時間を置いて再度じっくり視聴して

やはり可可の中の人凄過ぎる。発音発声がハイテンション日本語、落ち着き日本語、ハイテンション中国語、ローテーション中国語の四種類あって全部使いこなしてる。
演技指導監督が優れてるだけじゃ説明付かねえ。ほもっち含め多分ガチの日本語演技支援チーム組んでないと出来ねえけど、そもそもそれは理論上の話であって、やりきってる中身本人のスペックがやばい。
後で触れるが、脚本においても台詞量ダントツ。声量以外の全てがマジキチスペックの化け物。

かのんの演技も◎。看板を見ての「どうだろう‥」等、テンション引き気味の意図的に濁した喋り方が、かのんって人物像に奥行きを出してる。
いわゆる凡人系ヒロインボイスの声質で、かつ歌唱力が高い。つうか非常に聴きやすい。スペックの高さも十分ヤバいけど、キャスティングの妙という印象が先行する。
弱点らしい弱点が演者に無いってのは見てる側に安心感齎すわな。

ライブは映像班のパワーゴリ押し。人物絵と背景の綺麗さで全部解決するスタンス。
二人がダンス初心者って言う設定を加味して運動量は妥当な落とし所だが、絵が全力で綺麗、かつ無印サンシャイン視聴者勢としては躍動感に物足りなさを感じるのは否めない。
穂乃果お前やっぱすげぇよ、初スタダ最初パートことうみが歌ってる後ろでずっと弾んだステップ踏み続けていたお前がラブライブだ!
取り敢えずは今後に期待したい。

脚本は、ぶっちゃけ殆どタメや引きが無い情報量とテンポゴリ押し仕様。この力加減は本当に考えられていて、数少ない沈黙パートでも必ずキャラの表情を盛り込んで来ている妙。
その大半を可可が支えていて敢闘賞。一方、かのんは浮き沈みの切り替えに溜めが無い為流石に少し急だったり強引に見える。この辺りは全体から俯瞰してやむ無しか。
感性に依存したり、投げやりになったりしない、丁寧で緻密に根気強く書いている印象が強く、この辺は明らかにサンシャインの失敗を意識している。
反面いわゆる遊びが無く、潜在的に作品から爆発力を感じない要素にもなっている皮肉でもある。答えが無い問題ではあるが、期待は裏切らない確信があるのは幸せな事か。