彼方「遥ちゃん、実はね? 彼方ちゃんには彼氏がいるんだ」
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※ここまでのあらすじ※
長年連れ添った互いに好意を持っている仲の良い近江姉妹
しかし最近になって妹の遥が「部活疲れ」を理由にスキンシップを控えてしまう
悩みに悩んだ彼方は夕飯の最中、おもむろに「彼氏がいるんだ」と嘘をつくのだった 彼方「彼氏はいないよ今は」って言えば嘘をついたことにはならなくなるぞ ―――放課後
彼方「はぁ……」
果林「大丈夫? 生きてる?」
彼方「……身体だけは生きてるよ」
果林「精神的に自殺してどうするのよ……まったく」
果林「これに懲りたら、遥ちゃんに対して変な嘘つかないようにしなさい」
彼方「うん……もうやめる」
彼方「死ぬ」
果林「そうじゃなくて!」
果林「遥ちゃんに構って欲しかったなら構ってって素直に言えばいいじゃない」
果林(遥ちゃん、それ狙ってるような感じだったし)
彼方「でも、面倒くさいお姉ちゃんだって思われたくないし」
果林「じゃぁなに、私には面倒くさい同級生だって思ってもいいって?」
彼方「……遥ちゃんに思われるよりは」
果林(二人とも面倒くさいんだけど……付き合って欲しくないなら付き合っちゃえばいいじゃない)
果林(いろいろ問題あるけど、巻き込まれるよりはそっちで落ち着いてくれた方がいいわよ……) 果林「ねぇ、遥ちゃんは彼方に彼氏が出来たってだけでこんなことになったわけだけど」
果林「遥ちゃんに彼氏が出来たらどうするの?」
彼方「え……」
彼方「遥ちゃんに、彼氏……?」
彼方「……」ポロッ
彼方「うぅ……」ポロポロッ
果林「ちょ、ちょっと!」
果林「待って、今泣かれると困る!」キョロキョロ
――あ、あれ朝香さんじゃない?
――隣にいるのって――
――わ、泣いてるよあの子
果林「彼方! あくまで仮定だからっ」
果林「あぁもぅ……!」ギュッ
タタタタッ
果林「さっさと寮に行くわよ!」
果林(彼方が泣きはらした顔してるのが私のせいになったら、彼方より先に私が死ぬわね……間違いなく) 彼方「……ごめんね。シャワー借りちゃって」
果林「いいわよ別に」
果林「服は悪いけど、貸せるようなものはないから」
彼方「うん……平気」
果林「そんな状態で、本当に遥ちゃんと話せるの?」
果林「遥ちゃんが彼氏いても良いよって認めてきたらどうするの?」
彼方「遥ちゃんが、彼氏を許してくれるわけない……」
彼方「私なら、許さないよ」
果林(それでどうして、彼氏がいるなんてこと言ったのよ……)
果林(遥ちゃんは彼方に灸を据えるつもりでいるから、もしかしたら受け入れたふりをするかもしれない)
果林(……)
果林「もしそうなっても、私がネタばらししてあげるわ」
果林「だから心配しないで堂々と遥ちゃんと会いましょ」
彼方「果林ちゃん……」
果林「泥船だろうと乗ったからには手を貸してあげるから」
彼方「うん……」
彼方「あ、でも……本気になられても困るからね?」
果林「ならないってば」 彼方(遥ちゃんは私に彼氏がいても平気なのかな)
彼方(受け入れてくれちゃうのかな)
彼方(……そしたら、どうしよ)
彼方(それってつまり、彼方ちゃんのことをそこまで好きじゃないってことだよね?)
彼方(彼方ちゃんの一番は遥ちゃんなのに)
彼方(遥ちゃんの一番は彼方ちゃんじゃない……)
彼方「うぅ……」グスッ
ナデナデ
果林「泣かない」
彼方「果林ちゃん……」
果林「大丈夫よ。遥ちゃんも彼方のことが好きなはず」
果林「じゃなかったら、彼氏がいるなんてことにこんな怒ったりしないはずでしょ?」
果林「怒ってなければ、電話もメッセージも無視しない。でしょ?」
彼方「……うん」
果林「わかったら、泣かない」
果林「このめん……じゃなかった」
果林「この問題をさっさと片付けてしまいましょ」
彼方「ありがと……」 ――――――
―――
彼方「遥ちゃん!」
遥「あ……ほんとに連れてきたんだ」
彼方「う、うんっ……約束、だったし」
果林「……君が遥ちゃんかな?」
果林「赤佐です。よろしく」 ※あさか⇒あかさ
遥「よろしくお願いします。お姉ちゃんの妹の遥です」
遥「……」ジーッ
果林「……えっと」
遥「お姉ちゃんとは、いつから?」
果林「え? あ、そうですね。もう3年くらい付き合わさせてもらってます」
果林「あ、いや……今まで黙ってて申し訳ない」
遥「いえ……お姉ちゃんとはどこまで?」
彼方「は、遥ちゃん!?」
遥「言えないことまでしたの?」チラッ
彼方「それは……」フイッ
果林(え、待って……言わないといけないの? 卑猥なこと言わされるの!?) 果林「それは、えっと」
果林「……コホンッ」
果林「清いお付き合いの範疇……かな」
遥「具体的には?」
果林「そ、それを遥ちゃんに言うのはちょっと」
遥「……お姉ちゃんがスクールアイドルをしてることは?」
果林「知ってるよ」
遥「アルバイトをしてることは?」
果林「知ってる」
遥「特待生で、勉強を頑張ってることは?」
果林「も、もちろん知ってるよ」
果林(私、協力者よね? なんでこんな尋問受けなくちゃいけないの……)
果林(なに、なんで……ちょっと、泣きそう……)
遥「そんな頑張ってるお姉ちゃんの貴重な時間を、清いお付き合いで無駄にしてるんですか?」
果林「ひっ」
彼方「遥ちゃんっ!」
彼方「か……あーくんを悪く言わないで!」
果林(なんでそこで乗っかってるのよ!?) 遥(隣にいるのが果林さんなのはわかってる)
遥(でも、男の人とお姉ちゃんが一緒に歩いてる……そんな姿を見てられなかった)
遥(お姉ちゃんは私が果林さんだって知ってるって知らない)
遥(だからあーくん……果林さんをかばったのかもしれないけど)
遥(でも……でも)
遥「っ……」
遥「なんで……なんで私じゃなくてその人の方をかばうの!?」
遥「お姉ちゃんの大事な時間を奪ってるのは事実なのにっ」
遥「清いお付き合いとか言って、妊娠させたあげくさっさと逃げるような人かもしれないのにっ」
彼方「……」
彼方(遥ちゃん、本気で私のこと考えてくれてるのかな)
彼方(遥ちゃんの一番は、やっぱり私なのかな……っ)
彼方(なら……)
彼方「だって、あーくんは彼方ちゃんの彼氏だからっ!」
彼方(攻めれば遥ちゃんから来てくれるはずっ!)
遥「うぅ……」ポロポロ
彼方「ぁっ……」
遥「私はお姉ちゃんの妹だもん!」
遥「こんな、血のつながりもない赤の他人よりもずっと、ずっと深い関係だもんっ!」
遥「彼氏だからって……私からかばうなんて……」
遥「酷いよ……っ」グスッ 遥(……本気で泣いちゃった)
遥(けど……好都合……グスッ)
遥(お姉ちゃんが果林さんに相談したって時点で、お姉ちゃんが彼氏なんていないことは分かってる)
遥(つまり、お姉ちゃんの子の反応は私が折れてくれる前提……)
遥(彼氏なんてやめてって)
遥(一緒にいてって)
遥(そういわせたい……はず)
遥(……折れちゃお)
遥「もういいよ……もういい」
彼方「遥ちゃん?」
遥「いいよ……幸せになってくれるなら、その人とお付き合いしてもいいよ」
彼方「えっ……あっ、えっ……い、いいの?」
遥「だって、私よりも大事で大好きで大切で愛してるんだよね?」
遥「なら、いいよ……もう、いいよ……」
彼方「え、それは……」オロオロ
果林(……はぁ)
果林「待って、もういいでしょ? 私よ。私……彼氏なんて嘘よ」 彼方「あ……」
遥「え……」
果林「いい加減、見てられないし聞いてられないから口を挟ませて頂戴」
果林「部外者が口をはさむことじゃないとは思うけれど」
果林「ここまで協力してあげたんだから、少しくらい言わせてもらうわ」
果林「良い?」
彼方「あ、うん……」
遥「どうぞ……」
果林「遥ちゃんは、彼方に彼氏が出来ることを本当に許せるの?」
遥「許せません」
果林(即答……)
果林「彼方は、遥ちゃー―」
彼方「死ぬ」
果林(言わせてくれさえしないし……)
果林「はぁ……」
果林「じゃぁもういっそ、二人が付き合っちゃえばいいじゃない」
果林「その心配も疑いも必要ないし、付き合ってれば互いに求めあうことに躊躇も何もないでしょ?」
果林「いろいろ問題はあるだろうけど、ぎすぎすしたり、無関係の人……巻き込むよりはマシだと思わない?」 彼方「……果林ちゃんって、女の子同士で恋愛しちゃうタイプだったんだ」
果林「はぁ!?」
遥「……待ってお姉ちゃん、それ以前に姉妹だよ?」
彼方「そうだよね……」
彼方「あ……果林ちゃんもしかして、女の子同士なら妊娠しないから姉妹でもオッケー的な考えなのかな〜」
遥「その発想はなかった……」
遥「確かに、姉妹だとしても女の子同士なら子供が出来ちゃう心配ないよねっ」
遥「なにより、今までは姉妹のスキンシップってだけのつもりだったから」
遥「一方的になっちゃうと申し訳なかったり、愛されてないのかなって不安になったりしたけど」
遥「恋人同士なら、常に好きって言っても愛してるって言ってもおかしくないもんね」
彼方「果林ちゃん、天才だねぇ」
果林「……」イラッ
果林(……まさか、彼方が本気になられたら困るって言ってたのって)
果林(遥ちゃん云々以前に、女の子同士だからってことだったの?)
果林(周りからしてみれば、2人のスキンシップがもはや交際してるレベルだって暴露してやろうかしら……) 果林(仲良くお出かけはともかく)
果林(常に手を繋いでたり、腕を組んでたり、食べさせあったり)
果林(カップルジュースだのなんだの……)
果林(カップルジュースって……カップルじゃないの?)
果林(それをこんな、茶番……)
果林(部屋掃除を喜々としてやってたエマの隣で鳴り響く電話)
果林(綾小路さんからの、男性とデートってどういうことなのかという怒鳴り声)
果林(床に落ちるゴミ袋、笑顔のエマ、向けられる刺すような視線)
果林(交際相手なんていないって説得に費やした昨夜の1時間半……彼方に付き添ってさぼった今日の午後)
果林(ふ……ふふ……ふふふっ……)
彼方「果林ちゃん、ありがと……私たち付き合ってみるね」
遥「姉妹とか女の子とか、変だって思ってたけど……でも、問題が起こらない分安心だし安全ですよね」
遥「ありがとうございます」
果林「ふ、ふふっ……そう、そうね」
果林「よかったじゃない……」
果林(夫婦喧嘩は犬も食わないんじゃなかったの? 泣きそう)
果林「私、もう帰っていい?」
彼方「え、せっかくだから晩御飯をご馳走させて〜」
果林「嫌よ! 帰る! 帰らせて! もう巻き込まないで!」タタタタタタタタッ 遥「果林さん、気を使ってくれたのかな?」ギュッ
彼方「果林ちゃん優しいから……そうかも」ギュッ
彼方「……ごめんね遥ちゃん」
彼方「遥ちゃんに愛想つかされたんじゃないかって不安で」
彼方「彼氏いるなんて嘘ついて気を惹こうとして」
遥「ううん、私こそごめんね」
遥「私から行くばかりで、もしかしたらお姉ちゃんに愛されてないんじゃないかって勝手に不安になって」
遥「押してダメなら引いてみようって……少し冷たく接しちゃって」
彼方「ううん、彼方ちゃんが遥ちゃんを受け入れるばっかりで主張しなかったのが悪かったんだよ〜」
彼方「遥ちゃんが来るなら任せてあげようって……自分から行くの我慢しちゃってたから」
遥「そんなことないよっ……私がお姉ちゃんの我慢に気づかずにグイグイしちゃってたのが悪いよっ」
遥「……もう」
――ギュッ
彼方「えへへ〜」
彼方「初めから、果林ちゃんに相談して、こうしておけばよかったねぇ」
遥「うん……お姉ちゃん。好き」
彼方「私も、遥ちゃんのこと好きだよ」 遥(でも、今回のことがあったからこそ)
遥(お姉ちゃんがすごく、私のこと好きだって分かった……)
遥(でも、それとおんなじくらいに私もお姉ちゃんが好きだって分かった)
遥(姉妹なんかじゃない……ずっと深くて強い好きって気持ち)
彼方(怖かったし、不安になった)
彼方(でもだからこそ自分の中でどれだけ遥ちゃんが大切か分かった)
彼方(どれだけ好きなのかがわかった)
彼方(そんな自分と同じように泣いたりする遥ちゃんの気持ちがうれしかった)
彼方(果林ちゃんが遥ちゃんも好きなはずって言ってくれなかったらあそこで勇気を出せなかったかもしれない)
彼方「……」
彼方「遥ちゃん、実はね? 彼方ちゃんには好きな人がいるんだ」
遥「……そっか」
――チュッ
彼方「!」
遥「えへへ……」
遥「お姉ちゃん、実はね? 私にも好きな人がいるんだ」 終わり。
ただの痴話喧嘩、果林さんには申し訳ないことをしました。 エマと姫乃に尋問される
目の前で姉妹のイチャイチャを見せつけられる
果林にとって最悪の一日だと思う 果林さんが胃を痛めてると可哀想と思うと同時にちょっと興奮する 愛さんとかなら振り回されてもヨカッタネーしてくれそうだけどそこまで割り切り上手くないのに下手に相談できるオーラ出しちゃってる果林さんが悪い 果林さんは仲間想いの優しい先輩だったってことだよきっと
乙でした面白かったです ―――――
――
果林(もう、最悪だったわ)
果林(彼方は本当に死ぬ勢いだったし)
果林(丸く収まってくれたなら、それはそれでよかったといえばよかったけれど……)
ガチャッ
果林「開いてる……?」
果林(合鍵持ってるのはエマだけど……)
果林「エマ?」
タタッ
エマ「果林ちゃん、お帰りなさい」
果林「今日は掃除の必要はないはずだけど……どうしたの?」
エマ「あっと……そのね?」
エマ「昨日は、果林ちゃんに悪いことしちゃったなって思って」
エマ「果林ちゃんが男の人とお付き合いすることは何の問題もないのに」
エマ「私、全然知らなかったって思って……つい、変な風に迫っちゃったでしょ?」
果林「良いわよ。気にしないで」
エマ「うん……彼方ちゃんからも連絡あって」
エマ「二人のことでいろいろあって果林ちゃんが巻き込まれたってことはもうわかったよ」
エマ「でもやっぱり果林ちゃんには……悪いことしちゃったから、ちゃんと謝りたいの」 エマ「果林ちゃん、ごめんね?」
果林「……いいわよ。もう」
果林「誤解が解けたならそれで」
エマ「ありがと……」
果林「……昨日も言ったけれど」
果林「私は、別にモデルを本業として活動してるわけじゃない」
果林「スクールアイドルではあるけど、本当のアイドルのように恋愛禁止みたいな縛りがあるわけでもないし」
果林「……けど」
果林「だからと言って、男性とお付き合いするつもりがあるのかと言われれば」
果林「それは首を横に振るわ」
果林「今の環境が好きだし、今の関係が好きだし、今手にしているもので……正直に言うと精いっぱい」
果林「あれもやりたいこれもやりたい、でもしっかりと突き詰めたいって……そう思うと」
果林「これ以上、自分の手に負えないものを背負うなんて、まっぴらごめんだわ」 果林「だから」
――果林ちゃんって、女の子同士で恋愛しちゃうタイプだったんだ
果林「……なんて」
エマ「……うん、わかってるよ」
ナデナデ
果林「……エマ」
エマ「昨日は言えなかったけど」
エマ「……大丈夫、わかってるよ」
果林「何をわかってるのよ。もう」
エマ「……」
エマ「ん……えへへ」
エマ「何が分かってて欲しい?」
果林「……」
果林「そうね」
果林「……今して欲しいこと。とか」 エマ「え〜?」
エマ「ん〜……」
エマ「あっ、膝枕……かな?」
果林「エマには、私が彼方にでも見えてるの?」
エマ「そうだよねっ」
果林「でも……」
果林「まぁ」
果林「……」
果林「ちょっと、彼方の気持ちが知りたいかも」
エマ「……じゃぁ、してもいいの?」
果林「私が聞く方でしょ」
果林「エマの膝を借りるんだから」
エマ「でも、ベッドもお部屋も果林ちゃんのだからやっぱり、私がしてもいいのかなって言うべきじゃないかな?」
果林「ふふっ、じゃぁどうぞ」
エマ「ありがと〜」 ……ポスッ
果林「……」
エマ「どうかな〜」
果林「……いいと思うわ」
果林「……」
ナデナデ
エマ「……眠れそう?」
果林「彼方ほど寝つきがよくないから」
エマ「そっか」
果林「……」
果林「まぁ……彼方の気持ちなんて、知りようがないわよね」
エマ「彼方ちゃんは彼方ちゃん、果林ちゃんは果林ちゃんだから」
エマ「私も、彼方ちゃんの気持ちを考えたことはあっても」
エマ「それを知れたなぁ……って、思ったことはないかなぁ」
果林「なに? エマも膝枕されたいの?」
エマ「ん〜……そういうわけじゃないけど」
果林「……」
果林「特別に、してあげてもいいわよ」 エマ「どうして?」
果林「せっかくだから、やってあげる側の視点から考えてみようかと思って」
エマ「そっかぁ」
エマ「……」
エマ「じゃぁ」
エマ「ちょっとだけ……お願いしてもいい?」
果林「ええ」
ギシッ
キシッ
ポフッ
ポスッ....
エマ「……なんだか変な感じがする〜」
果林「そうね」
ナデナデ
果林「……どう? 彼方の気持ち、わかりそう?」
エマ「ん〜」
エマ「えへへ……わからないかなぁ」 果林「でしょうね……」
エマ「……」
エマ「でもね」
果林「ん?」
エマ「でも……」
エマ「少しは、わかるかも」
エマ「……ちょっとだけ」
エマ「少しだけだけどね〜」
果林「そう……」
ナデナデ
果林「それは、よかったわ」
エマ「……ねぇ、果林ちゃん。彼方ちゃんと遥ちゃんは、ずっとあのままでいられるのかな」
果林「さぁ? 正直、あのままでいてくれないと私が困るけど」
エマ「……卒業したら、もう巻き込まれないかもしれないのに?」
果林「………」
――卒業
果林「そうとは、限らないから」
エマ「……」
エマ「それもそうだねぇ……」
エマ「お疲れ様、果林ちゃん」
果林「ほんとよ」
――卒業したら、もう
果林「……」
果林「はぁ……」
果林「ねぇ、エマ……少し、話を聞いてくれる?」 劇場版 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
朝香果林最悪の1日 刺殺される危険を冒してでも茶番に付き合ってくれる果林さん ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています