SS「未知との遭遇」
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かすみ「ふんふんふ〜ん」
宇宙人「アノ…スイマセン…」
かすみ「え?ぎ、ぎゃぁぁぁぁ」
宇宙人「アア…マッテ…ダイジョウブ。コワクナイヨ」
かすみ「怖い怖い怖い」
宇宙人「アノ…ワタシウチュウジンデス」
かすみ「自分で言った…宇宙人って…」
宇宙人「ワタシカラミタラアナタノホウガウチュウジンだけど」
かすみ「……なんで日本語喋れるんですか?」 宇宙人「ワタシハイマ、アナタノ アタマノナカニ
テレパシーデ チョクセツ ハナシカケテイマス」
かすみ「本当だ!言われてみれば頭の中に流れてて気持ち悪い。と言うか…だったら、もうちょっと流暢に話せませんか?」
宇宙人「確かに」
かすみ「流暢になった!!?」 宇宙人「ワタシがあなたに話しかけたのは他でもありません」
かすみ「な、なんですか?」
宇宙人「私が乗って来た宇宙船を見ませんでしたか?」
かすみ「……それっていわゆるUFOですか?」
宇宙人「あなたからすればUFOですね」
かすみ「ん?」
宇宙人「UFOはunidentified flying objectの略ですから」
かすみ「ん?」 宇宙人「いえ…なんでもないです」
かすみ「なんか諦められた!!?宇宙人に」
宇宙人「宇宙船がないと星に帰れないのですが」
かすみ「どれくらいの大きさなんですか?」
宇宙人「ちょうどあそこに止まってるプリ○スくらいの大きさです」
かすみ「…車なんですか?」 宇宙人「宇宙船です」
かすみ「形は?」
宇宙人「形は…」
グゥ〜
かすみ「え?お腹空いてるんですか?宇宙人もお腹空くんですか?」
宇宙人「それはもちろん」
かすみ「か、かすみん美味しくないですからね」 宇宙人「食べませんよ」
かすみ「なら良いですけど。あっ、そうだ」
ガサゴソ
かすみ「これ食べますか?」
宇宙人「あっ!?それは…ピッニィシじゃないですか」
かすみ「え、コッペパンですよ?食べますか?」
宇宙人「良いんですか?」 かすみ「どうぞ」
宇宙人「ありがとうございます。この星に漂流してからまともな物を食べてなくて」
かすみ「漂流してたんですか?」
宇宙人「はい」
かすみ「え?いつから?」
宇宙人「2日前から」
かすみ「2日間何も食べてないんですか?」 宇宙人「そこら辺に生えてる植物や小動物を捕まえて調理してなんとか過ごしてました」
かすみ「よく知らない星の物を食べようと思いますね。怖くないんですか?」
宇宙人「子供の頃ボーイスカウトをやっていたので」 かすみ「なるほど…って納得出来ませんけど。そもそもなんで漂流する事になったんですか?」
宇宙人「実はワタシはスペースポリスなのですが…」
かすみ「スペースポリス!!?」
宇宙人「はい。ある凶悪犯を追いかけている途中で事故を起こしてしまいまして」 かすみ「凶悪犯?え?宇宙にも犯罪者っているですか?」
宇宙人「もちろん居ます」
かすみ「じゃあ逃したって事ですか?」
宇宙人「はい」
かすみ「事故を起こして」
宇宙人「はい」
かすみ「免許とか取り消しにならないですか?」 宇宙人「……どうにか宇宙船を探さないと」
かすみ「都合の悪い所は無視!!」
宇宙人「このままヤツを野放しにする訳には…」
かすみ「そんなにヤバいんですか?」
宇宙人「ヤバいなんてもんじゃありません」 かすみ「大丈夫なんですか?」
宇宙人「一刻も早く捕まえないと。この星まで」
かすみ「な、なんて事してくれるんですか!!?でも大丈夫です。このかすみんが力になりますから」
宇宙人「良いんですか?」
かすみ「もちろんです」
宇宙人「あなたはなんて良い人なんだ」 かすみ「………もう良いですよ」
宇宙人「ん?何が?」
かすみ「かすみんの可愛い所撮れましたよね?」
宇宙人「は?」
かすみ「ドッキリなんでしょ?」 宇宙人「ドッキリ?」
かすみ「カメラはどこですか?」
宇宙人「カメラ?」
かすみ「もう勿体ぶらなくてもいいですよ。いや〜ついにスクールアイドルもドッキリのターゲットに選ばれたんですね」
宇宙人「何を言ってるんですか?」 かすみ「もういいですってば〜」
宇宙人「……」
かすみ「ねえ?」
宇宙人「……」
かすみ「ドッキリじゃないんですか?」 宇宙人「……」
かすみ「あ、ですよね〜。このテレパシーとかどう言う仕掛けなのかな〜って感じですもんね…」
宇宙人「でしょう?」
かすみ「凶悪犯って…どんな方ですか?」 宇宙人「宇宙の帝王と呼ばれた地上げ屋です」
かすみ「かすみん…可愛いから絶対に狙われちゃいますよね」
宇宙人「意外と余裕ありますね」
かすみ「ないですよ。どうするんですか!!?宇宙船なんて言ってる場合じゃないですよ」 宇宙人「宇宙船がないと何もできないんですよ。連絡手段もないし。宇宙船地球号と言う訳にもいかないし…」
かすみ「地球号?」
宇宙人「ナンデモアリマセン」
かすみ「またカタコトになった」 宇宙人「取り敢えず宇宙船を探すのを手伝って下さい」
かすみ「それはいいですけど……あっ!そうだ!他の人達にも手伝って貰いましょう!」
宇宙人「おおっ!!」
かすみ「待って下さいね」 ピッ ピッ
プルルル
かすみ「あっ、もしもししず子?」
宇宙人「あっ、それは」
かすみ「あのね〜今宇宙人さんと遭遇してね…え?ううん。宇宙人だよ。え?違う違う。ふざけてなんかないよ。本当に宇宙人だって」 プツッ
かすみ「あれ?しず子?しず子?」
宇宙人「ちょっとすいません。それ見せてくれませんか」
かすみ「へ?スマホですか?」
宇宙人「はい。お願いします」 かすみ「スマホですよ?」
宇宙人「やっぱりそうだ」
かすみ「やっぱり?」
宇宙人「宇宙船を呼ぶリモコンだ!!」
かすみ「リモコンで宇宙船を動かすんですか!!?じゃなくてこれはかすみんのスマホです」
宇宙人「いえ。これは宇宙船のリモコンです」 かすみ「違いますって。いいですか?これはこうやって電話をする為の…」
ピッ
ドゴォーーーーーン
かすみ「え?」
宇宙人「やっぱり。宇宙船が動いたんだ」
かすみ「さっきは何も起きなかったのに…」 宇宙人「あっ!見て下さい!ほら!あっちの方で宇宙船が飛んでいます」
かすみ「え?どれ?」
宇宙人「あっちです」
かすみ「あっ…本当だ…初めてUFO見た…」
宇宙人「ここから見て宇宙船があの大きさに見えると言う事は…ブツブツ…ここから10km先にあるはずです」
かすみ「え…そんな事分かるんですか?」 宇宙人「宇宙船の大きさは把握していますので計算出来ます」
かすみ「普通出来ませんよ。流石宇宙人…頭良い」
宇宙人「そしたらそのリモコンで宇宙船をここに呼んでください」
かすみ「え?呼ぶんですか?」
宇宙人「お願いします」
かすみ「って言ってもどうやって…」 宇宙人「さっきと同じ要領でやれば」
かすみ「って言ってもただ通話ボタン押しただけなんだけど」
宇宙人「お願いします」
かすみ「ん〜…良いですけど」 宇宙人「ヤッタ!」
かすみ「じゃあ…」
ピッ
プルルル プルルル
かすみ「あれ?普通に掛っちゃった…あっ…もしもし…果林先輩…いや違くて…宇宙人がですね…え?寝ぼけてませんよ。本当に宇宙人が…笑わないで下さい」
宇宙人「……」
かすみ「いや…本当に居るんですよ。目の前に居るんです。え?果林先輩も近くにいるんですか?じゃあ来てくださいよ。実際に…」
宇宙人「…UFOの所まで自分で走って行きます。ありがとう」
かすみ「え?あっ…ちょっとぉ」
宇宙人「それじゃ」
ビューーーーーーン
かすみ「めっちゃ速ぁ…最初からそうすれば良かったのに…」 かすみ「……」
果林「あっ!居た!」
かすみ「果林先輩…」
果林「で?その宇宙人は?」
かすみ「走って行っちゃいました。UFOの所まで…」
果林「もう少しまともな嘘をついたらどう?」
かすみ「嘘じゃないんです!!!本当に居たんです。嘘じゃないもん」
果林「はいはい」 ヒュンヒュンヒュン
かすみ「あっ!!UFO!」
果林「え?」
宇宙人「さっきはありがとうーーー」
かすみ「かすみん。宇宙の平和を守ったんですよ」
果林「えぇ…嘘ぉ…」 ローテンションなかすみん好きだからもっと見たかったけど面白かったよ乙 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています