千歌のお料理日記:生姜焼き編
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〜大学〜
キーンコーン…
千歌「ふぁ〜……終わった終わった〜」
千歌「お昼お昼っと」ゴソゴソ
千歌「今日のお弁当は〜……」カパ
「お、ちかっち今日のお弁当おいしそうだね〜」
千歌「ふふん。昨日の夕飯の残りの詰め合わせと、余った挽肉で作った簡単オムレツ〜」 「へー! いいなー自分で料理できて。……簡単オムレツ?」
千歌「夕飯に使ったひき肉が余ったから、それと玉ねぎを卵でとじたの」
「オムレツにしては……およそオムレツに見えない形をしてますけれども」
千歌「うぐ……そ、それはほら……プロの人みたいにくるっとやるのは技術がございましてですね」
「まあ……あれ難しそうだもんね」
千歌「そ、そうそう! だから簡単オムレツ!」
「簡単オムレツ a.k.a ひき肉入り卵焼き」
千歌「オムレツだもん!」 千歌(入学して1ヶ月が経ちました!)
千歌(今ではこのように一緒に授業を受けて、ご飯を食べる友達もできて)
千歌(一人暮らしに慣れた……とはまだ言い切れないけど、なんとかやれてる……と思う)
千歌(お料理はなんだか趣味みたいになってきて、これは楽しくやってます!)
千歌(とはいえ、毎日の献立を考えるのはやっぱり大変で……旅館の献立も考えて、家族の食事も考えるお父さんお母さんってすごいなって思わされる毎日)
千歌(朝起きて洗濯、朝食とお弁当の用意、大学で授業受けて、バイトに行って、帰ってお風呂、そのあと夕飯の料理)
千歌(……忙しい、とっても忙しい)
千歌(たまに洗濯や料理をサボっちゃう時もあるけど……誰もやってくれない現実を見直して頑張ってます)
千歌(志満姉の存在って偉大だったんだよ〜……) 「ひき肉卵焼きもーらい」
千歌「ちょっとぉおーー!?」
「むぐ……ん、おいしい。ひき肉たっぷりだからご飯のおかずにもなる」
千歌「もぉ……食べたぶん何かちょーだい」
「生姜焼きを一切れ進呈してしんぜよう」
千歌「生姜焼き?」
「え、知らないの?生姜焼き」
千歌「や、いやいや、知ってるよ! じゃなくて、そういえば生姜焼きって作ったことなかったなーって」
「あーなるほど」
千歌「今日の夕飯、生姜焼きにしてみようかな」 「生姜焼きはねえ、お肉一切れでご飯いっぱい食べれるからお腹いっぱいになるんだよ」
千歌「なるほどー! じゃあお肉買う量が少なくて済む!お金に優しい!」
「え、いやそんな話じゃ……いや、なんでもない……うん」
千歌「よーし! 今日はバイトもないし、帰ったらお買い物だ!」
「おーおー、一人暮らしを満喫したまえスクールアイドルくん」
千歌「元だよ、元! もう今はやってないんだから」
「運動しなくなった途端太るって話よくあるし、そろそろうちのサークルおいでよ」
千歌「サークルかあ……………………ねえ、なんのサークルだっけ?」
「……前にも誘ったでしょ」
千歌「あ、あはは……」
「ちかっちが得意だって言ってた、卓球サークルだよ」 〜駐輪場〜
ガシャン
千歌「さてと……一旦帰ってリュック置いて、財布とエコバッグだけ持って……」
千歌「……いま16時かあ」
千歌「帰ったらなんやかんやゆっくりしちゃいそうだな……」
千歌「いいや! どーせゆっくりするならお買い物で悩もう!」
千歌「れっつご〜!」チリンチリーン 〜スーパー〜
千歌「さて到着!」
千歌「1時間くらい買い物して帰って、18時くらいから調理始めたら19時にはご飯かなー」
千歌「それからお風呂入って……うん、時間配分も大丈夫」
千歌「そうだ。明日は授業お昼だから朝ごはんも適当に用意しとかなきゃ」
千歌「……朝ごはんはパンとかにしがちなの、なんとかしなくちゃかなぁ」
千歌「でもなー……ここの手作りパン屋さんのパン美味しいもんなー……」 千歌「あ、食パン焼きたてだ!」
千歌「いつもは超熟だけど……バイト代入ったばっかりだしちょっと奮発したい……」
千歌「……いやいや、今日は生姜焼きで豚肉買うから一旦我慢だよ私」
千歌「全部買ってからお金に余裕があればにしよう。じゃないと先月末みたいにお昼がブラックサンダーとお茶だけとかになっちゃうもん」
千歌「よし、まず野菜から〜……」 ・・・
千歌「……キャベツが高い」
千歌「最近どの野菜もだけど高いなあ……」
千歌「貧乏大学生のチカにはパック野菜が欠かせないや……今日もパックの千切りキャベツにご活躍してもらわなくちゃだね」
千歌「……そういえば、そもそも生姜焼きってどうやって作るんだろ」
千歌「授業中に調べとけばよかった〜!!」
少女検索中……
千歌「なるほど……よし、じゃあ玉ねぎと生姜を買わなきゃだね!」
千歌「そりゃそーだ! 生姜焼きだもん、生姜焼きは必須だよ!」 千歌「とは言っても、生姜って、生姜焼き以外で使うこと思いつかないんだよね……」
千歌「生姜でスープとか作ってみようかな?」
千歌「あ、袋で3個入りのやつ見っけ! これにしよっと」
千歌「玉ねぎも4個入りで安いのがあったしこれでいいかな」
千歌「玉ねぎはお味噌汁にも使えるし沢山あってもいいもんね」
千歌「あ、今日はお味噌汁も作ろう」
千歌「いつもインスタントだったし、そろそろお味噌汁の作り方も覚えなきゃ」 千歌「今日は買うものいっぱいだな〜……うー、必要経費必要経費!」
千歌「お肉は豚ロース……だけど、流石に国産は高いや」
千歌「あ、生姜焼き用薄切り豚ロースだって。これ買えばいっぱつじゃん! さすがスーパーのお肉コーナー、私の欲しいが揃ってる〜!」
千歌「産地なんて気にしなくても、おいしければいいんだよ!うん!」
千歌「……今度志満姉に産地のこと教えてもらおっと。一応ね、一応」
千歌「んで、お味噌は……越中味噌だ!」
千歌「一番落ち着くのはやっぱり実家の味だよね〜」
千歌「とりあえず買うものはこれくらいかな? ……あ、食パンのこと忘れてた」
千歌「金額を計算して……」
千歌「…………うん、超熟にしよう」 千歌「もうおしまいかな? あ、まだ忘れてる」
千歌「生姜焼きには欠かせない……らしい、多分」
千歌「ごま油!」タッタッタッ
千歌「っと、ここ!調味料コーナー!」
千歌「ごま油ごま油〜……なんか色々ある」
千歌「何この種類……全然わかんないよ……」
千歌「どうしよ……正直、どれでもいいような……」
千歌「よし、安すぎず高すぎない中間くらいのにしとこう!」
千歌「これなら失敗しないよね! ……しないよね?」
千歌「ごま油ときゅうりと塩昆布でやみつききゅうり作れるじゃん!今度作ろう〜♪」 〜千歌の部屋〜
千歌「ただいま〜……」ガチャッ
バタン
千歌「つかれたあー」
千歌「お布団に寝転がって休憩したい……」
千歌「17時半か……意外と早く帰ってきちゃった」
千歌「30分だけ……休憩……zzz」 〜30分後〜
千歌「かんぜんふっかつ! 料理人ちかっちのさんじょーだ!」シャキーン
千歌「さてさて、お料理始めていきますかね〜」
千歌「まずご飯!ささっと研いで炊飯器!」ザッザッ
バッ!! ピッ!!
千歌「ごはんおっけー!」 千歌「さあお味噌汁の準備! おだしはほんだし、具材は玉ねぎとわかめとお豆腐!」
千歌「小鍋に水を入れて……」ジャー
千歌「沸騰させる!」チチチチ…ボッ
千歌「その間に具材の準備!」
千歌「玉ねぎは生姜焼き用も含めて一緒に切っちゃってー」タンタンタン
千歌「お豆腐は一丁まるまるは多いから、半分だけ」スッスッ
千歌「残りは明日の夕飯に冷奴だね」 千歌「お湯が沸いたらほんだしと乾燥わかめ、玉ねぎを潜影蛇手……!」チャポチャポ
千歌「……一回言ってみたかった、えへへ」
千歌「少し煮込んだら火を止めて、次はお味噌を入れる……」
千歌「お味噌汁用の網みたいなやつ買ってきたから楽ちん楽ちん〜」カシャカシャ
千歌「ちなみに火を止める理由は、沸騰させながらお味噌を溶かすとお味噌の風味が消えちゃうからなんだって」
千歌「食材って繊細だなー……」 千歌「とりあえずこれで一旦ストップ!」
千歌「お豆腐は食べる直前に温め直す時に入れるよ〜」
千歌「よし! 次はお待ちかねの生姜焼き!」
千歌「さあ準備はいいかなアメリカ産豚肉くん!」
千歌「まずはアメリカ産豚肉をバットにあけます!」
千歌「そして下味処理! 片面だけ塩コショウを振って……」パッパッ
千歌「撫でて馴染ませたら、次は小麦粉を両面にまぶす」パサパサ
千歌「小麦粉をまぶすとお肉が柔らかくなるんだって。理由はお肉の中の水分が……水分が……」
千歌「…………うん」从c*・ヮ・§ 千歌「あ、半分に切っとこ。一切れまるまるは大きいよね。まるかじりはお行儀良くないもん」
千歌「……よし」
千歌「次はタレを作ります!」
千歌「まずは生姜を千切りにするのだ」
千歌「適当にうすーくうすーく切って、それを千切りに……」ザクザク
千歌「こういう薄切りとか千切りって怖いよね……自炊始めて1ヶ月ちょっと経つけど全然慣れないよ……」ザクザク
千歌「ん、よし。こんなもんだよね」 千歌「あとちょっとだけすりおろして……こうするといい香りが出て味も出るってネットのレシピにあった!」
千歌「すりおろせたら、醤油と料理酒とみりんを器に入れて、すりおろし生姜と混ぜ合わせる……」
千歌「千切り生姜は最後に使うから今は置いといて、っと」
千歌「さーて焼き始めるよ! フライパンにごま油を入れて……スイッチオン!」チチチチ…ボッ
千歌「フライパンが温まってきたらお肉を投入! 強火で焼き目がつくくらいにじゅーっと!」ジューッ!
千歌「ん〜! お肉のいい匂い! やっぱり豚肉っていいよね……えへへ」
千歌「ここで玉ねぎも入れて、一緒に火を通していきます!」 千歌「お肉は焼き目がつくまでじわじわと……ゆっくり、ゆっくり……」
千歌「これくらいでひっくり返して、裏面も……」ジューッ
千歌「うんうん、いい感じ〜」
千歌「それじゃあ火を少し弱めて、さっきのタレを潜影蛇手!」ジュワワーッ
千歌「弱めの中火で煮詰めながら生姜も入れて……」グツグツ
千歌「タレと絡めるようにっ」ジュー
千歌「よし、これくらいかな! 生姜にはあんまり火を通さない方がいいみたいだし」
千歌「これで生姜焼き完成! あとはお味噌汁を完成させるだけ!」
千歌「弱火で沸騰するギリギリまで温め直して、豆腐を入れて……これで完成!」 ・・・
千歌「にっしっし〜! チカのお料理スキルもなかなか上がってきた気がするのだ!」
千歌「今度あの子をうちに呼んでご飯作ってあげてもいいかも?」
千歌「女子会だね、女子会!」
千歌「盛り付けもできたし、夜ご飯にしますか!」
千歌「さて、それでは……いただきます!」 千歌「まずはお味噌汁から……」ズズズ
千歌「んぁ、結構美味しいかも! 初めてにしてはなかなかイケる……チカって才能あるかも」
千歌「次はお待ちかねの生姜焼き……あむ、むぐむぐ」
千歌「んん、んぐ」
千歌「んーーーまい!」
千歌「千切り生姜の食感と香りもばっちり! これはもう最強の生姜焼きだね、究極と言っても過言じゃないと思うよ」
千歌「いやー……」
千歌「アメリカ産ってこんな味かぁ……」 千歌「国産ブランド豚だったら、もっと美味しいのかな? でもこれすっごく美味しいけど」
千歌「……チカ、これでいいなぁ。安いし美味しいし」
千歌「タレもほんとに美味しい……濃いめの味付けだから、ご飯が進む進む……」モグモグ
千歌「ほら、お肉で千切りキャベツを巻いたりして……はむ、んむむ」
千歌「ん〜! 最高!」
千歌「幸せ〜♪」 ・・・
千歌「ごちそうさまでした!」
千歌「ふう、おなかぽんぽんだよ〜」
千歌「食後はやっぱり熱いほうじ茶だね……落ち着く……」
千歌「……もう19時半かぁ」
千歌「明日はバイトだしゆっくり料理してる暇ないかなぁ」
千歌「明日の夕飯は簡単に和えるだけソースのパスタとかにしようかな」
千歌「たまには手抜きも大事だよね……うんうん」
千歌「さ、20時になったらお風呂入ろ! 今の間にお湯沸かしといて〜っと♪」 〜就寝〜
千歌「今日のお料理、生姜焼き……」カキカキ
千歌「濃いめのタレでご飯にあう最高のおかずで、千切りキャベツと一緒に食べてもバッチリ美味しくて……」
千歌「よし、お料理日記書き終わりっと! こうして毎日つけてると食事のバランスも分かってくるもんだね」
千歌「……まあ食べたいもの作ってるだけだから、バランスとか全然考えてないけど」
千歌「明日の夜はパスタだから、明後日はお魚にでもしようかな〜」
千歌「この時期の旬のお魚って……カツオ? カツオステーキ……鰹のたたき……」
千歌「たべたい……じゅるり」
千歌「や、ややや! でも難しいしなーっ!」
千歌「もう少しレベルが上がってから……かな?」
千歌「ま、明後日のわたしに決めてもらえばいいや!」
千歌「明日も学校だし、そろそろ寝なくっちゃね〜」
千歌「おやすみなさーい!」
おわり 拙い文章でしたが、ここまでお付き合いいただきありがとうございました
少しでもお腹が空いてもらえれば幸いです
おやすみなさいませ 乙、腹へったわw
この千歌ちゃん慣れたら包丁トントンするリズムで鼻歌してそうだな 前回と変わってホームシックになってない
成長してるねぇ千歌ちゃん ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています