私には澁谷かのんという幼馴染がいる。
彼女の歌声は聞く人全ての心を浄化し新たな宝をくれる、私の自慢の幼馴染だ。

けど彼女は本番に弱い性格で音楽科の受験に落選した時の顔をよく覚えてる。ちょっぴり気が強いけど優しい彼女があんな顔をするなんて思ってもみなかった。私はあの顔を思い出すたびに息が苦しくなって眠れなった。

入学した早々、かのんちゃんの前に可可ちゃんが現れた。最初は彼女を助けたいなど言っていたが一度諦めかけていた音楽活動を再会してくれそうで彼女には感謝してる。

だが、そんな彼女の挑戦を邪魔するモノがいた。

葉月恋。

彼女が今までどれほど苦しい人生を送ってきたのか知らないくせに、普通科だからという理由で遇らうその傲慢な態度が許せなかった。

私は裏サイトで彼女を誘拐するように仕向け、都内のプレハブ小屋で監禁する事にした。

手始めに今持っているチェーンソーで四股を切断してみた、尖った悲鳴とは裏腹に彼女の体はどんどん丸くなる。

意識と体が消えた生徒会長を見て私は、「やっぱ完璧なマルだねぇ」なんて言い出した。


かのんちゃん。かのんちゃんが音楽科に落ちて一番立ち直れなかったのは私かもしれなかった。
そして今までも、これからも彼女より好きな存在が出来ないと確信した。

これから先、かのんちゃんは可可ちゃんと前に進んでいくだろう。本当はわたしが隣に歩きたかったが、かのんちゃんの幸せが私1番の幸せだから大丈夫!
だからそんな大好きな私を穢す存在が許せなかったんだ。
とりあえずこれで丸く収まるとイイナ…