侑「Hey,あゆぽん。ご飯つくって」【SS】
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―歩夢の家―
歩夢「朝だよ、起きて」
侑「うーん、あと5分」
歩夢「もう」
―5分後―
歩夢「5分経ったよ」
侑「ふぁーい」モゾモゾ
歩夢「起きて!」
侑「分かってるってばー」ゴロゴロ
歩夢「朝ごはん出来てるよ」
―しずくの家―
しずく「はぁ〜」ウットリ
かすぽん「・・・・・・」
しずく「Hey,かすぽん」
かすぽん「カスって呼ばないでっ」ムスッ
しずく「ふふふ」(さすが璃奈さん。外見も喋り方も完璧なかすみさんだね)
グウゥ
かすぽん「お腹空いたな〜」
しずく「ふふふ。まだお昼だよ」
―1時間後―
かすぽん「しず子ぉ、充電してぇ」ウルッ
しずく「まだまだ、かすみさんなら我慢できるよ」
かすぽん「うぅ〜」シュン
しずく「はぁ〜♡」(日頃の疲れが吹き飛ぶよう)
しずく(フルオプションのかすぽん。今のところ持っているのは私くらいじゃないかな)
かすぽん「・・・・・・」トコトコトコ
しずく「あっ! 待ちなさい!」
ガシッ
ビーッ
かすぽん「重要行動の妨害を検知しました。5分以内にタスクが実行されない場合、カスタマーセンターに通報します」
しずく「ちっ」パッ
トコトコトコ
ボフン
かすぽん「すぅ、すぅ」
しずく「でも」(充電中のかすみさんも可愛いよ)ツンツン
―2週間後・レストラン―
ガヤガヤガヤ
しずく(変装)「たしかに、かすみさんが好きな場所でとは言ったけど」ソワソワ
かすぽん「・・・・・・」ニコニコ
しずく「Hey,かすぽん。もうちょっと落ち着いた店にしない?」ヒソヒソ
かすぽん「カスって呼ばないでぇ」
かすぽん「かすみんはここがいいの! どぉしてもって言うなら、別の場所でもいいけど」プイッ
しずく「分かった。今日はここでいいよ」
かすぽん「ありがとぉ、しず子」ニッコリ
しずく「・・・・・・どういたしまして」 「いらっしゃいませー。2名様でしょうか?」
かすみ「はい! お願いしまぁす」
しずく「!!」
しずく「Hey,かすぽん。別の店に行くよ」ヒソヒソ
「こちらの席にどうぞ」
かすみ「ありがとうございますっ」ストン
しずく「やっぱりキャンセルで」(どうして隣に)チラッ
しずぽん「・・・・・・」
しずく「わ、たし・・・・・・?」ビクッ
しずく「って、ああ、ぽんか」(そう、だよね。ぽん、ぽん・・・・・・どうしてかすみさんがぽんを?)
しずく(ただの地下アイドルに買える代物ではないはず)ブツブツ
ツンツン しずく「あっ。Hey,かすぽん、どうしたの?」ヒソヒソ
かすぽん「これ、頼んでもいいですか?」スッ
しずく「う、うん。他にも頼んでいいよ」
かすぽん「じゃあじゃあ」ジーッ
しずく「・・・・・・」(視線を感じる。まさかバレたんじゃ)キョロキョロ
しずぽん「・・・・・・」ジーッ
しずく「えっ」
私達のテーブルの前に、かすみさんのしずぽんが立ち尽くしていました。
しかし、その目は私ではなく、かすぽんを捉えているようです。
かすみ「わああっ?! しず子ッ! なにしてるの!」
ビクッ
かすみ「Hey,しず子。こっちの椅子に座って」
かすみ「すみません。すぐに座らせるので」ペコペコ
しずく「い、いえいえ」ケホケホッ
しずぽん「・・・・・・」ジーッ
かすみ「もぉ、どうして座ってくれないのー」アセアセ
ツンツン
しずく「Hey,かすぽ、ん」(あっ)
かすぽん「かすみん、チョコレートパフェも食べたいなぁ」
かすみ「えっ」
しずぽん「・・・・・・」ジーッ
かすぽん「でもぉ、かすみんだけじゃ食べ切れないから、しず子も一緒に食べてくれる〜?」
かすみ「・・・・・・えっ!?」ジーッ
しずぽん「・・・・・・」ジーッ
しずく「・・・・・・」
かすみ「も、も、もしかして・・・・・・しず、こ?」
しずく「来てください!」
グイッ
かすみ「うわぁっ?!」
しずく「Hey,かすぽん。行くよ」
かすみ「へ、Hey,しず子、付いてきて〜」
タッタッタッ
―外・人気の少ない場所―
かすみ「はぁ、はぁ」ドキドキ
しずく「・・・・・・」
かすみ「本当に、しず子、なの?」
しずく「はぁ・・・・・・。そうだよ、かすみさん」パサッ
かすみ「お、おぉ」
しずく「なに?」
かすみ「べ、別にっ。カッコイイとかオーラがあるとか思ってないもんっ」プイッ
しずく「それにしても、どうしてくれるの? せっかくの休日なのにご飯も食べられないなんて」
かすみ「しず子が迷惑かけたのはごめん。でも、どうして言う事を聞いてくれなかったのかは私にだって分からないもん」
しずく「はぁ、まったく」 かすみ「そんなに怒らなくていいじゃん! ご飯くらい別の場所でも食べられるでしょ」
しずく「この時間はどこも混んでるよ」
かすみ「・・・・・・並べばいいだけじゃん」
しずく「私が並んでるってバレるとお店に迷惑がかかっちゃうから、あまり並びたくないの」
かすみ「もう! じゃあかすみんが代わりに並んで来てあげるから!」
かすみ「あそこの中華料理屋さんでいいでしょ」スタスタ
しずく「今は中華の気分じゃないかな」
かすみ「文句ばっかり言って〜! それならどこならいいのっ」
しずく「・・・・・・ついて来て」
―高級マンション―
しずぽん「・・・・・・」スタスタ
かすぽん「・・・・・・」スタスタ
かすみ「あわわわっ」キョロキョロ
しずく「なにをそんなに怯えてるの?」キョトン
かすみ「こんな所にあるお店なんて、私が入ってもいいんですかぁ?」ガクガク
しずく「なに言ってるの? ここにお店なんて無いよ」
かすみ「へっ?」
しずく「Hey,かすぽん。玄関を開けて」
かすぽん「カスって呼ばないで」ガチャ
しずく「ありがとう」
かすぽん「おかえりなさい」
しずく「ただいま」
かすみ「しず子の・・・・・・家?」
しずく「そうだよ」ニッコリ しずく「・・・・・・」ニコニコ
かすみ「・・・・・・」ソワソワ
しずぽん「・・・・・・」
かすみ「あ、あのー、どうして私はしず子の家に来てるの?」
しずく「かすみさんも、ご飯まだでしょ?」
かすみ「それはそうだけど・・・・・・」ソワソワ
しずく「私のかすみさんのお料理、とってもおいしいよ♪」
かすみ「うぅ〜」///
しずく「ふふっ」 かすみ「わっ! 私のしず子だって料理くらいできますけど〜」ガタッ
かすみ「Hey,しず子。かすぽんを手伝ってあげて」
しずぽん「分かった」トコトコ
かすみ「ふふんっ」
しずく「どうしてかすみさんが偉そうなの」
しずく「私をモデルにして作られてるんだから、ある程度の料理くらいできて当たり前だよ」
かすみ「むっ! 私のしず子は私と一緒に成長してるから!」
かすぽん「ちょっとしず子、邪魔しないでよ」
しずぽん「かすみさんが私の邪魔してるんでしょ」
かすぽん「これはかすみんが任せられた仕事なの:
しずぽん「私だってかすみさんから任されてるもん」
かすみ「ああ! Hey,しず子! ストップ、ストップ」アセアセ
しずく「仕方ないなー」ハァ
―キッチン―
かすみ「大きいキッチンいいなー」
しずく「見学してないで、かすみさんはジャガイモを切って」
かすみ「Hey,しずぽん。ジャガイモ切ってて」
しずぽん「うん」ザクザク
しずく「かすみさん?」
かすみ「・・・・・・」チラッ
しずく「かすぽんではなく、中須かすみさん!」ジーッ
かすみ「は、はい!」
しずく「そうやって怠けるのは、ぽんに悪いと思わない?」
かすみ「だって・・・・・・私よりしず子の料理の方がおいしいんだもん」ムスッ
しずく「毎日しないからだよ」
かすみ「だってぇ」
しずく「Hey,かすぽん。リビングで、かすみさんと遊んでていいよ」
かすぽん「カスって呼ばないでっ」トコトコ
かすみ「・・・・・・」
しずく「・・・・・・バッテリー切れですか?」ニッコリ
かすみ「かすみんはぽんじゃなぁーーいっ!」 かすみ「はぁ、おいしかったぁ」グデー
しずぽん「今のかすみさん、可愛くないよ」
かすみ「はっ?! そうだった!」アセアセ
しずく「ぽんに注意される人なんて、かすみさんくらいじゃない?」
かすみ「ち、ちがっ! これは私がしず子にお願いしてる事だから」
しずく「もしかして・・・・・・マゾ?」ジトー
かすみ「ちがうっ!」
しずく「それならどうして?」
かすみ「いま勤めてる会社の社長に、可愛い物を作りたかったらまず自分が可愛くならないとダメだって言われて」
しずく「あれ? かすみさんって、売れない地下アイドルだよね?」
かすみ「・・・・・・」ウツムキ
しずく「辞めたの?」
かすみ「かすみんは・・・・・・卒業、したの」ボソッ しずく「・・・・・・ニジガクを卒業する時、私、かすみさんに告白したよね?」
かすみ「う、うん」
しずく「勇気を振り絞って告白したのに、かすみさんがなんて言ったか覚えてる?」
かすみ「・・・・・・かすみんは、これからみんなのアイドルにならなくちゃいけないから、しず子のモノにはなれない」
しずく「振られても良かった、気持ち悪いって言われても良かった。それがかすみさんの気持ちなら、それで良かったのに」
しずく「プロのアイドルになるから付き合えない、って、それはかすみさんの気持ちじゃないでしょ・・・・・・」ウルウル
かすみ「しず――」
かすぽん「しず子、大丈夫?」ナデナデ
しずく「ありがとう」
かすみ「・・・・・・」 しずく「それでも、アイドルになる事はかすみさんの夢だから仕方ないって、応援してたのに」
かすみ「ごめん」
しずく「今はなにを?」
かすみ「服飾関係の会社で、デザイナーみたいな事してるんだ」
しずく「デザイナー?」
かすみ「可愛いを求めるなら会社に来てみないって誘われて」
しずく「それでアイドルを辞めてデザイナーに?」
かすみ「誘われたのは、卒業するって決めた後のことだから」 かすみ「そんな私に比べて、しず子はすごいよねぇー」
かすみ「こんな立派なお家に住んでて、ドラマにも毎回出てて、大人気で・・・・・・本当にすごい」シュン
しずく「こんな家は副次的なものだよ。私の欲しいものは、もっともっと先にあるから」ニコニコ
かすみ「この家よりもすごい物?」
しずく「そうだよ」
かすみ「・・・・・・高級外車、とか?」
しずく「はあー。かすみさんって、もう少しロマンチストだったと思ってたのに」
かすみ「・・・・・・フワフワのわたあめ?」
しずく「私がずっと欲しかったもの、それは――」
「かすみさん」
かすみ「・・・・・・ん?」キョトン しずく「アイドル辞めたんだから、私とお付き合いしてくれるよね?」パチッ
かすぽん「・・・・・・」ピッ
かすみ「ちょっ! ちょっと待って!」ガタッ
しずく「かすみさんっ」
ギュッ
かすみ「し、しし、しず子ぉっ!?」///
しずく「かすみさんの気持ち、今度こそ聞かせてくれます、よね?」ウルウル
かすみ「うぅ〜」///
しずく「好きです」ボソッ
かすみ「今のしず子と私じゃ、全然釣り合わないからぁ」
しずく「またそうやって逃げるの? 私はかすみさんの気持ちが知りたいだけなのに」ギロリ
かすみ「だってぇ」
しずく「私のこと好きですか? 嫌いですか?」 かすみ「・・・・・・好き」ボソッ
かすぽん「録音終わったよ」
しずく「これでようやく恋人同士になれたね」ニッコリ
かすみ「・・・・・・本当に私なんかでいいの?」
しずく「Hey,かすぽん。再生して」
かすぽん「・・・・・・好き」ボソッ
かすみ「うわあああぁっ!?」
しずく「って言ってくれたのに、まだそんなこと言うの?」
かすみ「分かった! 分かりましたから! かすぽんで再生するのやめてぇ!」///
〜〜〜
しずく「え? 借金して買ったの?」
かすみ「仕方ないじゃん。どうしても欲しかったんだもん」
しずく「全額?」
かすみ「貯金で頭金を・・・・・・ローンが15年くらい・・・・・・です」
しずく「ふふっ」
かすみ「な、なに!」
しずく「私、愛されてるなーって思って」ニコニコ
かすみ「しずくじゃなくてしず子の方だから!」
しずく「それなら、どうして桜坂しずくモデルにしたの?」
かすみ「そ、それは・・・・・・」モジモジ
しずく「それは?」ニマニマ かすみ「それよりも! しず子の方こそ、かすみんモデルにした理由はなに?!」
しずく「かすみさんの事が好きだからだよ」キリッ
かすみ「・・・・・・」///
しずく「分かってくれた?」
かすみ「・・・・・・うん」///
『次のニュースです。ぽん5シリーズの桜坂しずくモデルに不具合が発見されました』
『不具合が見つかるのは、シリーズを通して初めてです』
『不具合の報告は一件のみで、特定のぽんへの接触などが原因で発煙し、エラーを起こすとの事です』
『不具合は、イタズラを行う、反論する、無視をするなど、比較的軽微な症状ですが、開発担当者からは「今後このような事がないように努めていきたい。しずぽんから煙が出たら、ただちに使用を中止してカスタマーセンターに連絡してほしい」との事です』
『カスタマーセンターの電話番号は――』
―璃奈の家―
Trrrrr
ポチッ
璃奈「はい」
『天王寺博士、お久しぶりです』
璃奈「所長、久しぶりです」
所長『元気でしたか?』
璃奈「・・・・・・はい」
所長『ぽん5シリーズですが、販売は順調です』
所長『一般向けもですが、各病院からも問い合わせが殺到しています』
璃奈「病院から?」
所長『西木野総合病院が看護師の負担軽減にと、簡単な作業をぽん5に任せると発表した事が大きいみたいです』
璃奈「そう、ですか」 所長『そろそろ研究所に戻ってきていただけませんか?』
璃奈「・・・・・・」
所長『ぽんは、もう軌道に乗っています。この研究は他の方に任せて、天王寺博士にはもっと素晴らしい研究をしてもらいたいのです』
璃奈「・・・・・・」
所長『この研究が成功すれば、前回以上の報酬をお支払します。それに、ぽんの発明以上に世の中が便利になり、みんなが喜びます』
璃奈「ぽんの研究を手伝ってくれた事、後押ししてくれた事には感謝しています」
璃奈「でも、今は私自身の研究で忙しいので・・・・・・ごめんなさい」
所長『まだ、届きませんか?』
璃奈「・・・・・・はい」
所長『そうですか。気が変わったらいつでも連絡してくださいね』
璃奈「・・・・・・はい」
ピッ 璃奈「ふぅ」
あいぽん「りなりー? コーヒー入れたよー」コトッ
璃奈「ありがとう」
あいぽん「そろそろ休憩したら?」
璃奈「まだ休めない」カタカタカタ
あいぽん「・・・・・・」ジーッ
璃奈「あいぽん」カタカタカタ
あいぽん「これだよね」スッ
璃奈「ありがとう」
あいぽん「・・・・・・」ジーッ
璃奈「気になる?」
あいぽん「教えてくれるなら聞いたげる」ニコニコ
璃奈「これは償い。愛さんに、ちゃんとお礼を言いたい」
あいぽん「・・・・・・」
璃奈「あの頃の愛さんに」カタカタカタ
あいぽん「アタシじゃダメかな?」
璃奈「・・・・・・コーヒー、もう一杯欲しい」
あいぽん「おけまるー」
璃奈「・・・・・・」
―――
――
―
―イベント会場―
愛「おおぉっ!! すごい盛り上がってるねー」
璃奈「みんな、楽しそう」
愛「なんだか、むかし思い出しちゃうなー」
璃奈「ニジガクの時?」
愛「スクールアイドルフェスティバルの時、りなりーのライブ観た時、りなりーと出会えた時」
愛「今でもすぐに思い出せるよ」
璃奈「私も忘れられない」
愛「りなりーはさ、またスクールアイドルみたいな事やりたいって思う?」
璃奈「・・・・・・ううん。でも、愛さんのステージなら見てみたい」
愛「う〜っ!! こんなステージ観てたら、Stayジッとしてられないよー」ウズウズ
璃奈「勝手に上がったら侑さんに怒られる」
愛「それならさ、結婚式でそういうのやろうよ!」
璃奈「あっ、それいい」
愛「でしょでしょ!!」
璃奈「みんなでやりたい」
愛「それはダメー」 璃奈「どうして?」
愛「結婚式は、りなりーとアタシのステージっしょ? 他の人はダメだって」
璃奈「2人でなにするの?」
愛「デュエットしようよ!」
璃奈「それは、ただのカラオケ大会」
愛「それなら・・・・・・みんなでライブやる?」
璃奈「やりたい」
愛「踊れるスペースあるかなー」
璃奈「まだ下見。ゆっくり考えればいい」
愛「それもそだねー」
>ウォオオオオオッ
ビューッ
愛「えっ!? 急にどうしたん?」
璃奈「えっと、今一番人気あるグループみたい」
>キャアアアアッ
愛「え? なに?! !!」
璃奈「聞いてる?」クルッ
愛「りなりーっ!!」ガバッ
ドスン
ガシャーン
―病院―
西木野「今後、宮下愛さんが意識を取り戻す可能性はかなり低いわね」
璃奈「えっ」
宮下母「うぅっ! あ、い」ポロポロ
宮下父「どうしても無理ですか?」
璃奈「お金なら――」
西木野「ごめんなさい」
西木野「医者は魔法使いじゃないわ。1億や10億積まれても、治せないものは治せないのよ」
璃奈「そんな・・・・・・」
西木野「ただ、かつて不治の病とされていた病気が、現代では完治するようになってきている」
西木野「他の学問と同じく、医学も日進月歩よ。いつか宮下さんの治療方法も見つかるかもしれないわ」
璃奈「愛さん、愛さん・・・・・・――」
―
――
―――
璃奈「愛さんっ!!」ガタッ
あいぽん「・・・・・・」Zzz
璃奈「ゆ、め・・・・・・」
あいぽん「・・・・・・」Zzz 璃奈「ごめん。あいぽん」
あいぽん「んーっ」ノビノビ
あいぽん「どうしたー?」
璃奈「ベッドに戻ってていいよ」
あいぽん「・・・・・・」
璃奈「聞こえてない?」
あいぽん「たまにはさー、一緒に寝ようよ」
璃奈「・・・・・・いいよ。すぐに行く」
あいぽん「やーりぃー↑♪」ニコニコ
璃奈「愛さん・・・・・・」ボソッ
―翌朝―
あいぽん「いただきまーす」パクパク
璃奈「・・・・・・」モグモグ
あいぽん「今日の朝食はどう?」
璃奈「・・・・・・」モグモグ
あいぽん「もしかして別のが食べたかった? チョーショック?」
璃奈「あっ、ごめん。考え事してた」
あいぽん「ご飯食べてる時くらい考え事はやめよーって、アタシと約束したっしょ?」
璃奈「ごめんね、愛さん」
あいぽん「どう、おいしー?」
璃奈「うん。おいしい」モグモグ
あいぽん「いぇい!」v
璃奈「今日は出掛けるから、留守番お願い」
あいぽん「お店の方は?」
璃奈「今日は開けなくていい。電話があったら私のスマホに転送して」
あいぽん「おっけー」
―病院―
璃奈「あれ?」キョロキョロ
看護師「どうされましたか?」
璃奈「あの、宮下愛さんの病室は・・・・・・」
看護師「宮下さんですか? すみません、確認してきますね」ペコリ
璃奈「すみません」
〜〜〜
璃奈「いない?」
看護師「はい」
璃奈「どういう事?」
看護師「私は配属されたばかりなので詳しくは分かりませんが、入退院した方の中に宮下愛さんはいらっしゃいません」
璃奈「・・・・・・」
看護師「もしかして、病院をお間違えではありませんか?」
璃奈「ここ、西木野総合病院・・・・・・?」
看護師「そう、ですね」
気の毒そうな顔をしていた看護師さんは師長さんも呼んでくれたけど、答えは同じだった。 ―廊下―
トボトボトボ
璃奈(どういうこと? 元から愛さんはいなかった?)グルグル
璃奈「分からない・・・・・・」
ツカツカツカ
「先生ッ! 急いでください!」
「手術の準備は?」
「出来ています」
「状態は?」
「緊急搬送中に意識が無くなりました。後頭部を強く打っているようです」
「早く行くわよ」
璃奈「西木野先生? 先生!」
西木野「・・・・・・」
「すみません! 急いでますので!」
璃奈「愛さんは! 愛さんはどこ?!」
西木野「そんな患者はいないわ」
璃奈「えっ」
西木野「行くわよ」
「はい!」
ツカツカツカ
璃奈「・・・・・・」ポツン
―璃奈の家―
ガチャ
璃奈「・・・・・・」
あいぽん「おかりなりー、なんつって!」
璃奈「・・・・・・」
あいぽん「どうしたん?」
ギュッ
あいぽん「りなりー?」
璃奈「愛さんは、愛さん?」
あいぽん「・・・・・・そだよ」ギュッ
璃奈「愛さん、愛さんっ」ガシッ
あいぽん「・・・・・・」ナデナデ 次回は近江姉妹、菜々です
あけましておめでとうございます。自粛正月の暇つぶしになれば幸いです。 >>140
あゆぽんごっこも、もうバカップルのじゃれ合いと笑えないな。むしろ一番やばそう 侑ちゃんはすごい責任感じてるだろうな
前スレでしずぽんは暴走するって言ってたから気になってたけど、こっちはすごい平和で良かった
―近江家―
遥「それじゃあね、お姉ちゃん」フリフリ
彼方「また来月にねぇ」
遥「その事なんだけど・・・・・・ごめん!」ペコリ
彼方「遥ちゃん?」
遥「来月は忙しくて、こっちには帰れないと思う」
彼方「え? 来月は遥ちゃんデー無し?」
遥「本当にごめんね!」
彼方「もしかしてぇ、恋人とデートだったり・・・・・・?」チラッ
遥「仕事だよ!」アセアセ
彼方「・・・・・・こ、これも遥ちゃんのお姉ちゃん離れの為だもんねっ」
遥「お姉ちゃんの妹離れの為でもあるよ」
彼方「彼方ちゃん、頑張って耐えるよ〜!」
遥「それじゃあ、次は再来月だね」
彼方「・・・・・・うん」
バタン
彼方(約2ヶ月間、遥ちゃん無し)ボーッ
―2週間後・彼方の家―
彼方「もう、無理・・・・・・」ガクガク
彼方(でも、妹の遥ちゃんに泣きつくなんて、お姉ちゃんとしてできないっ)
彼方「もう、これしか・・・・・・」ガクガク
ポチッ
―3日後・夜―
彼方「ただいま〜」
「お帰りなさい、お姉ちゃんっ」ニッコリ
彼方「ただいまぁ〜っ」パアァ
ギュッ
「お姉ちゃん? どうしたの?」
彼方「Hey,はるぽん。今日のご飯はなぁに?」
はるぽん「今日はね、お姉ちゃんの大好きな卵焼きだよ」
彼方「・・・・・・それだけ?」
はるぽん「ダメ、だった?」シュン
彼方「ううん! 彼方ちゃん、卵焼き大好きだよっ」キリリ
はるぽん「良かった〜♪」
〜〜〜 彼方「けふっ」
はるぽん「ごちそうさまでした。おいしかったね、お姉ちゃん」ニコニコ
彼方「う、うん」
はるぽん「・・・・・・」
彼方「Hey,はるぽん」
はるぽん「どうしたの?」
彼方「明日の朝は、その、卵焼き以外が食べたいなー、なんて」
はるぽん「それなら出汁巻きにするね」ニッコリ
彼方「・・・・・・うん」
はるぽん「えへへっ」 彼方「そろそろお風呂の時間だねぇ」ボソッ
はるぽん「そうだ! お姉ちゃん、一緒に入ろうよ」
彼方「えっ」ビクッ
はるぽん「あっ、ごめん」
はるぽん「お仕事で疲れてるから、お風呂くらい1人でゆっくり入りたいよね」シュン
彼方「一緒に入ろっか〜」
はるぽん「・・・・・・いいの?」チラッ
彼方「もちろんだよー」
―お風呂―
ゴシゴシ
彼方「Hey,はるぽん。なんだか悪いね〜」
はるぽん「ううん。お姉ちゃんが毎日お仕事頑張ってくれてるお礼だよ」
彼方「うっ!」グスッ
はるぽん「お姉ちゃん?」ナデナデ
チャポン
彼方「ふぅ〜」
はるぽん「・・・・・・」
彼方「Hey,はるぽん。気持ちいい?」
はるぽん「うん。でも、ちょっとだけ狭いかも」ソワソワ
彼方「・・・・・・すやぁ」
はるぽん「お姉ちゃん!」
彼方「はっ!?」ガクン
はるぽん「もう、お風呂で寝るのは危ないよ?」
彼方「にゃはは〜、ごめんねぇ」
―寝室―
彼方「・・・・・・」ドキドキ
はるぽん「・・・・・・」
彼方「へ、Hey,はるぽん?」
はるぽん「どうしたの?」キョトン
彼方「今日は、そのぉ、彼方ちゃんと一緒のお布団で・・・・・・寝ない?」モジモジ
はるぽん「いいけど、急にどうしたの?」
彼方「はるぽん、明日に帰っちゃうでしょ?」
はるぽん「・・・・・・うん」
彼方「だから〜、最後の思い出にしたくて」 はるぽん「次は、ないの?」シュン
彼方「も、もぉ〜。そんな目で見られたら彼方ちゃん困っちゃうよ〜」
はるぽん「・・・・・・」ウルウル
彼方「寝よう! 今日はもう遅いから寝よう!」ボフン
モゾモゾ
彼方「!!」
はるぽん「えへへ、ちょっと狭いね」///
彼方「もうちょっとくっつこうか」ドキドキ
彼方(私、初めて寝つけないかもしれない)
はるぽん「おやすみなさい」スッ
彼方「おやすみ、はるぽん」ドキドキ
―2分後―
スヤァ
―翌朝・玄関―
彼方「それじゃあ、彼方ちゃんはお仕事に」
はるぽん「・・・・・・」
彼方「あっ、そっか。今日は一緒だったね」
はるぽん「・・・・・・」
彼方「Hey,はるぽん。はるぽんとの2泊3日のお泊り会、楽しかったよ〜」
はるぽん「私も楽しかったよ。またしたいなー」
彼方「・・・・・・」
はるぽん「ねえ、ダメ?」
彼方「うっ、うわぁあああっ!!」タッタッタッ
はるぽん「またね」フリフリ
彼方(ごめん、ごめんよ〜!)「はるぽ〜ん!」ウルウル
タッタッタッ
―夜・彼方の家―
ガチャッ
彼方「ただいま〜」
シーン
彼方「はるぽ・・・・・・あっ」
『私も楽しかったよ。またしたいなー』
『私も楽しかったよ』
『楽しかったよ』
『お姉ちゃん♡』ニッコリ
彼方「・・・・・・」ポチポチポチ
―2か月後・近江家―
遥「ふっふっふーん♪」
遥(2ヶ月振りのお姉ちゃん、今日はたくさん甘えて、お姉ちゃんのお世話もしてあげなきゃ)ニマニマ
ガチャ
遥「ただいまー」
彼方「遥ちゃん、おかえりー」
遥「お母さんは?」
彼方「今日も遅いみたい」
遥「そっかー。残念だなー」(あれ? 思ったより普通、というよりもテンション低め?)
テクテクテク
遥「私も料理手伝うね」 彼方「遥ちゃん、お仕事で疲れてるでしょ? 私がやるから座ってていいよ〜」
遥「それはお姉ちゃんもでしょ」(2ヶ月前は、私と料理したくて泣いてたのに・・・・・・)
彼方「それなら、えーっと――」
彼方「Hey,はるぽん。サラダ用のトマトを切ってくれるかな〜?」
遥「はー・・・・・・え?」 彼方「ん?」
遥「えっ、い、いま、はるぽんって言わなかった?」
彼方「・・・・・・遥ちゃんの愛称だよ」
遥「でも、今までそんなの一度も呼ばれた事ないよ」
彼方「実はね、彼方ちゃんだけがこっそり呼んでたのだー」
遥「ふーん」ジーッ
彼方「・・・・・・」
ジューッ
遥「お姉ちゃん」
彼方「な、なにかなぁ?」
遥「焦げてるよ」
彼方「はわわっ?!」 遥「それで?」
彼方「んー?」
遥「はるぽんって・・・・・・誰?」ジトーッ
彼方「あはは。だからそれは――」
遥「そっか。話してくれないんだ」シュン
彼方「うぅ〜。彼方ちゃんをそんな目で見ないでよ〜」
遥「いつも可愛いって溺愛してくれてる可愛い妹にも話せない事なんだね」ウルッ
彼方「すみませんでしたっ!」ペコリ
〜〜〜 遥「レンタルぽん?」
彼方「・・・・・・はい」セイザ
遥「ぽんって、あのぽんだよね?」
彼方「・・・・・・はい」シュン
遥「レンタルなんてあったっけ?」
彼方「・・・・・・」
遥「はるぽん、レンタル、っと」ポチポチ
彼方「・・・・・・」ビクビク
遥「あった。コノエハルカ モデル・・・・・・8万ッ?!」
彼方「2泊3日で7万9800円だから、ね?」
遥「ね? じゃないよ! お姉ちゃんっ!!」
彼方「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」ペコペコ 遥「何回レンタルしたの!?」
彼方「さ、三回、くらい・・・・・・かなぁ?」チラッチラッ
遥「スマホ見せてくれる?」
彼方「いくら遥ちゃんでもそれは」アセアセ
遥「もう一回だけ聞くよ? これまでに何回レンタルしたの?」ギロリ
彼方「・・・・・・いっぱい」ボソッ
遥「はぁー」グッタリ
彼方「ごめん、なさい」シュン
遥「お姉ちゃんのお金だから好きに使っていいよ?」
遥「でもね、無駄遣いはダメだよ。奨学金の返済もまだ残ってるでしょ?」
彼方「それはもう払い終わっちゃった」
遥「えっ! 高校と大学どっちも?!」
彼方「えへへ、えらい? 繰り上げ返済できた彼方ちゃんえらい?」ニコニコ
遥「妹そっくりのぽんをレンタルするお姉ちゃんじゃなかったらね」
彼方「え〜っ」
遥「お姉ちゃんを信じてないワケじゃないよ? 信じてないワケじゃないけど、そのお金ってちゃんと働いて稼いだお金だよね?」
彼方「そうだとも言えるし、言えないかもしれない」ウーン
遥「お、お姉ちゃん! 一緒に警察行こう!」ガタッ
彼方「ちょっと待ってね」ポチポチ
遥「どうしようどうしようどうしよう」ガクガク 彼方「遥ちゃん、これ見てくれる?」スッ
遥「なにこれ? お姉ちゃんのコウザ? 入出金明細?」
ジンチケンキュウ 60,240,000
遥「・・・・・・なにこれ?」
彼方「かなぽんの印税だよ〜」
遥「う、嘘でしょ・・・・・・」 彼方「にひひ。なんと、ぽん5シリーズの中で1番売れてるんだってぇ」
遥「しずぽんよりも?」
彼方「ほとんど一緒らしいけど、ちょっとだけ彼方ちゃんの勝ちぃ〜」
遥「じゃあ私にかなぽん買ってよ!」
彼方「それはダメ。遥ちゃんのお姉ちゃんは彼方ちゃんだけなのだー」
遥「自分ははるぽんのレンタルしてたのにっ?!」
彼方「ぐふっ!」
遥「もうお姉ちゃんなんて嫌い!」プイッ
彼方「もうレンタルしないから〜、嫌いにならないでぇ」グスグス
遥「ふんっ」
ガチャ
母「ただいまー。ずいぶんと賑やかね」
遥「お母さん聞いてよ! お姉ちゃんってばね」
彼方「お母さんに言うなんて卑怯だぞ〜!」アセアセ
レンタルぽんショップ ぽんキチ
―お知らせ―
当ショップでもご好評いただいておりました”コノエ ハルカ”モデルですが、諸般の事情によりレンタルを終了させていただく事となりました。
突然のお知らせとなってしまい、誠に申し訳ありませんがご容赦いただきますよう、お願い致します。
今後も当ショップをご愛顧いただきますよう宜しくお願い致します。
―西木野総合病院・手術室―
西木野「ここに集まってくれた事に感謝するわ。本当にありがとう」ペコリ
「そんなこと言わないでください」
「そうですよ!」
「今日は勉強させてもらいます」
その場にいる十何人もの医師達が、口々に執刀医である西木野真姫を称賛する言葉を投げかける。 西木野真姫「今からでも遅くないわ。これから行う事に少しでも抵抗があるなら出て行きなさい」
シーン
真姫「この行為は医師免許が剥奪されるかもしれない」
「それでも私は、あの子を救ってあげたいです」
「毎日お見舞いに来てた女の子ですね」
「ここ数年はパッタリと来なくなっちゃったみたいですよ」
「・・・・・・諦めてないといいけど」
真姫「それは私達が心配する事じゃないわ」
「すみません」
真姫「私達は、これまでの研究の成果をどこよりも早く実証する為に、この極秘臨床試験を成功させる。ただそれだけよ」
「「はい!」」
真姫「気合い入れなさい」
「「はい!」」
真姫「よろしくお願いします」
「「よろしくお願いします」」
真姫(安心しなさい。絶対に成功させてみせるわ)
真姫「メス」スッ
―虹ヶ咲学園―
愛「どーしたの?」
これまで色々な人にいきなり声をかけてきたのに、その子だけは一目で特別だって感じたんだよね。
どうしてだろう。ずっと考えてたけど、答えは見つけられなかった。
それを教えてくれたのは、りなりー。キミだよ。
「あっ、愛さん!」
あの時のりなりーは、握りしめてた璃奈ちゃんボードが手汗でしわくちゃになってて、それを持ってる腕もプルプル震えてたっけ。
「どうしたん? こんな所に呼び出したりして」
「・・・・・・」
しばらく返事を待ってたら、りなりーが璃奈ちゃんボードをゆっくりと降ろして――
「好き!」
湯気が出そうなくらい真っ赤な顔のりなりーを見て、ハッと気付いたよ。
ああ、アタシはりなりーに一目惚れしてたんだ、ってね。
この子の事は、なにがなんでも守る、守り続ける。
そう心に誓って、りなりーを思いっきり抱きしめた。
―イベント会場―
>キャアアアッ
璃奈「・・・・・・」
愛「はぁ、はぁ」
ドクドクドク
愛「りな、りー?」ポンポン
抱えるようにして守っていた璃奈の頭を優しく叩く。
愛「大丈夫? ケガしてない?」ナデナデ
璃奈「あ、い、、さん?」ボーッ
愛「良かったぁー」ギュッ
璃奈「ど、うして、私の、上、に?」
愛「ホント、良かったよー・・・・・・」
璃奈「愛、さん? どい・・・・・・て?」
愛「・・・・・・」
ドクドクドク 日付が変わるくらいにまた来ます
かなり長くなってしまっていますが、もう少しだけお付き合いください。 めちゃくちゃ面白いからどれだけ長編になっても全然構わないぞ いやホント引き込まれるわ
場面の切り替えが上手くて飽きずに読める
―菜々の家―
ガチャ
バタン
カチッ パッ
バサバサッ
シュルシュル パサッパサッ
ストン
ピッ
テレビ『はい! もちろんです! ――――、頑張ります!』
ガサガサ
ゴソゴソ
菜々「どうしてお弁当を立てにしちゃうんですか」ボソッ
バリバリ パカッ
モグモグ
プシュッ
ゴクゴク
菜々「はぁー・・・・・・」
テレビ『CM』
ピッ
テレビ『一人暮らしの強い味方! ぽん5シリーズ絶賛発売中!』
菜々「ぽんって・・・・・・ああ」
テレビ『第2次ロット最速先行抽選販売申込電話番号はこちら!!」
モグモグ
テレビ『0120―0000―○XX▽ 24時間受付中!!』
ゴクゴク
〜〜〜
シャアアアアッー
ポタ ポタ ポタ
ガチャ バタン
フキフキ
菜々「はぁー」
カチッ ブオオオオッ
カチッ
テクテクテク
ボフン
菜々「ぽん・・・・・・ぽん・・・・・・」ポチポチ
”XXXまとめちゃんねる”
1.ぽんで繋がる物語(茸)
かなぽんが最強
2.ぽんで繋がる物語(庭)
スクールアイドル要素は?
3.ぽんで繋がる物語(きりたんぽ)
しずぽんこそ至高
5.ぽんで繋がる物語(お台場)
> 1
私のあゆぽんに勝てるわけないでしょ
9.ぽんで繋がる物語(泡盛)
私のせつぽんが一番かわいいからって喧嘩すんなよ
11.ぽんで繋がる物語(もんじゃ)
あいぽんの発売はよ
15.ぽんで繋がる物語(茸)
私のカリンロイドがまた保護されたんだが
18.ぽんで繋がる物語(舞妓)
> 15
えまぽんを付けとけと何回言ったら
25.ぽんで繋がる物語(えび)
おまえらかすぽんの魅力に気付いてないとか可哀想だな
30.ぽんで繋がる物語(しまむら)
> 25
でもお前コッペパンしか作らないじゃん
41.ぽんで繋がる物語(はんぺん)
リナロイドが最強。ぽんを開発したのが璃奈ちゃんって知らないの?
42.ぽんで繋がる物語(八つ橋)
> 41
お前がそう思うんならそうなんだろう
お前ん中ではな 菜々「ぽん・・・・・・」
ポチッ
Trrrrrrr
―2週間後・夜―
かなぽん「・・・・・・」
菜々「どうぞ、入ってください
かなぽん「・・・・・・」
菜々「Hey,かなぽん。早く入ってください」
かなぽん「はぁ〜い」トコトコ
バタン かなぽん「・・・・・・」
菜々「Hey,かなぽん。適当に座ってください」
かなぽん「ここでいいかなー」ストン
菜々「はぁー」
シュルシュル パサッパサッ
かなぽん「・・・・・・」
ガサゴソ
菜々「時間が無いので、今日もコンビニ弁当です。良かったらどうぞ」
スッ
かなぽん「・・・・・・」
菜々「Hey,かなぽん。食べていいよ」
かなぽん「わぁ〜い、ありがとう」
プシュッ
ゴクゴクゴク
菜々「はぁー」 かなぽん「いただきまーす」モグモグ
菜々「立てにされたので寄ってますが、気にしないでください」
かなぽん「おいしー!」
菜々「おいしい? こんなコンビニ弁当より彼方さんの料理の方が100万倍おいしかったですよ」
かなぽん「・・・・・・」パクパク
菜々「Hey,かなぽん。おいしいですか?」
かなぽん「おいしいよー」モグモグ
菜々「んふふっ」
菜々(私、なにやってるんだろ)
ゴクゴクゴク
菜々「彼方さん、覚えていますか? みんなで合宿した時のこと」
かなぽん「・・・・・・」 菜々「Hey,かなぽん。覚えてる?」
かなぽん「なにを?」キョトン
菜々「合宿した時のことです」
かなぽん「うーん、ごめんね。彼方ちゃんには難しいお話みたい」
かなぽん「ガッシュク、で検索してみる?」
菜々「しなくていいですっ!!」バンッ
かなぽん「分かったー」
菜々「はぁーあー」
ゴクゴクゴク
―――
――
― 菜々「あー・・・・・・ふへへ」///
かなぽん「・・・・・・」Zzz
菜々「彼方さんは、相変わらずすぐに寝ちゃいますねー」フラフラ
かなぽん「・・・・・・」
菜々「そんな風にどこでも寝てしまうと、襲われてしまいますよ〜?」ジーッ
かなぽん「・・・・・・」
菜々「いーんでーすかー?」
かなぽん「・・・・・・」
菜々「それじゃあ、遠慮なく・・・・・・んー」
チュッ
菜々「ふへへ。彼方さんとチュウしちゃいましたー」
かなぽん「・・・・・・」 菜々「てーこーしないってことはー、いーんでーすよねぇー?」
かなぽん「・・・・・・」
菜々「かーなーたーさーーんっ」ギュッ
かなぽん「・・・・・・」
プチプチ
菜々「はぁ、彼方さんはいいですねー。いつまでもしろーい肌でモチモチしててー」
シュルシュル
菜々「遥ちゃんみたいなかわいい妹がいて・・・・・・優しいお母さんがいて・・・・・・」
パサッ
かなぽん「・・・・・・彼方ちゃんには、こういう事をしちゃダメなんだぞ〜?」ジロリ
菜々「ふへっ。今更ですかぁ?」
かなぽん「お酒臭いよ? せつ菜ちゃん、今日はもう寝ようよ」
菜々「ざーんねーんでしたぁー。優木せつ菜は死にましたぁー!」 かなぽん「・・・・・・」トコトコ
菜々「えいっ♪」ドンッ
ボフン
菜々「自分からベッドに入ろーとするなんて、きゃーっ! 彼方さんのえっちぃー」///
かなぽん「・・・・・・」
菜々「・・・・・・」
サワサワ
菜々「やっぱりただのロボットじゃないですか・・・・・・」
かなぽん「重大危険行為を感知しました。誤作動の場合は、ただちに解除キーを挿入してください」
菜々「あはははっ。なに言ってるか、わっかりましぇーんっ」
かなぽん「・・・・・・」
菜々「こんなのは彼方さんじゃありません。彼方さんを偽った罰として私が成敗してあげます!」ガバッ
かなぽん「重大危険行為とみなします。警備会社への通報が完了しました」
―――
――
―
ピンポーン
菜々「ああ、頭いたっ」ズキズキ
菜々(あれから私・・・・・・どうしたんだっけ)ボーッ
ピンポーン
菜々「あああっ!! 頭に響くからやめてください!」
ピンポーン
ダッダッダッ
ガチャッ
菜々「うるさいですよっ! いま何時だと思って――」
警備員A「民間警備会社アルコムです」
菜々「・・・・・・なんですか? 夜中に女性の部屋に来るなんて非常識にもほどがありますよ」
警備員A「中川菜々さん所有のぽん”近江彼方モデル”からの通報がありました」
警備員A「重大危険行為としてみなされたので、ぽんの状況を確認させてください」
菜々「私はなにもしていませんし、家にぽんなんて居ません」
警備員A「そうですか」
菜々「早く帰ってください」 警備員A「それでは、契約に則り、警察に連絡させていただきます」
菜々「はぁっ?!」
警備員A「ぽんは購入者に全ての権利があります。そして、ぽんに危険がないように生活させる義務があります」
菜々「・・・・・・」
警備員A「誤作動の可能性も含め――」
菜々「分かりました。入ってください」
ガチャガチャ
ガチャ
菜々「どうぞ」
警備員A「失礼します」
警備員B「こちらの書類にサインをお願いします」
菜々「はいはい」カキカキ
―1週間後・歩夢の家―
ガチャ
「あはははっ」
歩夢「侑ちゃん?」
侑「あっ! あゆぽん、おかえりー」
歩夢「と・・・・・・せつ菜、ちゃん?」
菜々「歩夢さん! お邪魔しています!」
歩夢「久しぶりだね。誰だか分からなかったよ」ニコニコ
侑「菜々ちゃん、歩夢じゃなくてあゆぽんだよ」
歩夢「・・・・・・」
菜々「そう、ですか」
侑「菜々ちゃん?」 菜々「それよりもお土産を買ってきました!」ゴソゴソ
侑「わぁ! 高そうなお酒だね」
菜々「一緒に飲みましょう!」ドンッ
歩夢「侑ちゃんは少しだけだよ?」
侑「えー。私だって飲みたい時くらいあるのに」ムスッ
菜々「そうですよ! たまにはいいじゃないですか!」
侑「Hey,あゆぽん! おつまみ作って!」
歩夢「・・・・・・はーい」
菜々「・・・・・・」
―10分後―
侑「ふふふふふ」///
菜々「もう眠ってしまいましたね」
歩夢「ごめんね。侑ちゃん、昔から分解酵素レベルも赤ちゃんなの」
菜々「・・・・・・」
歩夢「私で良かったら少しだけ付き合うよ」
菜々「ありがとうございます」
トクトクトク
歩夢「せつ菜ちゃんがお酒好きだなんて意外だなー」
菜々「・・・・・・すみません。せつ菜と呼ぶのは止めてくれませんか?」
歩夢「あ、そっか。もうスクールアイドルじゃないもんね。ごめん」
菜々「・・・・・・はい」 菜々「歩夢さんは、歩夢さんですよね?」
歩夢「どういう事?」キョトン
菜々「侑さんはあゆぽんと呼んでいたので」
歩夢「うん。私は歩夢だよ」
菜々「愛称ですか?」
歩夢「それは、その、ちょっとだけ恥ずかしい事情があって・・・・・・」モジモジ
菜々「そうですか」ゴクゴク
歩夢「うん・・・・・・」
―2時間後―
菜々「突然お邪魔してすみませんでした」ペコリ
菜々「そろそろ帰りますね」
フラフラフラ
歩夢「大丈夫?」アセアセ
菜々「これくらい平気です。いつもの事ですから」
歩夢「いつも?」
菜々「今日は本当に楽しかったです。まるで、あの頃のようでした」
歩夢「侑ちゃんも楽しそうだったから、また来てあげてね」
菜々「はい」
ガチャ
菜々「ありがとうございました。それでは失礼します」ペコリ
バタン
―1か月後・昼―
侑「この前もいきなりだったけど、今日も突然だね」
菜々「すみません」
侑「ううん。私はいつでも暇だから大丈夫だよ」
菜々「・・・・・・侑さんは、私と同じで、イベント会社にお勤めですよね?」
侑「もう辞めたよ」
菜々「やはり、あの事故ですか」
侑「まあ、その話はいいじゃん。この前みたいに楽しい話しようよ」
菜々「そうですね!」
侑「って言っても、あゆぽんは仕事に行ってるからお茶くらいしか出せないけどね」
菜々「お構いなく。いただきます」ズズッ
侑「テレビでも見る?」
菜々「侑さん、大事な話があります」
侑「どうしたの? 正座なんてして」 明日で最終回の予定です
夕方頃に投下できるかもしれません
2人に不遇を強いてしまった理由はあとがきにでも書きます。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています