ルビィ「片割れのジュエル」 4スレ目
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「梨子ー! 月ー!」
梨子「先に行きすぎちゃったみたいだね、戻ろっか」
月「え、うん」
梨子「どうしたんですか鞠莉さん、水着? そういえば確かに必要かも」スタスタ
梨子「ってちょっとなんてもの例に出してるんですか!? そ、そんな過激なもの着ませんからね!!」
月「……さてと、僕も行きますかね」
月「でないとこっちを選んだ意味がないからねー、さあレッツヨーソロー! ってね」スタスタ
─ ラペローザビーチ
ワイワイガヤガヤ
月「おーいるいるー、人がわんさか」
善子「ええ、ようやく夏っぽい光景を目にした気分だわ」
鞠莉「やっぱり夏といえば海だものねー!」
善子「で、月先生。ここはどういう場所なの?」
月「一言でいうならイタリアの超人気ビーチだね、島の中で最も美しいとされていて毎年世界中から観光客がここへやってくるんだ」
月「特に家族連れやセレブの人が多い印象かな、理由は色々あると思うんだけどやっぱり一番なのは」ザッザッ
月「安心できるってところかな、試しに君たちも入ってみなよ」ピチャ
梨子「わ、あったかい」チャプチャプ
善子「それにあんまり深くないわね、尖ったものとかもないし動きやすいっていうか」 鞠莉「ここは緩やかに水深が下がっていくのよね、加えて波も小さい。だから急に溺れるなんて心配もいらないし」
鞠莉「インフラ整備も充実してる、こんなに快適で気持ちのいい場所はそうそうないわよ」
善子「成程ね、人気なわけだわ」
「What! Mary! Isn't you!」
月・梨子・善子「?」
鞠莉「Oh! Long time no see! What have you been up to?」
「Yeah, You're getting more and more beautiful」
鞠莉「As always, you have a way with words!」 善子「え、誰? 鞠莉の知り合い?」
鞠莉「まあね、パーティーの交流とかでよく会ってるのよ。最近はご無沙汰だったけど」
梨子「ということは……」
善子「さっき話に出ていた……セレブ?」
鞠莉「セレブ」
善子・梨子(ですよねー)
「Who is that persons?」
鞠莉「My friends でも丁度いいわ、ライブの件で何か協力してもらえないか私のほうから話してみる」
鞠莉「あなた達はゆっくりしてていいわよ〜 Let's go over there」 梨子「行っちゃった……」
月「う〜ん、ありがたいけど僕たちだけのんびりするっていうのも何か気が引けちゃうね」
善子「そうならないためにも何かしら役割引っさげて戻ってくるわよ、あの人のことだから」
梨子「ふふっ、そうかもね」
善子「それに、今でも出来ることはあるわよ。例えばライブの選曲とかね」
梨子「何を歌うかによって印象も変わってくるもんね」
善子「そういうこと。というわけで月先生、引き続き情報提供よろしく」
月「あははっよしきた! その役目確かに承ったよ」
そして……
夜
ビーチホテルの一室
鞠莉「はぁ〜〜〜っ、極楽かな極楽かな」ボフンッ
善子「だらしないわねえ、さっき夕食取ったばかりでしょ」
鞠莉「いいのよ誰も見てないんだし、今日はずっと歩きっぱなし喋りっぱなしで疲れたのよ」
善子「それはお疲れさま」
鞠莉「ノンノン、礼には及ばないわ。明日からはあなた達にもちゃーんと働いてもらうからね」
善子「ピアノの演奏でしょ、分かってるわよ」
善子「私が前座で梨子が本命、クラシックは私も簡単なものなら一通り弾けるし。まあなんとかやってみせるわ」 鞠莉「頼むわよ、上手くいけばいい感じのステージを用意してもらえるんだから」
善子「はいはい、本当たいした交渉人よ鞠莉は」
鞠莉「キャリアが違うもの」
善子「ごもっとも」
善子「…………つらくないの?」
鞠莉「What? なにが?」
善子「顧問……いや、理事長になって戻ってきてから、こういうこと数え切れないくらいあったんでしょ?」
善子「やめたくなったりとか、しなかったのかなって」
鞠莉「なったわよ〜、なりすぎていっそ全部投げ出したくなったこともあったわね〜」 善子「……じゃあ、なんで続けたの?」
鞠莉「出会ってから今まで、ずっとルビィの側に居続けた善子なら分かるんじゃないの?」
善子「……」
鞠莉「放っておけなかったからよ」
善子「……そう」
鞠莉「うん。そう」
鞠莉「善子はどうしてそんなこと聞いたの?」
善子「別に。今くらいしか聞く機会ないと思ったから、それだけ」
鞠莉「ふ〜ん、満足した?」
善子「それなり」
鞠莉「十分じゃないのね、残念」 善子「満たされないわよそんなんじゃ……だから」
善子「鞠莉」
鞠莉「な〜に?」
善子「明日のピアノ、貴女もちゃんと聴いていってね」
善子「私、頑張るから」
鞠莉「…………はいはい」クスッ
─翌日
ホテル バルコニー
カッカッ
善子「…………」ペコリ
ストン
善子「」スッ
〜〜♪ 〜♪♪
オォー……
鞠莉「うーん、いい音色ね」
月「お洒落ですよね〜、ビーチの夜景を眺めながらクラシック音楽に包まれるなんて」
月「余りにも普段の自分と浮世離れしていて、なんだか不思議な気分ですよ」 鞠莉「あら月先生、接待はもう終わったの?」
月「ええ大体は。それよりその呼び方は僕としてはちょっと……むず痒いといいますか」
鞠莉「なら月もさん付けと敬語禁止。梨子は言っても聞かんぼさんだから、せめて貴女くらいはね」
月「……わかったよ鞠莉ちゃん」
鞠莉「うん、それでよし」
月「で、その梨子ちゃんは今どこに?」
鞠莉「コーディネート中、でもそろそろ出てくると思うわよ。ほら噂をすれば」
スッ
梨子「…………」
月「…綺麗だなあ」
鞠莉「なに、見惚れちゃった?」
月「さてさて、どうでしょう」 善子「」……トン♪
善子「ありがとうございました」ペコリ
鞠莉「善子ー! ブラボー!」パチパチ!
パチパチパチパチ!!!
善子「…………ふぅー。あとお願いね」
梨子「ええ、お疲れさま」
梨子「」ペコリ
ストン
梨子「よろしくね」スッ
ポロン♪
♪ 〜〜♪# ♪****♪
月「!」
鞠莉「お疲れさま善子。とても良かったわよ」
善子「ありがとう。だけど、やっぱり梨子には敵わないわね」
善子「さっきと空気が変わった」
月「……」
鞠莉「みんなピアノの方じゃなくて梨子に夢中になってるものね、ねえ月?」
月「ええまあ、ちょっと約束したもので」
鞠莉「約束?」
月「うん、昨日の夜に」 鞠莉「な〜に? 昨日いなくなったと思ってたらやっぱり逢引してたの」
月「誤解を招く言い方だなあ、別にそういうのじゃないよ」
善子「じゃあどういうのよ」
月「あれ、善子ちゃんも意外と食いついてくるんだね?」
善子「個人的に曜と梨子には結構お世話になってるから、仮に何かあったとしたら見過ごせないのよ」
月「そっか。でもね、善子ちゃんが心配しているようなことにはなってないから大丈夫だよ、本当に」
月「寧ろ、仲良くしなくていいって言われたからねー僕。あはははっ」 善子「仲良くしなくていいって……嘘でしょ?」
鞠莉「あの梨子が?」
月「って思うよね? 僕も聞いたときはビックリしたよ、だけど……なんでだろうね」
ポロン♪
梨子「…………」ペコリ
パチパチパチパチ!!!
月「少し、納得しちゃったんだよなあ」ジッ
梨子「!」
梨子「えへへっ」フリフリ
月「……ふふっ」テヲフリ
善子・鞠莉「???」
月(曜ちゃんが彼女に惹かれた、その理由に)
そして……
Guilty Kiss ライブ当日
ザワザワ キャッキャ
月「はーいライブ視聴枠はこちらでーす。」
ゾロゾロ……
月「いやぁ結構人が集まったねー。うん、案内はこれくらいでいいかな」
月「そろそろ時間だし……撮り遅れる前に僕もビデオカメラの用意しないと」ヨイショ
月「向こうはもういつでも準備OKみたいだしね」
──
─
3日前、夜
梨子「凄いねこのホテル、屋外プールまであるんだ」
月「いい開放感だよね。すごく気持ちいいや」スイー
梨子「泳ぐのもいいけど風邪引かないようにね、夏っていってももう夜なんだから」
月「心配性だね梨子ちゃんは、でもこれくらい大丈夫だよ」スイスイ
梨子「そう? 無理してない?」
月「してないよー」バシャバシャ
梨子「私と話してるときも?」
ピタッ
月「……んー? それどういう意味かな? 梨子ちゃん」ニコ 梨子「別に全部が全部そうだとまで言うつもりはないけど」
梨子「月ちゃん、無理して私と仲良くしようとしているんじゃないかなって思って」
梨子「こっちに来てからは特に」
月「……えーまさか、そんなつもり全然なかったんだけどなあー」ニコニコ
梨子「やっぱり従姉妹だけあって似てるわね、そうやって愛想笑いで誤魔化そうとするところとか」
月「!」
梨子「いつかの曜ちゃんを見ているみたい」 梨子「少し気になってたの、どうして私ばかりに構うんだろうって」
梨子「でも月ちゃんと一緒にいるうちにそれも段々分かってきたの、私が曜ちゃんの彼女だからでしょ?」
梨子「だから自分も上手く関係を築かなくちゃって、そう思って私に近付いた。違う?」
月「……勘違いじゃないかな」
梨子「このままだとそうかもしれないね」
月「…………」ハァーッ
ザパッ
月「なら、どうしてそんなに踏み込んでくるの。そっとしておいてよ」
月「それとも、僕のやっていることってそんなに間違ってる?」 梨子「私は、ただ月ちゃんの本音が聞きたいだけだよ」
梨子「私の前で取り繕っていない、本当の月ちゃんが知りたいだけ」
月「……」
梨子「ねえ月ちゃん」
梨子「……私ね、前に大嫌いだったって言われたことあるの。誰だと思う?」
月「……さあ、皆目見当もつかないね」
梨子「曜ちゃん」
月「!? えっ……?」
梨子「まあその後すぐ嘘だって言ってくれたんだけどね、ただの嫉妬だって」
梨子「でも本当は、嫌いの感情も少しは入っていたんじゃないかなって、今ではそう思ってる」 月「嫉妬……曜ちゃんが、梨子ちゃんに?」
梨子「今まで千歌ちゃんとずっと一緒にいたのは自分なのに私に取られたってね」
月「それって……」
梨子「同じじゃない? 今の私たちの立場と」
月「!」
梨子「だから分かるよ、月ちゃんが私に向けている笑顔が嘘かどうかくらい」
月「……そこまで気付いておきながら、その続きをわざわざ僕に言わせるの? 君を否定するかもしれない言葉を、僕に?」
梨子「うん」
月「怖いとか、思わないの?」 梨子「怖いよ。慣れようと思っても、そう上手くはいかないし」
梨子「自分が予想している以上に傷つくことだってあるから」
月「それならこのままで──「でも」
梨子「それでも私は貴女のことが知りたい、友達として」
梨子「貴女のこと、もっとちゃんと知りたいの」
梨子「それに、私は月ちゃんなら大丈夫だって信じてるから……だって」
梨子「曜ちゃんの従姉妹だもん……だから、ね。お願い」
梨子「月ちゃんも私のこと、信じて」
月「……はあ、全く……敵わないなあ」 月「そうだよ、全部梨子ちゃんの言った通り。僕がこのグループ分けでわざわざGuilty Kissを選んだのも」
月「イタリアに来てから梨子ちゃんにばかり絡んでいたのも、俗に言う"いい関係"になろうとしてたから」
月「あとは、曜ちゃんにも僕と同じ気持ちを少しでも味わってほしいっていう黒い部分もほんのちょっとだけね」
梨子「うん」
月「まあそりゃね、違う高校通ってたんだから僕の知らないことの一つや二つあって当然だとは思うよ」
月「それに僕は相手が千歌ちゃんなら納得してたんだ、曜ちゃんは昔から千歌ちゃんにべったりだったから」
梨子「そうだよね」 月「なのに相手は君だった。正直、気に入らなかった」
月「でもそれを表に出すわけにはいかないでしょ? だからさ、なるべく早く馴染もうとしたんだよ」
月「手ごたえも自分としては悪くなかったと思うしね、梨子ちゃんはどうだった?」
梨子「うん、私も月ちゃんは良い人だなってずっと思ってたよ」
月「でしょ? ところがだよ、今日になって僕のその努力を水の泡にするようなこと言ってくれちゃって」
月「そもそも取り繕うのも、その為に無理をするのも、僕はそれがベストだと思ってやっていたのにね?」
月「そこにずけずけと入り込んで本音を聞かせてっていうのはさあ、我が儘が過ぎるんじゃないかな?」
月「まさか君がそんなに嫌な人だったとはね、予想外だったよ」
梨子「…………」 月「でも」
月「おかげでこうして打ち明けることが出来た、腹の底で溜まっていたものを全部ね」ニコッ
月「吐きだしたら結構スッキリするもんだ、胸のつっかえが取れたような気分だよ」
梨子「そう、良かった」
月「梨子ちゃんも僕に言いたいことがあるなら言っていいんだよ」
梨子「私? そうだね、じゃあ月ちゃんこっち来て」
月「? いいけど」ペタペタ 梨子「はいこれ、私から」
月「! これって昨日のお土産の……僕にあげるものだったの?」
梨子「うん、言葉で伝えるのもいいと思うけど」
梨子「それだけじゃ足りないかなって、月ちゃんも私もまだまだお互いに知らないことがたくさんあるから」
梨子「だから、それを押し退けて無理に仲良くする必要なんてないと思うの私は」スタスタ
梨子「今日はその一歩目」
月「梨子ちゃん……」
梨子「だから月ちゃん」
クルッ
月「!」
梨子「ちゃんと見ていてね、私のこと」フフッ
──
─
……
ブーーーーーッ
「Everyone, welcome to guilty space」
「I knock knock your heart!!」
月「とくと見せてもらうよ梨子ちゃん、僕のまだ知らない」
月「君の姿ってものをさ」 ーーーーーーーー
♪
New Romantic Sailors, Sailors!
New Romantic Sailors, Sailors!
梨子「最近変わりはじめてるって」
(New Romantic Sailors!)
梨子「やっと気づいてきたよね君も」
善子「セカイはいくつもあるんだ」
善子「見えないセカイがあるんだ」
善子・梨子・鞠莉「Knock knock 空を叩け」
善子・梨子・鞠莉「Knock knock ゲートが開いて」
梨子「乗り込むよ」
善子「謎めいた宇宙船」
Sailors, Let's go! Sailors, Let's go!
善子・梨子・鞠莉「煌めきの彼方へ」
善子・梨子・鞠莉「どんな冒険がしたい? だんだん速く」
鞠莉「時を超えそうな Hyper drive」
善子・梨子・鞠莉「始まるんだなって高まって」
鞠莉「手を握っちゃおうかな」
善子・梨子・鞠莉「冒険がしたい本能的な」
鞠莉「決め方こそ大正解」
善子・梨子・鞠莉「だから君と 君と行きたい」
善子・梨子・鞠莉「赤い惑星 青い月の海で泳ごう」
New Romantic Sailors, Sailors!
New Romantic Sailors, Sailors!
鞠莉「 ヨハネ♪ 」
ヨハネ「 ギラン 」
ヨハネ「 マリー? 」
マリー「 Oh, yes 」
ヨハネ・マリー「 リリー 召喚! 」
梨子「 Yes! 」
リリー「喰らえ! 梨子ちゃんレーザービーーーーーーーーーム!!」
月「! あっはははははははははは!!!」
Sailors, Let's go! Sailors, Let's go!
ヨハネ・リリー・マリー「煌めきの彼方へ」
ヨハネ・リリー・マリー「どんな冒険がしたい? だんだん速く」
ヨハネ「時を超えそうな Hyper drive」
ヨハネ・リリー・マリー「始まるんだなって高まって」
ヨハネ「手を握っちゃおうかな」
ヨハネ・リリー・マリー「冒険がしたい本能的な」
ヨハネ「決め方こそ大正解」
ヨハネ・リリー・マリー「だから君と 君と行きたい」
ヨハネ・リリー・マリー「赤い惑星 青い月の海で泳ごう」
ヨハネ・リリー・マリー「もっと冒険がしたい! ぐんぐん遠ざかる」
リリー「見慣れた街の Laser beam」
ヨハネ・リリー・マリー「戻らないよって囁いて」
マリー「肩抱いちゃおうかな」
ヨハネ・リリー・マリー「冒険がしたい 前例ないから」
ヨハネ「燃え上がるよ好奇心」
ヨハネ・リリー・マリー「だから君と 君と行きたい」
ヨハネ・リリー・マリー「白い彗星 黒い雪舞う中で踊ろう」
New Romantic Sailors, Sailors!
New Romantic Sailors, Sailors!
ワーーーーーッ!
月「…………ああもう、本当にズルいなあ」
月「毎回僕の予想を裏切ってくれるなんてさ」
月「本当に……ズルくて、身勝手で」テヲアゲ
梨子「!」フリフリ
月「嫌な女だよ、君は」ニコッ
── Guilty Kiss ミッション達成! ──
おつおつ
そういやメンバーの中でノンケって千歌ぐらい? >>655
主要人物の中でノンケが確定しているのは千歌、鞠莉、理亞の3人です
一応メイン以外の人物も例に挙げておくと
穂乃果 絵里 雪穂 亜里沙 矢澤家 A-RISE スクフェス転入生の面々がノンケとなっています
月ちゃんはグレーゾーンです 答えてくれてありがとう
ついでに答えられたらでいいけどどっかでノンケ組の誰かが男とくっつく展開とかある? >>657
そうですねノンケ組が男とくっつく展開はまずというか間違いなくないと思います、そうする必要がないので
この3人に関しては本編後にそのうちいい人見つけて結婚するんだろうなぁ……くらいの認識でいいです
少なくともこの話の中では本人たちにその気は全くありません ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています