床
―――小刻みに震えているように見える
―――いや、見ているのは床じゃなくて、その後ろ…
しずく(せつ菜さんの後ろの女性、手が…まさか…!)
―――痴漢?痴女?いや、そんなことはどうでもいい
―――形振り構ってる場合じゃない
―――強引にせつ菜さんを抱き寄せて引き離す
―――と、慣れているのか、するりと人混みに紛れ逃げていく
しずく「待っ…!」
せつ菜「……」ギュッ
しずく「むぐ!?」
―――呼び止めようと開いた口をせつ菜さんに封じられる
しずく「ど、どうして…」 せつ菜「私はスクールアイドルですから、あまり事を荒げて変な噂になったら困ります」
しずく「…そんな……」
―――だからってアレを見逃すの?
―――せつ菜さんをこんな目に合わせた人間を
―――こういうこと苦手だって知らないくせに
―――せつ菜さんの事何も知らないくせに
―――でも本人がそう言うのなら私も従うしかない
―――今はせつ菜さんが第一
しずく「傍にいたのに…すぐに気付けなくてごめんなさい」ギュ
せつ菜「そんなことありません。助けてくれてありがとうございます」
しずく「でも…」
せつ菜「いいんです。私怖くて全然動けなくて…」
せつ菜「しずくさんが居てくれてよかったです」
―――表面上は落ち着いた受け答えだけど身体は震えたまま
―――少しでも恐怖を和らげるために強く抱きしめる
―――私にはこんなことしかしてあげられない
しずく「…次、降りる駅です」
せつ菜「分かりました」 ―――何を話したらいいのか分からず無言のまま帰路につく
―――このままでいいのかな
―――気遣って声をかけるにしても蒸し返していいの?それとも無難な話題を?
―――分からない…ここは素直に…
しずく「…大丈夫ですか?」
せつ菜「……」
しずく「せつ菜さん…?」
せつ菜「あ、はい。…えっと、すみません、なんでしたっけ」
しずく「大丈夫ですかって…」
せつ菜「ぁ…まぁ、はい…」
しずく(少しは落ち着いてるみたいだけど、大丈夫には見えない…)
せつ菜「…すみません、ぼーっとしてて……」
しずく「い、いえ、そんな…気にしないでください」
―――ていうかわざわざ聞かなくても大丈夫なわけないのに
―――無駄に気を遣わせちゃった
―――こんなときアドリブの利かない自分が情けない 桜坂家
ガチャ
しずく「ただいま」
しずく母「お帰り。あら…?」
せつ菜「……」ギュ
―――制服の袖を摘ままれる
―――また怯えてる…?
しずく「今日うちに呼ぶって言ってたせつ菜さん」
しずく母「あ、そうだったわね。いらっしゃい、せつ菜ちゃん」
せつ菜「……お邪魔します」
しずく母「……?」
しずく(もしかして…)
しずく「ごめんお母さん、部屋行くね」
せつ菜「……」ペコ
しずく母「?、えぇ。ゆっくりしていってね」
・
・
・ しずく自室
―――今せつ菜さんを安心してあげられるのは私しかいないんだ
―――私が一番、せつ菜さんを…
しずく「もしかしてお母さん…大人の女性が怖いですか?」
せつ菜「……」
せつ菜「しずくさんのお母さんですから、大丈夫だって分かってるんですけど…」
しずく「…あんなことがあったんです、仕方ありません」
せつ菜「……」
―――それっきり何も言わなくなってしまう
しずく「……少し寝ますか?」
せつ菜「………そうします」
―――と言いつつ私から離れる気配はない
しずく「えっと…せつ菜さん?」
せつ菜「……一緒に寝てくれませんか?」
しずく「え……///」ドキッ
せつ菜「…や、やっぱりいいです、忘れてくださ…」
しずく「……」グッ
せつ菜「あっ」 ―――何とも言えない気持ちになって、無言で手をひいてベッドへ連れて行く
―――傷心のせつ菜さんには申し訳ないけれど、可愛すぎるお願いにときめいてしまった
―――これを断れる人がいたら教えてほしい
せつ菜「…ごめんなさい、私のわがままばっかりいつも聞いてもらって」
せつ菜「私はしずくさんに何もしてあげられてないのに…」
しずく「そんなこといいんですよ」
しずく「好きだからしてあげたいだけです」
しずく「見返りなんて求めてません」
しずく「そう思ってもらえるだけで満足です」
せつ菜「ごめんなさい…」
しずく「何も悪いことしてないんですから謝らないでください」
せつ菜「…ごめんなさい」
しずく「ふふ、私たち最近謝ってばかりですね」
せつ菜「……」
しずく「…ちょっと嫌なことがあって疲れてるんです。寝ましょう」ポンポン
せつ菜「…はい」
――――
―――
―― しずく「……」
せつ菜「……」スー、スー
しずく(本当だったら今頃、二人で映画やアニメなんか見たり)
しずく(漫画の話とか、お出かけの予定とか話し合ったりして)
しずく(もっと楽しく過ごしてたはずなのにな)
しずく(…でも)
しずく(この状況は少しだけ私には嬉しい)
―――今は普段以上にこうやって触れ合うのが怖いはずなのに
―――私に甘えてくれて、気を許してくれて
―――私のこと信頼してくれている事実が幸せだと思ってしまう
しずく(添い寝なんていつも恥ずかしがってしてくれないし…)
しずく「……」ナデ…
しずく(なのにどうしてかな…落ち着かない。もやもやする)
―――私には気を許してるってことは
―――私なら…
しずく(…っ!!) しずく(私今、何を考えたの…?)
―――やめて
―――私は違う
―――そんなこと思ってない……そんな、こと…
しずく(……)ドキ、ドキ
―――…ゼロじゃない。私だって本当はせつ菜さんに触れたいのに
―――せつ菜さんに触れていいのは私だけのはずなのに
―――どうして赤の他人が平気で触ったりするの…?
―――ずるい…許せない
しずく「……」
せつ菜「……すぅ」
―――撫でていた手が固まる
―――意識したとたん心臓の鼓動が秒ごとに早く、強く
―――ここは私の部屋
―――私とせつ菜さんしかいない
―――無防備に眠るせつ菜さんと私しか。
―――つまり
―――さっきみたいな邪魔は入らない しずく(……)バク、バク
しずく(…本当にするの?)
せつ菜「……ん…」
しずく(せつ菜さんの信頼を裏切って…?)
しずく(だめよ私、冷静にならないと)
せつ菜「……」
―――安らかな顔をして眠るせつ菜さんの顔を見つめる
―――かわいいな…
―――元気いっぱいの笑顔も好きだけど、こういう顔も良い
―――もし、私が突然襲ったらどんな顔するのかな…
しずく(っ……あはは)
しずく(…もう私だめだ)
―――本当にどうかしてる
―――落ち着くどころか興奮が増していく
―――気が付けばせつ菜さんの制服に手を伸ばしていた しずく「……」プチ…プチ…
しずく(せつ菜さん…せつ菜さん…)
―――ブレザー、シャツのボタンをすべて外し
―――その小柄な身体に対して大きめの胸を露出させる
―――あとはブラを外して…
せつ菜「……」プルン
しずく(はぁ…はぁ…)ゴクリ
しずく(せつ菜さんの胸…触りますね…?)ドキドキ
―――いよいよ、といったところで…
せつ菜「………ん…しずく、さん…?」
しずく(……!!)
しずく(起きた!?)
―――いや
―――ここまでしておいて今更
―――こうなることは分かってたはず せつ菜「……あれ…私…、どうして服…」ポカン
しずく「―――っ」ガバッ
せつ菜「え――――」
しずく「ん―――」
せつ菜「!?」
―――寝ぼけて状況を把握できていないせつ菜さんをいいことに唇を奪う
―――もう後戻りはできない
せつ菜「んむっ…んん」
しずく「ぁむ…れろ…」
―――そのまま舌を絡める
―――生暖かい感触。今自分がしていることを実感させる
―――みんなの憧れ、スクールアイドル優木せつ菜の唇を私が奪う
―――無理矢理、相手の気持ちを無視して ―――いけないことなのに。いけないことだからなの?すごくゾクゾクする
―――私やっぱりおかしくなっちゃったんだ
せつ菜「……っ!」トンッ
―――流石に状況を把握したのか肩を押し返される
―――でも、もう遅いよ
せつ菜「しずくさ、はぁ…なん、で…はぁ、はぁ…」
―――驚きと恥じらいが入り交じり、軽く涙を目に浮かべて
―――そんな顔見せられたら余計、止められない
しずく「……」ソッ
せつ菜「なっ…んむっ」
―――無言で再びキス
―――貪るように。ついさっきが初めてなのが嘘みたいに
―――何度だって味わう せつ菜「んむ、しず、…んっ、だめ、あ…ん」ググッ
しずく「んっ…あむ…ちゅ」
―――可愛い
―――好き
―――誰にも渡したくない
―――キスも、その先も、せつ菜さんは全部、私のもの
むにゅ
せつ菜「っ!!…ぁ…///」
せつ菜「ん、だめ、だめです…、こんなの…///」
しずく「大きくて、柔らかくて、あたたかいです」モミ、モミ
せつ菜「い、しずくさん、や、やめてください」ピクン
しずく「やめません」ムニュ
せつ菜「あっ///…どうしちゃったんですか…!」
しずく「どうしちゃったんでしょうね…」 せつ菜「な、ふざけてるんですか!?」
しずく「せつ菜さんは私のものなのに…」ムニッ
せつ菜「ぁ♡、…っ///」
しずく「手遅れになる前に…」
せつ菜「〜〜〜っ♡」ビクッ
しずく「見ず知らずの誰かなんかに触られるくらいなら、嫌われてでも…」クニッ
せつ菜「はぁ…はぁ…///」
しずく「今だけ…少しだけ我慢してください」ツー
せつ菜「え……んっ」
しずく「あむ…」
―――露わになっている綺麗な桃色の蕾を口に含む
―――甘く感じるそれを舌で転がして、丁寧に味わう
せつ菜「あぁっ♡それ、や♡」ピクン
しずく「ちゅる……れろ…」
しずく「ん…せつ菜さん、分かりますか?」
せつ菜「はぁ…何がですか…///」 しずく「私たち、これからえっちするんですよ」
せつ菜「っ……///」カァ
―――敢えて言葉にする
―――はっきり意識させて反応をうかがう
しずく「可愛い反応…もっとたくさん可愛いところ見せてくださいね」フニュ
せつ菜「っ、ぁ♡」ピク
―――どうせこれで最後
―――いろいろなせつ菜さんを見たくて少しいじめてみる
せつ菜「いやっ…やです、恥ずかしい…///」フイッ
しずく「だめです、良く見せてください」グイッ
せつ菜「―――っ///」カァ
しずく「……ふふ、かわいい♪」
―――真っ赤に染まったせつ菜さんの顔
―――隠そうとする両手を抑え込み、じっと見つめて目に焼き付ける
―――どんな顔してても可愛いけど、これが一番可愛い しずく「……」カチ
せつ菜「……?」
―――せつ菜さんのスカートのホックを外し
―――ショーツに手をかけ…
せつ菜「!!」グッ
―――流石に抑えられてしまう
―――顔は赤いまま、最後の抵抗
せつ菜「…これ以上は冗談じゃすみません…」
しずく「……」ジッ
―――無言で見つめる
―――譲る気はない
せつ菜「絶対だめです……」
しずく「……」
せつ菜「お願いします…いつものしずくさんに戻ってください」
しずく「―――っ」
せつ菜「んむっ…」
しずく「……もうやめられませんよ」
せつ菜「…でもこんなの、嫌です……」 しずく「どうしてもですか?」モミ
せつ菜「っ、…どうしても、です」
しずく「私の事、やっぱりもう嫌いですか?」クリクリ
せつ菜「それはっ…はぁ………」
しずく「…今回限りです。そうしたら、私はもう…」
せつ菜「その言い方やめてください!」
しずく「…え…?」
せつ菜「……しずくさんは、私と…するだけしたらもう満足なんですか?」
せつ菜「私の身体だけが目当てなんですか…?」
しずく「―――!?」
―――どうしてそんな質問
―――少しだけ理性が戻り、手が止まる
―――それじゃあまるで…
しずく「違います!!」
しずく「……違うんです…けど…」
―――なら今自分がしていることはなんなのか
―――ほんの少し前なら自信をもって即答できたのに
―――この言葉にもう説得力なんてない しずく「もし今日みたいなことが私のいないところで起きてしまったら」
しずく「せつ菜さんが知らない誰かに触られたらって思うと我慢できなくて…」
しずく「だって、私が一番せつ菜さんの事好きなのに…」
―――最低の言い訳を無理に正当化する
―――結局私のやっていることは、あの痴漢と一緒なのに
せつ菜「…私には分かりません」
しずく「何がですか…?」
せつ菜「えっちができたら満足なのかどうかです」
しずく(どういうこと…?それだとせつ菜さんが、えっちしたいみたいな…)
せつ菜「…最初は、しずくさんの近くに居られるだけで幸せでした」
せつ菜「昔の私ならきっと悩まなかったと思います」
せつ菜「それが、もっと話したい、手を握りたいって思うようになって」
せつ菜「普通になればそれ以上を求めてしまうようになって」
せつ菜「最終的に、しずくさんと愛し合いたいというところまで来てしまいました」
しずく「…!」
せつ菜「私、しずくさんのことをそういうこと抜きに好きだって思いたいのに」
せつ菜「……それがはっきりしてしまうこの一線を越えるのが怖いんです」
しずく(怖いってそういうことだったんだ…) せつ菜「…エゴサってしたことあります?」
しずく「へ…?ありませんけど…」
せつ菜「……」スッ
ポチポチ
せつ菜「これ見てください」
しずく「!、これは…」
―――せつ菜さんへのエールや、好意的なコメントの数々
―――かわいいとか好きなどは良いとしても
―――中には欲に忠実な、少し品のない言葉も…
せつ菜「好きってなんなんでしょう」
せつ菜「この人たちやさっきの女性と私は本当に違うんでしょうか」
しずく(…今の私の言葉なんて響かないかもしれない。でもそれは…)
しずく「……好きな人と愛し合いたいって、普通の事だと思います」
しずく「私はせつ菜さんとたくさん身体を重ねたいって思ってます」
しずく「でもそれは、一緒にいたり話したりすることに満足してるわけではありません」
しずく「だって言葉だけじゃ、想うだけじゃ、きっと気持ちを伝えきれません」
しずく「好きになればなるほど強くなるこの気持ちのやり場に困ってしまいます」
しずく「だから触れ合いたいんです」
しずく「それと、そうやって悩んでくれるせつ菜さんの気持ちが間違ってるとは思いません」
しずく「…って、今の私が言っても薄っぺらいかもしれませんけど…」 せつ菜「……分かりました。私、自分の気持ちを信じます」
しずく「えっ…」
せつ菜「それと、しずくさんのことを信じさせてください」ニコ
―――そう言ってせつ菜さんは手を広げる
―――いいの…?それはあまりにも私に都合が良すぎる
―――許されるわけないって覚悟して始めたのに
―――罵倒されて、絶交されて、逃げられて当然のことをしているのに
しずく「私の事許せるんですか?」
せつ菜「私だって初めてはしずくさんが良いんです」
せつ菜「さっきのしずくさんは、私が不安にさせたからつい焦っちゃったんですよね」
せつ菜「すみません」
―――受け入れられて、あろうことか謝らせてしまった
しずく「っ、どうしてせつ菜さんが謝るんですか…」
せつ菜「しずくさんが泣いてるから。いえ、私が泣かせてしまっているからです」
しずく「な、泣いてなんか…そもそもせつ菜さんのせいでもありませんし…」
せつ菜「しずくさんが私を嫌わない限り恋人をやめたくありません」
せつ菜「これでお別れなんて絶対嫌ですし、そんな顔したしずくさんを放ってはおけません」 ―――やめてよ
―――こんな時に私の心配をするなんて
しずく「そんな…だって私…こんな酷いことしたのに…」ツー
―――なんで私が泣いちゃうかな…
せつ菜「ほら、やっぱり泣いてるじゃないですか」
しずく「……、…」ポロポロ
せつ菜「でも、いつもの調子に戻ってくれましたね」ポンポン
しずく「ぐす……」
せつ菜「私の大好きなしずくさんに」ニコ
しずく「……」ギュ
―――自分の行いが恥ずかし過ぎてせつ菜さんの身体に顔をうずめる
―――ここまで私と真剣に向き合ってくれるこの人に対して私は何をした?
―――私のほうが逃げ出したいくらい
―――私も人の事が言えない
―――せつ菜さんの事、何もわかってなかった
―――自分勝手な私と違って私との関係をすごく考えてくれている
せつ菜「顔上げてください。目元、腫れちゃいますよ」
しずく「見せられません…」 せつ菜「はぁ…そんな調子でどうするんですか」
しずく「え…」
せつ菜「しずくさんのせいで私一応傷ついたんですよ」
しずく「ぁ……ご、ごめんなさい」
せつ菜「……だから私の事慰めてください。じゃないと許しません」
しずく「えっと……それって…やっぱりそういうことですよね///」
せつ菜「……ここまでされたら、私だってその気にもなります」
しずく「う…///」
せつ菜「……」スッ
―――そう言うと、そのまま目を閉じて黙ってしまった
―――完全に空気が変わってしまって躊躇してしまう
―――でも今私がすべきは照れや恥じらうことじゃない
―――私もせつ菜さんとちゃんと向き合いたい
―――両頬に手を添えて顔を近づける
しずく「……んっ……ちゅ……」
せつ菜「んっ……ふぅ……」
しずく(キス、気持ち良い……)
しずく(無理矢理するのとは違う…)
せつ菜「……ぷは……っ……」 しずく「……大丈夫ですか?」
せつ菜「はい……すごく、幸せな気分です」ニコ
しずく「良かった……んっ」チュッ
せつ菜「ん……♡」
しずく「……続き、しますよ?」
せつ菜「……はい」
しずく「……」スルッ
―――露わになったままの乳房に優しく手を添える
―――せつ菜さんの体が少し強張るのを感じる
せつ菜「っ……」ピク
しずく「痛くないですか?」
せつ菜「いえ、平気です……」
―――欲望をぶつけるだけだったさっきの自分を反省する
―――そうして、私のしてしまった過ちを償うようにやり直す
―――今度はせつ菜さんの気持ちを無視したりしない ―――少しづつ固くなる乳首の感触を指先で感じとる
―――気持ちよくなってくれてるのかな
―――自分の手を軽く噛んで漏れる声を抑えているみたい
しずく「……」
せつ菜「っ……、……」
しずく「…そんなに我慢しなくても、声出していいんですよ」
しずく「ちょっとやそっとじゃ外には漏れませんから」
せつ菜「…聞かれたくない人が目の前にいるんですよ///」
しずく「私は聞きたいです」
せつ菜「もう…///、それに、なんだか変な気分で……」
しずく「どういう風にですか?」
せつ菜「えっと……その……触られる度に……ぞわってなって……」
しずく「……やっぱり怖いですか?」
せつ菜「怖くはありません。ただ……」
しずく「ただ?」
せつ菜「私じゃないみたいな声が出ちゃいそうで……///」
しずく「……やっぱりかわいいです」
せつ菜「こんなのかわいくなんかありませんっ!」
しずく「いいえ、とても可愛いです♡」
せつ菜「もういいですから!///」 ―――さっきまでの弱気はどこへやら。すぐ調子に乗る私
―――でも、せつ菜さんが可愛いから悪いんだもん…
―――声を出させようと少し意地悪をしたくなる
しずく「……ん」チュウゥ
せつ菜「っ!?」ビクッ
しずく「あっ……」チュパ
せつ菜「あ、あのっ!それ……!」
しずく「えへへ…すみません…つい……びっくりしちゃいますよね」
せつ菜「あ…いえ、そ、その…もう1回…///」カァ
しずく「!……♡」チュゥ
せつ菜「〜〜〜!!///」ゾクゾク
せつ菜「はぁ……はぁ……」
しずく「だ、大丈夫ですか?やっぱりやめますか?」
せつ菜「やめないでください…」
しずく「わ、わかりました」
―――意外と乗り気なせつ菜さん
―――嬉しいけど少し過剰な反応に私のほうが心配になる
―――でも、いいっていうならやめませんよ…? しずく「……」クチュ
せつ菜「ひゃっ……///」
しずく「……いいんですね?」
―――最後の砦
―――ここを許されたら私はもう止められる気がしない
せつ菜「………///」ドキドキ
―――無言は肯定
しずく「……」サワサワ
せつ菜「んっ……///」ピクン
しずく「……」モミモミ
せつ菜「あ♡やっぱりちょっと待ってくださっ……///」ビクビク
しずく「やめていいんですか?」ツプッ
せつ菜「す、少しだけっ」
しずく「本当に?」ギュゥ
せつ菜「〜〜〜!♡」ビクン
しずく(……)ゾクゾク せつ菜「んっ……ふぅっ……はぁっ……」
しずく「どうします?」パッ
せつ菜「えっ…」
しずく「本当に嫌ならやめますけど」ナデ
せつ菜「…言わせないでください///」
しずく「ふふっ……ごめんなさい、せつ菜さんの反応が可愛くてつい」
せつ菜「……」ジトー
しずく「お詫びといってはなんですが」クチュ
せつ菜「あっ……♡」
しずく「満足してもらえるように頑張りますね」クリクリ
せつ菜「んっ……っ……!」ビクッ
しずく(凄い敏感…ここまで素直に反応してくれると嬉しい)
―――指先の動きに呼応するようにせつ菜さんの身体が跳ねる
―――そんなせつ菜さんを見て私も興奮する せつ菜「ぁ……っ♡」ピクピク
しずく「気持ち良いですか?」コリ、コリ
せつ菜「だ、だからっ♡、聞かないでください♡」
しずく「もう二度とせつ菜さんの気持ちを無視しないって決めたんです」
しずく「なので聞かせてください。嫌なことはしたくありません」
せつ菜「もう、ばかっ、………気持ちいい、です……///」ギュ
しずく「…♡」クチュ、クチュ
せつ菜「あ……っ、ん……っ!」ビクビク
しずく「……」ピチャ
―――せつ菜さんの大事な所に顔を近づけて
―――割れ目を少し舌先でなぞる
せつ菜「んっ!?」ビクンッ
しずく「……」チュ…チロ
―――ひと際大きく跳ねるせつ菜さん
―――もう1回見たい。もっと感じてほしい
せつ菜「ちょ、ちょっとまってください///」バッ
せつ菜「これはさすがに…///」 しずく「せつ菜さんのここ、よく見せてください」
せつ菜「でも……」
しずく「お願いします」スッ
せつ菜「ぁ♡……ぁっ……///」
しずく「……ん」チュルッ
せつ菜「汚いですよ、そんなところ舐めるなんて……!///」
しずく「ん…綺麗ですよ」ペロッ
せつ菜「そういう意味じゃ、〜〜〜っ♡」ビク
しずく「……」レロ、クチュ、クチュ
せつ菜「んっ♡んんっ!」ピクピク
しずく「……」チュルル
せつ菜「あぁ!♡」ゾクゾク
しずく(もう、声を抑えるのも忘れちゃって…)クチュクチュ
せつ菜「んっ♡ぁっ♡、ぁあっ♡」ガクガク
しずく(……っ、かわいい、かわいすぎる、もう…)キュンキュン
しずく「ごめんなさいっ」グイッ
せつ菜「えっ……」ポフッ
しずく「もう限界です」シュルッ
パサッ ―――私も服を全て脱ぎ捨てて裸を晒す
せつ菜「な、なにするんですか……?」ドキドキ
―――戸惑いながらも私の身体から目を離さないせつ菜さん
せつ菜「……何か言ってください///」
―――私もこれはちょっと恥ずかしい
―――でもそれ以上にしてみたいことがある
―――せつ菜さんを仰向けに押し倒して
―――その上から覆いかぶさる
―――両の手の指を絡めて握る
せつ菜「ぁ…ち、近い…です///」
しずく「全身でせつ菜さんを感じさせてください。私の事、感じてください」
―――性器同士をぴたりとくっ付け、せつ菜さんに身体を預ける
―――この体勢だとそのまま胸もくっ付いて
―――顔も目の前
―――これ以上ないくらいせつ菜さんを感じ取れる しずく「……っ♡」ズリッ
せつ菜「あっ♡、〜〜っ///」ピクン
しずく「……♡」チュッ
せつ菜「んむっ♡」
しずく「せつ菜さん、舌出して……」チロリ
せつ菜「は、はい……」ドキドキ
しずく「……」カプッ
せつ菜「……♡」ギュッ
しずく「んちゅっ、ちゅるっ」
せつ菜「……っ!」ピクッ
しずく「……んっ♡」ニュルン
せつ菜「し、しずくさん…っ♡」
しずく「はぁ…はぁ…♡」ニュル、ニュル
せつ菜「あっ♡んっ♡」
―――お互いの唾液を交換して、愛液も混ぜ合わせて
―――溶けてしまうくらい、強く絡み合う
―――相手の胸の柔らかさを自分の胸で感じ
―――時折固くなった突起部同士が擦れて、弾かれて、身体を捩らせる しずく「っ…せつ菜さん、せつなさんっ♡」ニュルン!
せつ菜「いや♡、これ、だめですっ♡」
しずく「んむ……れろ…」チュル
せつ菜「んむっ♡…ん、頭、ばかになっちゃいますっ♡」ビクン!
しずく「はぁ♡、なっていいですよ、なりましょう♡」グイッ
―――私はもう既に馬鹿になってる
―――傍から見たらすごくやらしいことしてるのに
―――気持ちよくなってくれるせつ菜さんが見られるならなんだってする
せつ菜「〜〜〜ぁ、っ!は、は…♡」
しずく「んっ…そろそろですか?」チュ
せつ菜「いや、いやっ……♡」
しずく「あ、ん♡、一番かわいいところ、見ててあげます♡」ズリ、ズリ
せつ菜「だから、かわいくないって!♡♡、ぁあっ♡」ガクガク
―――恥ずかしがりながら激しく乱れるせつ菜さん
―――嘘。絶対可愛い
しずく「イってください♡、一緒にっ♡」ズルン
せつ菜「あ―――♡」ビクッ! しずく「〜〜〜っ♡」ビクン!
せつ菜「―――っ!!♡♡」プシャッ
しずく「わ……♡」
せつ菜「はぁ……はぁ……」ピク、ピク
しずく(すごい……せつ菜さん感度良すぎ)ドキドキ
せつ菜「………ぅ」ジワ
しずく「えっ」ドキッ
せつ菜「…うぅ…」ポロポロ
しずく「せつ菜さん…?」オロオロ
せつ菜「もう…ひっく…さいあくですっ」グスグス
しずく「あぁ!ご、ごめんなさい!私、やり過ぎちゃいました!」ダキッ
せつ菜「恥ずかしい…死にたいです」ギュッ
しずく「そんなこと言わないで…」ナデナデ
せつ菜「こんな姿しずくさんに見られるなんて…」
しずく「…可愛かったので大丈夫ですよ?」
せつ菜「可愛いって言っておけばいいと思ってませんか!?」
しずく「い、いえ、ほんとうに…」
せつ菜「……///」ムスッ
しずく(やっぱりかわいい…)ニコニコ
せつ菜「何笑ってるんですか…」 せつ菜「絶対はしたないって思われました…」
しずく「でも可愛かtt」
せつ菜「それはもういいです!」
せつ菜「だ、だいたい、しずくさんがあんなえっちなことするから…///」
せつ菜「本当に初めてなんですか…?」
しずく「む…当たり前ですっ」
せつ菜「……やっぱりそうです」
せつ菜「全部しずくさんのせいです!」
しずく「え……?」
せつ菜「初めてのくせしてあんなのどこで覚えてきたんですか!?」
せつ菜「本当にえっちなのは私ではなくしずくさんです!!」
しずく「なっ」
しずく「だ、だって、せつ菜さんが散々お預けするから!」
せつ菜「は!?」
しずく「だから悶々として…一人で……こういう知識ばっかり増えるんです…///」カァ
せつ菜「それは……!……す、すみません…///」
しずく「……///」 しずく「…それで、どうですか?」
しずく「私は今すごく幸せです…ずっとこうしていたいくらいです」スリスリ
しずく「せつ菜さんは私の事、飽きちゃいました?」
せつ菜「そうですね…少し後悔してます」
しずく「えっ……」ドキッ
せつ菜「こんなに幸せな気持ちになれるならもっと早く勇気を出すべきでした」
しずく「はぁ…もう、びっくりさせないでくださいっ」プクッ
せつ菜「いじわるされた仕返しです!」ベー
しずく「そういうのはかわいくないですっ」
せつ菜「別にいいですよ!しずくさんの可愛いはちょっとズレてますから当てになりません!」
しずく「ズレてません!せつ菜さんの可愛いところは私が一番分かってます!」
せつ菜「……あ」
せつ菜「それで思い出しました」ゴソゴソ
しずく「…な、なんですか…?」
せつ菜「はい、どうぞ!」ガサッ
しずく「???」
―――よく分からないまま包装された小物を受け取る
―――何かの記念日だっけ…? しずく「えっと…?」
せつ菜「開けてみてください」
しずく「はぁ……、!!!」ガサガサ
しずく(これ…真っ赤なリボン…しかも…)
しずく「もしかして私が無くしたのと同じ…?」
せつ菜「しずくさんの可愛いところは私も分かってるつもりです」
せつ菜「…これでもちゃんとしずくさんのこと見てるんですから」
しずく「――――っ」
しずく「きゅ、急に…そういうのっ…あれ…」ウルッ
しずく「これ以上泣くつもりはなかったのに…」ポロ…
せつ菜「これに懲りたら私の好きが足らないなんて二度と言わないでくださいね?」ペカー
しずく「あれは冗談で…、っ、やだ…もう、止まって…」ポロポロ
せつ菜「しずくさんは泣いてても可愛いので大丈夫ですよ」
しずく「なんですかそれ…せつ菜さんもズレてます…」グス
せつ菜「も、ってことは自分もズレてることを認めましたね」
しずく「もうそれでいいです……」シュルッ ファサッ…スルスル
ギュッ
しずく「えへ…どうですか?」
せつ菜「……」ダキッ
しずく「ぁ…」
せつ菜「なるほど。言葉だけじゃ、想うだけじゃ、気持ちのやり場に困りますね」ギュッ
しずく「……」ギュー
―――だから触れ合うしかない
―――伝わるまで何度でも
―――そうやって気持ちを確かめていきたい
―――せつ菜さんの事、もっともっと、知っていきたいな
おわり めっちゃよかった
しずくの独白はドロドロしててとても良い ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています