歩夢「ぐるぐるぐる」
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ぐるぐるぐる
歩夢「・・・・・・」
ぐるぐるぐる。
歩夢「・・・・・・」
ぐるぐるぐる。
歩夢「・・・・・・」
ぐるぐるぐる。
歩夢「・・・・・・」
・・・・・・。
歩夢「?」
歩夢「ぐるぐるぐる」
・・・・・・。
歩夢「!?」 どっか〜ん!!!!
うれしくなっちゃうな〜ぁあっ
!!!!!!! 歩夢「・・・!?」
宙に落ちたような感覚がして飛び起きる。
「ど、どうしたんですか?」
教壇に立つ先生がびっくりした顔で私を見る。
私も当然びっくりしている。
歩夢「あっ、あの。えと。あの・・・」
回りを見渡すとクラスメイト達の冷やかな目線がグサグサと突き刺さる。
歩夢「す、すいません。な、何でもないです・・・すいませんすいません」
先生はそうですかと言って再び、黒板に文字を書き始める。
私を見ていたクラスメイト達も何事も無かったかのようにそれをノートに書き写す。 どうやら私は寝ていたみたいだ。
それにしても不思議な夢だった。
ぐるぐるとまわる映写機をただ見ているだけの夢。
すごく地味な夢だ。
地味な私には地味な夢がお似合いって事なのかなと思うとしょんぼりしてしまう。
歩夢「・・・・・・」
この高校に入学してからもう二ヶ月になる。
引っ込み思案な私には誰かに話したかけるだなんてそんな勇気は持ち合わせていなく、未だに友達は出来ていない。
これじゃあ花のJK生活も一人ぼっちで過ごしてしまいそうだ。 キーンコーンカーンコーン。
授業終了のチャイムがなり、起立気を付け礼を済ませるとさっきまで静かだった教室が騒がしくなる。
それもそうだ今からお昼休み。
みんなそれぞれ今日のお弁当や放課後何するかの予定など忙しい。
私は一人ぼっちだから、寂しく一人お昼ご飯だけど・・・。
「ねえねえ」
聞こえる話し声の中に明らかに私に向けて発せられた声があった。
声の主は名前も分からないけど明るそうな子だ。
「さっきの何だったの?ビクッて!」
歩夢「あ、あの・・・えと。あ、ああれはですね!」
もう一方から違う声。
「あ、その子人見知りな子だからびっくりさせちゃいけないよ」
「へぇ、そうなんだ!ごめんね!」
歩夢「あぅ・・・」
去って行った二人組の背中を見つめながら唇を噛み締めた。 あぁ、私ったらいつもこうだ。
入学早々、私に興味を持って話かけてくれた人いたけど、さっきみたいに上手く喋れなくてみんな呆れて別の友達を作りに行ってしまう。
歩夢「・・・うぅ」
涙を堪えながら、鞄からお弁当箱を取り出し蓋を開ける。
歩夢「・・・あぁっ」
今日のお弁当の中身はサンドイッチだけど、ぐちゃぐちゃになってしまってる。
そう言えば、今日車に轢かれそうになった時こけたんだった。
多分その時にぐちゃぐちゃになってしまったんだろう。
はぁ、私ってばなんて運が無いんだろう。
こんな弁当、食べてるところクラスメイトの人達に見られたらますます声を掛けてくれなくなっちゃう。
どこかの日陰でこっそり食べよう・・・。 お弁当箱を両手で抱えて、いそいそと教室を出る。
校舎から出て、どこか落ち着ける場所がないかあちこち見渡してる最中にいい場所があるのを思い出した。
校舎裏のベンチだ。
あそこなら、このぐちゃぐちゃのサンドイッチを誰にも見られずに食べる事が出来る。
そうと決まればそこに行こう。
私はいそいそと校舎裏へと向かう。 歩夢「・・・よし」
校舎裏には誰もいなかった。
私はベンチに座り、お膝の上にお弁当箱を置く。
歩夢「・・・ふぅ」
この場所はまるで別世界のようだった。
さっきまではあんなに騒がしかったのに今は風が木々の葉を揺らす音しか聞こえない。
引っ込み思案な私にはこんな静かな場所がお似合いで落ち着く。
ぐちゃぐちゃになったサンドイッチを手が汚れないように、持って食べる。
歩夢「ぐちゃぐちゃになってもサンドイッチはサンドイッチだね。うふふ。美味しい」
もぐもぐもぐもぐ。
エマ「こんにちは」
歩夢「きぇっ!」 エマ「あ、ごめんね。びっくりさせちゃった?」
歩夢「あ!んんっ!!!んんんっーーーー!!!」
エマ「ど、どうしたの?」
歩夢「んんっーーー!!!!!」
サンドイッチが喉に詰まった!
胸を叩くも下に降りて行かない!
エマ「えっ、えっ・・・あっ!えっ!大丈夫?大丈夫?」
歩夢「んんんんんっーーー!!!」
危機的な状況の中。
私の頭はやけにクリアだった。
なるほど、私はここで死ぬんだ。
死因はサンドイッチを喉に詰まらせて死亡かぁ・・・なんて間抜けな死因でなんて私らしい死に方なんだろう。
エマ「た、大変!ど、どうしようどうしよう!」
お茶も持って来ていない。
頭を巡る走馬灯は家族との思い出ばかり・・・。
思えば私は友達出来た事なかったなぁ。
出来てたらこの走馬灯に友達との思い出もあったんだろうなぁ・・・。
エマ「えいっ!」
背中を思いっきり叩かれる。
それと同時に詰まっていたサンドイッチが胃に落ちて行った。 歩夢「はぁはぁはぁ・・・」
エマ「だ、大丈夫?」
歩夢「・・・・・・」
エマ「・・・大丈夫?」
歩夢「あっ・・・わわわっ!」
エマ「えっ!?えっ!?な、なに!?まだ詰まってるの!?」
歩夢「あ、あああの!えっと!あの!」
エマ「まだ詰まってるんだね!えいっ!えいっ!」
歩夢「あっ!痛っ!すいませんっ!痛いです!」
エマ「えっ!?あっ!ご、ごめんね!大丈夫?」
歩夢「・・・ぴゃい!」 エマ「ごめんね。急に話かけちゃってびっくりしたよね?」
歩夢「あ、そそんな事・・・」
急に話かけて来たこの人は私の隣に座った。
距離が近くてびっくりした。
お互いの肘と肘が触れるぐらいの距離だったので少しだけ離れる。
エマ「も、もう大丈夫かな?」
歩夢「は、はい・・・すいません」
エマ「悪いのは私だよ!ごめんね」
歩夢「あっ・・・すいません」
エマ「えーと。ここでお昼ご飯食べてる人いたの珍しかったから声かけたの」
歩夢「・・・・・・」
エマ「何食べてたの?」
歩夢「あっ・・・」
お弁当を急いで隠す。
ぐちゃぐちゃのサンドイッチを見られたくない。 エマ「と、取らないよ〜!」
歩夢「あっ、その・・・見られたくなくて・・・」
エマ「んん?どうして?」
歩夢「その、今日車に轢かれそうになって。えと。それでこけてお弁当がぐちゃぐちゃになって恥ずかしいんです!」
エマ「そっかぁ。でも美味しそうに食べてたね」
歩夢「そ、そうですか・・・」
エマ「どうしてここで食べてるの?」
歩夢「ぐちゃぐちゃなの見られたら恥ずかしいかなーって・・・」
エマ「そっかぁ。今日、私も友達休みだから一緒に食べてもいいかな?」
歩夢「へぇっ!?」
エマ「わぁっ!びっくりした!」
思わず大きな声が出てしまって、びっくりさせてしまった。 歩夢「わ、私でいいんですか?」
エマ「ん?なんで?」
歩夢「えと。私でいいのかなと思って・・・」
エマ「あっ、もしかしてお昼は静かに食べたいの?ご、ごめんね」
歩夢「え・・・あの」
エマ「他の人と食べてくるね!」
この人は立ち上がり手を振って去ろうとしている。
私は静かに食べたいとかそんなこだわりは持っていない。
友達のいない私がなんで寂しい思いをしながら普段教室で食べてるかと言うと、あの騒がしい教室で食べれば一人でもみんなと食べてる気持ちになるからだ。
それにせっかく、私に話しかけてくれたこの人の気持ちを無下にしちゃいけない気がする。
歩夢「あのっ!」
エマ「どうしたの?」
歩夢「私のご飯サンドイッチです!」
すっかりぐちゃぐちゃになったサンドイッチを見せた後、彼女はにっこりと笑って、またベンチに座った。
やけに近い距離感、今度は私は動かなかった。 歩夢「そ、そうなんですね・・・」
エマ「うん!」
お弁当を食べてる間、エマさんに自己紹介をして貰った。
名前はエマ・ヴェルデ。スイス出身。
国際交流学科で、3年生。
なるほどなぁと思った。
顔立ちも可愛いし、いい匂いもするし何だか違う世界の人みたいと思ってたら本当に違う世界の人だった。
エマ「次はあなたの番だよ。お名前は?」
歩夢「あ、えっと。上原歩夢です!趣味は映画鑑賞です!」
エマ「そっかぁ。歩夢ちゃんだね!」
歩夢「あ、歩夢ちゃん・・・」
エマ「LINE教えて?」
歩夢「LINE教えて・・・」
エマ「あはは。どうしたの?」
歩夢「あ、その。何でも無いです」
私には初めての事ばかりで繰り返す以外に言葉が見つからない。
エマ「あ、映画好きなんだよね?それってどんな感じなのかなぁ?」
歩夢「どんな感じ・・・?」 歩夢「えーと。色々見ます。ホラーとかサスペンスとか恋愛なんかも・・・」
エマ「あっ、ううん。そうじゃなくてね。本当の映画好きなのかそうじゃないのかって事だよ」
歩夢「えっ、どういう事ですか?」
エマ「あっ、ごめんね。私も映画好きだからもし歩夢ちゃんも私と同じくらい映画好きだったらお話したいなって思っただけなの・・・」
歩夢「私は・・・結構観てる方だと思います」
エマ「私ねフランス映画が好きなの!」
歩夢「フランス映画ですか・・・マーターズとかですか?」
エマ「えぇっ!?フランス映画って聞いてどうしてそれが一番に思い浮かぶの!?歩夢ちゃんこれから色々お話出来る?」
マーターズ。
簡単にあらすじを言うと女の子が拷問される映画だ。
この映画の名前を出すとエマさんの顔はより一層輝いて見えた。
歩夢「で、出来ますよ!もちろんです!」 拷問映画・・・怪しい雰囲気でいいね。
今後に期待。 和気あいあいとした雰囲気なのにめちゃくちゃ物騒な話題が出てきたんですがそれは… マーターズかやけに宗教臭漂っていてムカつく映画だったな この世界のぽむはイベント・ホライゾンとかも好きそう。
いっぱい語りたい。 エマ「あ!スマホだして!LINE登録忘れない内にやろ?」
歩夢「は、はい!」
ポッケから慌ててスマホを取り出して、エマさんとLINE交換をする。
エマ「えへへ。良かったぁ。私、映画好きのお友達探してたの〜」
歩夢「そ、そうなんですか!」
エマ「グロテスクな映画好き?私ねグロテスクな映画を結構見るの!」
顔に似合わず凄い事言うなぁと思った。
歩夢「ハイテンションとかですか?」
エマ「わぁっ!ハイテンション知ってるの!?」
エマさんは私の手を取り嬉しそうに反応した。
と、ここでお昼休み終了のチャイムが鳴る。 エマ「あっ、お昼休み終わっちゃったね。放課後またお話出来る?」
歩夢「も、勿論です!」
エマ「良かったぁ。じゃあ、終わったらLINE送るね!紹介したいとこもあるし・・・」
歩夢「紹介したいところ?」
エマ「うん!それは後で話すね!じゃあまた」
歩夢「あ、はい!また!」
エマさんは嬉しそうに去って行く。
私も教室に戻ろうか・・・。
それにしても初めてのお友達が出来た。
歩夢「えへ、えへへへへへ」
嬉し過ぎて笑いが込み上げて来る。 教室に戻る途中、奇妙な噂話を聞いた。
三日前、近くの町でカップルの遺体が発見されたとの事だった。
そのカップルの死体は頭部が切り離され、それぞれのお腹に入れられていた。
ここから遠くない、身近な場所での猟奇的な殺人事件。
まだ犯人は捕まっていないらしく、警察も捜索してるが、犯人はまるで煙のように足取りが掴めないらしい。
私は嫌な話を聞いちゃったなぁと思いながら教室の扉を開けて席に着いて、授業の準備をする。
チャイムが鳴り、同時に先生が入って来た。 ・・・数十分後。
私は初めて出来たお友達のエマさんと話す事をシミュレーションしていた。
授業なんかそっちのけだった。
なんて言ったって、初めての友達なんだもん。
ガラガラガラガラ。
教室の扉が開く、今は授業中なのに誰だろう?
侑「・・・・・・」
それは同じクラスメイトの侑さんだった。
歩夢「・・・・・・あっ」
先生も侑さんに気付いたらしく、一目見てため息を吐くと遅刻ですよと注意をした。
侑「・・・すいません」
侑さんはそれだけ言うと顔色一つ変えずに自分の席に座る。 グロシーン覚えてるの結構あるけど題名やストーリーは覚えてないわ 自分も同じ事感じてた
同じ作品を想像してるかわかんないけど最近のやつですね 侑さんの席は私の隣だ。
あまり学校に来る事はない侑さんはいつも怪訝な顔をしていて素行も良くはないので黒い噂が絶えない人物で、このクラスではヤンキー的な扱いをされているが侑さんにはファンが多い。
私は侑さんが少し苦手であり。
同時に憧れてもいた。
学校と言う世界は変わってる者は爪弾きにされるか人気が出るかのどちらかだと思っている。
引っ込み思案で人と上手く喋れない私は前者で、侑さんは後者だった。
侑さんは常に眉間に皺を寄せいつも疲れた表情で目元にはクマもある。
何だかそれがアウトローな雰囲気を醸し出しているらしく、顔立ちの良さと相まってかっこいいとの事だ。
確かに分かるかもと私はその時思った。
でも侑さんと誰かが話している所を私は見た事が無かった。
だから勝手に一人ぼっち仲間だと思い込んでいるが、人気があるからもしかしたら知らないとこで友達と遊んでるのかもしれない。
だけど私はこう思う。
怖くて仏頂面でいつも遅刻してくる侑さん。
私とは正反対、そんな侑さんとお友達になりたいとそう願ってる。 >>41
とあるゲームの赤子を腹部に入れられた男の死体思い出したわ… >>58
そのシリーズで一番エグかったのは
JSが小箱に小分け収納されてたのを思い出した。 >>59
インタビューでそのシーン思い付いたときのこと見たけど、マジで天才かつクソ野郎だった
あとグロで言えば生きたまま脳スプーンを推す >>59
>>70
あのシリーズ知ってる人意外といて嬉しい
それと妹の右手も忘れてはいけない >>71
みもりんが声当ててた子が路上で立ったままおちっこジャーっておもらちしてたのには萌えた 1ヶ月くらい経ったと思ったらまだ10日くらいだったのか
エタらないでくれ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています