絵里「けいえん……敬遠!?」

絵里「初めて見たわ、うちが敬遠されるとこ」

穂乃果「落ち着いてる場合じゃないよ! エマちゃんが敬遠されたってことは……!」

凛(ベンチが騒いでいる間に、一球、二球とカウントが進んでいく)

エマ「……」ニコニコ

凛(ボール球が投げられるのを、エマちゃんは笑って見ていた)

凛(それでいい、と納得するように。成長を見守るような微笑みで)

凛(審判がフォアボールを宣言すると共に、エマちゃんは一塁へと歩を進めた。希ちゃんもそれに合わせて二塁に進む)

穂乃果「ツーアウト一二塁……多分、真姫ちゃんも敬遠されると思う」

真姫「満塁になるわよ? 敬遠してくるかしら」

「満塁になるのはデメリットも大きいですけど、真姫ちゃんと正面対決するのは避けると思いますよ」

「有名なスラッガーさえ避ければ、残っているのは弱小高校の部員のみ。そちらを打ち取る方に賭けた方が可能性は高い」

絵里「自分で言うのはいいけど他人に言われるのは腹立つのよ、球拾」コチョコチョ

「や、やめてくだっ! 腰は弱っ……えひひっ!」