あなた「みんながどんな風に握手会をやってるか知りたい?」
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〜とある日・最終下校時刻前〜
部室
彼方「うん。握手会については、彼方ちゃんはみんなの中で一番後輩になるから」
あなた「そういえばそっか。じゃあ、他のメンバーの様子を参考にした方が良いかもね」
あなた「…でも彼方さん、学科の方でちょっと忙しいんじゃなかったっけ?」
彼方「そうなんだよ〜…これを落とすと奨学金の審査が厳しくなっちゃうから、頑張らないといけないんだ〜」
あなた「分かった。それじゃあ私が皆のやり方を見てまとめてくるから、彼方さんはそっちに集中して」
彼方「ありがと〜!いつもこういうこと、任せっぱなしでごめんね」
あなた「全然!それが私の役割だし、ごめんなんて言わなくていいよ。私に任せて!」
VIPQ2_EXTDAT: checked:vvvvv:1000:512:: EXT was configured 〜後日〜
トコトコ
あなた(というわけで、まずは一番イベントの日が近かった歩夢ちゃんの様子を見てみよう)
あなた(私が近くにいるとメンバーのみんなもファンの人たちも気になるかもしれないから、スタッフさんに頼んで用意してもらったこの機材の陰でそーっと…)
歩夢「会いに来てくれてありがとうございますっ」キュッ
ファン「さっきのライブも最高でした!歩夢さんの声が真っ直ぐ届いて、最後の曲では思わず泣いちゃって…」
歩夢「た、大変っ!目が赤くなっちゃってます、ええと、濡れたハンカチを当てて…」アセアセ
ファン「いえ!大丈夫です!後で自分でやりますから!」
歩夢「でも、そのままにしてたら腫れちゃいます…!」
ファン「ふふっ、平気です。それに私以外にも泣いてるファンはたくさんいましたから、キリが無くなっちゃいますよ」
ファン「…私、こうして現場に来られたのは初めてで、今までは動画で応援してたんですけど…本当に、見たままの人柄なんですね」
歩夢「見たままの…?」
ファン「とっても頑張り屋さんで、優しくて。今日こうして会えてもっと好きになりました!」
歩夢「…!あ、ありがとうございますっ!」
歩夢「私がこうしていられるのも、皆さんが応援してくれるからです」
歩夢「今みたいに直接声を届けてくれたり、お手紙をくれたり…動画を見て、応援したいなって思ってくれる皆さんの気持ちが全部、私が進んでいく力になっています」 歩夢「…なんて、こんな風に堂々と言えるようになったのも、実は最近のことなんですよ?」クスッ
歩夢「まだまだ未熟ですけど、少しずつでも、みなさんの応援に胸を張って応えられるようになっていきたいって思っています」
ファン「歩夢さん…」
歩夢「これからも精一杯皆さんへ歌と踊りを届けていくために頑張るので、応援よろしくお願いしますっ」ニコッ
ファン「は、はい!」キュン
あなた(良すぎる…) あなた「両手での握手に優しい言葉、ひとつひとつ真っ直ぐな思いを素直に伝えて、最後には柔らかい笑顔で〆」
あなた「これは強い。私があのファンの子だったら好きになっちゃってるもん」
あなた「あれを計算抜きの素でやってるんだもんなぁ…歩夢ちゃん、スクールアイドルを始めたばっかりのときと比べてずっと表情も柔らかくなったし、ファンの人との交流も自然になって」
あなた「ふふっ、ちょっと焼きもちしちゃいそうだけど、ここは喜ぶところだよね」
スタッフ「上原さん、そろそろお時間が…」
歩夢「す、すみません!ええと、ぜひまた会いに来てください!私、待ってます!」
あなた(スクールアイドル側が剥がされてる…) 〜別の日〜
トコトコ
あなた「この前の歩夢ちゃんの握手会はザ・スクールアイドル!って感じですごく良かったなぁ」
あなた「さて、次はかすみちゃんだね。かすみちゃんのファンはみんな距離感が近い友達って感じだし、楽しい握手会になってそう!」
あなた「今回もこの陰のところで…」
かすみ「初めまして〜!今日は来てくれてありがとうございますっ♡」キュッ!
ファン「今日、友達に誘われて初めてステージを見て…めちゃくちゃ可愛かったです!かすみん推します!」
かすみ「うーん…可愛かった、じゃなくて…今も可愛い、じゃないですか?」チラッ
ファン「は、はい!可愛いです!」ドキッ
かすみ「はーい、合格ですっ♪」
かすみ「かすみんの歌と踊りを一目見たら大好きになっちゃいますよね♡ちなみに、どんなところが一番可愛かったですかぁ?」ズイッ
ファン「えっ、えっと…最後の決めポーズとか、あとウインクとか、すごい小悪魔っぽくてドキッとして…」ドギマギ
かすみ「なるほどなるほど…手を握ったままだとポーズは出来ないので…」
かすみ「はいっ!初めて来てくれたあなたに〜、かすみんのウインクをプレゼントですっ!また見にきてくださいね♡」パチッ☆
ファン「っ!は、はひっ…!」ズギュン!!!
あなた(かすみちゃんファンサうっま!!) あなた(この位置から見ていた私には分かる。あの初見さん落ちたな)
あなた(距離感近い友達みたいな感覚で接してたら急にアイドル力で殴られるやつだ。こんなの好きになるよ)
あなた「やっぱ自分の強みとか魅せ方を分かってるって強いなあ…」シミジミ
かすみ「こんにちは〜!この前の商店街のイベントにも来てくれてましたよね、また会えて嬉しいですっ♪」
ファン「あのミニステージから振り付け変わってたよね!ちょっと大人っぽくてすごい良かった!」
かすみ「でしょ〜?かすみんは可愛いだけじゃなくって、セクシーな一面だってあるんですよ♡」
あなた(まさか本当に初見の人とそうじゃない人を覚えてる!?)
あなた(おバカ王の時、慣用句とか英単語は奮ってなかったのに…これが情熱の力なんだね…!) 〜別の日〜
トコトコ
あなた「同好会だといじられたりマスコットみたいな扱いされてるけど、やっぱりスクールアイドルに人一倍真面目なだけあって凄くクオリティの高い握手会だったなあ」
あなた「次は…うん、しずくちゃんのミニイベントがあったはずだね」
あなた「しずくちゃんは歩夢ちゃんタイプというか、王道って感じの握手会になるかな?」
しずく「来てくださって嬉しいです。ありがとうございます♪」キュッ
ファン「今日のライブ、いつもと雰囲気が違ってドキドキしました!しずくさんの新しい一面って感じで、めっちゃ好きになっちゃって…!」
しずく「みなさんに驚いてほしくて頑張っちゃいました!そう思っていただけると、頑張ってきた時間が報われますっ」
しずく「ただ…好きになっちゃった、ということは…」
ファン「…?」
しずく「…今までは私のこと、好きじゃ…なかったんですか?」ウワメヅカイ
ファン「!!!」ドキィッ!!
ファン「あっ、いえ、そ、そういう訳じゃ…!」アタフタ
しずく「───なんて、ふふっ♪ドキドキしてくれましたか?」
ファン「……」コクコク!
しずく「びっくりさせちゃったらごめんなさい。こういう雰囲気の私も、違う雰囲気の私も…」
しずく「好きになっていただけたら、とっても嬉しいです♡」
あなた(とんでもないな!!!) あなた「魔性じゃん。あんなの間近で喰らったら狂っちゃうよ」
あなた「しずくちゃんはファンサ半分自分が演じてみたい半分くらいでやってそうだけど、あれは反則だよ」
あなた「しずくちゃんに来るファンレターにちょくちょく激重のやつがある理由が分かった気がするな…」
しずく「他にも色んなイメージがあるんですよ?例えば…」
スタッフ「桜坂さん、すみません。そろそろお時間が」
しずく「えっ!?あ、あともう一役だけ…!」
あなた「そしてまたスクールアイドルの方が剥がされてる…」 〜別の日〜
トコトコ
あなた「未だに衝撃が抜けない…とんでもないもの見ちゃった…魔性の暴力だったよあれは…」
あなた「ただいつまでも呑まれちゃいけないよね。今日はエマさんのイベントを見に行かないと!」
あなた「近隣の保育園の合同行事での交流会だから正確には握手会ではないけど、参考になるって意味では同じだもんね」
女の子「エマちゃんだー!さっきのおうた、とってもすてきだったよ!」
エマ「お歌、一緒に歌ってくれてありがとう〜♪とーっても素敵な合唱で、私ももっと嬉しくなっちゃった!」ナデナデ
母親「…あなたが、いつも娘たちと歌ってくれているエマ・ヴェルデさんですか?」
エマ「はい!えっと…この子のお母さんですか?」
母親「ええ。ずっとお礼を言いたいって思っていたんです」
エマ「お礼…?」
母親「この子…ずっと引っ込み思案で、お友達が出来ないって毎日悲しそうに過ごしていて…先生も私も色々と試していたのですが、うまくいなかったんです」 母親「でもある日、赤い髪の綺麗なお姉さんが歌を歌いに来て、一緒に歌っている間に自然とみんなの輪に入れて、そこからお友達も出来たって」
母親「この子が保育園のお迎えのときに『まだお友達と遊ぶから帰りたくない』なんて駄々をこねるなんて、あの日が初めてでした」
エマ「そうだったんですね…」
母親「娘が笑顔で毎日過ごせるようになったのは、ヴェルデさんのおかげです。本当に…ありがとうございます」
エマ「わたしこそありがとうございます!わたしの歌でみんなが繋がって、幸せになってくれるんだって実感できて…本当にうれしいです!」
エマ「だから…」ギュッ
エマ「わたし、また歌いにきます。そのときもしよかったら、娘さんと一緒に歌いに来てください」ニコッ
母親「はい…そのときは是非」ニコッ
女の子「おかあさん?なんでエマちゃんとおはなしして泣いてるのー?」
あなた(…………)ブワッ あなた(語るのも無粋…エマさんの歌からあたたかい心が繋がって、幸せの輪が広がっていく。その光景を見られただけでもう十分)
エマ「あっ!これ、ハンカチです。まだ使ってないので、よければ…」
母親「ふふっ…すみません、いい年して若い子に気を遣ってもらっちゃって」
エマ「……」キュッ
あなた(これ以上はダメだ、男泣きじゃ済まなくなる) 〜別の日〜
あなた「良いイベントだった…良いイベントだったなあ…」ジーン
あなた「この前の男の子のことといい、きっと親御さんの気持ちも癒してあげられてたんだろうな…」
あなた「っと、いつまでも感傷に浸ってちゃ駄目だね。なにせ今日はせつ菜ちゃんの握手会!きっと燃えてるんだろうなー!」
せつ菜「お会いできて嬉しいです!たくさんお話しましょうね!!」ペカーッ!
ファン「……ぁ、う…」ガチガチ
せつ菜「!」
せつ菜「……」ニコッ
せつ菜「今日はどちらからいらしたんですか?」キュッ!
ファン「っか、関西の方から、や、夜行で……」
せつ菜「夜行バス!私、実は乗ったことが無くて…こちらには何かご用事があって来られたんですか?」
ファン「あ、えっと………よ、用事はなくて、あの……」
せつ菜「…もしかして、このイベントのために?」
ファン「……」コクッ
せつ菜「私のために遠くから来てくれたんですね…!とっても、とっても嬉しいです!」ペカーッ‼︎
せつ菜「今日のライブ、私の大好きは届けられていましたか?」
ファン「…っ」コクコク!! ファン「…わ、私っ…!」
ファン「……わ、私…せ、せつ菜ちゃんのデビューのときから、ずっと動画で追いかけてて…!」
ファン「関西住みで、親が厳しくてバイトも出来なくて、現地で会いたいって思っても来れなくて……」ウルッ
ファン「や、やっと…せつ菜ちゃんに会えたって思ったら、全然、考えてたことも、出てこなくなっちゃって」ポロ…
せつ菜「大丈夫です。全部、伝わってます」ギュッ
せつ菜「言葉を届けてくれる声、繋いでいるこの手、私を見てくれている瞳から、大好きだと思ってくれている気持ちが、全部…」
ファン「……!」ポロポロ
せつ菜「こんな風に応援してくれる人がいる私は、スクールアイドルとして最高に幸せ者ですね!」ニコッ!
あなた(……) あなた(これが…スクールアイドル・優木せつ菜…)
あなた(緊張しているファンへの対応も、話題の振り方も、動揺一つせずにこなして)
あなた(場数を踏んでいる慣れもあるかもしれない。でも一番は、せつ菜ちゃんがファンのことを本当に大好きだから出る自然な振る舞いなんだろうな…)
せつ菜「関西も色んなスクールアイドルがいますよね!私が最近気になっているのは───」キラキラ
スタッフ「優木さん、優木さん!流石に延長も限界です!」アセアセ
あなた「A・ZU・NAの握手会、全員自分が剥がされてない?」 あなた「もしかして、A・ZU・NAは握手会のときにスクールアイドル側が剥がされるみたいなセオリー出来てたりする?」
あなた「ちょっと気になってきた…少しだけネットで調べてみよ」スマホスッスッ
あなた「……」
あなた「…剥がされが恒例行事扱いされてる」
あなた「好意的なコメントばっかりだしファンサが厚いのはすごく良いことだけど、会場側の都合もあるから今度ちょっと言っておこう…」 〜別の日〜
あなた「立て続けにドラマ性が凄い場面に出くわしちゃったなぁ。スクールアイドル、まだまだ知らないことだらけだ」
あなた「今日は愛ちゃんの愛トモ向けイベントだよね!フレンドリーなグループだし、楽しい会になりそう!」
愛「おーっ!愛さんに会いに来てくれてサンキュー、愛だけに!」
愛トモ「ダンスがまた一段キレッキレでサイコーだったね!超盛り上がっちゃった!」
ふたり「イェーイ!」ハイタッチ!
愛「ん〜?きみって今まで愛さんと会ったことあったっけ、多分握手会って初めて来てくれたよね?」
愛トモ「あっ、うん。ライブとかミニイベントはいつも見てるけど、一対一のこういう場所は初めてで」アハハ
愛「そんでさっきのハイタッチにも反応したの?愛さんたち相性バッチリじゃーん!」ニギッ!
愛トモ「今までちょっと勇気が出ずにいたけど、来て良かったー!」
愛「そうそう!何事もまずはやってみないと分かんないからね!愛さんもうれしーよ!」
愛トモ「ライブでもSNSでも愛ちゃんの言葉とか声を聞くと元気になるし、笑顔を見ると明日も頑張ろうって思えるんだ。世界がどんどん広がっていく感じがして…」
愛トモ「これからも頑張ってね、ずっと応援してる!」
愛「〜〜〜!」ジーン
愛「ん〜〜っ!愛さん、猛烈にカンドーしちゃった!こちらこそ応援よろしくーっ!!」ダキッ!!
愛トモ「!?!?」
あなた(抱きついた!?あのギリギリな衣装で!?) あなた「なるほどね、無自覚でやっちゃうタイプだ。完全に理解した」
あなた「冷静に考えると、あのルックスとスタイルとスペックで超フレンドリーに距離をガンガン詰めてくるって結構罪の類だよね…同じクラスの子とか大丈夫かな」
あなた「もしファンの立場で、自分が応援してるスクールアイドルにあんなことされたら…」
愛トモ「あ、愛ちゃ…」プシューッ
愛「わーっ!?どしたの?大丈夫!?」
あなた「そりゃこうなるよ」 〜別の日〜
あなた「終始明るく進んでたのは間違いないんだけど、罪深い場面を見ちゃった気分だったよ…」
あなた「次は…璃奈ちゃんのイベントか。今日は確かボード無しで握手会やるって言ってたけど、大丈夫かな」
璃奈「来てくれて嬉しい。ライブ、観てくれてありがとう!」キュ
ファン「…は、はい。こちらこそ、すてきなステージをありがとうございました…っ!」
璃奈「声、枯れてる…大丈夫?」
ファン「歌声と踊りから楽しいってガンガン伝わってきて、コール張り切りすぎちゃいました」アハハ
璃奈「…私の気持ち、伝わってた?」
ファン「もちろん!めちゃくちゃ目もキラキラしてて、ダンスもすっごい跳ねてて、超かわいかったです!」
璃奈「そっか、良かった…すごく嬉しいな」
ファン「それに…璃奈ちゃんのライブに来ると、自分と周りの感情が繋がってるなって凄く感じられるんです」 璃奈「自分と、周りの…私のライブで?」
ファン「あんまりうまく自分の気持ちを伝えられなくて悩んでた時、テレビのミニコーナーに璃奈ちゃんが出てるのを見たんです」
璃奈「あっ…あのときの。それも観てくれてたんだね」
ファン「はい。璃奈ちゃんボード…あんな方法で自分を表現する手段があるんだってびっくりして…そこから追いかけていくうちに、璃奈ちゃんの気持ちがどんどん歌とかから伝わってくるようになって」
ファン「感情を伝えたり理解する手段って、ひとつじゃないんだなって思いました。ライブで知り合った他のファンとも仲良くなれたりもして、それで…」
ファン「毎日を楽しくしてくれた璃奈ちゃんに、こうして感謝を伝えられるようになれたんです」
璃奈「…!」
ファン「大好きです。これからも応援してます!」
璃奈「ありがとう…応援よろしくね。これからもみんなのこと、絶対楽しませるから!」
あなた(……)ブワッ あなた「り゛な゛ち゛ゃ゛ん゛」ドバア
あなた(いけない…!初めてボードを外してライブをやったときも大概だったのに余計に涙腺が弱くなってる!)
ファン「今日のこと、絶対に忘れません」ニコ
璃奈「うん。私も、さっきくれた言葉、忘れない」
あなた「──」ボドボド 〜別の日〜
あなた「…たくさんの人と繋がりたい、昔の自分みたいな人にも、大丈夫だよって伝えたい…璃奈ちゃんの夢も、叶いつつあるんだね」
あなた「それで、最後は果林さんかぁ…うーん…」
あなた「握手会の様子をこっそり見るっていうより、本人に言っておきたいことがあるんだよね。会場にも連絡してあるから控室に直接行こう」
あなた「この時間だと…会場に着くころには前半と後半の間の休憩時間かな」
握手会会場・控え室
あなた「果林さん、お疲れ様!」
果林「あら、キミも来てくれたのね。嬉しいわ♡」
あなた「ちょっと様子を見に。ファンの人たち、みんな喜んでくれてるみたいだね」
果林「ええ。こういう交流もステージとはまた違う刺激があって良いわね」
あなた「そう言ってくれて良かった。でもね果林さん、ひとつだけ言っておきたいことがあって…」
果林「何かしら?」
あなた「握手したファンをことごとく気絶させるのはちょっとやりすぎじゃない?」
果林「ちょっと刺激が強過ぎるのかしらね」
あなた「多分そうだよ。握手会テントの裏さっき見てきたけど野戦病院みたいになってるもん」 あなた「セクシーで刺激的なのは果林さんの強い武器のひとつなんだけど、ファン層のこととか考えてみて?」
果林「私だと…年齢が近い女の子のファンが多いかしら。読モの頃から追いかけてくれる子たちもそんな感じ」
あなた「果林さんみたいになりたい!って憧れてる子がたくさんいるんだよね」
あなた「で、果林さんに年齢が近いってことは…思春期な訳でその…ちょっと言いにくいけど…」
果林「?」
あなた「思春期の相手に対して、果林さんのセクシーは加減を誤ると劇物になるんだよ」
果林「もう、いくらキミだからって劇物呼ばわりは酷くないかしら」
あなた「私だってこう例えるのはしたくなかったけど、人が倒れてるんだもん」 果林「別に変なことをしている訳でもないのよ?ファンの子たちが喜んでくれるようにって思ってるだけなんだけど…」
あなた「うーん…果林さんのそういう気持ちは大切だし良いことだよ。でも伝え度合いを調節した方が良いと思うんだ」
あなた「私、今まで様子をちゃんとは見られてなかったからさ。後半が始まる前にちょっとどういう風に対応してるか教えて貰ってもいい?」
果林「分かったわ。それじゃあキミ、私のところへ来て握手してくれる?」
あなた「えっ?り、了解…実演形式なんだ…」 あなた「ステージ、とっても素敵でした!会えて嬉しいです!」
果林「今日はありがとう。私に会いに来てくれて嬉しいわ♡」ソッ…ツツーッ
あなた「!?」ビクッ
果林「ふふっ、緊張しないで。握手、しましょう?」キュッ…♡
あなた「へっ…ぁ、う…」ガチガチ
果林「ねえ、キミは私のパフォーマンスのどういうところが好き?」ジッ
あなた「お、大人っぽくてかっこいいところも、バラードで見える柔らかさも、どっちも…」カチコチ
果林「ありがとう♪どっちの私も好きだって言ってくれて嬉しいわ。今日のライブ、夢中になってくれたかしら?」
ズイッ
あなた「っ!は、はい!」ビクッ
果林「また次に会う時も、こうして…私のことしか考えられないようにしてあげる♡」ササヤキ
あなた「───」ヘタッ 果林「あら、腰が抜けちゃった?」
あなた「ダメでしょこれは」
果林「え?」
あなた「センシティブが過ぎるよ!握り方からしてもうおかしかったもん!!」
あなた「ある程度果林さんに慣れてるはずの私でもこうなるんだから!」
あなた「果林さん経験の薄い人にこんなの全力で浴びせたらとんでもないことになるよ!!」
あなた「加減して!!好きになっちゃうから!!」
果林「そ、そう…?キミが言うならなるべく気を付けてみるわ」
あなた「う、うん。取り乱してごめん。お願いね」
果林「でもノッてくるとなかなか自分じゃ加減が分からなくなるのよねぇ…」ウーン
あなた(……不安!!!) 握手会テント・裏
運ばれてきたファン「……」ポー…
スタッフA「奥スペースの方さっき起きられたので、そこへ寝かせてくださーい」
スタッフB「了解です、先ほど何名かお見送りしたのでスペースまだいけます」ヨッコイセ
あなた「知ってた」
あなた「あっ、スタッフさん!虹ヶ咲の者です。本当に申し訳ありません、私も手伝います!」タッ 〜後日〜
あなた「何とか無事…無事?とりあえず終われて良かった…」
あなた「果林さん…いや愛ちゃんも含めてDiverDiva、握手会が夢女子生産工場になってない?」
あなた「なんか会場スタッフさんの動きも完全に慣れ切ったそれだったし、愛ちゃんはさておき果林さんには本当にちゃんと言っておこう…」
あなた「…色々あったけど、これで彼方さん以外の握手会の様子は一通り見られたね」
あなた「本当に色々あった…特に最後」
あなた「…簡単にまとめて、今度の部活のときに彼方さんへ報告しよう。逆にこれだけそれぞれ違ってるんだから、彼方さんも本人がやりたいように出来たら良いよね」
あなた「流石に人が倒れるなんてことはないだろうし!」 〜後日〜
彼方「いよいよ当日か〜。ライブ自体は慣れてきたけど、握手会は初めてだからちょっと緊張しちゃうかも〜」
あなた「大丈夫大丈夫!今日は学園内でのアピールイベントだからみんな彼方さんを知ってるし、メンバーの握手会の様子も聞いたでしょ?」
彼方「自分を上手く魅せたり、狂わせたり、真っ直ぐ気持ちを伝えたり、狂わせたり、色々あったねー」
あなた「彼方さんは彼方さんらしく、来てくれる人に思うように対応してれば良いんだよ。みんなアイドルモードの彼方さんと近くでおしゃべりできるってだけで嬉しいと思う」
あなた(果林さんの握手会ほどの異常事態は起こらないだろうし)
彼方「分かった。あなたが言う通り、のびのびやってくるよ〜」
彼方「来てくれるみんな、応援してくれるみんなに、彼方ちゃんからのありがとうをいっぱい伝えちゃお〜!」 握手会会場
彼方「……」
あなた「……」
彼方「これは〜…」
あなた「舐めてた…彼方さんに抱きつかれたり触れたりしてると起こりがちな現象を…」
ファンA「……すぅ…」スピー
ファンB「むにゃ……」スヤスヤ
あなた「握手してお喋りを終えた直後、彼方さんのふわふわオーラにあてられて次々と眠れる森へご招待されてる…」
彼方「ライブが終わって、リラックスした気持ちでお喋りしてたら、なんかみんなうとうとし始めちゃって〜…」
彼方「気付いたらこんな状態に…」
あなた「リラックス状態の彼方さんと話してる眠くなるって気持ちは分からなくもないけど、固有結界みたいになるとは思わなかったよ」 彼方「みんな幸せそうだね〜…彼方ちゃんもちょっとだけすやぴしちゃおうかな〜…?」
あなた「えっ、彼方さん、もうちょっと我慢…あっ」
彼方「……すやぁ…」スヤピ…
あなた「夢の国のお姫様も旅立ってしまった…」
ファンたち「……」スヤスヤ
スタッフ「……」ウトウト…
彼方「……」スヤスヤピ
あなた「……」
あなた「でも彼方さんが言う通りみんな幸せそうに寝てるし、このご時世こんなにリラックスして眠れるのって貴重な機会かもしれないし」
あなた「……」スゥーッ… あなた「うん!これはこれで良いんじゃないかな!!」
様子見に来ていた栞子「いや良くはないです」
おわり 1人ぐらい塩対応のアイドルがいるのかと思って読み進めたら全員神だった
俺も参加したい 俺「り゛な゛ち゛ゃ゛ん゛」ドバア
乙でした
良かった しずくちゃんのところでこれAZUNAは全員アイドル側が剥がされる流れだと思ったら予想通りで草生えた
でもすごいしっくり来た ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています