かのん「可可ちゃんの小春日和とコスプレ日和」
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恋「あれ、かのんさん?」
かのん「ああ、恋ちゃん。中庭で会うなんて珍しいね」
恋「かのんさんこそ、お昼休みにお一人でどうしたのですか」
かのん「一人じゃないんだ。ほら」 恋「ん?」
可可「すぅ…すぅ…」
恋「ああ。ふふっ、成る程」
かのん「ここ、可可ちゃんのお昼寝スポットでさ。寝不足のときなんかによく来るんだ」 恋「聞きましたよ。可可さん、授業中に居眠りすることがあるとか」
かのん「たまにね。でもね、先生に指されてもちゃんと答えるんだよ」
恋「寝てても?」
かのん「寝てても。すごいよね、コツを教えて欲しいくらいだよ」 恋「勉強家、というより、努力家ですからね」
かのん「うん。どんなことにも一生懸命で真っ直ぐで。凄いなって、いつも思うんだ」
可可「くー…くー…」
かのん「今はこのとおり、ぐっすりだけどね」 可可「ううん…かの、ん…」
かのん「はいはい、ちゃんといるよ」
可可「ふふっ…zzz…」
かのん「嬉しそう、良い顔してるよね」 恋(そう言うかのんさんも、ですよ)
可可「くー…くー…」
かのん「どんな夢見てるのかな」
恋「ふふ、きっと素敵な夢ですよ」 ……………………………………
可可「かのん、かのん!見てクダサイ、ほら!」
かのん「どうしたの?わぁ、私たちのイラストだ!」
可可「ファンの方が描いてくれた応援イラストです!カッコいいものから可愛いものまで、色とりどりのイラストが投稿されていマス!」
かのん「すごい、すごいよ!こんなに素敵なファンアートを描いてもらえるなんて!私、本当に嬉しい!」 可可「ふふふっ、かのんの喜ぶ顔が見られて可可も嬉しい…あれ?」
かのん「ん、何か見つけたの?」
可可「このイラストは…」
かのを「んん、禁断のセカイ…?こ、これ、恋ちゃんが見てたサイトのやつじゃん!しかもキャラが、私と可可ちゃんになってる!?」 可可「有名作品をモチーフにしたものデスね。ふむふむ、これはなかなか」
かのん「話には聞いたことあるけど、実際に自分たちがモデルになるなんて…」
可可「それだけLiella!が注目されているという証拠デス!」
かのん(こんなこともあるんだ。それに、イラストが上手なのもあって、なんていうか…) かのん『ドレスがよく似合ってる。すごく可愛いよ、可可ちゃん』
可可『えへへっ。かのんの方こそ、王子様みたいでとっても素敵デス』
かのん(可可ちゃんと私が、本当にこういうことをしてるみたい…)
かのん『さあ、可可ちゃん。一緒に目指そう。二人だけのセカイを。限りないフロンティアの、その先を』 可可『行きましょう!かのんと一緒なら、どこへでも、どこまでも!』
かのん(本当に、こういうことを――)
かのん『愛してるよ、可可ちゃん』
かのん(は、はわわ…!)
可可『えへへっ。可可もかのんのこと、心から愛してマス!』 かのん(はわわわわー!…って、違う違う違う!なに危ない妄想こじらせちゃってるの、私は!)
可可「かのん?」
かのん「うひゃあああ!?」
可可「何やら物思いにふけっていたようですが、どうかしましたか?」 かのん「な、なにも?全然?あは、あはははは」
可可「ならいいのですが、それよりも、かのん。可可、とっても良いことを思いつきマシタ!」
かのん「うっ、なんだかとっても悪い予感がする」
可可「素晴らしいイラストを描いてくれたお礼も兼ねて、このファンアートを再現してみましょう!かのんと可可のコスプレで!」 かのん「なんで!?言うと思ったけど、なんで!?」
可可「季節はちょうどハロウィン、コスプレには最高の季節デス!それに以前、ネットでも話題になっていたのデスよ。右側の女性が可可に、左側がかのんにそっくりだと!」
かのん「た、確かに、可可ちゃんは結構似てるなって思うけど、私は言うほどかなぁ…」
可可「それを確かめるためにも、さあ、早速こちらの衣装に着替えてクダサイ!」 かのん「い、いつの間にか同じ衣装が用意されてる!どうして!?」
可可「このくらいはお手の物。可可のコスプレ好きは伊達じゃないのデス!」
かのん「いくらなんでもご都合が過ぎるよ!」
可可「さあさあ、かのん!」 かのん「くっ、ここは…逃げる!えっ、扉が開かない!?」
可可「ふっふっふ。かのんの行動は予測済みデス!」
かのん「先手を打たれた…閉じ込められたの!?」
可可「かのん。心を決めて、そして共に向かいましょう!」 かのん「あ、ああっ」
可可「新しい領域へ、めくるめく無限の向こう側へ!」
かのん「あああっ…!」
――いやああああああああああっ!!
その後、めっちゃコスプレした。写真はめっちゃくちゃバズった。 ――――――――
可可「コスプレ写真、とてつもない反応でした!Liella!と結ヶ丘の名前が知れ渡ったこと、間違いなしデス!」
かのん「いやいや、それはどうだろう…」
可可「ものすごく評判だったのですから、可可が見込んだとおりデス!」
かのん「さも大成功みたいに言うけど、私は可可ちゃんの趣味に付き合わされただけだよね?」 可可「可可は嬉しかったデスよ、念願であったかのんとのコスプレができて。この写真は大切な宝物デス!」
かのん「これっきりだからね。既定路線になったらかなわないよ」
可可「えー」
かのん「えー、じゃありませんっ」 可可「もう、さっきから浮かない顔ばかり。かのんは楽しくなかったのですか?」
かのん「楽しいか楽しくないかで言えば、楽しかったよ」
可可「でしょう?他にも着て欲しい衣装が」
かのん「もうやりません」 可可「ええー、なんでデスかー、何が不満なのデスかー」
かのん「不満っていうか…まあ、不満かも」
可可「えっ…」
かのん「正直言うとね、あの日からずっと気持ち的に引っかかってることがあるんだ」 可可「そ、そこまで不本意だったのですか、やりたくなかったのですか…?」
かのん「いや、まあ、コスプレは別にいいんだよ。次はしないけどね、重要なのはそこじゃないんだ」
可可「うん…?」
かのん「だってさ、あのイラストに描かれてた可可ちゃんは、確かにすごく可愛かったけど…私の目の前にいる可可ちゃんの方が、その何倍も可愛かったんだよ?」 可可「…へっ?」
かのん「だからそういう可可ちゃんを…あまり他の人に見せたくないなって、そう思っちゃっただけ」
可可「か、かのん、もしかしてそれって」
かのん「…言わないで。この胸のモヤモヤする感じ、自分でもよくわからないんだから」 かのん(ああもう、あのとき頭を駆け抜けた脳内イメージといい…この感情は一体なんなんだろう)
可可「…かのーん!」ハグッ
かのん「わわっ!?」
可可「なるほど、そういうことだったのデスか。かのんは可可のコスプレ姿を独り占めしたいがあまり、ジェラシーを感じてしまっていたのですね」 かのん「独り占め!?ジェラシー!?ま、まさか、いや、でも…」
可可「違いましたか?」
かのん(言われてみれば、なにもかもが腑に落ちていくような…でも、独り占めとかジェラシーだなんて…そうなの、かな…?)
可可「ふふっ、やっぱりかのんは可愛いデス」 かのん「ちょ、近い、近いって、くっつきすぎ!」
可可「照れ屋さんなところも可愛いデス!」
かのん「て、照れてなんか。可可ちゃんが近いからで…」
可可「そういうことなら、今度の休みは遊びに来てください。いろんなコスプレの可可を、心ゆくまで堪能させてあげますので!」 かのん「うええっ!?」
可可「もちろんかのんも着るのデスよ?二人きりのコスプレパーティです!素敵な思い出、たくさん増やしましょう!」
かのん「だ、だから、そういうことじゃないーっ!」
この後めっちゃコスプレした。可可ちゃんのかのんフォルダは充実した。
終わり お昼寝可可ちゃんとコスプレするクーとカーのかのくぅでした。
宣伝となり恐縮ですが、下記はかのくぅの過去作です。よろしければ併せてお願いします。
かのん「可可ちゃんは甘え上手」
https://fate.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1636370060/
ありがとうございました。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています