侑「Maze Town…?」
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月明かりが闇を睨む今宵、人里離れた森の奥地。
まるで人を寄せ付けまいとひっそりと佇む古い屋敷。
そこへ足を踏み入れる少女が一人……。 侑「ここが……」
侑「うーん噂通りで本当に雰囲気ある屋敷だなぁ……」
侑「でも、ここにトキメキの予感がする!」
侑「少し怖いけど……トキメキの為なら私は行くよ!」
侑(私は侑。トキメキを探して色んな場所を旅しているんだ!)
侑(今日もまだ見ぬトキメキを探して、この古い屋敷にやって来たわけだけど……)
侑(なんでも恐ろしい幽霊が出るとか、行方不明の人が出てるとか、色々怖い噂が出てて誰も近づこうとしないみたい)
侑(そんな噂を聞く限りだととっても怖くて恐ろしい場所みたいだけど……)
侑(でも、私のトキメキの予感が告げるんだ! ここに私の求めるトキメキがきっとあるって!) ── ギィィィー
侑「んっ……錆びてるのかな? 扉が重い……」グググ…
侑「ん〜!!」ググッ!グググッ!!
侑(あれ? 本当に重すぎて開かないな……)
── 数分後
侑「よいしょっと……やっと開いた! てこの原理って偉大!」
侑「うん、やっぱり錆びてたみたいだね、決して私が非力って訳じゃないよね、うん……」
侑「お邪魔しまーす……」 侑(暗くてはっきりとは見えないけど中は……外見よりかは綺麗かな?)
── キシャーーー!!バサバサッ!
侑「わわっ! なにっ!?」
侑「……コウモリ?」
侑「びっくりしたぁ……これは思ったより雰囲気あるなぁ……」
侑(……ちょっと怖くなってきたな)
侑「でも、帰らないよ! トキメキが私を呼んでいるから!」
侑(そう、私のトキメキの予感が告げるんだ!)
侑(トキメキのためなら、たとえ火の中水の中! お化けだって怖くないよ!) ── スタスタ……
侑(内装はお金持ちの洋館って感じかな、掃除が大変そう……かくれんぼしたら楽しそうだけどね?)
侑(でも、イマイチ私の求めるトキメキじゃないなぁ……)
── キュイーーーン
侑(……ん? なんだろう、この不気味な音……)
侑(あっちの方からだ)
侑「これって、肖像画? 長髪で水色の瞳が綺麗な美少女だなぁ……」ジーー
侑「……あれ? 今、絵の女の子が少し微笑んだような……」
── ウォォォォオーーーン!!
侑「っ!?」ビクッ
侑「な、なに……獣の声? 野犬でも住み着いてるのかなぁ……」
侑(でも野犬が住み着いてるってことは幽霊とかは、いないってことなのかな? よく幽霊は犬が怖いって聞くし!) ── スタスタ…
侑(長い廊下……暗すぎて前も後ろも先が全く見えない……)
侑(あれ? ここってさっきも通らなかった?)
侑(……そんなわけないよね?)
── スタスタスタスタ……
侑(どこまで歩いても一向に先が見えない……)
侑(あの壁の模様、やっぱりさっきも見たような……)
── スタスタスタスタスタスタ………
侑「やっぱりここってさっきの場所…!」
侑「ど、どういうこと…? 私、同じ場所を行ったり来たりしてる…?」
「ふふふっ♪」
侑「っ!?」ビクッ
侑「だ、誰っ!? 誰かそこにいるの?」
「知ってる? ここはMaze Town……」
侑「Maze Town…?」 「誰もこの館からは抜け出せない……」
「あなたも、絶対に……」
侑「抜け出せない…?」
侑「あなたは誰…? 姿を見せて!」
── キシャーーー!バサバサ!!
侑「わわっ! コウモリッ!?」
── バサバサバサ…
侑(コウモリが集まって……人の形にっ!?)
歩夢「……ふふっ♪ こんばんは♪」
侑「っ!?………かっ…!!」フルフル
歩夢「……怖くて声も出なくなっちゃった? 私は…」
侑「かわいい〜〜!!!✨✨✨」
歩夢「へ?」 侑「君、名前なんて言うのっ!?」ガシッ(手を取る
歩夢「えっ!? えっと…// 歩夢……///」
侑「歩夢ちゃんって言うんだ〜!✨✨✨」
侑「ねぇ、こんなところで何してるのっ!? 今、コウモリから人になったよねどういうことっ!? 私、なんか歩夢ちゃんを見たらすっごいときめいちゃって!!」グイグイ
歩夢「ふぇぇ…// え、えっと……// ち、近いよぉ……///」
侑「あ、ごめん……私、侑って言うんだ!」
侑「あはは、歩夢ちゃんが可愛かったからつい興奮しちゃって♪」ニコッ
歩夢「か、かわっ!?///」
侑「うん! 歩夢ちゃん、すっごく可愛い! それにとってもキレイ!!」
歩夢「き、キレっ!?///」
侑「もう私、かんっぜんにときめいちゃった〜!!✨✨✨」グイグイッ
歩夢「と、トキメ…?///」 歩夢「……あなたは、私が怖くないの?」
侑「え? なんで?」
歩夢「だって私、人間じゃないんだよ? ヴァンパイアって言って……コウモリになったり……こんな鋭い牙だって生えてて……」キラーン
侑「人間じゃない…! ゆっぱりそうなんだ〜〜!」
侑「だからコウモリになれたんだ! かっこいい〜!!」
侑「その牙も私にはチャームポイントにしか見えないよ!」
歩夢「え……えぇっ!?///」
歩夢「……なんなのあなた…// 変な人……///」
侑「ねえ! 歩夢ちゃんのこともっと聞かせて!」
侑「私、もっと歩夢ちゃんのこと知りたいな♪」ニコッ @これは侑ちゃんもヴァンパイアになって二人でずっと幸せに暮らすしかないね 話を聞く限り、歩夢ちゃんはこの屋敷にずっと昔から住んでるみたい。
何でもこの居場所を守るために、ここに訪れた人を脅かして追い払ってるんだとか。
普通の人は歩夢ちゃんの姿を見ただけで逃げ出すらしい……うーんどうしてだろう、こんなにかわいいのに……?
でもこんなにときめく出会いがあるなんて! やっぱり私のトキメキの予感は正しかったね!
侑「へ〜それで歩夢ちゃんは来る人を追い返してるんだ〜」
歩夢「……普通は皆、私を見たら一目散に逃げるんだけどね?」
侑「え〜? こんなに可愛い子を前にして逃げるなんてもったいないよ!」
歩夢「……あなたって変わってるね…///」
侑「……あ、つい話し込んじゃったね。歩夢ちゃんと話してるとすっごく楽しくて♪」
歩夢「……私も、久しぶりに人と話せて……ううん、あなたといると……楽しかったよ?」
侑「侑でいいよ、私も歩夢ちゃんって呼んでるんだし」ニコッ
歩夢「っ!// じゃあ、侑ちゃん…///」
侑「うん♪」 侑「歩夢ちゃんと一緒にいると時間があっという間……あ、でもそろそろ帰らなきゃ……またここに来てもいい?」
歩夢「……ダメだよ、ここは現世とあの世が繋がる場所……普通の人が踏み入っていい場所じゃないの」
歩夢「それに、この屋敷には人を良くないって思ってる子も住んでてね? 危ない目にあう前に帰った方がいいよ?」
侑「そうなんだ……でも、歩夢ちゃんとまた会えないのは嫌だなぁ……」
侑「そうだ! 歩夢ちゃん、私と一緒に外に行かない? 私、歩夢ちゃんと色んな場所に行きたいな!」
歩夢「え? でも私は……」
侑「絶対楽しいよ! 私と歩夢ちゃんで、トキメキを探す旅をするの!」
侑「きっと歩夢ちゃんもときめく何かを見つけられて……あぁ〜想像するだけでときめいちゃう〜〜!✨✨」
歩夢「……私と一緒で、楽しいの?」
侑「歩夢ちゃんと一緒だから楽しいんじゃん!」ニコッ
歩夢「…!/// それはとっても嬉しいけど、私は……」
── ゴーンゴーンゴーン……
侑「っ!? なんの音?」 歩夢「午前零時の鐘…!? いけないっ!」
── ゴゴゴゴゴゴ!!
侑「こ、この音は…?」
歩夢「……この屋敷は、午前零時から形を変えるの」
歩夢「残念だけど……もしかしたらもう帰ることが出来ないかも……」
侑「えぇっ!? それじゃあもうここから出られないの?」
歩夢「……普通には、帰れない」
侑「普通には…? じゃあまだ帰る方法があるの?」
歩夢「うん、ちょっと危険だけど私が案内するよ」
侑「歩夢ちゃん……ありがとう〜〜!!」ギュゥ~~!!
歩夢「わっ…! そんなに抱きしめたら苦しいよぉ……///」ポムポム
侑「えへへ♪ 絶対この屋敷から脱出して、二人でトキメキを探す旅をしようね!」
歩夢「………うん…///」
侑「歩夢ちゃん…! 大好き〜!!」ギュ~~!!
歩夢「ゆ、侑ちゃん…/// 恥ずかしいよ……///」カァァァァ
侑「恥ずかしがってる歩夢ちゃんも、可愛いYO〜!♪」
歩夢「もう……///」ポムポム 女性の吸血鬼で有名なカーミラは吸血の対象も全部女性だったらしい 歩夢「じゃあ、私に付いてきて? この戻りの廊下は順番通りの道に進まないと永遠に抜け出せない迷路になってるの」
侑「だからずっと行ったり来たりしてたんだ」
歩夢「うん、正解の道はランダムなんだけどこの子なら正解が分かるの」
歩夢「えいっ!」
── ポフン!
@cメ*=> ⇁ <=リ ポムゥ!
侑「えっ! 何この子!!」
歩夢「私の分身……というか、コウモリに近い状態になった分身体?」
歩夢「超音波を出して正解の道が分かるの」
歩夢「いつもポムポムいってるからポムコウモリって呼んでるの♪」
@cメ*=> ⇁ <=リ ポムポムゥ! 侑「かわいい〜〜!! へ〜超音波を……えらいね、ポムコウモリ♪」ナデナデ
@cメ*˶ˆ ⇁ ˆ˵リ ……///
侑「私、侑って言うんだ。よろしくね!」ニコッ
🌸cメ*˶ > ⇁ <˶リ ユウチャン!!
歩夢「え、喋ったっ!?」
侑「ふふっ、ポムコウモリかわいいYO〜!♪」ナデナデ
🌸cメ*˶ > ⇁ <˶リ ユウチャン!!ユウチャン!! (スリスリ
侑「わぁっ、もうかわいいな〜♪」スリスリ
歩夢「……むぅ///」プクッ 歩夢「ポムコウモリっ! 早く正解の道を教えなさいっ!」ビシッ
@cメ*◉ ⇁ ◉リ ……
🌸cメ*˶ > ⇁ <˶リ ユウチャン!!ユウチャン!! (スリスリ
侑「ふふふっ♪」スリスリ
歩夢「……」パチンッ
˶ > ⇁ <˶リ ユ……
── シュワン……
侑「あれ……ポムコウモリ消えちゃったよ?」
歩夢「よく考えてみれば、私も多分超音波出せたんだった♪」ニコニコ
侑「え、多分って?」
歩夢「さ、多分こっちの道だよ?」
侑「だから多分って……」
── ギュッ
歩夢「危ないから私の手、ちゃんと離さないでね……?///」
侑「……!/// わかった。出口までよろしくね歩夢ちゃん!」ギュッ ・・・・・
歩夢「ふぅ……ここまでくれば抜け出せたかな?」
侑「本当? やったー! 歩夢ちゃんありがとう〜〜!!」ギュゥ~~!!
歩夢「わっ…! もう…/// いちいち大げさなんだから〜…///」ポムポム
── キュイーーーン……
侑(…ん? なんだろう、この不気味な音……そういえばさっきも聞いたような…?)
歩夢「でもまだ三分の一って所だから……」
侑(これは……トキメキの予感!! あっちの方からだ!!)トタトタ
歩夢「侑ちゃん、ちゃんと離れずについてき……」
歩夢「あれ……? 侑ちゃん……?」ポツーン ・・・・・
侑「んーこの部屋から音がしてたんだけどなぁ……」
侑(音が出るようなものは何もないし、あるのは絵だけ……)
侑(あれ? この絵の女の子、入口の絵画にも描かれていたような……)
侑(不思議な絵……)ジーーー
侑(背景が一切描かれていないというか、よく見たら背景が鏡になってる…?)
侑(鏡に少女を描いた絵……というより……)
侑(まるで、鏡の中に少女が入ってるみたいな……)
「………♪」ニコッ
侑「えっ!? 笑って……」
「捕まえた♪」ガシッ
侑「わわっ!?」グイツ
侑(女の子に引っ張られて鏡の中に……!?) Aだけかと思ったらZUとNAもやっぱりいるか?w
これは危険だぞ〜 ・・・
侑「……あれ、ここは? 私、鏡の中に引っ張られて……」
「うふふっ♪ いけない人ですね、こんなところまで来てしまうなんて……♪」
侑「だ、誰っ!?」
しずく「自己紹介が遅れました。私はしずくと言います、あなたは?」
侑「しずくちゃん……! 私は侑だよ」
しずく「侑さん……」
しすく「では、せっかくここに来てくださったんですもの♪」パチン
彼女が指を鳴らすと、暗闇の部屋はパッと舞踏会場へと変わる……。
しずく「Shall we dance? わたしと踊り続けましょう♪」 侑「えぇ〜!? なにこれなにこれすごい!! どうなってるのっ!! ときめいちゃう〜!!✨✨✨」
しずく「うふふっ気に入って頂けましたか♪ ここは鏡の世界、私の世界でもあるんですよ?」
しずく「私が望めば全て思いのまま、指を鳴らせばたちまち舞踏会場へと……」
しずく「はたまた指を鳴らせば舞台へと……」パチン
侑「わぁ〜〜! おっきな舞台劇場……!」
しずく「さあ、侑さん♪ 私と一緒にお芝居で遊びませんか?」
侑「え、でも私、演劇とか分からないけど……大丈夫かな?」
しずく「大丈夫です、演劇と言ってもおままごとのように気楽に楽しめばいいんです」
しずく「侑さんの思う姿を、ステージを私に見せてください!」ニコッ その後しずくちゃんとは、おままごと。といっても本格的で、しずくちゃんが望めばたちまち舞台も衣装も素敵に早変わり!
もうとにかくすっごく楽しかった!!!
でも、おままごとや、この世界がすごいっていうのもそうだけど……やっぱりそれ以上に……!
しずく「どうですか? 私の世界、楽しんでいただけましたか?」
侑「うんとっても! でも、この世界もそうなんだけどさ……」
侑「しずくちゃんと一緒に遊べたことが、一番楽しかったよ!!」
しずく「……え?// わたし…?///」
しずく「あ、ふふっ…♪ そうですよね、この世界にいる私ならなんでも叶えられて魅力的に見えちゃいますよね♪」
侑「うーん別にこの世界は関係なくて……」
侑「私は楽しそうにお芝居して、見てるとこっちまで楽しくなってときめいちゃうしずくちゃんと一緒に遊べたことが、一番楽しかったってこと♪」ニコッ
しずく「……えぇ?///」 しずく「わたしが……ですか?///」
侑「うん! だってしずくちゃんとってもかわいいし! まさに理想の美少女って感じだね!!」
しずく「り、理想の……?///」ドキドキ
── パッ
侑「わぁ〜しずくちゃんの衣装がお姫様に! 綺麗〜〜!」
しずく「あっ、えっとこれは私の妄想が勝手にっ……!///」アセアセ
侑「……? しずくちゃんが望んでるってこと?」
侑「私は王子様の衣装だね……?」
侑「あ、そういうことだね♪」
── ギュッ
しずく「……!!///」
侑「麗しい姫様、私のお城へとあなたを攫いに来ました♪」
侑「どうかこの手をおとりください……」
しずく「……///」ドキドキ
しずく「……はい///」 侑「ふふっ♪ どうだった? 王子役、結構上手く出来てたかな?」ニコッ
しずく「……王子様///」
侑「え?」
しずく「まだ、舞台は終わっていませんよ?///」
しずく「結ばれた二人がする、大事なシーンが残っていますよ…?///」ドキドキ
侑「……え、それって…///」ドキドキ
しずく「目、閉じてください…♡」
侑「え、しずくちゃんそれは流石に…///」ドキドキ
しずく「大丈夫です。お芝居ですから♡」 このままいくとしずくちゃんが大変なことになりそう… しずく「……♡」ジリジリ
侑「しずくちゃ…///」
🌸cメ*˶ > ⇁ <˶リ ユウチャン!!ユウチャン!! (ガバッ!!
侑「えっ!? ポムコウモリっ!?」
🌸cメ*˶ > ⇁ <˶リ ユウチャン♡ユウチャン♡ (スリスリ
侑「あははっもうくすぐったいよぉ♪」
しずく「……むぅ///」プクッ
歩夢「侑ちゃん!!」
侑「歩夢ちゃん…!」
しずく「歩夢さん……タイミング悪い……///」プクー 歩夢「もう! 勝手にどっか行っちゃダメって言ったでしょ?」
侑「あ、ごめ……」
🌸cメ*˶ > ⇁ <˶リ ユウチャン!!ユウチャン!! (スリスリ
侑「わっもうっ♪」スリスリ
歩夢「……」パチンッ
˶ > ⇁ <˶リ ユ……
── シュワン……
歩夢「ごめんねしずくちゃん? お邪魔しちゃって?」ニコニコ しずく「……いえ、平気ですよ♪ さあ侑さん、続きをしましょうか?」
侑「え? でも私そろそろ……」
しずく「ふふっ♪ 歩夢さん。私、侑さんととっても楽しいひと時を過ごしたんですよ♪」
しずく「ですよね、侑さん♪」
侑「え? うん! しずくちゃんとするお芝居とっても楽しかったよ!」
歩夢「ふーーん……」ニコニコ
しずく「ほら、見てくださいこの衣装♪ 王子と姫、とてもお似合いだと思いませんか?♪」
歩夢「へぇーーー………」ニコニコニコ
しずく「それに、侑さん私のこと理想の姫様、結婚してくださいとまで言ってくださったんですよ?♪」
侑(あれ? そんなこと言ったかな?)
歩夢「そうなんだ〜〜〜〜…………」ニコニコニコニコ 歩夢「でもごめんねしずくちゃん。私、侑ちゃんと一緒に外に出て冒険するって約束したんだ♪」
しずく「え? 何言ってるんですか♪ 外には…」
歩夢「でも約束したから♪ それじゃあ私達はもう行くからね♪」
歩夢「行くよ侑ちゃん♪」グイッ!!
侑「え、あ…うん……(歩夢ちゃん力強っ…!)」
しずく「ま、待ってください!」
歩夢「まだ何か?」
しずく「せっかく歩夢さんも来たんですし、三人でお芝居しませんか?」
歩夢「え、でも……」
侑「歩夢ちゃんとしずくちゃんが一緒にお芝居…! 私もやりたい!!」
しずく「ほら♪ 侑さんも言ってますし♪」
歩夢「……じゃあ、一回だけだよ?」 しずく「そうですね……ではヒーローショーをやりましょう! 侑さん、ヒーロー役をお願いしてもいいですか?」
侑「私がヒーロー?」
しずく「はい♪ 侑さんにピッタリだと思うんです♪」
侑「面白そう! やるやる!」
歩夢「侑ちゃんがヒーロー……」
歩夢「それなら、私はヒロインに…///」
しずく「歩夢さんは敵役です♪」
歩夢「は?」
しずく「ヒロインは私がやりますので♪」ニコニコ
歩夢「ちょっと待って!!」
歩夢「ヒロインは私がやりたいなぁ♪」ニコニコ
しずく「いやいや、私が!」
歩夢「私が!!」
しずく・歩夢「あなたの理想のヒロインです!(だよ?)」
しずく・歩夢「侑さん(ちゃん)もそう思いますよね?(思うよね?)」
侑「え、えっと……」
しずく・歩夢「どっちを選ぶのっ!?」 可愛いけど力とかめちゃ強いとしたら恐いな
野生のクマとトラが懐いてきたみたいな恐怖を感じる どっちを選ぶ?(>>78まで多数決投票)
1.歩夢
2.しずく
3.ヒトリダケナンテエラベナイヨーー!! 侑「じゃ、じゃあ歩夢ちゃん……///」
歩夢「……♪」ポムポム
しずく「……むぅ///」プクッ
歩夢「ごめんねしずくちゃん、残念だけど侑ちゃんは私を選んだみたい♪」
歩夢「あれ? なんだっけ? あなたの理想の負けヒロインだっけ?」ニコニコ
しずく「〜〜〜〜///」ムッカ~!!
しずく「この妖怪マウント女っ!!///」
歩夢「ヴァンパイアなんだけどな〜?」ニコニコ しずく「……分かりました。では、私は敵役らしく行きますね♡」
── ガチャン!!
侑「え?」
しずく「忘れていました? ここは私の思うがままの世界……」
しずく「残念ですけど、この世界の出口を閉じちゃいました♪」
しずく「これで私たちは永遠にここで暮らすことになりますね……♪」
侑「そ、そんなぁ……」
歩夢「こんな扉くらい……」グググ
歩夢「お、重い……」
しずく「ふふっ♪ 特注の鋼鉄扉です♪」
しずく「歩夢さんでも開けられませんよ?」
歩夢「そんな……」
しずく「安心してください♡ 侑さんも歩夢さんもすぐにここでの暮らしを気に入りますよ♪ 私も頑張りますから♡」
しずく「本当は侑さんと二人きりもいいんですけど、まあ歩夢さんも別に私は嫌ってませんし♡」
しずく「もう諦めて三人で暮らしましょう♪ 歩夢さんも侑さんが居れば悪くない話でしょう?」
歩夢「それは……」 しずく「……まあどの道もう扉は開きませんから聞く必要もないですね♪」
しずく「ふふっ♪ それでは二人を私の部屋へご招待しますね♪」パチン
侑「……ここがしずくちゃんの部屋?」
しずく「あっお茶の準備をしますね♪ 私、誰かと自分の部屋でお茶するのが夢だったんです♪」
侑「あの、ごめんねしずくちゃん……ここでの暮らしも魅力的だと思う。でも私、どうしても外に行きたいの……!」
侑「歩夢ちゃんと約束したし、なんだったら私、しずくちゃんとも一緒に外の世界に…!」
しずく「……無理ですよ」
侑「え?」
しずく「そもそも私たちは外の世界には…」
歩夢「しずくちゃんっ!!」
しずく「……私、外の世界が嫌いなんです♪」
侑「外の世界が…?」
しずく「……ふふっ♪ この話はまた今度にしましょう♪ 大人しくお部屋で待っててくださいね? 今お茶を入れてきますから♪」 ── バタン
歩夢・侑「………」
侑「ごめんね、歩夢ちゃんまで……」
歩夢「ううん、別にいいよ」
歩夢「……えらくしずくちゃんに好かれてるね?」ジーー
侑「え、そうかな? 普通に遊んでただけだよ?」
歩夢「……ふーん」
歩夢「でも、あんなにわがままなしずくちゃん、初めて見たよ」
侑「え、そうなの?」
歩夢「いつもなんだか遠慮がちで、この世界に引き篭ってばかりいるから……」
歩夢「……でも私も、何となくわがままになる気持ちが分かるかも」
歩夢「このまま三人……で暮すことになったね」 歩夢「私は別にいいかなって思ってるけど、あなたはどうしてそこまで外に出る事にこだわるの?」
侑「私ね、トキメキを探して色んな場所を旅しているんだ!」
侑「旅ってすごいんだよ! 世界にはまだまだ未知のトキメキが溢れてて……いろんな出会いがあるのっ!!」
侑「歩夢ちゃんにだって、旅してなきゃ出会えなかったしね♪」ニコッ
歩夢「……そっか///」
侑「そんな素敵でときめく旅を、私のときめいた人とも一緒に見れたらなって思ってたんだけど……」
侑「まあでも、しずくちゃんが出してくれそうにないから無理な話か〜……」アハハ
歩夢「侑ちゃん……」 ワクチンの副作用出始めてきたんで今日はもう寝ます。
明日完結まで行きます。 期待してるけど副反応重い奴はとことん重いから無理せずにな ワクチン打ったのにSS書いてたのかw
しっかり休め 普段はゆうぽむしか勝たん!やけどなんかしずくちゃんにも幸せになって欲しくなってきた 侑相手だから当然とはいえ投票は歩夢がクソ強いからな 昨日のライブに合わせたギャグだとわかってても>>84とか推し関係なく読んでてあまりいい気分しないしな
もしせつ菜と投票になってもどっちが勝っても同じ気分になるだろうし 無理なさらずお大事にしてください
続きを楽しみに待ってます ギャグ描写?なのかもしれないけど推しを負けヒロインとか言われて気分いい人いねえだろ MazeTownを場所だと思ってるし侑とキャラが知り合いじゃないから良くわからない人が書いてるんだろ >>108
いつものあな信侑アン茸だ。キチガイに触れるな >>105
二次創作の設定にいちいち難癖つける奴初めて見た SSにまでケチつけるとか本当しずく推しって基地外しか居ないな ── ギュッ
侑「歩夢ちゃん……?///」
歩夢「あの扉を開ける方法、あるよ……?///」
侑「え、本当っ!?」
歩夢「でも、侑ちゃんの協力が必要というか……えっとその……///」モジモジ
侑「私に出来ることなら何でもするよ! 言って!」
歩夢「……何でも……本当にいいの?///」
侑「うん! 歩夢ちゃんのこと信じてるもん!」 歩夢「……じゃあ、ちょっとじっとしててね?」
歩夢「首、失礼するね?」
侑「え…?」
歩夢「最初はちょっと痛いかもしれないけど……」
歩夢「……あむっ」カプッ
侑「いっ!?///」
歩夢「……んっ」チュルチュル
侑「ふぁ……///」
侑(……これって、もしかして血を吸われてる…?///) 侑(あれ? でも、痛いというよりかは……なんか気持ち良い…///)
歩夢「……んんっ」チュルチュル
侑「……んぁ///」
侑(なんか変な声でちゃう…///)ドキドキ
歩夢「……んっ……ぷはっ……れろっ……」
侑「ひゃぁっ/// 急に舐めないで……///」
歩夢「……ん、ごちそうさま♡」ペロリ
侑「お、終わった……?///」
歩夢「うん♪ これで……」スタスタ
歩夢「重い扉も……えいっ!!」グググ
侑「っ!? 歩夢ちゃん凄いっ!」
歩夢「ふふっ♪ ヴァンパイアはね、血を吸うと強くなるんだよ?」
歩夢「……一緒に、外に行くって約束してくれたでしょ?///」
侑「うん! 絶対一緒に外に出ようね!」 ── スタスタ
侑「でも、勝手に出ちゃってしずくちゃん怒るんじゃ……」
歩夢「怒ってるだろうけど、あの子はずっと鏡の中にいて外に出るのを極端に嫌うから……」
歩夢「もし出てきたとしても、鏡の中から手を伸ばすぐらいだと思うよ?」
侑「……そうなんだ」
歩夢「だからもう鏡を見つけても絶対に近づからないこと! 約束して?」
侑「……うん」
侑(……しずくちゃん、どうしてそこまで外を嫌うのかな…?) ・・・・・・・
侑「ねえ歩夢ちゃん……」トコトコ
歩夢「どうしたの?」トコトコ
侑「流石に、両手を握る必要は無いんじゃないかな? なんか私、連行されてるみたいになってるよ?」
歩夢「だって侑ちゃん、こうしないとふらふらどっか行っちゃいそうなんだもん……///」
侑「うーん、確かに言い返せない……」アハハ
侑「あ、じゃあさ!」
── ギュッ(恋人繋ぎ
歩夢「っ!!///」
侑「こうしてちゃんと握っていれば、離れないでしょ?」ニコッ
歩夢「……うん///」ドキドキ
侑「私、人と歩く時は隣で歩きたいんだ♪」
歩夢「本当、無自覚でそういうことするのずるい……///」 ── ゴゴゴゴゴォォ!!!
侑「え、今度はなんの音っ!?」
歩夢「また屋敷が形を変えてるっ! 侑ちゃん、手を離さないでねっ!」ギュッ!
侑「うんっ!」ギュッ!
侑「あっ! 歩夢ちゃん危ないっ!!」ドンッ!
歩夢「きゃっ!」
── ドシーン!!
侑「あ……床が盛り上がって壁に……」
歩夢『侑ちゃん! 侑ちゃんそこにいるっ!!?』ドンドンッ!
侑「歩夢ちゃん! 壁越しに聞こえてるよ! 私は平気ー!!」
歩夢『よかった……今から回り込んでそっちに行くから絶対に動かないでね!!』
侑「うん! わかったよ!」 侑「……」ポツーン
侑(とはいっても私、じっとするのはあんまり得意じゃないんだよなぁ……)
侑「いや、でも歩夢ちゃんが待っててって……」
── ウォォォォオーーーン!!
侑「っ!?」ビクッ
侑「い、いまのって入口でも聞いた……獣の声? 犬かと思ってたけど、なんか狼っぽいような……」
侑(これは……トキメキの予感!! あっちの方からだ!!)トタトタ ・・・・・・・
侑「あそこの部屋から騒がしい音が……」
── ガチャ
侑「っっ!! これって!!」
せつ菜「みなさーん!! 今日は私のライブにお越しいただきありがとうございますっ!!!」
── FOOOOO!!!!
せつ菜「今日は私、せつ菜に加え! 骸骨の骨っちとミニゴーストちゃんのダンスも楽しんでいってくださいっ!!」
── YEEEEEE!!!!
骨っち「〜〜〜〜♪」(キレキレダンス
侑「なにこれなにこれ!! ときめいちゃう〜!!✨✨✨」
侑「すごいすごいっ!! あれって幽霊?? みんな踊って楽しそう!!!」 二日目アズナ見れたおかげでこのSSの元ネタもやっと理解できた
一粒で二度美味しいだね せつ菜ちゃんのライブは大盛り上がり!!
会場には明らかに幽霊や、骸骨とか甲冑とかがいたけど……そんなの気にならないくらい私も踊って盛り上がっちゃった!!
そして何よりときめいたのは、せつ菜ちゃんの頭についてる大きな獣耳……それに鋭い爪のついたあの大きな手……もしかして本物だったりするのかな?
せつ菜「はぁ…はぁ……せつ菜でした!!」
侑「……せつ菜ちゃん!!」
侑「せつ菜ちゃーーん!! アンコール!! アンコール〜〜!!」パチパチ
せつ菜「っ!?」
せつ菜「そこにいるのは誰ですかっ!?」
侑「あっ……ごめんね? 急にお邪魔しちゃって……」
せつ菜「へ……? に、人間……?」
侑「凄かったよ今のライブ!! せつ菜ちゃんって言うの? 私すっごくときめいちゃって!!✨✨✨」
せつ菜「……見ていたのですか? この姿を……」
侑「うん勿論! 特にせつ菜ちゃんのその耳と手! おっきくてとってもかわい…」
せつ菜「ウォォォォォン!!!!」ガオーーー!!
侑「っ!? み、耳がぁぁぁ!?」キーーン せつ菜「……生きて返しませんよっ!!///」
侑「へ? なんて?」
せつ菜「この爪で引き裂きますっ!!///」ガバッ
侑「危なっ!? せつ菜ちゃんっ!? どうしたのいきなり!?」
せつ菜「問答無用ですっ!!///」ザシュッ!!!
侑「うわぁっ!?」
歩夢「させないよ!」ガシッ
侑「あ、歩夢ちゃん!?」
歩夢「もう……じっとしてって言ったのにすぐどっか行っちゃうんだから……」
侑「……ごめん」
せつ菜「歩夢さん……あなたですね!? こんな所に人間を連れ込んで……!!」
歩夢「せつ菜ちゃんごめんね?……でもこれには訳があって……」
せつ菜「酷いじゃないですかっ!! 私が人間嫌いでこの姿を見られたくないのを知ってるくせに!///」 歩夢「だからごめんねって……ほら侑ちゃんも謝って!」
侑「え、えっと……ごめんねせつ菜ちゃん?」
侑「でも私はせつ菜ちゃんのその大きな耳と手がとってもかわいいと……」
せつ菜「ウォォォォォン!!!!///」ガオーーー!!
侑「耳がぁぁぁ!?」キーーン
せつ菜「人が一番気にしているところを……///」プルプル
せつ菜「絶対に許しません…!/// 歩夢さん離して…くださいっ……!! 今すぐその人を引き裂きますから…!!」グギギ
歩夢「あーもう、こうなったら止められないよ……メガネがあれば……」
歩夢「逃げるよ侑ちゃん! ああなったせつ菜ちゃんはもう手をつけられない!」ギュッ!
侑「え、でも……」
歩夢「侑ちゃんのことは私が守るからっ!」ヒョイ(お姫様抱っこ
侑「歩夢ちゃんっ!?///」 ・・・・・
歩夢「はぁ…はぁ…せつ菜ちゃんはね、人間にあの姿を見られるのを嫌ってて……」
歩夢「眼鏡をかけてる時は大人しいんだけどね? あの姿になると手をつけられなくなるの……」
侑「そうだったんだ……なんだか悪いことしちゃったなぁ」
侑(あんなにかわいい姿してるのに……せつ菜ちゃん本人は気にしてるのかな?)
歩夢「もう、目を離すとすぐに危なっかしいんだから……」
歩夢「大丈夫? あっ怪我してる……」
侑「別に大した怪我じゃないよ、ちょっと擦りむいちゃっただけで……」
歩夢「ダメだよ、そのままにしたらよくないよ?」
歩夢「……傷、治さなきゃ///」
歩夢「嫌だったら言ってね?///」
侑「え?」
歩夢「……///」ペロッ
侑「えっ!? 歩夢ちゃん…?/// くすぐったいよ…?///」 侑「あれ、傷が治ってる?」
歩夢「私の唾液には、傷を治す効果があるの…//」
歩夢「ちょっと汚いから、嫌だったらもうしないよ…?///」
侑「……ううん/// 別に気にしないよ、他の傷も治してくれると嬉しいな…///」
歩夢「そ、そう…?// じゃあ…///」
歩夢「……///」ペロペロ
侑「……んっ//」
侑(ちょっとくすぐったいけど…// なんだか気持ちよくてクセになりそう…///)ドキドキ 歩夢「……///」ペロペロ
侑「んぁっ…///」ビクッ
歩夢「ちょっと……変な声出さないで…///」
侑「ご、ごめん…///」ドキドキ
歩夢「……///」ペロペロ
侑「………?///」
歩夢「………///」ペロペロ
侑「歩夢ちゃん…? そこはもう傷ないよ?」
歩夢「……へっ!?/// あ、ごめんつい……///」ドキドキ
侑「ううん、平気…///」ドキドキ ・・・・・
歩夢「もうすぐで出口にたどり着くよ?」
侑「そっかぁ……なんだか色んな事があったけど、あっという間だったなぁ……」
侑(ヴァンパイアの歩夢ちゃんに、鏡の世界のしずくちゃん、それに大きな獣耳のせつ菜ちゃん……)
侑(みんなとってもときめく存在で……! うーん……また会いたいなぁ……)
侑「私ね、まず外に出たら一番に歩夢ちゃんと一緒に行きたいところがあるんだ〜!」
歩夢「……そう、なんだ」
侑(でも、無理強いはよくないよね……しずくちゃんは外を、せつ菜ちゃんは私を嫌ってるみたいだし……) ── ウォォォォオーーーン!!
歩夢・侑「っ!!?」
せつ菜「見つけましたよっ!! 今度こそ逃がしませんっっ!!」
歩夢「せつ菜ちゃん……もうっ! しつこいよ!」
せつ菜「歩夢さん、邪魔しないでください! これが見えませんかっ!!」バッ
歩夢「へ? そ、それって……」
せつ菜「はい! 歩夢さんの苦手なにんにくです!!」ペカーー
歩夢「ひっ!?」 せつ菜「これをせつ菜特製、クリームシチューに入れてみました!」ペカーー
歩夢「なんでクリームシチューにっ!?」ガクガク
せつ菜「隠し味はタバスコです! どうぞ召し上がってください!!」ペカーー
歩夢「いやぁぁーー!!! それだけはダメなの!! こっちに来ないでぇ〜〜っ!!」ピューーン
侑「歩夢ちゃんっ!!?」
せつ菜「……さあ、侑さんと言いましたね? 引き裂かれる覚悟は出来ていますか?」
侑「せ、せつ菜ちゃん……話し合いとか…」
── ズバッ!!(爪が空気を切る音
侑「ですよねー……」
侑「うわぁーーー!!!」ドタドタε≡⎛(cV„> Д <V⎞
せつ菜「ウオオオオン!! 逃がしませんよ! 今夜はひき肉パーティー(?)です!!」 カレーのほうが懐が深いのにクリームシチューを作ろうとしたA・ZU・NAさんサイドにも問題があるのではないだろうか ・・・・・
侑「やばいやばい! このままじゃ本当に今夜はひき肉パーティー(?)だよっ!」
侑「どこかに隠れないと……この部屋っ!」ガチャ!
侑「ふぅ……あれ? この部屋ってなんだか見覚えが……」
── キュイーーーン……
侑(この音って確か……)
── ガシッ!!
侑「っ!!?」
しずく「つかまえたっ♪」ガシッ
侑「わわっ!? しずくちゃんっ!?」 ・・・
侑「……しずくちゃん、この手錠外してよ……」カチャカチャ
しずく「ダメです♡ また逃げられちゃうじゃないですか♪」
侑「でも、これじゃあお茶も上手く飲めないよ……」
しずく「でしたら私が飲ませてあげます♪」
しずく「はい、どうぞ♡」
侑「ズズ……うん、美味しい!」
しずく「よかった〜♪ お気に入りの茶葉なんです♪」
しずく「クッキーもどうぞ♡」アーン
侑「アーン……モグモグ……うーん! おいひい〜♡」
しずく「ふふふっ♪」ニコニコ
侑「えへへっ♪」ニコニコ
侑「って! 和んでる場合じゃなくて!」
侑「せつ菜ちゃんがこっちに来るかもしれないんだよ!」
しずく「せつ菜さん? あーそういう事ですか……」 ── ウォォォォオーーーン!!
侑「き、来たっ!?」
せつ菜「しずくさんっ! あなたまでその人を…!!」
しずく「ほいっ」スチャ(せつ菜にメガネをかける
せつ菜「あっ……」
── シュンシュン……
侑「……せつ菜ちゃんが普通の人間の姿に?」
しずく「はい、せつ菜さんはメガネをかけると普通の人間、菜々さんの姿になるんですよ。うーん……なるというか、メガネを外すと獣化してせつ菜さんに変身すると言った方が正しいですかね?」
侑「へーメガネで……」
菜々「……zzZ」
侑「寝てる?」
しずく「せつ菜さんの姿から戻るとすぐ寝てしまうんですよ」
侑「へー!」 しずく「さあ、これで心置きなく二人の時間を過ごせますね♪」
しずく「またお芝居でもしませんか♪ あっ私、今度はナース役をやってみたくて…」
侑「……しずくちゃん、それもいいけど私は……」
しずく「……やっぱり私と一緒じゃ、嫌なんですか?」
侑「ううん! そんなことはないよ?」
しずく「ならどうして……ここは素晴らしいと思いませんか? 望むものが何でも実現する思い通りの世界……」
侑「……前も言ったけどさ、この世界も素晴らしいと思うけど、私は楽しそうにお芝居して、見てるとこっちまで楽しくなってときめいちゃう。そんなしずくちゃんが好きなんだ!」
侑「だから私、しずくちゃんとも一緒に外の世界を旅してみたいの!!」
侑「きっとしずくちゃんも外の世界でときめくを見つけて…」
しずく「……そんなことないです」
侑「え?」
しずく「外の世界の私を見たら、侑さんは同じことを言えないと思いますよ……?」 どんな姿でも侑ちゃんなら可愛い可愛い連呼するからセーフ しずく「ブラッディ・マリーをご存知ですか?」
侑「ブラッディ……?」
しずく「鏡に潜み、呼び出す人々に危害を加える悪霊……それが私の正体です」
しずく「恐ろしいでしょう? こう見えて私、結構悪い子なんですよ?」
しずく「これまで何人もの人を……だから侑さんも…」
侑「そんなの関係ないよ」
しずく「……え?」
侑「しずくちゃんが悪霊だろうが別に関係ない。私のときめいたしずくちゃんに変わりない!!」 侑「それに、しずくちゃんだって本当は危害を加えたくないんでしょ? じゃなきゃ鏡の世界に引きこもったりしない……」
しずく「……」
侑「優しいじゃん。それが本当のしずくちゃんの姿なんでしょ? やっぱり私、しずくちゃんが好きだよっ! 私のときめきに狂いはない!」ニコッ
しずく「……本当に、こんな私でもいいんですか?」
侑「そんなしずくちゃんだからいいんだよっ! 私と一緒に外の世界を旅してみませんか?」ニコッ
しずく「……歩夢さんが侑さんと外に行きたがる気持ちがわかった気がします……///」
しずく「ありがとうございます……/// 侑さん、私を外の世界へ連れて行ってください♪」ニコッ ・・・
しずく「そういえば、侑さんってもしかしてとても力持ちなんですか? あの扉は歩夢さんでも開けられないのに……」
侑「ああ、あれは私じゃなくて歩夢ちゃんが開けたんだよ、私の血を吸ってパワーアップしてね?」
しずく「え……」
しずく「血を……吸ったんですか? 歩夢さんが?」
侑「そうだよ?」
しずく「……それは、少し危険かもしれません」
侑「危険?」
しずく「歩夢さん、昔仰ってたんですよ……血を吸うと、本来の力を引き出せる代わりに段々と理性が聞かなくなって危ない状態になるって……」
しずく「だから血は吸わないようにしてるって……私、一度も吸っている所を見たことないのに……」
侑「じゃあ、今の歩夢ちゃんは……」
しずく「歩夢さんが落ち着くまで、ここにいた方がいいかもしれません」
侑「でも……」
── パリーン!!
歩夢「ふふっ♪ 見〜つけた♪」
しずく「っ!?」
侑「あ、歩夢ちゃん!?」 吸血鬼なのに血を吸わないでいたり傷つけたくないから鏡の中に引きこもってたりいい子達だな しずく「どうやって入ってきたんですか……入口は閉じていたのに!」
歩夢「ふふっ♪ しずくちゃんはいけない子だね? また侑ちゃんを閉じ込めようとしちゃって……」
歩夢「侑ちゃんは、私のモノだよ?」ニコッ
しずく「侑さん……逃げてください! やはり今の歩夢さんは正常じゃないです!」
侑「え、でも……」
しずく「私が歩夢さんを正気に戻すので!」
しずく「菜々さん! 起きてください!」ペチペチ
菜々「な、なんですか!?」ガバッ
しずく「侑さんを出口まで案内してあげてください!」
菜々「え、あ……はい……?」
歩夢「逃がさないよ?」
しずく「させませんっ!」パチン
歩夢「なにこれ、手錠? こんなのじゃ私は止められないよ?」パキパキ
しずく「時間稼ぎには十分ですので♪」
しずく「……言っておきますけど、この世界の私は無敵ですよ?」
歩夢「へぇーしずくちゃんも随分わがままになったね♪」
歩夢「でも私も今とっても調子がいいんだ♪ しずくちゃん、邪魔は許さないよ♪」ニコニコ ・・・・・
菜々「ここを真っ直ぐ進めば出口に辿り着きます」スタスタ
侑「うん、ありがとうね。えっと、菜々ちゃん?」スタスタ
菜々「……先程は、すみませんでした……」
侑「え?」
菜々「せつ菜でいる時の記憶も、ちゃんとあるんです。あの状態になると歯止めが効かなくなってしまって……」
侑「ううん、別に気にしてないよ。私の方こそごめんね? あの姿、気にしてるの?」
菜々「……はい、出来れば忘れていただけると……」
侑「どうして? あんなにかわいいのに……」
菜々「……はい?///」 侑「私、あの姿のせつ菜ちゃんとってもかわいいって思うよ! ステージに立つせつ菜ちゃんは、とってもキラキラしてて、大好きって気持ちがすっごく伝わってきたもん!」
菜々「……どうしてそんなことが言えるのですか? 私は、あなたに危害まで加えようとしたんですよ?」
菜々「あんなおぞましい腕で攻撃されて……どうかしてますよ……」
侑「うーん……確かに、危なかったけど……せつ菜ちゃん、本気で当てようとはしてなかったでしょ?」
菜々「え……」
侑「あははっ、私よくね? 猫とか見つけるとすぐ触りに行くんだけど、問答無用で爪立てられちゃうんだよね」
侑「せつ菜ちゃんからは、何処か私に当てないで、脅かすだけにしてるような……そんな気がしたんだ……」
菜々「そ、そんなわけないじゃないですかっ! 私は本気であなたを……!」
侑「なら、試してみる?」
菜々「え……?」
侑「私、もう逃げないよ? せつ菜ちゃんの姿を恐れたりしない」
侑「信じて……」スチャ(メガネを外す
菜々「あっ……」 逃げろって言われた直後に別の子といちゃつき始めるの草 ── シュンシュン……
せつ菜「か、返してくださいっ!」
侑「うん! やっぱりその姿のせつ菜ちゃん好きっ!!」ニコッ
せつ菜「……ふぇ?///」
侑「私、せつ菜ちゃんにときめいちゃった!」
せつ菜「……!///」
侑「だからせつ菜ちゃん、気にすることないよ! 自信持ってその姿でいて欲しい!」
せつ菜「……侑さんがこの姿を好きでいてくれるのは、素直に嬉しいです。ありがとうございます……///」
せつ菜「ですが……やはり私は人前でこの姿にはなりたくありません……」
侑「……どうして?」
せつ菜「この腕は人間とは違うんです……異形なるこの腕は、私の意に反して人を傷つけます……侑さんも傷つけてしまいます……」 せつ菜「生まれた時からこうなんですよ……人狼と呼ばれ、人と異なる違う腕で加減もわからず傷つける化物……」
せつ菜「この姿でいることが、罪なんですよ…! だから私は…!」
せつ菜「だから私はやはり…」
侑「そんなことないっ!」
── ギュッ
せつ菜「えっ……侑さん?///」
侑「せつ菜ちゃんも、こうやってぎゅって抱きしめてみて?」
せつ菜「……こう、ですか?」ギュッ
侑「うん♪ やっぱり思った通り……せつ菜ちゃんの手、とっても温かい♪」 侑「腕ってさ、誰かを傷つける事もできるけど、こうやって抱きしめることも出来るんだよ?」
侑「こんなに温かくて、優しく包み込んでくれる大きな腕……せつ菜ちゃんにしかないとっても素敵な腕だと私は思う♪」ニコッ
せつ菜「……///」ギュッ
せつ菜「私、初めてです……この腕にそんな使い方があるなんて……」ニコッ
侑「えへへ♪ せつ菜ちゃんがやっと笑ってくれた♪」ニコッ
せつ菜「っ!!///」ドキッ!
侑「せつ菜ちゃんは化物なんかじゃないよ? 誰かを傷つけないように、優しく包み込んでくれる優しい心を持ってるもん!」
侑「だから自信持ってその姿でいて!」
侑「本当はせつ菜ちゃんも、その姿でいるのが好きなんでしょ?」
侑「だって、そうじゃなきゃ私があんなにときめく素敵なステージは出来ないもん!」ニコッ せつ菜「侑さん……///」
せつ菜「ウォォォォォン!!!!///」ガオーーー!!
侑「だから近くで叫ばれたら耳がぁぁぁ!?」
せつ菜「あ、す、すみませんっ!/// つい…///」
せつ菜「……ありがとうございます///」
せつ菜「私、侑さんの事が大好きですっ!!」
侑「せつ菜ちゃん…///」
せつ菜「……できれば、生きてるうちに会いたかったな……」
侑「え?」
せつ菜「ここを出るんですよね? 任せてください! 私がしっかりと案内しますので付いてきてください!」ペカーーーー ・・・・・
せつ菜「侑さんは、ここを出たらどうするんですか?」
侑「私ね、ときめきを探す旅をしてるんだ! だから次のときめきを探す旅にまた出るつもり!」
せつ菜「旅ですか……いいですね!」
侑「せつ菜ちゃんも一緒に行かない?」
せつ菜「え?」
侑「せつ菜ちゃんとも一緒に旅ができたら、絶対に楽しいと思うんだ!」
せつ菜「……///」
せつ菜「素敵な提案ですが、私は…」
── キシャーーー!バサバサ!!
せつ菜「っ! コウモリ……」
侑「歩夢ちゃん……?」
歩夢「ふふっ侑ちゃんお待たせ♪ せつ菜ちゃんに攫われて怖かったでしょ? もう大丈夫だよ♪」 侑「歩夢ちゃん……もうせつ菜ちゃんは!」
せつ菜「ダメですよ侑さん! 今の歩夢さんは正気ではありません!」
せつ菜「早く逃げてください! ここを進めば出口ですっ!」
歩夢「ふふっ……人狼は相変わらず虚言が上手いね?」
歩夢「出口はそっちじゃないよ侑ちゃん? 人狼の言うことなんて信じちゃダメ♡」
歩夢「そうやって色んな人を引き裂いてきたんだもんね? せつ菜ちゃん♡」
せつ菜「……歩夢さん、随分ラスボスらしい風格を出すようになったじゃないですか?」
せつ菜「それが本当の、ヴァンパイアの王である歩夢さんの姿なんですか?」
歩夢「そんな昔のことは覚えてないな〜♪」
せつ菜「侑さん、早く逃げてください! 捕まれば生きて帰れませんよっ!」
侑「そんな……」 歩夢「侑ちゃん、せつ菜ちゃんの言う事を信じるの? 約束したのに……ここを一緒に出るって……」
せつ菜「侑さん、お願いです! 今だけは歩夢さんに耳を貸さないでくださいっ!! とにかく一旦外に出てくださいっ!」
侑「……」
侑「……っ」ダッ!
せつ菜「侑さん……」
歩夢「あーあ、侑ちゃん行っちゃった……せつ菜ちゃんに脅されて……可哀想に……」
せつ菜「違いますよ歩夢さん、現実から目を背けてはいけません」
せつ菜「あなただってわかっていますよね? その約束が何を意味するのか……」
歩夢「……せつ菜ちゃんには関係ないよ?」
せつ菜「……しずくさんはどうしたんですか?」
歩夢「しずくちゃん? 大丈夫だよ、ちょっと眠ってもらってるだけだから♪」
歩夢「せつ菜ちゃんも、ちょっとお仕置きが必要かな?」
せつ菜「……スッ」
歩夢「……立ち向かうの? しずくちゃん、負けたんだよ?」
せつ菜「侮らないでください。今の私は、もうこの姿を恐れていませんから♪」 ・・・・・
侑「……ここかな?」
侑(この扉が、出口……)スッ
🌸cメ*˶ > ⇁ <˶リ ユウチャン!!ユウチャン!!
侑「わっ!? ポムコウモリッ!?」
🌸cメ*˶ > ⇁ <˶リ ユウチャン!!スキスキ!! (チュッチュッ
侑「わわっ♪ もう、くすぐったいって♪」
歩夢「ふふっ♪ ポムコウモリ、ちょっと喋れるようになったみたいだね?」
侑「っ!? 歩夢ちゃん……」
🌸cメ*˶ > ⇁ <˶リ ユウチャン!!ダイスキ!! (チュッチュッ
侑「わっもうっ♪」
歩夢「ちょっとおませさんだね♪」パチンッ
˶ > ⇁ <˶リ ユ……
── シュワン……
歩夢「ふぅ……侑ちゃん、出口はこっちだよ? ついてきて♪」 ・・・・・
侑「……歩夢ちゃん」
歩夢「どうしたの?」
侑「ここは……出口じゃ、ないよね?」
歩夢「……うん、ここは私の部屋だよ?」
侑「歩夢ちゃんの部屋……」
歩夢「ここを出る前に、最後にこの部屋に来たくてね?」
侑「そっか……」
侑「もしかしてだけどさ……私……」
侑「もうここから出られない?」
歩夢「……うん」
歩夢「……って言ったら、侑ちゃん……悲しい?」
侑「そうだね……私は、もっと色んな旅がしたかったなぁ……色んなトキメキを探して、見つけて……」
侑「そんな旅を歩夢ちゃんと……しずくちゃんとせつ菜ちゃんとも……」
歩夢「いや!」ドサッ! (例の体制)
侑「……歩夢ちゃん?」 歩夢「ごめんね……本当はこんなことするつもりじゃなかったの……本当だよ?」
歩夢「でも、侑ちゃんと一緒にいると楽しくて……誰にも渡したくなくて……///」
歩夢「どんどん、独り占めしたくなっちゃうの……///」
歩夢「私、侑ちゃんとずっと一緒にいたい……///」
歩夢「私だけの侑ちゃんでいて……?」
侑「………」
侑「いいよ?」
歩夢「……え?」
侑「歩夢ちゃんとなら……永遠にここにいても、いい…///」
歩夢「侑ちゃん……///」 歩夢「ほ、本当にいいの? この部屋からもう出さないよ?」
歩夢「しずくちゃんやせつ菜ちゃんとも会わせてあげないよ?」
侑「……その分、歩夢ちゃんが愛してくれるんでしょ?」
歩夢「……うん///」
侑「それならいいよ♪ もうときめきを探す旅に行けないのは残念だけどさ……」
侑「私がときめきを一番に感じた人とずっと一緒にいられるなら、それもいいかなって♪」
歩夢「……」
侑「ふふっ♪ そう考えると、なんだかわくわくしてきちゃうな〜♪ 歩夢ちゃんとなら何しても楽しいだろうけど、ずっと一緒なら何でも出来ちゃうね!」
歩夢「……ごめんね」
侑「どうしたの?」 歩夢「……やっぱり私には、そんなこと出来ないよ……」
歩夢「一番好きな人には、一番幸せになって欲しい……」
歩夢「私が幸せを奪っちゃダメなんだよ……」
侑「私は、歩夢ちゃんといられるなら幸せだよ?」
歩夢「でも、しずくちゃんやせつ菜ちゃんとも一緒の方が幸せでしょ?」
侑「うーん……そう言われると、そうだけど……それだと歩夢ちゃんが嫌なんでしょ?」
歩夢「……やっぱり侑ちゃんは優しすぎる……」
歩夢「侑ちゃん、気づいてるんでしょ?」
歩夢「私がもう……死んでるって……」
侑「………」 侑「……あはは、やっぱりそうなんだね?」
歩夢「……いつから気づいてたの?」
侑「うーん……最初に疑問に思ったのは、しずくちゃんかな? 自分のことをさ、悪霊って言ってたから……」
侑「せつ菜ちゃんも、生きてるうちに会いたかったって言ってたし……歩夢ちゃんもそうなのかなって……」
歩夢「………」
侑「歩夢ちゃん達はさ、ずっとこの場所に居続けたいんでしょ?」
侑「その為にずっとこの屋敷を守って……」
侑「それなのに私、みんなを連れ出そうとしちゃって……」
侑「でも私がここに居続ければ、みんなもずっとここに……」 歩夢「侑ちゃんがそこまでする必要は無いよ?」
侑「……え?」
歩夢「……私、ずっとここで暮らしたい」
歩夢「しずくちゃんも、せつ菜ちゃんも同じように思ってる……」
歩夢「そう、ずっとずっと変わらずどんな日もこの場所を守り続けてきた……」
歩夢「……でも、侑ちゃんと出会って動き出したの……!」
歩夢「そうでしょ? 二人とも?」
しずく・せつ菜「っ!!」
侑「しずくちゃん……せつ菜ちゃん……」 歩夢「本当はね、幽霊は成仏しなきゃいけないの」
歩夢「それでも、私たちはここに居続けたいって願って留まってきた……」
しずく「……ですが、侑さんが教えてくれました」
しずく「外の世界にも素晴らしいことが沢山あるって♪」
せつ菜「沢山の楽しい事……トキメキがあると!」
歩夢「探しに行けば、世界にはまだまだ未知のトキメキが溢れてて……いろんな出会いがあるって♪」
歩夢「だからね、私たちも旅に出るよ。次の輪廻を繰り返す旅に……」
侑「……」
侑「嫌だよ……私は歩夢ちゃん達とまだしたいことがいっぱいあるのに……!」
歩夢「……それは、いつかまた会えたらしようね?」
歩夢「侑ちゃん、楽しかったよっ! 侑ちゃんと一緒の時間……」
歩夢「いつか、生まれ変わったらまた侑ちゃんと一緒にいたい!」
歩夢「だから……絶対……いつか会おうね?」
侑「……うん!」
侑「またいつか……! 会えるよきっと……」 ────────
────
──
「…きて……ちゃん」
侑(………ん?)
「侑ちゃん、朝だよ? 起きて?」
侑「……んぅ……歩夢…ちゃん…?」
歩夢「歩夢、ちゃん?」
侑「あれ……歩夢ちゃん、牙はどうしたの…?」
歩夢「はぁ…? 寝ぼけてるの?」
歩夢「もう、相変わらず朝に弱いんだから…」
歩夢「でも……ふふっ♪ 歩夢ちゃん、だなんて……幼稚園以来だねその呼び方♪」
侑「あれ……私何言って……というか、なんで歩夢が私の部屋に?」
歩夢「もう……今日は朝練が早いから起こしに来てって頼んだのは侑ちゃんでしょ?」
侑「あー……そういえばそうだったね」 侑「……なんか、凄い夢を見てた気がする」
歩夢「夢?」
侑「うん、なんだかすっごくときめく夢でね! 歩夢も夢に出てきたような……」
歩夢「え、私も?……どんな風に?///」
侑「うーん……詳しくは覚えてないけど、歩夢が私をずっと守ってくれてたような……」
歩夢「へー♪」ニコニコ
侑「あと、しずくちゃんとせつ菜ちゃんも出てきたんだよ! とにかくすっごくときめく夢で……!」
歩夢「……ふーん、そっか、楽しそうな夢だね♪」
歩夢「ほらもう行くよ? 朝練遅刻しちゃうよ?」
侑「あ、待ってよ歩夢〜!」
侑「……ねぇ歩夢?」
歩夢「何、侑ちゃん?」
侑「私ね、歩夢と出会えて本当に良かったよ!」ニコッ
歩夢「……ふふっ♪ どうしたの? 私も侑ちゃんと出会えて、幸せだよ?」ニコッ
── おしまい♪ これにておしまいです。
予定よりも長くなってしまい、夜遅くまで読んでくださった人には本当に感謝です……。 現行で書いてるSS(今週中には完結予定)もあるので、良かったら見て下さい。⤵︎ ⤵︎
【虹4th発売記念SS】璃奈「出来た、ソングイメージシミュレーター」あなた「ソング⋯なにそれ?」
https://itest.5ch.net/fate/test/read.cgi/lovelive/1633527804 おつ
最後に歩夢ちゃん呼び回収するの上手くて良かった ライブネタもあって面白かった
>>211の続きも楽しみにしてます 歩夢が人外を使役するのは前世の力の名残だったんだな 乙
読み応えのあるSSだった
現行の方も頑張って! 素晴らしい世界観だった
それぞれの見せ場を作りつつ綺麗なまとめ…あなたは最高です! ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています